微分ってなあに?(その2:極限を理解する)
はじめに
「微分」の理解で大きなネックとなるのが「極限」の概念。
を0に近づける、と言われてもなんのこっちゃ、という感じであろう。そこで、「
を小さくする」のではなく「グラフを拡大する」という視点でこの極限というものを理解してみよう、ということでアニメーションつきのプログラムを作ってみた。
さて、このグラフは前ページのものと同様である(底辺1の三角形は省略した)。ここでこのグラフを拡大していこう。マウスで、
▲
でも
▲
でもなく、さらに上のボタンの部分でもないところをクリックしてみよう(
▲
でも
▲
をクリックすると動かせるのは、このプログラムでも同じ)。
すると、クリックした点が中心になるように、グラフが2倍(長さで。面積なら4倍)に拡大される。
左上にスケールが出ているので、どの程度大きくなっていったかを確認しつつ、どんどん大きくしてみよう。拡大を続けていくと、このグラフ(放物線)がどんどん直線に近づいていく。
左上の「リセット」を押すと元の状態に戻るので、グラフを見失った場合はリセットしてやりなおそう。
微分においては「
極限での傾き」を求める、という言い方をするが、それはつまり「直線とみなしても構わないぐらい拡大してから
を考える」ということだと言ってもよい(厳密には極限という操作をちゃんと定義しなくてはいけないのはもちろんである。ここでは定義するというよりは「気持ち」を理解して欲しい)。
関数が一つじゃつまらないだろうと思ったので、他に
のグラフを用意している。上にある
▼
をクリックすると関数を変えられる。特にsin(1/x)は原点近くで激しく変化する関数だが、根気よく拡大していけば、いつかは直線のグラフに、ちゃんとなる。
時々画面が黒くなったりして変になりますが、気にしない出下さい(バグです)
よほど妙な関数(不連続だったり、折れ曲がりがあったり)を除けば、たいていの「おとなしい関数」は拡大を続ける事で直線になる。十分拡大した後で考えれば、
「
と
が0に近づくのに、
が一定って、なんか嘘くせえ」
という気持ちも、少しは緩和されるのではなかろうか(だったらいいな)。
ではどのようにこの微分という量を計算するのか、ということについては、項を改めて。
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