ホームに戻る

『ワンダバスタイル』

 2003年4月から(日付はキッズステーションでの放送日)。全話感想書くとは限りません。つーかすぐに挫折しそーな気もするな。

2003.4.14 第1話
 「妄想科学シリーズ」というサブタイトルで、「化石燃料なんて使わずに宇宙へ行く」なんて言うからどんな話かととりあえず見てみた。
 冒頭、いきなり「人類は月には行ってない。こんな旗(星条旗)なんて立ってないと僕が証明してみせる」と九十九博士というガキが宣言。この時点で、まじめな考証は無意味だというのがよくわかる(^^;)。

 九十九博士の月へ行く方法ってのは巨大パチンコ。秒速20キロまで数秒で加速しているぞ(^^;)。5秒として加速度は4000メートル毎秒毎秒。400Gですかい。しかしなぜ秒速20キロ。空気抵抗で減速する分を考慮に入れたのか?
 空気抵抗で減速と言えば、このパチンコを飛び出した後はずっと減速しているんだからパイロットのキク8号(リアクションを時々間違えるロボット)はむしろ前に押しつけられなくてはいけないのだが、見ているとずっと後ろに押しつけられるのを耐えているような絵になっている。
 現実に巨大パチンコ作ったとしたら、ゴムで加速されている間は後ろに押され、ゴムから離れてからは空気で減速される分前に押され・・・となるはずだが、絵はそうなってない。そういう絵にした方がロケットとの差が目立って面白い絵になると思うんだが、そういうこと考えてないんだろうな。
 だいたい月へ行くと言うが、いったん飛び出してしまったら加速方法がなさそうだが、どうやって軌道変えるつもりだ?

 って、そういうこと言うのは無意味でしたね。はいはい。

 九十九博士は尺貫法を使って計算したのに、下請けがメートル法に換算して工事して、しかも一尺=30センチにして計算(おおざっぱすぎるだろ)したからパチンコの玉に載ったキク八号ちゃんは違う軌道にいっちゃいました。で、マネージャーの売り込みで売れないアイドル4人組ユニットを次の実験台に使いましょ(月でライブでもやれば売れるんでねーの、ってな感じ)、というところまでが第一話。あの4人組は400Gに耐えるんかな?(次回は炭酸で宇宙行く気みたいですが)。

 それにしてものべつまくなしにすべるギャグをかましまくっているマネージャーのにーちゃん、あのとことんな外し方はわざとか?
 あまりに笑えなさすぎて疲れる。あいつがいなければまだ見れるんじゃなかろうか。
 というわけで、感想は「つまらんけど、一週間に三十分くらいは頭抱えてため息つきたい人は見てもいいんじゃない?」です。なんで私はこんな感想書いているんでしょうか(^^;)?

2003.4.21 第2話
 えーとどこからつっこみましょう?
 音速以上で落ちてくるキク8号の声は地上にいるミックスジュースたちに聞こえないと思いますよ(っていうか聞こえるのは落下後でしょ)、ってそんなところからつっこんでもしょうがないか。
 二酸化炭素ばらまきながら宇宙へ行っちゃいかんと言いながら炭酸で行くなっ、というのもみんなつっこんでいるだろうからいいか(^^;)。

 しかしこっちが慣れたせいかもしれんが、1話に比べるとがちゃがちゃした感じが減ったな。アフロのマネージャーの笑えんギャグも減ったし(笑えるようになったという意味ではなく、数が減った)。

 どうでもいいことではあるがワンダバスタイルと言いながら画面の雰囲気はサンダーバードだよなぁ(^^;)。

「あいつにしか見えない妖精がいるんだよ」「科学的にわからん」「アイドルってのは普通じゃだめなのよ」ってのに妙に納得しました。

2003.4.28 第3話
 それにしても「地球と月を永遠にめぐる軌道(ってどんなの?)に乗りました」と言っているわりにあっさり帰ってくるんだよなぁ。今回はヘリウム気球で成層圏に行くだけなので、妄想科学のアイテムとしては弱い。船内の空気が足りなくなったからヘリウム入れました、というのは気圧の問題としてはクリアしているが、息が苦しいという問題は改善されんぞ。

 アイテムも話も、ばかっぽさが足りなくなったなぁ。今回の話も、ヘリウムで声が高くなっちゃって歌えませんでしたでおしまいでは、落ちとしても弱い。3話めで息切れか?

2003.5.5 第4話
 第3話の感想では「成層圏に行くだけ」と書きつつ「その割りにえらい高いところまで上っているような絵だな」と思ってたけど、おいおい、あそこ静止軌道より上なんか??
 って言うのはなぜかというと、今回の話では地球の自転に振り回してもらって月に行きます、ということになるのだが、地球の自転に振り回してもらっても、静止軌道より下では振り回してもらえる速度よりも軌道速度の方が遅い(別の言い方をすれば遠心力より重力の方が強い)んだから、地表と結んだひもはぴんと張らないどころか、ほっといたら落ちるぞ。落ちないようにヘリウム気球があるというつもりなのかしらんが、当然静止軌道のところまでは大気なんてない。

 次にわからんのが、月へ向かった後月に着陸できるように軌道修正しましょ、ということで(キク8号が電池切れになったもんだから)4人が歌でタイミングあわせながらエアー噴射して軌道修正する、っていうんだが、そんな細々と軌道修正する必要なんてないだろ。「こっち向けに3分噴射。あっいきすぎた。じゃあ次はあっち向けに20秒噴射」のように長い噴射からはじめてちょっとずつ小修正していくのが普通のやり方だろう(そもそもエアー噴射する程度で大丈夫かって話もあるが)。わざわざ難しい方法を使わんでも。

 しかもさらによくわからんのは「がんばって月へ行こう」とか言いながら努力したわりに、最後は地球に帰ってきて再突入してんだよな。もっとも、月に着いてたら着いてたで、「どうやって帰るつもりだったんだ?」ということが非常に気になるわけだが。

2003.5.12 第5話
 今回ますますひねりがありません。リニアモーターで宇宙へ行くぞ、って話のようだが、落ちは「アフロマネージャーさんが発電所に落ちて停電しました」というつまらんもんだし。もうすぐリニアモーターから離れる、というところで停電したのに、ぴたっと止まるし。そんな摩擦係数のでかいレール使ってんじゃねー、と思ったらバックし出すと全然とまんねーし。もっとひねりを

2003.5.19 第6話
 始まるなり未来の自分を見てショックを受けるミックスジュースたち。おやおや、今回はタイムマシンもんですか。試作のワープエンジンを勝手に動かした彼女たちが未来に移動(ワープエンジンならタイムマシンにもなるのは、ハードSFの鉄則ですな)して、「こんな未来、修正してやる!」ということで過去に戻る。戻りすぎて今度は九十九博士の少年時代(今でも少年だが)に行く。そこで月へ行く宇宙船のパイロットの父親が帰ってこない、という事件を目撃する・・・んだけどなんかタイムパラドックスな話に持っていくのかと思ったらそれはなく、単に少年九十九の紹介みたいな話でしたな。ところでキク1〜7号はてっきり実在の人工衛星のことなんだと思ってたらちゃうんですな。
 それにしてもせっかくタイムマシンができたのに「目的のものと違うのができたから」と捨てちまうのはもったいね。
 途中で「ワープってずるだよね」みたいな発言があったが、確かにここまでの旅行方法からすると、ここでワープが出てくるのはずる以外の何物でもない。

2003.5.26 第7話
 マネージャーの花形が九十九の母に騙されて月へ行ってしまう。TV放送されるそれを見て九十九は「ばかな」とか言い、花形の母は息子に電話かけると携帯が通じて話ができて「ここは月じゃない」とばれるんだが、その前に地球が上ってきている時点でおかしいだろう。月面では地球は動かんぞ(この部分は放送されてなかったのか?)。
 あとフェイクだという説明の中で「Gは回転する装置で作れる」「でも顔ゆがんでたし」「あれはエアー吹き付けてたの」という会話もあったが、回転する装置でG作ったんならそれでじゅうぶん顔ゆがむでしょうに。だいたい、それなら花形も「なんでエアー出てんだよ。特撮かよ!」と気づくだろう。
 花形助けにやってきてネタばらしをする九十九。九十九の母は「みんなを騙したのはこいつです」と九十九を犯人にしようとするが、そりゃ無理ありあり。
 でなぜか話はごーいんに「じゃあどっちが先に月に着いた方が勝ちにしましょう」って話になるが、ただ勝負するだけのことならこの大がかりなフェイクはどーゆー意味があるんだおい。
 しかし、「前の月着陸はフェイクだ」と言っているその「前の月着陸」は九十九の母がやったことなんか?
 NASAとかアポロとかはこの歴史にはないのか?(でも星条旗が立っているという話はあったんだよな)。

2003.6.2 第8話
 今回はひねりも笑いも少ない話だなぁ。相変わらずなんで月着陸を親子で争わんといかんのか、そもそも九十九母は何が目的で月に行きたいんだ? 息子に試練を与えてた、なんて星一徹落ちじゃないだろうな。
 花形の陰謀のおかげで、4人のアイドルユニットは「ロケットガール」(おいおい)と名前を変えて九十九母のロケットで月へ・・・というところでまた来週。妄想科学ネタもあんまりないなぁ。

2003.6.9 第9話
 どこを目指して走っているんだろう、この話。ゴールが見えん。
 まぁお約束のつっこみしとくと、月でジャンプしたって月の重力圏脱出できないよ、月でも脱出速度は2.4キロ/時なんだし。まぁ花形は前にも生身で地球の大気圏外に出てから落ちてくるぐらいだから、なんとかなるんかもしれんがな。
 相変わらず、九十九のかーちゃんが何がしたいんだかわからん。それに、結局このお話の中ではアポロ11号は月に着陸してない、という設定なんか??
 まぁそうだったとして、なぜに九十九のかーちゃんがミックスジュースと花形つれて月にいって月でコンサートすることが「人類が月へ行ったというのがでっちあげでないこと」の証明になるんだか、さっぱりわからん。そのわりにコンサートの中継をするでもなくどっか行っちゃうし。
 で結局コンサートの中継は九十九が替わりにやってあげたんか。どうやって。まさかあの望遠鏡で見たってんか。天井はどーなった天井は。
 まぁつっこみを入れるだけの値打ちもなくなってきたな。怒るでしかし、ほんまこれ正味の話が。

2003.6.16 第10
 うーむ。結局九十九母は何がしたいのか、これが全くわからん。前にテストパイロットの夫を送り込もうとして失敗したから今度こそ成功させたかった、というのはまだわかる。だが月に行った後することというと、「これで人類が月に行ったことがあるというのはでっちあげではないと証明できました」という演説。それならそれでアポロが残したものとかTV画面に映さないと意味ないと思うんだが。いやそもそもだな、この世界ではアポロの月着陸ってあったのが史実なのか、なかったがでっちあげであったことになっているというのが史実なのか、いったいどっちだ。どうもでっちあげだが九十九母がそうでないことにしようとしている、という風に持っていきたいみたいだが、まず九十九母が月に行くこととその関連がわからん。もしかしてこの番組のスタッフみんな、「特に説明なんてしなくても、アポロが月に行かなかったことなんて、常識じゃん」とか思ってるのかな。いやそうだとしても、九十九母がいったいその陰謀にどう貢献しているんだか、見ててさっぱわからんかった。
 それがわかったとしても、ミックスジュースと花形連れて行く理由がわからん。さらに帰還方法は考えてなかった、ここで後から来る人のための礎になる・・・みたいな話でますますわからん。いったいどーゆー意味で後から来る人の役に立つんだか。
 前回では「助けになんかいかない」と言ってた九十九がゴムひもで戻る宇宙船で助けに来たのはまぁいいとしよう。ここまでは推進方法をネタにしてきたのに、今回の推進方法はいったい何やねん、ゴムじゃ引っ張れても押せんぞ、と言いたくなるけどまぁ言うまい。そんなひも持っていったら重くてたいへんだろ、ってのもきっと超軽量なんだろうとういことで言うまい。
 しかしなんでこの親子が争っているんだか、いったい何が悲しゅうて九十九母は自殺的片道旅行にそれもアイドルグループ連れて月くんだりまで来たんだか、さっぱりわからんままに音楽だけ盛り上げて親子の和解劇演出されても、見ているこっちは「はぁそれで?」という気分にしかなれません。

2003.6.23 第11
 花形が連れて帰ったタコ型宇宙生命サチコが巨大化して街はたいへん・・・っておい、いきなり宇宙怪獣もんかよ(^^;)。九十九は気球式宇宙船ワンダバ3号で宇宙に返そうとするが失敗。「仕方ない」と海水を電気分解して爆発させて倒そうとするが、サチコを助けようと花形乱入。たばこ吸いながら(^^;)。
 大爆発が起こってどーなるの、と思ったら「さっきは死ぬかと思ったぜ」死ぬってば。
 結局パチンコ宇宙船ワンダバ1号でサチコは宇宙へ帰るのだが。
 しかし最終回一つ前でこれまでの話とは何の関係もなく宇宙生物話。ほんまにどーでもええ話やなぁ。
 ところで海水は塩水だから電気分解すると出てくるのは水素と塩素ですが(^^;)。まぁとりあえず水素が空気中の酸素と化合して爆発すると思えばいいのか。でも塩素って毒ですぜ。
 いやまぁ、あの爆発でも死なない花形なら、塩素なんか屁でもないか。

2003.6.30 第12
 これで最終回なんですがね。九十九はキク8号を連れて恒星間航行を目指すが九十九の安全を心配したキク8号が勝手に呼びつけた花形&ミックスジュースが乗っちゃったせいでこれじゃ食べ物足りなくなるし、ということで断念。そりゃこれまで失敗続きなのにいきなり恒星間飛行したら誰でも心配するわな。
 しかし最後に来ていきなり重力制御ができるってのもすごいな。その割に噴射しているの相変わらず炭酸だし(^^;)。ソーラーセール広げる・・・・と言いながらビーチパラソルほどにも広がらないし、恒星間航行のための推進システムについては一言もなし。

恒星間飛行をなめるな。

 いやまぁ所詮こんな番組ですが。
 しかし地球に帰ろう、と言いながらなんでいったん太陽の周回軌道に乗るように減速するんですかね。宇宙船から脱出カプセルを出し、脱出カプセルは地球に帰って宇宙船の方はその反動で「ハレー彗星と同じ軌道」になるんだそうですが、おいおい、なんで重い宇宙船の方が加速が大きいんだよ。っていうかなんで両方ともが角運動量が大きくなるような軌道遷移するんだよ。

 なんてつっこんでもしょうがないか。所詮こんな番組だし。

 最後まで面白くならなかったなぁ。どこをどういぢれば面白くなるという部分すら見えない番組であった。って言いながら最終回まで書いてしまった自分が情けないというかなんというか。

ホームに戻る