熱力学2015年度第2回

 は力学の復習をしながら、

エネルギーは仕事が行われるとその仕事の量だけ増減(仕事をした方はエネルギーが$W$減少、された方はエネルギーが$W$だけ上昇)する物理量である。

というような話をした。

仕事とエネルギーの考え方は、熱力学では(熱力学で扱う状況に合わせて)変化させていかなくてはいけないそして、仕事以外のエネルギー移動の形態として「熱」というものを登場させていくことになる。

 今日は、教科書の1.熱力学とはなにかに沿って、等温変化における最大仕事や準静的操作などについて話していこう。

気体の状態方程式

 なにか具体的なものから始めるべきなので、気体、それも理想気体の状態方程式$PV=NRT$を満たすような気体を考えよう。

 授業では、シリンダーとピストンを持っていって、実際押したり引いたりしてもらった。さらに、素早く圧縮すると温度が上がることを、ピストンをぐっと押すと中にいれた綿が発火するところ実際に見せて実感してもらった。

 断面積$S$のシリンダーに閉じ込められた圧力$P$の気体を考えると、気体がピストン(やはり断面積$S$を押す力は$PS$だから、ピストンが$\Delta x$動いて気体が膨張したときの仕事は$P\underbrace{S\Delta x}_{\Delta V}$と書くことができる。$P$は変数だから、仕事は$\int P\mathrm dV$であり、$P={NRT\over V}$で、かつずっと等温のままで変化が起こるとすれば、仕事は$W=NRT\int{\mathrm dV\over V}=NRT\left[\log V\right]$となる。

というのはいくつかの仮定を置いた計算としてそうなるのだが、現実はこれとはずれてくる。どうずれてくるのかを、次のページからのアニメーションで理解しよう。

最大仕事と準静的操作(等温操作)

 熱力学を考えるうえでとても重要な概念が「最大仕事」と「準静的操作」である。準静的操作は一つの理想的状況であって、現実には存在しない。
 現実には存在しないのではあるが、それを使うことで、熱力学における「状態変化」を記述できるようにしたい。

 というわけで現実には存在しない準静的操作であるが、では現実とはどのように違うのだろうか。そこで、(まだ現実ではないんだけど)「準静的操作よりは現実に近い状況のシミュレーション」を見せよう。

 下の図で、ピストンを押したり引いたりしてみよう。画像の色は温度を表す(赤が高温、水色が低温である)。

 色の透明度が圧力を表しているので、濃い色のところほど圧力が高いと思ってよい(真っ白な部分は真空に近い)。ピストに働いている力(圧力)は矢印で表現している。

 押したり引いたりすることで、気体は圧縮され温度が上がったり膨張して温度が下がったりしつつ、圧力や体積が変化していく。ピストンの移動は矢印で表現している。

 このシリンダーは、左端だけは断熱されておらず、左端に接した部分の気体は温度が一定である壁に接している(↓の図では、左端が黒ではないことで「左端からは熱が出入りする」ことを表現している)。



 

 プログラムの都合上、あまり急速にピストンを押されると(体積が圧縮されすぎて負になったりして)おかしなことが起こるので、ボタンを押したらじわっと動くようになってます。速度は真ん中にある速くなどと書いてある部分をクリックすることで変えられます。

 左端の部分は温度一定の壁に接しているので等温に保たれる。そして、時間が経過すれば全体が等温に達する(平衡状態)。左端からだけ熱が出入りするようにしたのは、プログラムの都合(1次元的な現象にしたかった)であって物理的意味はありません。

 さて、ピストンを引いてみると、引かれた部分は気体を膨張させたことになるので、圧力が下がり温度も下がる。

↑この絵は単なる画像です。動きません。

 この時、「等温操作」という名前ではあるが操作のあいだじゅうずっと等温というわけにはいかない。↑の図のように、ピストンに近い部分は温度が下がり、シリンダーの気体内に温度勾配ができる。

 そして、その変化が二つの理由で伝わる。二つの理由とは、

  1. 膨張して気圧が下がったので、隣の気体がこちらに移動してくる(いわば、「高気圧から低気圧へ風が吹く」)
  2. ピストン付近の気体の温度が下がったので、隣の気体(まだ温度が下がってない)から熱が移動してきて、ピストン付近の気体は温度が上がり、隣の気体は温度が下がる

である。

 ある程度引いた後、しばらく待って気体の状態が一様になったな、と思ったら今度は押して戻してみよう。今度はピストン付近の気体が圧縮されて温度が上がり、さっきとは逆に現象が伝わっていく。

↑この絵は単なる画像です。動きません。

 逆にピストンを押す時も同様で、↑の図のように、ピストンに近い部分は温度が上がった温度勾配ができる。

 ピストンを引いてから押して元の体積にまで戻したとする(上のプログラムで自分でやってみるべし)。温度もしばらく待っていれば外気温と同じ、つまり元の温度に戻る。こうして外気温に戻ると、完全に「元の状態に戻った」ということになる。

 力学でエネルギー保存則を考えるときは「一周回って戻ってきたのだから、エネルギーも元の状態に戻っている。だから仕事は0」というふうに考える。しかし、この場合の仕事は明らかに0ではない。

 プログラムを動かしながら、ピストンを引く時と戻す時で気体の圧力(青矢印)がどうなっているかを見ると、引く時は比較的圧力が小さく、戻す時は圧力が高くなっていることがわかる。

 ↑の図でボタンを押していろいろな変化を起こしてみよう。よく観察すれば、「ピストンを引く時」と「ピストンを押す時」で起こる現象が対称でないことがわかるはずだ。

 結果として、ピストンが引かれる時に気体のする仕事の量は、戻す時に気体にされる仕事の量より大きいことになる。つまり、外部から仕事をしてやらなくてはいけない(気体は一周の間に負の仕事をする、と言ってもよい)。

 仕事をP-Vグラフというグラフ上に表現すると、もっとそのことがわかりやすいかもしれない。すぐそれをやってみたい人は、までジャンプせよ。

 少し先走っておくと、この「等温操作で気体を元の状態に戻すと、気体はその間に必ず負の仕事をしている」というのは熱力学で初めて登場する新しい物理法則となる。

 気体が一周の間に負の仕事をしてしまう理由は「ピストンが引かれた時に気体がついていけないから」と「ピストンが押された時にピストン付近の気体が押されてその部分が特に圧縮されるから」だから、変化を十分ゆっくりと起こしてあげればそんなことは起きない。そのような理想的な操作(現実には起こせない)を「準静的操作」と呼ぶことにする。

       

最大仕事(断熱操作)

 次の例として、周囲と熱のやりとりのない状況で(断熱的に)閉じ込められた気体を考えよう。


 ←ピストンは右半分の部分でしか動きません。
 


 まずピストンを引いてみよう。この場合も、温度や圧力は全体が一斉に変化するのではなく、ピストンに近い部分でまず「気体が膨張する」「気体の温度が下がる」という変化が起こり、それが伝わる。

↑この絵は単なる画像です。動きません。

 引いたピストンを押して戻すと、今度はピストンに近い部分で温度と圧力の上昇が起こり、それが伝わる。

↑この絵は単なる画像です。動きません。

 ピストンを引いてしばらくしてから今度は押して、元の体積に戻した時、温度は少々上昇しているはずである。

体積は元の状態に戻しているのに、温度が戻らないのはなぜか??

この時気体のする仕事がどうなっているかを手がかりに考えてみよう。

 等温操作と違って断熱操作ではまわりと熱の出入りを断っているので、気体のした仕事、された仕事はそのまま気体のエネルギーの増減となる。「ピストンを引いて元に戻す」という操作をすると(ピストンが押される時、気体のされる仕事)>(ピストンが引かれる時、気体のする仕事)となるため、気体のエネルギーは上昇してしまう、ということ。

 この場合は準静的に操作した場合に限り、行きと帰りの仕事が一致し、元に戻る(こういうの状況を「この操作は可逆である」という言い方をする)。

 準静的でなくても、ピストン引いた後押していって、温度が同じになるところでピタッと止めれば、温度は同じになりませんか?
 その場合、体積が同じになってないから、やっぱり元にはもどってないね。

 断熱操作と等温操作を比べると、熱の形でエネルギーが補充されて温度が一定になっているため、される仕事の状況は違う。詳細な計算は後でやるので、とりあえず今は「断熱操作と等温操作とでは、違うタイプのエネルギーが定義できるみたいだ」と感じておこう実は等温操作において「最大仕事」によって増減する量として「ヘルムホルツの自由エネルギー」という新しいエネルギーを作る、というのがこの後の流れ。

 

最大仕事と準静的操作(P-Vグラフ付き)

 最後に、同じピストンの運動を、P(圧力)-V(体積)のグラフを見ながら行ってみよう。

ただし、ここでグラフにしている圧力Pとは、「気体全体の圧力」ではない(今考えている操作の途中では気体の圧力・温度は一様ではない)。グラフの縦軸であるPは、「ピストンに掛かる圧力」であり、いわば「ピストンに接している部分の気体の圧力」である。ピストンに接していない部分の気体の圧力は、もちろんこれとは違う。準静的ならば全体の状態が一様だから気体全体の圧力とピストンに接している部分の圧力は同じになる(ただし、このプログラムでは準静的な操作は起こせない)。

 下の図の青い線は、気体全体が常に等温を保った場合のP-Vの線である。等温操作でも断熱操作でも、実際の変化はこのようには起きない。



 


上の「初期状態に戻す。」ボタンを押すとP-Vグラフの軌跡もクリアされるので、いろんな状況での変化の様子を描いてみよう。

 たとえば等温操作でピストンを引き、しばらく待ってから戻した時のグラフが、

である。仕事はこの水色の線の下の面積だから、行き→と帰り←を比べると帰りの方が仕事の絶対値は大きい(ただし、収縮しているから気体のする仕事は負である)。

 こうして、等温操作で元に戻ってくる操作をすると気体がマイナスの仕事をしそうだ、ということがわかる。

 このように現実的な気体では(といっても、ここで見せているシミュレーションはまだまだ実在気体に比べれば簡単化されたモデルにすぎないのだが)、状態方程式から予想されるような変化は起きない。状態が「平衡状態」でない変化をするからである。

 「平衡状態」とは単純に言えば「気体の置かれる状況を変えずに放っておくと最終的に到達する状態」である。平衡状態では、シリンダー内の気体の温度・圧力が全く一様になっている。↑のプログラムで起こっている操作途中の状態は、ほぼすべて平衡状態ではない。

 変化が十分ゆっくりなら、「平衡状態」を保ったままで状態変化を行うことができると考えよう。そのような変化を「準静的操作」と呼ぶことにする。

 変化がゆっくりの場合の気体のP-Vグラフはより、「等温の線」(青色)に近づくことになる。実際にプログラムでピストンの移動速度を遅くしてからやってみよう。

 等温操作でピストンを引く場合に気体のする仕事を見ると、なるべく温度が下がらないように、ゆっくりと引くとよい(それが準静的操作)。そして十分にゆっくりと引いたときに、仕事は$NRT\int {\mathrm dV\over V}$と計算した仕事に一致する。この仕事を「最大仕事」と呼ぶことにしよう。現実的に(準静的でなく)ピストンを引くときは、最大仕事よりも小さい仕事になってしまう。つまり準静的にゆっくりと引く時が気体から得られるエネルギーが最大である。

 武道で打撃を加える時なんかだと、速い方がエネルギーが伝わる気がしますが。
 それは打撃を加えるときは「拳の運動エネルギー」にまず変換して、その後相手にぶつけて衝撃を与える、ということをやっているからじゃないかな。拳はほぼ剛体みたいに力を伝えてくれるからね。気体とはだいぶ違う。

 前にも述べたように、押す時に気体にされる仕事は、今度は$NRT\int {\mathrm dV\over V}$で計算される仕事より、絶対値が大きくなる。よって等温操作で元に戻る操作をすると、どうやっても気体は負の仕事をする。もし気体に正の仕事をさせることができるなら、気体が元の状態に戻っているのにエネルギーを仕事の形で取り出せたことになり、エネルギー問題なんて解決である(そうはいかないから困っている)。

 こうして「状態変化を一周させると気体が負の仕事をする」というがは、エネルギー保存則とは別の、もう一つの新しい物理法則として熱力学に登場してくることになるのである(熱力学第2法則ということになるのだが、それは今後のお楽しみ)。

なんかうまいことやったら気体に正の仕事をさせられないんですか?
引く時に気体のする仕事は最大仕事より小さく、押す時に気体にされる仕事の絶対値は最大仕事より大きいので、どうやっても無理。

 また、断熱操作ではどうなるかも試してみよう。この場合もゆっくりな方が「元の状態」に近いところに戻ってくる。断熱操作で元の状態に戻ってこれるときは「この操作は可逆である」と表現するが、可逆になるのはやはり十分にゆっくりと(準静的に)変化させた場合のみである。


 今回は「最大仕事」というキーワードと、最大仕事が実現する理想的な操作として「準静的操作」というものがどういうものなのか、なぜ大事なのかをまず理解して欲しい。それぞれを使ってどのように「等温操作におけるエネルギーにあたるものを定義するのか」ということをこれから先で説明していきたい。

受講者の感想・コメント

 青字は受講者からの声、赤字は前野よりの返答です。

今までの力学と熱力学の違いがわかった。高校の物理でも今日の授業くらいはしてもいいのではないかと感じた。
高校で習う範囲の熱力学は最初から準静的に限った話になっている感じですね。

私たちが高校で習ってきた気体の状態方程式はどのような条件下で活用されているか、や等温変化断熱変化での気体がする、される仕事についてもよく理解できました。
まず今日の話(特に最大仕事と準静的)が大事なキーワードになります。

元に戻しただけで仕事をしたことになるものが新しく発見されればいいなと思った。準静的に動かした時、最大仕事が実現できることがわかった。
まぁ、エネルギーが湧いて出るようものはやっぱりないのですよ。

タブレットを使って、等温操作、断熱操作の例を見て、視覚的に準静的な時とそうでない時の温度変化を感じることで今日の授業がわかりやすかった。
準静的とは何で、どうしてそんなものを考えなくてはいけないか、ここが大事です。

ピストンを引いて押しても仕事が0にならないのが面白いなと思いました。最初はイメージが湧きませんでしたが、アニメーションでどのように温度が変化しているのか見れて分かりやすかったです。
現実は初等的な力学の通りにならないというのが面白いところですね。

ピストンによるエネルギーの移り変わりの説明が理解することができ面白かったです。「熱」というよく分からない存在を毎回の授業でとらえていきたいです。
まずは「最大仕事」から入って「ヘルムホルツの自由エネルギー」の意味を知りましょう。そこから熱まではもう少し。

複数の変化が同時にあるので、理解が難しそうだと思いました。
まぁややこしいと言えばややこしいですが、一歩一歩理解していってください。

タブレットを使って、温度を色で見ることができたので気体の温度変化について理解することができた。
今日で「準静的」を考える意味をつかんでおきましょう。

タブレットで理想的極限からのずれを実感できた。現実はうまくいきませんね。
理想通りにいかないのが現実ですが、だから物理を考えるときはまず「理想」を極めるのです。

冷蔵庫は、ポンプを引いて中の温度を下げているということを初めて知りました。プログラムを使用しての授業、とても分かりやすかったし、頭にすんなりと入ってきました。
まぁ実際は液体を気体にする(およびこの逆)過程なども入れて、もう少し複雑なことをやってます。

今までの力学で、今回の授業で例に出た装置で空気を圧縮、膨張させるとエネルギーがバランスすると見ていたのは、空気抵抗や摩擦を無視して考えるように、断熱で準静的操作のときの状態だと都合よく考えていたのかと思った。
まずは理想的な状況を考えて、少しずつ現実に近づけていくのは、物理の常套手段です。

熱力学のおおまかなものがわかった。これから数学を用いて詳しくやると思うが、今日学んだことを忘れずにやっていきたいと思う。
ここから細かく、数学的にきっちりやっていきながら、理解を深めましょう。

初めて聞く言葉もあったが、説明はとても分かりやすかった。ただ、分かった気でいるのかもしれないので、しっかりと復習したいです。
じっくりと教科書読み込んで、考えてみてください。

タブレットを使って、理解が深まった。すごく面白いと思った。力学での「摩擦なし」という条件と、熱力学での「準静的過程」という条件が同じポジション。簡単な状況での現象から考えていく、ということが、しっくりきた!!
熱力学を理解する上での最初の「肝」が「準静的」の理解だと思います。そこがしっくりきてよかった。

「準静的」「最大仕事」という物理の意味が分かった!また、「熱力学第2法則」というものが、エネルギー保存則とは別の熱力学法則で存在する、という大きなポイントが理解できたので、少しだが全体像をイメージできた。
ここからさらに詳しく、熱力学を理解していきましょう。

準静的、最大仕事など熱力学に必要な考えが理解できた。
大事なところです!

「準静的」「最大仕事」など、これからに備えて復習していきたい。
じっくり考えてみてください。

等温過程と断熱過程、準静的であるかどうかの違いでどのようなことが起こるか、少し理解できた。
「準静的」という理想的状態を考えなくてはいけない理由を理解してくれればよいです。

急激にピストンを動かすと理想的な状態から離れてしまう説明が分かりやすく、かつ楽しくて時間がいつの間にか過ぎてました。
楽しく勉強できてよかったです。この後もいろいろ楽しいです。

気体の体積を増加させ、次に戻した時、気体が受ける仕事の方が大きいのは、すごいと思った。しかしその分は熱として出るので、うまく成り立っていると思った。
物理の(熱力学の)うまくできているところを、感じてください。

内の人の気持ちになったり、外の人の気持ちになって考えたり、それによってW(仕事)をされる方が変わるので、まちがえないようにしたい。
そこは確かに混乱するかもしれないが、まちがえると物理が変わっちゃうね。

習ったことを、自分の言葉でしっかりと説明できるようにしなければいけないと感じた。等温の状態と断熱の状態での温度の変化の違いや、等温の際の最大仕事、準静的な操作について復習しておく。
復習して「俺ならどう説明する?」ということを考えてみてください。いい勉強になりますよ。

物理における理想状態はないと分かりました。しかし、実際の教授の中には勉強から一切逃げない学問だけがおもちゃという理想の教授はいますか?
さぁ。それは世界中の教授をチェックし終わらないと判定できないような。

実際の熱の移動と理想的状態の違いがわかりやすかった。
ちなみに、実際の熱の移動は今日のプログラムよりも、さらに複雑です。

等温過程の$W_1$と$W_2$の差は放熱と吸熱の差であるということはわかったのですが、その場合、中の気体は外の気体と吸熱放熱のたびに仕事をしているという理解でいいのでしょうか? それとも熱の散逸ですか?
「熱」は仕事でない形でエネルギーが移動している時に使う言葉なので、仕事ではありません。

ピストンの体積の増減、空気の膨張・圧縮で火が点くのも初めて知りました。準静的であるかそうでないかを目で見て実際感じることができました。圧力変化を積分で表そうとしたときに、ピストンの中の温度が場所によって違うのを見て、$PV=NRT$という単純な式で表しきれないのがわかりました。
単純に状態を表し切るためには、「準静的」という理想化が必要になる、ということですね。

準静的と最大仕事について少しわかった。教科書ノートを見て復習すれば理解できると思う。
では、教科書ノートじっくり読み込んでください。

今までに習った物理とは違って、現実の物理現象を相手に頭を悩ませるのは少し新鮮だった。
今までの物理も現実です。ただ、(熱力学でもそうですが)現実そのままだと把握しづらいので、理想化をそれぞれのレベルで行っているのです。

準静的の意味がよくわかってなかったので、今日の講義でよくわかりました。
そこはとっても大事なところです。理解しておきましょう。

教科書読んで復習します。でもストーリーのない教科書は読むのつらいです。
いや、この教科書は結構、ストーリーありますよ。

とっても遅く動けば効率が良いということがわかったが、時間効率はかなり悪そうだから、準静的もまた現実的でなく、世の中うまい話はないんだなぁと思った。
熱力学を勉強していくと、「うまい話ができないように物理ってできてるんだなぁ」とこの先でもおもうかもしれません。

熱の出入りや力学的エネルギーの出入りを、図でわかりやすく説明してくれたので、とてもわかりやすかったです。
この二つをきっちりと理解していきましょう(熱をちゃんと定義するまでだいぶかかるけど)。

等温操作と断熱操作について学んだ。ピストンの動きを速くするか遅くするかで変化の仕方に違いがあることがわかった。
だから、「十分遅く」と理想化することが必要なわけです。

準静的と最大仕事がなんとなく理解することができた。
最初なのでまだ「なんとなく」でもいいけど、反復していくうちに、きっちり理解していこう。

今回は疲れず楽しく授業を受けられた!
理解できたことをもう一度復習して、自分のものにできるようにします。
楽しく、理解していきましょう!

準静的過程と最大仕事について、プログラムで見やすかった。
この二つはこれからの熱力学の勉強で、とっても大事。