高校物理の範囲でも「場」は出てきます。そう「電場」と「磁場」です(教科書によっては「電界」「磁界」になっていることもあるけど、方言のようなもので、同じ言葉です)。
電場の「場」とは何か?
電荷があると、その電荷の回りの空間が「他の電荷に力を及ぼすような性質」を持ちます。
単純な考え方では
電荷があると他の電荷と反発したり(同符号電荷の場合)、引き合ったり(異符号電荷の場合)する。
と考えますが、現代物理(といっても、19世紀以降はって意味なんですが)では、
まず電荷が回りの「場」に影響を与え、その影響が伝わって「場」が変化していくことで力が伝えられる。
と考えます。
「場」の考え方になれるために、ちょっと下の図(動きます!)で遊んでみましょう。
図の中●と●は電荷で、指(またはマウス)で動かせます。青色の矢印は「も
しその場所に正電荷をもう一つ置いたら、どっち向きにどれだけの大きさの力を受けるか?」を表したものです。これが「電場」です。
電荷の大きさは下にあるボタンで変えることができます。
電荷を動かしたり電荷の大きさを変えることで、各点各点の「電場」も変化します。いろいろ動かして、そのことを実感してみてください。
電場は、たとえ電荷がなくても存在していることに注意してください。たとえば+3の電荷と-3の電荷をぴったり重ねると矢印はきれいに消えますが、これは「電場がなくなった」のではなく、「電場が0という値をとっている」ということです。
なお、(このプログラムはそうなってないけど)実際の「電場」は電荷の変化に応じてすぐに変化するのではなく、少し遅れて変化します。ただ、その変化が伝わる速度は光の速度と同じなので、目で見てそれに気づくことはできないでしょう。
実感できたところで、その2に進みましょう。