地球中心に見た太陽と月の動き

 地球の位置を固定した時の、太陽と月の「見かけの」運動をアニメーションで表現したものです。中心にあるのが地球、少し薄い黄色の丸()が太陽、半分(月にとっての夜の部分)が黒い黄色い丸()が月です。

 一番左にある、「太陽を止める」ボタンを押すと太陽が止まりますが、代わりに地球が自転を始めます。「地球を止める」ボタンを押すと元に戻ります。その隣の「一時停止」ボタン(「運動再開」ボタンにもなる)で運動を停止/再開することができます。さらにその隣の「満月」ボタンと「新月」ボタンは、それぞれの状態に対応する場所に月を持っていきます。

 太陽に比べ、月は約1/30だけ回転数が遅いため、地球が止まっていて太陽と月が回る状態にすると、太陽から月がだんだん遅れていくこと、それによって月の見え方(満月か新月か、はたまた半月か三日月か)などが変わっていきます。

なお、実際の太陽はもっと遠いところ(地球から1億5千万キロ、地球の直径の約1万2千倍離れています)を回っています。こんなに遠いところにいる、しかもその分大きい(太陽の直径は地球の直径の109倍)太陽が、小さな地球の周りを回っているなんて、変なことですね(もちろん、実は地球の方が回っているのです)。

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太陽中心に見た地球と月の動き

 今度は実際の運動に近く、太陽を静止させて地球がその周りを周り、さらに月が地球の周りを回る、という図です。

 地球は1公転する(太陽を一周する)間に、366.24回自転します。すると、1公転の間に365.24回正午がくる(小数以下は閏年のせい)ことになります(自転回数より正午がくる回数の方が1少ない理由がわかりますか?)。

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太陽と地球・金星・火星の動き

 惑星の運動も見てみましょう。 緑が地球、赤が火星、黄色が金星です(明るい黄色で影がついていないのは太陽です)。 惑星はもちろんもっとたくさんあるのですが、ここでは残りは省略しました。惑星や太陽の大きさはかなり誇張してます(軌道のサイズにくらべてずっと小さいです)。

 最初の状態だと、惑星はふらふらと動き回っているように見えると思います。この図は“上”から見た図になっていますが、実際に我々が観測する時は地球上から見ているため、惑星までの距離はすぐにはわかりません。だから、惑星の動きはもっともっと不思議な動きに見えます。

 距離がわかったとしてこの動きを見ていると、「地球を中心にして考えているから変な動きに見えるのだ」ということがわかってきます。

 太陽を中心にして考えるとどうなるか、「太陽を中心に」ボタンを押してみて、太陽と地球、どちらを中心とすることが「素直」な動きなのか、を考えてみましょう。

 「遠近感をなくす」にチェックを入れると、地球と太陽/金星/火星の距離が同じになります。惑星の距離を測るのは簡単ではないので、我々が観測する星の動きに近いのはこの状態です。この状態から、「実際はどう動いているのか?」を考えていった、と思うと、なかなか簡単にはいかなかったろうな、と思われます。

 「軌道を描く」にチェックを入れると、惑星がどのような軌道にそって動いているのかを表示します。 地球を中心にしつつ軌道を描くと、「地球の周りを太陽が周り、太陽の周りを惑星が回る」というイメージがわかるかと思います。見たまんまで考えるとこうなるわけですが、太陽の大きさ(実際は直径で比較して地球の109倍もある)を考えると、それは不自然に思えてきます。

 太陽を中心として考える立場で見ると、地球も「惑星」の仲間であった、ということがわかってきて、そちらの方が素直な見方だと感じられるのではないかと思います。

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