この文書は「よくわかる解析力学」【東京図書】の2.2節(29ページ)のフェルマーの原理を動く図を使って説明したものです。

 フェルマーの原理(Fermat's principle)とは、

 「光は最短時間で到着する経路を通って伝播する。

という原理で、17世紀のフランスの数学者フェルマーが提唱した。幾何光学(光を「光線」と考えてその経路を考える立場)ではこれは「原理」であって証明や導出は不可能である(波動光学から導出できる)。ここでは、これを原理として認めると光の伝播が記述できることを見よう。

 なお、実は光が直進することも説明できるが、その図形的意味は明瞭なので省略する。