自然科学のための数学I/II(2016年度)

 2016年度の琉球大学理学部共通の講義「自然科学のための数学I」(前期)および「自然科学のための数学II」(後期)の講義録です。1回の講義ごとにその日の内容をまとめて夜に更新します。

昨年の講義録はこちらです。

 このページでは板書のまとめと授業で使用したプログラムを掲載します。

 赤字で書かれているのは授業中などに追加したコメントなどです。青字は学生からの質問など。その日の授業の最後には感想や質問を書いてもらいますが、その内容およびそれに対する解答を各日の講義録の最後につけます。

「自然科学のための数学I」の講義を始めるにあたって

御願いしたいこと

 まず、集中して聞いてください。授業中は目と耳と頭を私と私のしゃべっている内容に向けていただくよう、お願いします。教科書は指定せず、プリントにしていますが、そのため板書すべき量はかなり少ないはずです。時々、「ノートを取るのに忙しくて話を聞いてなかった」という本末転倒なことを言う人がいますが、授業を聞かないのなら教室にいる意味はありません。

 なお、他の先生は怒るのかもしれませんが、私は黒板をカメラで撮る人がいても怒りません。字を書くのが遅いので写真を撮りたい、という人はどうぞメモ替りに携帯で(可能ならシャッター音を消して)写真を撮って下さい(ただし、写真撮って安心して、写真見直すこともしないんじゃ、駄目ですよ)。

ただし、授業中に携帯でメールしたりなど他所事をする行為については激怒します。つまりは授業中は私が話していること、つまりは授業内容に集中してください、ということです。集中を邪魔するような行為はしないでください。

時々「トイレに行っていいですか?」とわざわざ聞く人がいますが、どうぞ御勝手に。わざわざ聞かれる方が授業が中断して迷惑です。

もっとも大事なお願い。

 わからないところがあったら遠慮なく質問してください。
 「こんなことを質問してもいいのだろうか」と悩む必要はありません。学問の世界での偉さの順番は

するどい質問をする人ばかな質問をする人>>>>>>>質問をしない人

です。質問をしない人は「質問できないということは、話をちゃんと聞いてないのだろう」と判断されます。せめて首をかしげる程度でもいいですからリアクションを返してください。「前に(あるいは他の授業で)聞いたはずだが忘れてしまった」という場合でも遠慮は要りません。この授業の目的はあなたたちが「数学を使いこなせる自然科学者」になることです。

 幸いなことに、大学の先生の多く(私も)は、質問されるのが大好きです。

 ただし、覚悟しておいてほしいのですが、数学は難しい学問です。これまでになかった新しい概念、新しい計算テクニックが出てきます。わからないところを残したままにしておくとどんどんわからなくなります(これはどんな学問でも同じことですが)。わからないところは早めにつぶしてください。

学問は、「新しい概念を学ぶ」という形で勉強が進んでいきます。ただ「式を覚えてあてはめればよい」という勉強をしては、絶対ダメです。

評価

 学期末試験と授業中に行う小テストを行う。

のうち高い方の得点で判定する。

100 点満点中 60 点以上を合格とする。

感想・コメントノート

 毎回授業の最後に、授業の感想・コメントを書いてもらいます。これは出席を兼ねています。なお、ここに質問を書いてもかまいませんが、できる限り授業中に質問するようにしてください。特に「ここがわからないとこの先もわからなくなる」ような点の質問は、最後に書いてもらっても手遅れです(下手すると、次の週に質問の答が返ってきても、質問の内容を自分で忘れている人もいます)。重要な質問はすぐにしましょう。

 書いてもらった内容および質問に関しては、次の授業でコメントして返します。一部は授業の最初で触れることもあります。また、この感想、質問などは以下で記すWebページあるいは将来出すかもしれない本等の媒体で公表されることがあります(書いた人の名前は載せません)。世界じゅうから見ることができるページに載る可能性があるわけですから、その点は御注意&御了承願います。

ホームページ

 講義の内容およびその時出た主要な質問などに対する解答および書いてもらった感想・コメントシートへの回答は、この頁にまとめます(授業の日の深夜までに更新されます)。

 主な感想・コメントへの回答は次の時間の最初でも行いますが、全部に対して答える時間はないかもしれません。早く答えが知りたいという人はこのページを見てください。

 また、授業で使ったプログラムを家でも実行してみたいという人は、このページの中で実行できるようにしておくので、心ゆくまでやってみてください。

勉強していてわからないところがあったら、理307号室まで来るか、

maeno@sci.u-ryukyu.ac.jp

までメールで質問してください。携帯のメールではないのですぐに返事はかえってこないかもしれませんが、必ず返信します。また、携帯のメールと違って夜中でも着信音は鳴らないので「今メールしていいだろうか」と心配する必要はありません。

講義録

2016.4.14 第1講 多項式関数
2016.4.21 第2講 関数の平行移動、三角関数
2016.4.21 第3講 合成関数と逆関数
2016.5.12 第4講 指数関数と対数関数
2016.5.19 第5講 微分
2016.5.26 第6講 微分(続き)
2016.6.2 第7講 微分(さらに続き)
2016.6.9 第8講 微分(さらにさらに続き)
2016.6.16 第9講 微分の応用
6.23は慰霊の日で休講です。
2016.6.30 第10講 テイラー展開
次回は7.4の月曜日に授業があります。
2016.7.4 第11講 テイラー展開(続き)&積分
2016.7.7 第12講 積分(続き)
2016.7.14 第13講 部分積分と置換積分
2016.7.21 第14講 微分方程式
2016.7.28 第15講 微分方程式(続き)

以下は後期の「自然科学のための数学II」

2016.10.6 第16講 前期の復習
2016.10.13 第17講 前期の復習から線形微分方程式へ
2016.10.20 第18講 線形微分方程式
2016.10.27 第19講 線形微分方程式(続き)
2016.11.10 第20講 線形微分方程式(続き)
2016.11.17 第21講 微分方程式の応用
2016.11.24 第22講 微分方程式の応用(続き)から多変数関数へ
2016.12.8 第23講 多変数関数と偏微分
2016.12.15 第24講 偏微分(続き)
2016.12.22 第25講 偏微分の注意(続き)&全微分
2017.1.5 第26講 全微分(続き)
2017.1.12 第27講 方向微分とgrad
2017.1.19 第28講 2次元座標のgradと微小変位
2017.1.26 第29講 線積分と面積分
2017.2.2 第30講 偏微分方程式
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