2台のロケットのパラドックス(問題編)

 相対論のパラドックスでも有名な、「2台のロケットのパラドックス」というのは、以下のようなものです。

 今、2台のロケット1と2が、1光年離れてどちらも静止(地球人から見て静止)している。

 ここで両方のロケットが(地球人から見て)同時に加速して、瞬時に光速の何10%もの速度に達したとする。すると、ロケットとロケットの間隔はローレンツ収縮するはずである。ではいったいこの2台のロケットの位置関係はどのようになるのだろう?

 「瞬時に加速したんだから、まだロケット1は最初の位置にいるだろう」と考えると、

となる。しかしこれでは、ロケット2が一挙に瞬間移動してしまっている。


 「瞬時に加速したんだから、まだロケット2は最初の位置にいるだろう」と考えると、

となる。しかしこれでは、ロケット1が一挙に瞬間移動してしまっている。


 「中心が変わらないようにローレンツ短縮するでしょ」と考えると、

となり、今度は両方が瞬間移動している。

 実際どうなるかといえば、「瞬間移動なんて起こるわけない」というのが答えである(↑のは全部間違い)。では実際どうなるかはよく考えた上で、

に行こう。