三角関数というのは「直角三角形の角度と辺の比」という関数としてまず定義される。 この時の角度は「度」ではなく「ラジアン」と呼ぶ単位を使うことが多い。角度を表す文字として、ギリシャ文字のθ(シータ)を使おう(こういうのはあくまで慣例であって、別に角度にどんな文字を使ったって構わない)。
直角三角形の3辺の長さは、底辺、高さ、斜辺の三つである。この三つから作られる比は6種類あるが、特に(下に書いた)三つの比がよく使われる(残り3つはその逆数である)。
sinθ= | 高さ 斜辺 | | cosθ= | 底辺 斜辺 | | tanθ= | 高さ 底辺 | |
以下の図の直角三角形はドラッグして動かすことができ、直角以外の頂点を動かすことで変形できる(ただし、天辺の頂点は上下にしか動かないし、底辺のうち直角でない方の点は左右にしか動かない)。点を動かしながら、それぞれの辺の比(sin,cos,tan)がどういう量かを実感しよう。
底辺=4
高さ=3
斜辺=5
θ=0.643501…ラジアン(36.869898…度)
三角関数を図解する
その2:θの範囲について
前のページで遊んでみた人は、θという角度が0からπ/2という範囲以外にもなることに気づいただろうか???発見できる人には自分で発見して欲しいと思って、あえて説明していなかったが、点は元々の三角形の裏側まで動かすことができるので
のようにθが直角より大きくなり「高さが負」であったり、
のようにθが負になり「底辺が負」になる場合であったりする位置にも移動できる。
前のページで気づいてなかった、という人は、下の図でやってみよう(下の図は前のページのものと機能は同じである)。
底辺=4
高さ=3
斜辺=5
θ=0.643501…ラジアン(36.869898…度)
三角関数を図解する
その3:斜辺を1に固定した直角三角形
次に、斜辺を1に固定した直角三角形のsinとcosの値の変化の様子を次の図で実感しよう。
θ=0.643501…ラジアン(36.869898…度), sinθ=0.6, cosθ=0.8
この図もドラッグで直角三角形を移動・変形できるが、斜辺の長さは一定になっている。角度とcosθとsinθの変化の様子を観察しよう。
この図から容易に、cos2θ+sin2θ=1となることがわかる(斜辺がつねに長さ1であることに注意せよ)。
sin,cosが正になったり負になったりするが、
から
に向かう方向が「上」「右」の時にsin,cosは正であり、「下」「左」の時にはsin,cosは負である。図ではそれを
や
が鏡文字になることで表現している。
三角関数を図解する
その4:任意の角度のsin
次に、任意の角度でのsinとcosを以下の図のように定義しよう。ここまでで動かしてみてθという角度の意味は
から
に向かう方向を表すものであることがわかったと思うので、ここからは
を固定して、斜辺にあたる角度の変わる部分の長さを1に固定して考える。
まず、sinθの方だけを考えることにしよう。
θ=0.643501…ラジアン(36.869898…度)
この図の
は半径1の円(単位円)を描いたもので、中心から円周の一点に向かっている棒
の角度に応じて、sinθの値が決まる。
棒の角度はドラッグによって変えられて、
のように2πより大きい(何周も回る)角度にしたり、
のように負の角度にしたりもできるので、いろいろ変えて状況を確認して欲しい。
三角関数を図解する
その4:任意の角度のsin,cos
次に、sinθとcosθを同時に表示してみよう。さっきはθは任意の角度にしておいたが、今度は-πからπまで(-180度から180度まで)にしておく。
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その6:三角関数の間の公式
三角関数の「公式」として、
sin(θ+π)=-sinθ
cos(θ+π)=-cosθ
というものがある。この式がなぜ成立するか、は下の図でしばらく遊んでみればわかるのではないかと思う。
図の
の部分の薄い色になっている
の方が、θよりπラジアン(180度)大きい角度の場合の「長さ1の棒」になっている。sin,cosがπ足されることでどう変化するかを、図から読み取っていけば、公式が作られる(この公式は式として覚えようとしなくても、意味を考えればすぐにわかる)。