「よくわかる解析力学」(東京図書)サポート掲示板(2016年12月まで) †
仮想仕事の原理について †
(2016-12-28 (水) 21:03:07)
仮想仕事の原理は拘束力が仕事をしないような系においてしか適用出来ず、従って摩擦力が働くような系においては適用出来ないと、多くの本に書いてあるのですがそもそも摩擦力というのは拘束力に分類されるものなのでしょうか?
- 摩擦力は拘束力には入れないのが普通だと思います。 -- 前野?
- 補足しますと、「拘束力」と呼ばれるのは通常「3次元空間(2次元平面でもいいけど)内にある物体の座標をある線(1次元)とか面(2次元)とかの上に制限するように加えられる力」という意味で捉えられます。摩擦力は運動の邪魔はしますが、動くこと自体を制約しません。 -- 前野?
- と、ここまで書いた後で思い至りましたが、静止摩擦力が、「けっして最大静止摩擦力を超えることがない」という条件のもとで掛かっているならば、「今設置している場所から動かない用にする」という意味では拘束力ですね。そこまで考えての上なら「最大静止摩擦力を超えることのない静止摩擦力は拘束力に入れていい」と言えるかもしれません。動摩擦力はどう考えてもダメです。 -- 前野?
- 摩擦力が拘束力に分類されないということは、摩擦力が働いている系においても仮想仕事の原理は適用出来るということでしょうか? --
- 仮想仕事の原理が使えるか使えないかを「拘束力だから」「摩擦力だから」という考え方で判断しようとするのが間違いです。仮想仕事の原理は(本の中で説明したように)力がつりあっている場合ならいつだって使えます。 -- 前野?
- よく「拘束力が働いていると使えない」という言い方をされることがありますが、それは拘束力は多くの場合(垂直抗力にしろ静止摩擦力にしろ)「未定の力」であり、それを式に入れてしまうと未知数が増えるだけで「問題を解く」ということに貢献しないからです。仮想仕事の原理の場合、仮想仕事を考えるので「考えている物体を仮想変位しても仕事をしない力」は式に最初から出てこないということになる、というだけのことです。 -- 前野?
- このあたりのことは3.1.2節あたりから説明しているので、よく読んでください。摩擦力であってもつりあいの状態なら仮想仕事の原理に組み込めます。 -- 前野?
- 3.2.3節の最初の例においても拡張された仮想仕事の原理を使えばやはり仮想仕事は0になり、仮想仕事の原理は適用できますよね? --
- 「拡張された仮想仕事の原理」って何ですか?? -- 前野?
- 正確には4.1.2節の「ダランベール原理による仮想仕事の原理の拡張」です。 --
- それは動力学になるから、話がまるで違ってきます。また、3.2.3節の最初の例は複数の物体に働く力のする仕事が消し合わない例なので、この二つの物体をまとめた形で仮想仕事の原理を使うことはできません(拡張しようがしまいが)。 -- 前野?
- 最小の例において仮想仕事の原理が適用出来ない理由というのは荷物B の仮想仕事が0にはならないからということでしょうか? --
- 静力学でのテクニックを動力学でも使えるようにしたのが、ダランベールの原理の恩恵だと理解しているのですが、両者の間で、どのように話がまるで違ってくるのでしょうか? --
- 本に書いてあるとおり、二つの物体の接触点がすべっているような場合は二つの物体の間に働く力のする仕事が消し合わないので「内力を無視できる」という仮想仕事の原理を使うメリットが消えてしまいます。荷物Bだけなら別にいいですが、二つをまとめて考えて、ということができなくなります(ということも説明してありますので読んで下さい)。 -- 前野?
- ダランベールの原理を使ったからといって、静力学の段階で使えなかったものが使えるように変わったりしません。「なぜ使えないのか」という点を理解してください。 -- 前野?
- 理解しました。丁寧なご説明ありがとうございました。 --
オイラー角P345について †
Beauty KANDA? (2016-12-10 (土) 21:37:48)
こんなに早くご回答いただけるとは思っていませんでした。
とんだ勘違い(頭では座標系の回転、心の中では物体の回転)をしておりました。
ありがとうございました。
オイラー角P345について †
Beauty KANDA? (2016-12-10 (土) 14:57:43)
2015年11月10日の第3刷発行の本で勉強しています。
早速ですが、
オイラー角に関してP345の(C.46)式が腑に落ちません。
すぐ上の説明では、回転した結果のx’軸の回りにθ回転し、
次に回転した結果のz”軸の回りにΨ回すとあります。
確かに、(C.46)のB行列とA行列はそれぞれx軸、z軸回りの回転に対応したものですが、
回転した結果のx’軸や、回転した結果のz”軸ではないように思います。
オイラー角の回転操作は回転した結果の軸の回りの回転、すなわち物体に固定した軸回りの回転操作が必要だと理解しています。(C.46)のB行列とA行列は空間に固定した軸回りの回転だと思うのですが間違っていますか?
よろしくお願いします。
- まず注意して欲しいのは、(C.46)の上に書いてあるように、これは「passiveな変換」の方の行列です。 -- 前野?
- あるいは、(C.43)の右の式の「間に挟まっている行列」に対応するものです。(C.43)の行列は右にある$\left(\begin{array} {c}\vec {\mathbf e}_x\\ \vec {\mathbf e}_y\end{array} \right)$に掛かるわけで、「基底ベクトルを回す」という変換になってます。 -- 前野?
- というわけで、(C.46)の行列も、$\left(\begin{array}{c}\vec {\mathbf e}_x\\\vec {\mathbf e}_y\\\vec {\mathbf e}_z\end{array}\right)$というベクトルに掛かる行列、と解釈してください。 -- 前野?
- 早速のご回答有難うございます。C行列を掛けた段階で新しい座標系になっているので、そのまま -- Beauty KANDA?
rで積分というのはこんな感じなのですが、間違っていませんでしょうか? †
40さい物理志向? (2016-12-10 (土) 11:56:42)
$\displaystyle \frac{h^2}{mr^3}-\frac{GMm}{r^2}-\frac{d}{dt}(m\dot{r})=0 $
両辺×$\frac{dr}{dt}$
$\displaystyle\frac{h^2}{mr^3}\frac{dr}{dt}-\frac{GMm}{r^2}\frac{dr}{dt}-m\frac{d^2r}{dt^2}(\frac{dr}{dt})=0 $
両辺を$dt$で積分(×$dt$)すると以下のように$r$の積分に切り替わる
$\displaystyle\int(\frac{h^2}{mr^3}-\frac{GMm}{r^2}-m\frac{d^2r}{dt^2})dr=0 $
$\displaystyle\frac{-h^2}{2mr^2}+\frac{GMm}{r}-\frac{1}{2}m(\frac{dr}{dt})^2+C=0 $
$\displaystyle\frac{h^2}{2mr^2}-\frac{GMm}{r}+\frac{1}{2}m(\frac{dr}{dt})^2=E $
- 申し訳ありません、TeXというのが初めてでして、texworkではうまくかけたんですが -- 40さい物理志向?
- 最初の{document}うんたらなどはいらないです。余計な部分を取り除くと上のようになりました。 -- 前野?
- 計算はこれでいいです(第3項の積分については下で説明した通りです)。 -- 前野?
- まるで通信教育を頂いているようです。本当にありがたく思っています。 -- 40さい物理志向?
P123(5.47)から(5.48)について-2 †
40さい物理志向? (2016-12-08 (木) 16:50:41)
(5.47)はrで積分もしますよね?
- rで積分はしません。どういう計算をするかは下に書いたとおりです。 -- 前野?
- 「rで積分はしません」と書きましたが、「rで積分する」という考え方で計算することもできます(その場合は、tで積分しません。積分は一度だけです)。 -- 前野?
- その場合の計算法としては、$\int \mathrm dr{\mathrm d\over\mathrm dt}(m\dot r)$と書いたあとで、$\mathrm dr={\mathrm dr\over\mathrm dt}\mathrm dt$と置換積分します。 -- 前野?
- その場合、最初はr積分ですが、最終的に行った積分はt積分ということになります。第1項や第2項の方は置換しなくても($\int\mathrm dr{h^2\over mr^3}={-h^2\over 2mr^2}$のように)r積分ができます。 -- 前野?
- 前野先生、お手数おかけしました。無事にできました。納得しました。有難うございます。 -- 40さい物理志向?
- 第3項でd/dtが外に出ているのに引っ掛かってました(というかd/dtのような演算子の扱いになかなか慣れないです)。一日かかりましたが、進みます。ありがとうございました。 -- 40さい物理志向?
これは間違いでしょうか? †
40さい物理志向? (2016-12-08 (木) 13:57:33)
$$ \int ddot r{\mathrm d\over\mathrm dt}(\dot r)={1\over2}{\mathrm d\over \mathrm dt}((\dot r)^2) $$
- 投稿ミスです。申し訳ありません。 -- すみません?
- これは、$\int \mathrm d\dot r{\mathrm d\over\mathrm dt}(\dot r)={1\over2}{\mathrm d\over \mathrm dt}((\dot r)^2)$という意味でしょうか? -- 前野?
- だとすると、「$\int\dot r$($\dot r$で積分する)」って操作がよくわからないです。 -- 前野?
- か --
P123(5.47)から(5.48)について †
40さい物理志向? (2016-12-07 (水) 09:11:35)
このようなありがたい本を出していただいて大変感謝しております。仕事で必要なため、今一生懸命勉強しています。
P123(5.47)から(5.48)についてですが、
これは(5.47)にdr/dtを掛けてから、dtで両辺積分した後にさらにdrで両辺積分するやり方であってますでしょうか?
そのやり方で計算してみたのですが、私の計算だと
(5.48)式の最後の三項目がm(dr/dt)^2になってしまいます。
どのように積分すればよいかご教示ください。
本は第一刷です。
- (5.48)式の最後の三項目がmr(d^2r/dt^2)になってしまいます。 -- 40さい物理志向?
- 高校レベルの質問で恐縮です。お時間あるときお願いします。 -- 40さい物理志向?
- この計算は、まず$\dot r={\mathrm dr\over\mathrm dt}$を掛けます。3項めは、$-\dot r {\mathrm d\over \mathrm dt}(m\dot r)$となります。 -- 前野?
- これを時間積分するんですが、ここで$\dot r{\mathrm d\over\mathrm dt}(\dot r)={1\over2}{\mathrm d\over \mathrm dt}((\dot r)^2)$を使います(この式は逆に考えた方がわかりやすいかも)。 -- 前野?
正準変換の変数の選択について再度ご質問 †
昔の物理学生? (2016-11-14 (月) 12:14:06)
2016-08-19 (金) 08:55:50に質問させて頂き、「アルゴリズム的なものはありません」とのお答えを頂戴しましたが、何度かやっている内に気づいたことがありましたので、これが間違いかどうかご確認頂けますでしょうか?
10.4.3を例にとり、()内に記入します。
1.座標Aから座標Bの変換を式で表す(座標Aは直交座標、座標Bは極座標で変換はx=rsinθcosΦなど)
2.座標Aがq,p,Q,Pのどれかを判断する(x,y,zはq)
3.座標Aを独立変数の候補から外す(独立変数の候補はp,Q,Pに絞られるので、独立変数の組み合わせはP262の(3)か(4)になる)
4.残った独立変数の際に使うWを考え、従属変数の変換によって座標Aから座標Bの変換と同じになった組み合わせを独立変数に採用する(P262の(3)においてWは(10.108)になりq=-∂W/∂pを計算すると(10.108)のように直交座標から極座標の変換の式になる)
P274の「慣性系から回転系へ」とその後半の「回転系から二次元極座標系」、またP267の「慣性系から加速系」は全てこの手順で独立変数を確定することができました。
しかし、私はこの4つの例しか試していませんので、果たしてこれが一般性があるかどうか判断できません。
もしできましたら、前野先生にご指導頂きたく投稿させて頂きました。
- 書いておられる手順は、古い座標(x,y,z)が新しい座標(たとえばr,θ,φ)で表せる場合には問題なく使えそうに思います。ただ「一般的に」となると新しい座標の中に古い運動量が入ったり、逆に古い座標を新しい座標で表そうとすると新しい運動量も使わなくてはいけない、というような場合が考えられます。こういう場合も含めて一般的にどうかというと、ちょっとわからない。 -- 前野?
- 座標と運動量がまざらず、座標は座標、運動量は運動量で変換するような場合なら、q=-∂W/∂pを解くのも比較的簡単ですが、そうでない場合一般に大丈夫でしょうか?? 正準変換の便利なところはp,qとP,Qが混ざって変換するような場合も含められることなので、そういう場合を調べてみたいと。 -- 前野?
- ご懇切な解説有難うございます。確かに座標と運動量が混在してるような場合には、どうなるか調べてみないと分かりません。手元にある他の解析力学の書籍などで更に検証してみたいと思います。 -- 昔の物理学生?
面積要素とヤコビアンについて †
ちゃまろ? (2016-11-01 (火) 23:18:41)
1.次のような極座標の面積要素を定めると何か数学的におかしなことになるのでしょうか?
dx(ex→)×dy(ey→)=(drcosθ-rdθsinθ)(ex→)×(drsinθ+rdθcosθ)(ey→)
これだとdxdyの微小長方形を極座標で表しただけですが、面積要素として使えない理由がわかりません。
2.
前野先生の定義では、ヤコビアンが負になることがありますがいいのでしょうか?
- それがだめな理由は、そのまま計算していくとdr cosθ -rdθsinθの中のdrと dr sinθ+rdθcosθの中のdr は違うdrなのに同じものとして計算してしまうことになるかです(dθに関しても同様)。 -- 前野?
- 面積というのは、別々のベクトルの外積で得られます。$\vec a$と$\vec b$が別のベクトルで$\vec a\times\vec b$を計算するからこそ、このベクトルが面積ベクトルになります。 -- 前野?
- $dx\vec{\mathbf e}_x+dy\vec{\mathbf e}_y$は一般的ベクトルで、$dx\vec{\mathbf e}_x$はそのうち$dy=0$としたもの、$dy\vec{\mathbf e}_y$は$dx=0$としたもので、別のベクトルを持ってきたので、この二つの外積で面積が計算できます。 -- 前野?
- 同じベクトルを極座標で表してから$d\theta=0$とおいたものが$dr\cos\theta\vec{\mathbf e}_x+dr\sin\theta\vec{\mathbf e}_y$、$dr=0$とおいたものが$-rd\theta\sin\theta\vec{\mathbf e}_x+rd\theta \cos\theta\vec{\mathbf e}_y$。この二つは別々のベクトルなので、これの外積を取れば面積になります。 -- 前野?
- つまり、上二つの例はちゃんとそれぞれ「xだけを変化させたときの変位」「yだけを変化させたときの変位」「rだけを変化させたときの変位」「θだけを変化させたときの変位」という意味のあるベクトルです。 -- 前野?
- しかし、$(dr\cos\theta-rd\sin\theta)\vec {\mathbf e}_x$と$(dr\sin\theta+rd\theta\cos\theta)\vec{\mathbf e}_y$では、$dr,d\theta$は二つのベクトルで同じものになっていて連動しているので独立でもなく、幾何学的意味もよくわからぬものになります。 -- 前野?
- たとえば$(dr\cos\theta-rd\theta\sin\theta)\vec{\mathbf e}_x$を「x方向の変位ベクトル」と考えて、$(dr\sin\theta+rd\theta \cos\theta)\vec{\mathbf e}_y$を「y方向の変位ベクトル」と考えればいいかというと、その場合二つのベクトルに含まれているdrとdθは別の意味をもった量のはずです。それなのにその区別をせずに外積をとってしまったら、面積とは違う計算をしてしまうことになります。 -- 前野?
- なお、ヤコビアンが負になることは全然問題ありません。その意味は324ページ、 B.2.1節の最後に書いてあります。 -- 前野?
- 1について丁寧に解説していただきありがとうございます。よくわかりました。 -- ちゃまろ?
- 1について丁寧に解説していただきありがとうございます。よくわかりました。 -- ちゃまろ?
- 1について丁寧に解説していただきありがとうございます。よくわかりました。 -- ちゃまろ?
- すみません。連続で送ってしまったみたいです。 2については、向きも含めた面積だからということですね。 -- ちゃまろ?
- 例えば、相対論でd^4xがスカラー量であることを示すときにヤコビアンに絶対値をつけて評価しますが、この場合は絶対値が必要なのですか? -- ちゃまろ?
- ヤコビアンが負になるような座標変換はしないことが多いので、実際絶対値をつけようがつけまいが関係ない、というのが実情です。なお、積分の範囲ややり方によっては絶対値をつけずに「負の面積」を考えた方がよい場合もあります(たとえば、ある範囲で積分したあと別の範囲の積分が「積分しすぎた部分」を打ち消してくれるような計算になっている場合)。 -- 前野?
- なるほど。ありがとうございます。 -- ちゃまろ?
P278[演習問題10-3]のヒント(p8w)について †
昔の物理学生? (2016-10-21 (金) 14:33:40)
細かくて恐縮です。
一行目の「たとえば{Qj,Qk}Q,P」となっておりますが、{Qj,Qk}q,pではないかと思いますが如何でしょうか?
P256(10.47)について †
昔の物理学生? (2016-10-14 (金) 16:06:51)
以前、かなり修正して頂きましが、一つ残っていました。
(10.47)の二行目の第1項のcotθの前野括弧の中に二番目の符号は+ではなく-です。
p209の(9.12)の右辺第1式の第2項の分母∂pjについて †
昔の物理学生? (2016-10-06 (木) 15:30:48)
東京図書「よくわかる解析力学」サポートページにおいて、p209の(9.12)の右辺第1式の第2項の分母∂pjについて第3版で∂piに訂正されたとしていますが、訂正されておらず、∂pjのままです。
念のため。
- すいません、チェック漏れのようです。次の版では直るように、まだ訂正してないミスの部分に移動させます。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P282(11.13)および下から3行目、下から2行目について †
昔の物理学生? (2016-09-19 (月) 18:26:30)
(11.13)の右辺にΣがあります。
しかし、xiで偏微分するということは、(xi-xi(0))を含む項だけを偏微分するので、Σは不要かと存じますが、如何でしょうか?
また、P282の下から3行目、下から2行目のΣについても同様に考えられます。
- ああ、ほんとだ。これらのΣは不要です。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P293の1行目について †
昔の物理学生? (2016-08-30 (火) 10:14:05)
P293の1行目でcosθ=sinisinαと置いたことについて質問です。
- sini≦cosθ≦siniなので、cosθがsiniの何倍か(ここではx倍とします)になることは分かります。
また、-1≦x≦1となるので、xがcosかsinのどちらかになることも分かります。
しかし、cosかsinの内、sinになる理由が分かりません。
どのように考えれば宜しいでしょうか?
- sinでなくcosにしても特に問題はないです。sinとcosの違いはαの位相の違いでしかないので。 -- 前野?
- 仮にcosθ=sinicosαとしても、(11.53)の右辺は分子にマイナスがなく、分母はsinαがcosαになるだけの式になり、1/(1-A^2cosx^2)の積分は1/(1-A^2sinx^2)の積分と同じになる。 -- 昔の物理学生?
- 行き違い失礼しました。いちいち計算しなくてもαの位相の違いという考えで納得しました。 -- 昔の物理学生?
- お忙しいところ、有難うございます。 -- 昔の物理学生?
- 計算しても同じだったので、更に納得しました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P292のφ0について †
昔の物理学生? (2016-08-27 (土) 17:18:53)
P292の脚注✝17で「後である場所のφの値になることがわかるのでφ0と名前をつけておく」としていますが、これは言葉で表現するとすれば、どう表現したら良いのでしょうか。
Lは角運動量、
hは角運動量のz成分、
iは角運動量ベクトルがz軸に対しどれだけ傾いているかを示す角度
となるとφはP293の図の「この方向から見た」角度なのだと思いますが、「楕円軌道が存在する平面がx軸に対してどれだけ回転したかを示す角度」と表現して良いでしょうか。
- あるいは、「楕円軌道が存在する平面とxy平面の交線がx軸に対してどれだけ回転したかを示す角度」でしょうか。 -- 昔の物理学生?
- しばらく多忙だった為返信が遅れました、すみません。$\phi_0$については図にある通りで理解していただければそれでいいのですが、「楕円軌道が存在する平面とxy平面の交線がx軸に対してどれだけ回転したかを示す角度」という理解で大丈夫です。 -- 前野?
- Twitterで前野先生が公開講座にてご多忙と存じておりました。お疲れ様でした。φ0についてはこれで理解できました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P291(11.46)で導入した定数lについて †
昔の物理学生? (2016-08-27 (土) 11:55:08)
(11.45)の右辺が明らかに0以下であるから、両辺を-l^2と仮定する、という形でlという定数を導入しています。
その後で、P292(11.50)の一行下で正準変換後の運動量としてlを選んでいます。
つまり、定数で導入したものが、ここでもしかすると変数になる可能性が出て来たことになります。
P294では一行目でWをlで微分しているので、lを変数と見なしていることになります。
このように定数として導入したものを途中で変数として扱うという手法はよくあることだと考えて宜しいのでしょうか?
- ある意味なにが定数でなにが変数かは文脈依存です。ここの$\ell$は、「時間にも空間座標にもよらない」という意味で「定数」です。しかし、角運動量であるという意味では「力学変数」です。あるいは「力学変数だがたまたま作用が特別な形をしている為時間にも空間座標にもよらなくなった変数」でもあります。 -- 前野?
- ハミルトンヤコビを使って問題を解くというのはこういう「力学変数だけど時間にも空間座標にもよらない量」を探していく(変数を定数に化けさせる)という:操作です。 -- 前野?
- なるほど。ここがまさにハミルトンヤコビの肝だったのですね。よく理解できました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P297[演習問題11-3]のヒント(8w)と解答(21w)について †
昔の物理学生? (2016-08-26 (金) 14:11:40)
3点あります。
(8w)については(E.45)のmは二つとも不要かと思います。
また、(21w)については一行目のmは二つとも不要かと思います。
加えて(E.178)の(mv-(uvΔt/L))はm(v-(uvΔt/L))であるかと思います。
以上3点如何でしょうか?
- おっしゃる通りです。運動量変化とごっちゃになって間違えていたようです、すみません。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P297[演習問題11-2]のヒント(8w)について †
昔の物理学生? (2016-08-26 (金) 10:43:15)
P297[演習問題11-2]のヒント(8w)の(E.43)の次の行に(こうすると√2mEx=(√(m/k))Axのようになるとありますが、これは√2mEx=(√mk)Axかと思います。
如何でしょうか?
- それに伴って、(E.171)のAx^2/ωは、2Ex/ωとなると思います。 -- 昔の物理学生?
- かつ、(E.175)のAx^2/ωも2Ex/ωとなります。 -- 昔の物理学生?
- また、(E.174)のAx^2/ωも2Ex/ωとなります。 -- 昔の物理学生?
- (E.175)の上の式のカッコ内は(1+(1/2)cosΘ)ではなく、((1/2)+(1/2)cosΘ)ではないでしょうか。 -- 昔の物理学生?
- (E.174)と(E.175)のの下の式のAx/ωは2Ex/(ωAx)です。 --
- Ayについても全て同様です。 -- 昔の物理学生?
- これで(E.176)を計算し、2mで割るとEx+Ey-(1/2)kr^2が出ます。 -- 昔の物理学生?
- それゆえ、(E.177)の左辺の第1項においては(1/r^2)((∂W/∂Θ)^2)が抜けています。 -- 昔の物理学生?
- 以上、計算結果ですが、これで宜しいでしょうか? -- 昔の物理学生?
- 失礼しました。(E.175)の上の式のカッコ内は(1+(1/2)cos2Θ)ではなく、((1/2)+(1/2)cos2Θ)かと思います。 -- 昔の物理学生?
- これで如何でしょうか? -- 昔の物理学生?
- ずいぶんたくさん間違えていてすみません。確かに${(A_x)^2\over \omega}$ではなく${2E_x\over\omega}$です(以下同様)。 -- 前野?
- どうもありがとうございました。 -- 昔の物理学生?
P296[演習問題11-1]の解答(29w)について †
昔の物理学生? (2016-08-26 (金) 08:42:08)
P296[演習問題11-1]の解答(29w)の(E.169)の左辺はtで偏微分していますが、t1で偏微分するのだと思いますが、如何でしょうか?
細かいことで恐縮です。
- 確かに、ここの微分は$t_1$ですね。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P293(11.53)から(11.54)について †
昔の物理学生? (2016-08-25 (木) 11:00:49)
まず(11.53)の右辺の分子cosiの前にマイナスの符号が抜けているかと思いますが、如何でしょうか?
そうなると、(11.54)が理解できません。
脚注✝19がその解説に該当するのだと思いますが、積分定数Cの処理については理解できます。
しかし、その次の「arctanの中の符号が変わると右辺の結果がπ変わる」をどう使えば、(11.54)が出てくるのが分かりません。
(11.53)から(11.54)の計算プロセスをご説明頂けないでしょうか。
- cos i の前のマイナス符号、手元のファイルではついているので校正漏れです、すみません。 -- 前野?
- ここの符号の扱いは確かに間違ってます、すみません。何よりほんとうは$\arctan(|\cos i|\tan\alpha)$のように絶対値が必要です。 -- 前野?
- とりあえず、(11.54)の右辺は$-\arctan(|\cos i|\tan\alpha)$で、その次の式も$\tan(\phi_0-\phi)=|\cos i|\tan\alpha$となります。 -- 前野?
- 下の式の「右辺の符号は」と脚注の「$\arctan$の符号が〜」の部分は無視してください。 -- 前野?
- $\cos i$に絶対値がついたままで先の計算をすすめ、(11.55)の結果が$\sin(\phi_0-\phi)=$として出たところで、$\phi_0$を$\pi$ずらす計算によって符号を整える、という形で最終結果は同じになると思います。 -- 前野?
- 計算したところ、確かにそうなりました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
- 度々恐縮です。もう一度計算したところ、(11.53)は-cosi✕arctan(|cosi|tanα)/|cosi|となり、その結果、(11.54)の右辺は±arctan(|cosi|tanα)となると思いますが如何でしょうか? -- 昔の物理学生?
- 結果として、(11.54)右辺がarctan(|cosi|tanα)の場合、元々の計算通り、-arctan(|cosi|tanα)の場合、今回前野先生が修正した計算通りとなりますが、如何でしょうか? -- 昔の物理学生?
- (11.54)の最後の左辺を$\tan \pm(\phi-\phi_0)$のようにして、 (11.55)にも最初$\pm$がついているが$\phi_0$をシフトすれば消せる、という感じになるようですね。 -- [[ 前野]]
- 確かにそうなります。有難うございました。 -- 昔の物理学生?
- すいません、$|\cos i|$と絶対値をつけないと、と書いてしまいましたが、arctanの前に${\cos i\over |\cos i|}$が着くということは、その符号をarctanの中に入れれば($-\arctan x=\arctan (-x)$)、絶対値が取れますね。ということは(11.54)の最初の式は$\phi-\phi_0=-\arctan(\cos i\tan\alpha)$でいいです。 -- 前野?
- で、(11.54)の2行目は$\tan(-(\phi-\phi_0))=\cos i \tan\alpha$となり、(11.55)まで言ったところで$\phi_0$を調整して符号を合わせます。 -- 前野?
- 計算があいました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P291下から三行目「この式が」から最後の行「小さくなる」までについて †
昔の物理学生? (2016-08-25 (木) 09:05:47)
最後の行の-l<h<lはイコールが抜けていると思いますが如何でしょうか?
具体的には、
l^2≧h^2/(sinθ)^2すなわち、sinθ≧h/lとありますが、これですと、1≧sinθ≧h/lでh≦lです。
よって、h/lは絶対値にして、sinθ≧|h/l|で、1≧sinθ≧|h/l|となり、-l≦h≦lとなるのではないかと思いますが如何でしょうか?
そうでうないと、脚注✝16でh=lの場合を考えていることと整合性が取れません。
- 確かにこれは=が抜けてます。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
p.199について †
ちゃまろ? (2016-08-24 (水) 20:20:06)
εの二次の量を無視して、エネルギー保存則が導かれるなら、高次の項を考慮すればエネルギーは保存していないということですか?
- 二次の量を無視しているということは微係数(微分)で計算しているということで、逆に積分することができれば(つまり積分可能な関数だけを扱っているのであれば)、高次の項もちゃんと保存していることになります。微分と積分の関係です。 -- 前野?
p294の(11.56)の第2項の分母のルートの前の2について †
昔の物理学生? (2016-08-24 (水) 08:23:54)
p294の(11.56)の第2項の分母のルートの前の2は不要かと思いますが、如何でしょうか?
- あ、すいません、確かに不要です。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P292(11.51)の符号について †
昔の物理学生? (2016-08-23 (火) 16:25:30)
細かいことで恐縮ですが、(11.51)の符号は±ではなく、∓ではないかと思いますが、如何でしょうか?
- 上の複号と同順にするとそうなりますね。ここではどうせ次で消してしまうこともあって、同順にしてません。 -- 前野?
- 分かりました。ありがとうございます。 -- 昔の物理学生?
P292の1行目について †
昔の物理学生? (2016-08-23 (火) 15:21:11)
P292の1行目に「5.2.3節で考えた万有引力のもとでの運動の計算と見比べるとわかるが」とあります。
この文は、
1.L=lとすると、P291(11.47)の上の式をmr^3で割った式の右辺とP128(5.67)の下の式の左辺が全く同じ、かつ
2.(11.47)の上の式の左辺(dg/dθ)^2のgはθの関数で、かつ二乗の形、一方でP128(5.67)の下の式の右辺はθドットの二乗の形なので、似てないこともない、
という解釈で宜しいでしょうか?
- ${dg\over d\theta}$はつまり${\partial W\over\partial \theta}$で、結局は$\theta$の共役運動量です。ということは$p_\theta=mr^2\dot\theta$です。と考える似ているだけではなく同じ式になっています。 -- 前野?
- 確かにそうなりました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P288自由落下の変数分離について †
昔の物理学生? (2016-08-23 (火) 09:58:36)
P288の自由落下の(1.31)の一行上でS=W(x)-Et+S0(Sのバーは省略)と変数分離しています。
しかし、その後、S0は何ら計算過程に影響を与えていません。
P285のハミルトンの特性関数の説明のところでは、単に変数分離するだけでS0は使っていません。
P288の自由落下の変数分離においてS0を使うのは、どのような意味があるのでしょうか?
- 掲示板の不具合でご迷惑をお掛けしたかと思います。S0ですが「特に意味はありません」というのが正解です。単に微分方程式を解いたときの積分定数だというだけです。無視したければ無視したって別にいいものです。 -- 前野?
- 無視したければ無視してもよいということは、無視したくなければ無視しなくてもよい、ということなので、P285のハミルトンの特性関数の説明のところでS0を入れても構わないという解釈で宜しいでしょうか? -- 昔の物理学生?
- 入れたければ入れて構わないです。ただSに$S_0$、Wに$S_1$のように両方入れたとすると、結局$S_0+S_1$を入れたことになるので冗長ですね(もっとも、それでも間違えたことをやっているわけではない)。 -- 前野?
- よく理解できました。有難うございました。 -- 昔の物理学生?
P285(11.15)について †
昔の物理学生? (2016-08-22 (月) 09:10:21)
2015-09-09 (水) 20:46:45のsabotenさんとの質疑応答において、「②で指摘しているようなルジャンドル変換を意識しているわけではありません。」とあります。
一方、欄外の✝10において、ここでやっていることはルジャンドル変換であるとあります。
ここで二点質問です。
1.
(11.15)は、偶然ルジャンドル変換の形になっているのではなく、最初からルジャンドル変換を行うことを意識しているということなのでしょうか?
2.
もし最初からルジャンドル変換を意識しているとすると、「q*から循環座標のqiを分離しなければならない。とすると、プラスなんとかqiかマイナスなんとかqiのように分離できるはずだ。しかし、循環座標だからqiに対応する運動量piは保存量になるためpiは定数だ。また、qiが循環座標だから∂W/∂qi=piなのでルジャンドル変換っぽいな。だからマイナスなんとかqiではなく、プラスなんとかqiのはずだ。そこで、プラスなんとかのなんとかはpiにしておこう。しかし、piのままだと紛らわしいのでαiとしてプラスαiとして、残ったqi以外のq*と定数αiを含むWをW~としよう」のように考えて(11.15)が出て来たと推測しました。このように回りくどく考えなくても、スパっと(11.15)が出てくる考え方というものがあるのでしょうか?
- ここでやっている計算は難しい手法を使っているわけでもなんでもなく、運動量$p_i$が定数$\alpha_i$だとわかったので、${\partial\over\partial q_i}$を$\alpha_i$にすればいい、という素直な計算です。 -- 前野?
- あまり気を使う必要はなく、「$q_i$ で微分したら$\alpha_i$になるようにしよう」というだけで(符号なんかも含めて)この式は出てきます。 -- 前野?
- ということは、(11.15)を作ってみたら、結果的にルジャンドル変換だったということでしょうか? -- 昔の物理学生?
- やっていることは同じなんで、ルジャンドル変換するぞ、と思ってやろうが、上に書いた手順でやろうがどっちでもいいです。 -- 前野?
- よく理解できました。有難うございました。 -- 昔の物理学生?
P281(11.6)について †
昔の物理学生? (2016-08-20 (土) 15:08:17)
P281(11.6)の左辺第二項の∂S/∂tの符号がマイナスですが、プラスではないかと思いますが如何でしょうか?
ここがマイナスですと、真ん中の式の第二項の符号がプラスになり、右辺はゼロになりません。
- はい、ここはプラスです。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- 昔の物理学生?
P278[演習問題10-1]の解答(27w)の(E.155)について †
昔の物理学生? (2016-08-19 (金) 14:49:45)
(E.154)から(E.155)への計算プロセスについて確認させて下さい。
以下の様な計算プロセスで宜しいでしょうか?
1.点変換を応用して、(E.154)の直交座標から極座標の変換式の微分を全てドット付きのものにする。
2.ラグランジアンLにドット付きの(E.154)を適用すると、直交座標の一般化運動量から極座標の一般化運動量の変換式(E.155)になる。
- はい、そういうことです。 -- 前野?
- ありがとうございます。助かりました。 -- 昔の物理学生?
正準変換の変数の選択 †
昔の物理学生? (2016-08-19 (金) 08:55:50)
例えば、P274の慣性系から回転系では正準変換の変数をP262の(2)のq,Pとしてますが、この例に限らず一般に、正準変換の変数を選択する際に、P262の(1)から(4)のどれにするか、に関しては、(1)から(4)を試してみてうまく機能しそうなものを選ぶのか、それとも、色々と経験を積んでみてこんな問題ならばこの変数だ、のように分かるようになるのか、それとも何かコツがあるのか、どうなのでしょうか。
- いくつかの例が書いてありますが、多くの場合は例のようなやり方を踏襲すればできます。「こうやったらできる」というアルゴリズム的なものはありません(あるのかもしれませんが私は知りません)。 -- 前野?
- 理解できました。お忙しいところ、有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P275(10.123)について †
昔の物理学生? (2016-08-18 (木) 14:33:22)
左の式の右辺第2項は-ω^2X
右の式の右辺第2項は-ω^2Y
となっておりますが、共に符号はマイナスではなくプラス、即ち
左の式の右辺第2項はω^2X
右の式の右辺第2項はω^2Y
ではないかと思いますが如何でしょうか?
- 確かにそうです。単振動のときを思い浮かべてしまって間違えたかな。訂正します。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
- 修正されたPDFの中で,この式が(10.122)式と書かれています.見ればすぐに分かる類の誤植ですが... -- 小林?
- 御指摘ありがとうございます。修正しておきます。 -- 前野?
P272[問い10-11]の解答P366~367について †
昔の物理学生? (2016-08-17 (水) 21:01:50)
2点あります。
1.
(D.115)の下の行に
「(q.p)と(Q,P)の立場をそっくり入れ替えた計算を行えば、-∂ql/∂Pk=∂Qk/∂plという式も作れる」とありますが、これでは(D.115)の式と同じ式です。P367で示された二つの式を入れても、P271の(10.104)の4つのうち1つ目の式以外の3つしか証明できていません。
1つ目の式はどう証明すれば良いのでしょうか。
2.P367の2行目から3行目への変形の際に(D.112)で変形したとなっていますが、これは(D.113)ではないかと思いますが、如何でしょうか?
- おっしゃる通りです。これは大失敗で、確かにこの計算はダメですね。やり方ですが、(D.116)と同様に、$\def\allc#1{\{\!#1 \!\}}P_i(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})$を$q_j$で微分するところから始めます。 -- 前野?
\begin{equation}{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})})\over \partial q_j}=\underbrace{{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_j}}_{第1引数の微分}+\sum_k \underbrace{{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_k}}_{第2引数の微分}{\partial Q_k(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j}
\end{equation}
となる。この後は(D.117)と同様の計算を続ける。
\begin{equation}
\begin{array}{rll}
=&{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_j}+\sum_k {\partial P_k(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}
{\partial Q_k(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j} &{(D.113)を使う}\\
=&{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_j}-\sum_{k,\ell}{\partial P_k(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_\ell}{\partial q_\ell(\allc{Q_\ast},\allc{P_\ast})\over \partial Q_i}{\partial Q_k(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j}&{(D.18)を使う}\\
=&-{\partial p_j(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}+\sum_{k,\ell}{\partial p_\ell(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_k}{\partial q_\ell(\allc{Q_\ast},\allc{P_\ast})\over \partial Q_i}{\partial Q_k(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j}&\\ \end{array}
\end{equation}
となるが、ここで(D.21)より、
\begin{equation}- {\partial p_\ell(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_j} =\sum_k{\partial p_\ell(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_k}{\partial Q_k(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j}
\end{equation}
を使うと、
\begin{equation}
\begin{array}{rll}
=&-{\partial p_j(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}-\sum_{\ell}{\partial p_\ell(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_j} {\partial q_\ell(\allc{Q_\ast},\allc{P_\ast})\over \partial Q_i}&{(D.19)を使う} \\
=&-{\partial p_j(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}-\sum_{\ell}{\partial p_j(\allc{q_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial q_\ell} {\partial q_\ell(\allc{Q_\ast},\allc{P_\ast})\over \partial Q_i}\\
=&-{\partial p_j(\allc{P_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}
\end{array}
\end{equation}
となって、
\begin{equation}
{\partial P_i(\allc{q_\ast},\allc{p_\ast})\over \partial q_j}=-{\partial p_j(\allc{P_\ast},\allc{Q_\ast})\over \partial Q_i}
\end{equation}
が示される。
- ご懇切なご指導有難うございます。計算したところ、同じ計算結果になりました。 -- 昔の物理学生?
- 2.P367の2行目から3行目への変形の際に(D.112)で変形したとなっていますが、これは(D.113)ではないかと思いますが、如何でしょうか?の方についてもお願い致します。 -- 昔の物理学生?
- そちらも、おっしゃる通りです。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P271[問い10-10]の解答P365(D.110)について †
昔の物理学生? (2016-08-16 (火) 21:57:08)
右辺の三行目は
(pθ/r^2)sinθ -prsinθ-pθ(cosθ/r) cosθ -sinθ/r
であると思いますが、如何でしょうか?
それに伴い、P366(D111)も符号が変わります。
さもなくば、(D.111)の計算結果は1にはなりません。
ご確認頂きたくお願い致します。
- はい、その通りです。すみません。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P267の「慣性系から加速系へ」について †
昔の物理学生? (2016-08-15 (月) 19:59:12)
ここではq,Pを独立変数としていることは文脈から分かります。
このように「何かを独立変数とする」といちいち明言せずに話を進めていくのは、一般的なことなのでしょうか。
- 明示しなくても文脈でわかるときには文脈に任せるということはよくあります。 -- 前野?
- 理解できました。お忙しいところ、有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P234(9.86)について †
昔の物理学生? (2016-08-15 (月) 13:59:59)
左辺の第1項と第2項が逆、即ち、
{{A,Lx},Ly}-{{A,Ly},Lx}
ではないかと思いますが如何でしょうか?
これであれば、その下の本文「x軸回りに回転してから~という結果が出る。」と内容が一致します。
- 確かにそうですね。xとyが逆です。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P365(D.106)について †
昔の物理学生? (2016-08-14 (日) 15:09:06)
第3版でP365(D.106)四行目の第二項が(-∂p)/∂tとなっています。
しかし、(2014-07-27 (日) 07:24:37)たにたさんの質問からの前野先生のお答えには(∂p)/∂tとなっています。
私が計算してもやはりマイナスはなく、(∂p)/∂tとなります。
これはどちらなのでしょうか?
- 修正漏れだと思われます。${\partial p\over\partial t}$が正しいです。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P264の下から5行目について †
昔の物理学生? (2016-08-13 (土) 11:51:31)
「Gはq、pではなく新しい変数と古い変数を混ぜた形で表現しなくてはいけない」とあります。
しかし、P257上から5行目には「Gはq、p、Q、Pのどの変数で表してもよい」とあり、更にはP262上から5行目には「q、Qの関数であるG(q,Q)がいわば「基本形」で」とあります。
これら三つの表現は相互に矛盾しているように感じますが、これらは矛盾ではなく整合性がとれているのでしょうか。
もし整合性がとれているとすれば、どのように整合性がとれているのでしょうか。
ご指導お願い致します。
- これは読み進めていくうちにGに関する情報が増えていった結果、と受け止めて下さい。単に関数として表現するだけならどんな変数でもいいが、正準変換として書き下すときのことを考えると新しい変数と古い変数を混ぜた方がいいとわかり、さらにその中でもG(q,Q)が一番単純な形になることがわかります。 -- 前野?
- なるほど、大変よく理解できました。早々のご回答有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P260のルジャンドル変換について †
昔の物理学生? (2016-08-11 (木) 10:28:37)
下から3行目で「変数をq,Qからq,Pに変えるのだからルジャンドル変換」してG(q,Q)=W(q,P)-PQとなっています。
しかし、P333(B.66)を参照するとG(q,Q)-PQ=W(q,P)が出て来ます。
これからpdq=PdQ+dW(q,P)+PdQ+QdPとなります。
ここで「あれっ、これではPdQが消えない。では、GもWも任意だから、両方共マイナスの符号を付けて-G(q,Q)-PQ=-W(q,P)としておこう。そうすると(10.65)になってPdQが消える。では、最初からG(q,Q)=W(q,P)-PQと変換したことにしておこう。」と考えるとやっとP260下から二行目の「G(q,Q)=W(q,P)-PQを代入しておけば」ということが分かります。
このように回りくどく考えなくても、最初から、いきなりルジャンドル変換でG(q,Q)=W(q,P)-PQと思いつくにはどうすれば良いのでしょうか?
- 定義通りのルジャンドル変換は、$W(q,P)=G(q,Q)-Q{\partial G(q,Q)\over \partial Q}$または$G(q,Q)=W(q,P)-P{\partial W(q,P)\over \partial P}$です。常にこの形(ある変数×「ある変数での微分」を引く)で書いておけば、ちゃんとルジャンドル変換になるはずです。 -- 前野?
- この場合、qは両辺に共通なので無視しておくと、G(Q)=W(P)-P(∂W(P)/∂P)は、座標(P,W(P))から座標(∂W(P)/∂P,G(Q))へのルジャンドル変換である、という解釈で宜しいでしょうか? -- 昔の物理学生?
- ルジャンドル変換はこの形になります(ラグランジアン→ハミルトニアンのときは全体の符号をひっくり返しますが)。 -- 前野?
- 有難うございます。どうやらPやQの元々の物理的イメージに引っ張られて、幻惑されたようです。ルジャンドル変換の幾何的イメージも完全に理解できました。御礼申し上げあげます。 -- 昔の物理学生?
P256(10.46)について †
昔の物理学生? (2016-08-09 (火) 11:46:03)
P256(10.46)は
P=Qcotθ-(q/sinθ)
p=(Q/sinθ)-qcotθ
ではないでしょうか?
もしそうであれば、(10.47)と(10.48)も符号が変わり、(10.48)は∂G/∂Q=-P,∂G/∂q=-pとなりますが、如何でしょうか?
- (10.46)の符号は御指摘の通りです。(10.48)ですが、最終結果は${\partial G\over \partial Q}=-P,{\partial G\over\partial q}=p$になります。サポートページの方に正しい式を入れました。 -- 前野?
- 確かに∂G/∂q=pでした。ありがとうございました。 -- 昔の物理学生?
P204(8.46)について †
昔の物理学生? (2016-08-08 (月) 16:19:13)
右辺第一項は、
- εxcotθsinφ
ではなく、
- εxcotθcosφ
ではないでしょうか?
- 両式とも前にマイナスを付けたのですが、表示されていません。 -- 昔の物理学生?
- すいません、その通りです。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P252の10.1.5 「ポアッソン括弧を使って無限小正準変換を記述する」について †
昔の物理学生? (2016-08-07 (日) 11:49:29)
(10.30)、(10.31)と(10.32)では{Q,P}とQが先に来ていますが、(10.28)、(10.29),
(10.33)と(10.34)のすべての式においてはPが先に来ています。この点に関して、何か特別な意味があるのか、それとも特に意味は無いのか、どちらなのでしょうか?
- (10.28),(10.29)などでは生成子が後ろに来るという形になってます。 -- 前野?
- すいません。生成子についてではなく、たとえば、(10.29)であれば、P=p+ε{p,G},Q=q+ε{q,G}とありますが、Q=q+ε{q,G},P=p+ε{p,G}という順番でないのはなぜか?ということです。形式的なことで恐縮ですが。 -- 昔の物理学生?
- 単なる習慣なのでしょうか? -- 昔の物理学生?
- それはもう、全然意味ないです。その時の気分としか言いようがない。慣習すらないです。 -- 前野?
- などほど、そうでしたか。分かりました。有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P241[演習問題9-2]の解答25w(E.151)について †
昔の物理学生? (2016-08-03 (水) 10:23:13)
「t=t0でx=0」を置いた時、「恒等的に0」も解ならば、(E.151)も解である、とありますが、「t>=0のとき、x=(1/4)(t-t0)^2、t<t0のときx=0」のように「恒等的に0」である条件を取り入れた解であれば、何でも良いということでしょうか?
- 疑問がどこにあるのかよくわからないのですが「恒等的に0」というのは「いつでも0」なので「t>=0のとき、x=(1/4)(t-t0)^2、t<t0のときx=0」は「恒等的に0」でも、それを取り入れた解ともいえません。微分方程式の解である条件は「代入したら成り立つこと」であって「恒等的に0である条件を取り入れた(←すいません、この文章の意味が私にはわかりません)ら解」というわけでもありません。解という意味では代入して成り立ってればなんでも解です。解はたくさんある(一意的でない)ということになります。 -- 前野?
- 「恒等的に0」ならば、なぜt>t0 -- 昔の物理学生?
- 「恒等的に0」ならば、なぜt>t0の場合に、x=(1/4)(t-t0)^2になるのでしょうか? -- 昔の物理学生?
- つまり、「恒等的に0」ならば、すべてのxについて0ではないのか?ということです。 -- 昔の物理学生?
- いや、だから「恒等的に0な解」もあれば「恒等的に0でない解」もある、ということです。「恒等的に0」という解はもちろん、どこでもかしこでも0です。 -- 前野?
- 整理しますが、(E.151)は「恒等的に0ではない解」です。そして「恒等的に0」も解です。つまり解は一意的ではない、というのが結論です。 -- 前野?
- であれば、(E.150)は解である、また「恒等的に0」も解である、よって、解は一意的ではない、ということでもよいのでしょうか? -- 昔の物理学生?
- いいですね。その場合、(E.150)も「恒等的に0」も「$t=t_0$で$x=0$」という同じ境界条件を満たすのに二つとも解だという点が大事です。これを「一意的ではない」というわけです。 -- 前野?
- 大変良く理解できました。お忙しいところ、有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P241[演習問題9-1]の解答25w(E.149)について †
昔の物理学生? (2016-08-03 (水) 09:07:12)
dPr/dtの右辺第1項はPθ/(mr^3)ではないでしょうか?
- ああ、確かにmが抜けてます。 -- 前野?
- 早々のご対応有難うございます。 -- 昔の物理学生?
P241のグラフについて †
昔の物理学生? (2016-08-02 (火) 11:04:06)
このグラフには(9.109)のMgHcos?θのグラフが描かれていますが、θ=0でMgHcos?θ=1、θ=πでMghcosθ=-1となっています。これはθ=0でMgHcos?θ=MgH、θ=πでMghcosθ=-MgHではないかと考えますが、如何でしょうか?
- ああ、これはグラフの縦軸の単位をちゃんと設定してないのですね。次の版で修正しますが、MgH=1の単位でグラフが描かれていると思ってください。 -- 前野?
- 分かりました。ありがとうございます。 -- 昔の物理学生?
P238の(9.97)について †
昔の物理学生? (2016-07-29 (金) 14:07:34)
最後の行で
{IyyWy?,IxxWx?}が-IzzWz?
{IzzWz?,IxxWx?}がIyyWy?
となっておりますが、
{IyyWy?,IxxWx?}がIzzWz?
{IzzWz?,IxxWx?}が-IyyWy?
ではないでしょうか。
いずれにせよゼロになりますが。
- 少しおかしい表示になってますが、最後の行の︸の下の符号が逆になっているのでは?ということです。 -- 昔の物理学生?
- ああ、確かに逆です、すみません。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- 昔の物理学生?
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