よくわかる電磁気学サポート掲示板4
P217 †
はじめ? (2016-10-26 (水) 11:05:02)
(9.6)で∇_2についてなのですが、-∇_2(1/|x_2-x_1|)=-e_x2/|x_2-x_1|^2とはならないのですか?つまりベクトルの向きはx_2の向きではないのですか?
- この$\vec\nabla_2$を省略なしで書くと、$\vec{\mathbf e}_x{\partial\over\partial x_2}+\vec{\mathbf e}_y{\partial\over\partial y_2}$です。 -- 前野?
- これを掛けてみればベクトルの向きはわかります。書かれている「-e_x2/|x_2-x_1|^2」の意味がよくわかりませんが、e_x2というのは「$\vec x_2$と同じ方向を向いている単位ベクトル」という意味ですか?? -- 前野?
- 計算してみるとわかりますが、向きは$\vec x_2$の方向にはなりませんので、違います。 -- 前野?
- e_x2というのはおっしゃる通りx_2ベクトルと同じ方向を向いている単位ベクトルという意味です。 -- はじめ?
- x_2に関する微分で、なぜベクトルの方向がx_1からx_2となるのですか? -- はじめ?
- ちゃんと上にある演算子で微分してみればわかります。ヒントを書いておくとたとえば、${\partial \over\partial x_2}\left(x_1-x_2\right)^2 = -(x_1-x_2)$です。 -- 前野?
- ありがとうございます! -- はじめ?
P296について †
昔の物理学生? (2016-10-24 (月) 11:00:11)
交流回路、ゲージ理論としての側面、特殊相対性理論について説明していないとのことですが、その点に関して
1.交流回路、ゲージ理論としての側面、特殊相対性理論を解説した「よくわかる電磁気学2」の出版の予定はございますか?
2.「よくわかる電磁気学2」の出版までの間、他の本で学ぶために前野先生が推奨できる書籍をご教示頂けますでしょうか?
- 「よくわかる電磁気学2」の出版予定はないです。あるとしても10年以上先です。 -- 前野?
- 電磁気の本でお奨めは、ちょっと分厚くなりますが太田浩一「電磁気学の基礎」1巻2巻でしょうか。いろんなことが載ってます。 -- 前野?
- 有難うございます。では、「よくわかる電磁気学2」を10年間以上待つ間、太田先生の本で勉強しておきます。 -- 昔の物理学生?
P207 (8.32) †
はじめ? (2016-10-22 (土) 21:49:54)
分母がz^2+R^2(z^2+R^2)^3/2なのはなぜですか?Z方向だけを考えている(8.27)のような理由があるのですか?
- 分母は$(z^2+R^2)^{3\over2}$ですよね。これは普通に距離を計算したら$\sqrt{z^2+R^2}$になるからで、特別な事情は何もないですが。 -- 前野?
- 分母は距離の二乗じゃないのですか? -- はじめ?
- たとえば、(8.22)を見てください。 -- 前野?
- ビオ・サバールの法則は「距離の自乗に反比例」という法則ですが、(8.22)の形だと分子が1乗、分母が3乗で全体として距離の2乗に反比例の形になってます。 -- 前野?
- これはクーロンの法則のところで説明している状況と同じで、素直に法則どおりに計算してます。余計なことを考える必要はありません。 -- 前野?
- P207については解決しました。ありがとうございます。 -- はじめ?
P203 †
はじめ? (2016-10-22 (土) 18:32:08)
上から4行目にj_xに比例する部分とあるのですが、どういうことですか?その部分がdxIとかけるということは電流がx軸と平行に流れているということですか?
- ここは一般的な話で、電流がx軸とか、決めているわけではありません。今計算しようとしている量は$\vec j\mathrm d^3\vec x$の積分ですから、このうち$j_x$に比例する部分だけをまず考えましょう、というそれだけの意味です。 -- [[ 前野]]
- それが$\mathrm dxI$になる理由は下に書いてあるとおりで、$\int\mathrm dx\int\mathrm dy\int \mathrm dz j_x=\int \mathrm dx\underbrace{\left(\int\mathrm dy\int\mathrm dzj_x\right)}_{I}$ということです。 -- 前野?
- くどいようですが、電流がx方向に流れてなくても、ちょっとでもx成分がありさえすればこう書けます。 -- 前野?
- ∫dy∫dzj_xというのがIになぜなるのかがわかりません。電流がx軸方向と平行に流れていれば∫dy∫dzをすることで電流密度が電流となるのはわかるのですが。 -- はじめ?
- 平行に流れてなくてもIになります。それはガウスの法則と考え方は同じです。あの時も斜めぬ電場が通り抜けても積分値は同じでした。 -- 前野?
- 電流が斜めを向いていると成分が小さくなるような気がするけど、その時は面積の方が大きくなっているので積分結果は同じになります。 -- 前野?
- 面積が大きくなるとはどういうことなのでしょうか?考えているのは体積がdxdydzの立方体からx方向にどれだけ電流が出てるかですよね? -- はじめ?
- 「考えているのは体積がdxdydzの立方体からx方向にどれだけ電流が出てるかですよね?」←違います。ここでは電流が存在している場所全部(なんなら全宇宙ででもいいですが)電流密度を積分する話をしてます。 -- 前野?
- たとえば202ページの下の方の図は理解いただいているでしょうか。この図に書いてある「この面を流れる電流は」の部分の積分をしているわけですが、これは図に点線で描かれた面で積分するとどっちも答えはIです。 -- 前野?
- ここでやっている「体積積分から、面積分を終わらせて残りは線積分にする」という計算は202ページの図の点線部分の積分は終わらせて、体積積分のうち残りの「電流の流れる方向の線積分」だけはまだやってない式を作ってます。別に体積dxdydzを流れ出る電流を考えているわけではありません。 -- 前野?
- あと、斜めにすると面積が変わるというのは、202ページの図で引く破線を斜めに引いたら「断面が大きくなる」という意味です。 -- 前野?
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- 上のように図を描くと、斜めになって$j_z$(上向きをz軸として)が小さくなったときはz軸に垂直な断面積が大きくなることがわかります。
- (8.8)の積分は先にjベクトルの積分をすることは出来るのですか? -- はじめ?
- 積分はx,y,zでの積分なのでjの積分と言われても??? -- 前野?
- 被積分関数を、jとj以外に分けて積分できるか、という意味ですか???(だったらそんなことできるわけありません) -- 前野?
- ここでは、線積分に変換できる条件として「狭い範囲に電流が流れている」と考えて計算しているので、その狭い範囲内で電流密度が変化するようなことは考えず積分してます。 -- 前野?
- p202,203では先に電流密度を積分してその値と位置ベクトルの外積をとって、それをさらに積分しているのではないのですか? -- はじめ?
- 「先に積分」はしてませんね。掛算の結果を積分しています。ただ、面積分から線積分に直すときは(上にも書いたように)電流が狭い範囲にいると思っているおかげで、3重積分のうち2つが簡単に終わっているだけです。 -- 前野?
- そもそも、「$\int\mathrm dx AB$のような積分で、$A$を積分してから次に$B$を積分する」なんて計算方法はないです。 -- 前野?
- (8.18)の下1,2行目では外積をとる前に、先に電流密度を積分しているように見えます。 -- はじめ?
- その計算で何をやっているかは上で説明した通りです。電流密度だけを積分しているわけではないです。 -- 前野?
- わかりました。ありがとうございます。 -- はじめ?
P289の図について †
昔の物理学生? (2016-10-21 (金) 11:29:28)
「rotHがx軸正の方向を向いている」とありますが、ここではずっと真空中の話をしておりHではなくBを使ってきたわけですが、最後にHを使うのは何か意味があるのでしょうか?
- また、∂D/∂tについても同様です。 -- 昔の物理学生?
- あまり深い意味はないです。後で出てくるマックスウェルがHとDなので合わせてます。 -- 前野?
- 「後で出てくる」じゃなかったですね。単にマックスウェル方程式と字面を合わせてます。 -- 前野?
- なるほど理解できました。有難うございました。 -- 昔の物理学生?
P112 (3.70) †
はじめ? (2016-10-19 (水) 17:49:42)
x-x'≠0のときにこの関数は0になるのですか?
自分の計算ミスかもしれません。
- 0になります。そのことは既に計算済みで、これはdiv Eと本質的に同じ量ですから、真空中(点電荷がある場合なら、x=x'の点以外)では0になります。 -- 前野?
- 分母がxなら0になるのですが、x-x'だと、x成分しか計算をしていないのですが、うまく消えるきがしません。 -- はじめ?
- ttp://www.fastpic.jp/images.php?file=0597964401.jpg -- はじめ?
- 画像を見ましたが計算が違います。$|\vec x-\vec x'|=\sqrt{(x-x')^2+(y-y')^2+(z-z')^2}$です。単なる平行移動なので原点を移動させて$\vec x'=0$にして計算してもいいです。 -- 前野?
- ありがとうございます。 -- はじめ?
P200 (8.14) †
はじめ? (2016-10-19 (水) 15:06:48)
表面項は積分範囲の端ではなぜjは0なのですか?
- 積分はー∞から∞の範囲ですから、「端」というのは宇宙の果てです。そんなところには電流はないだろう(あるいは、あったとしてもそれが計算結果に影響を与えたりしないだろう)ということで0にします。 -- 前野?
- わかりました。ありがとうございます。 -- はじめ?
P199、P200 †
はじめ? (2016-10-19 (水) 02:28:30)
ベクトル解析の公式は∇が入っても使えるのはなぜですか?
また、順番を変えないと使えないというのはどうしてですか?そして、(8.11)ではもはや公式と形が変わっていてなぜそうなるのかが分かりません。なぜなのですか?
- ベクトル解析の公式は要は恒等式(単なる式変形)なので、相手が微分演算子であっても、「順番を変える」という「微分演算子でやってはいけないこと」をしない限り使えます。 -- 前野?
- 順番を変えないと使えないのは、$f(x){\partial \over \partial x}$と${\partial \over\partial x}f(x)$は意味(中身)が違うのですから、意味のある順番にしないといけないということです。 -- 前野?
- もしわかりにくいのでしたら、$\vec A\times(\vec B\times \vec C)=\vec B(\vec A\cdot\vec C)-(\vec B\cdot \vec A)\vec C$のx成分を$\vec A,\vec B,\vec C$の順番を変えないように注意しながら計算してみるといいです。順番を変えていいなら$A_y(B_xC_y-B_yC_x)-A_z(B_zC_x-B_xC_z)=B_x(A_xC_x+A_yC_y+A_zC_z)-(B_xA_x+B_yA_y+B_zA_z)C_x$ですが、順番をABCのまま変えてはいけないとすると、$A_y(B_xC_y-B_yC_x)-A_z(B_zC_x-B_xC_z)=(A_xB_xC_x+A_yB_xC_y+A_zB_xC_z)-(A_xB_x+A_yB_y+A_zB_z)C_x$となります。これがABCが演算子だったとしても成り立つことを確認してください。本の中ではAとCの順番は変えない(AとB変えていい)という計算になってます。 -- 前野?
- 計算してみたところきちんと(8.11)のようになりました。ありがとうございます。 -- はじめ?
電場E(ベクトル)の大きさ †
物理のひよこ? (2016-10-18 (火) 01:44:15)
今晩は。
お世話になっています。
P.24の上から14行目の「上の図は正電荷が一個ある場合の電気力線で・・・」
の所は、「下の図・・・」の間違いではありませんか?
P.25で、下から3行目だけでなく、4行目の「電気力線の単位面積あたりの本数が
電場E(ベクトル)であるので」も「電場E(ベクトル)の大きさ」ではないですか?
P.127の下から4行目の「電場E(ベクトル)(単位面積当たりの電気力線)が減る
ことになる」は、「電場E(ベクトル)の大きさ・・・」ではないでしょうか?
同じく下から2行目の「E(ベクトル)Sが定数になると考える」は、
「|E(ベクトル)S|が定数になると考える」ではないでしょうか?
- p24は、確かに「下の図」の間違いです。 -- 前野?
- p25ですが、おっしゃる通りです。訂正したいと思います。 -- 前野?
- p127ですが、下から4行目はその通りです。下から2行目については、「定数」と言うより「定ベクトル」と書くべきでした。 -- 前野?
- 返答ありがとうございます。p.127の下から1行目の( )の中も定ベクトルだと思います。 -- 物理のひよこ?
- あと、p.128の 3.7.3 【応力から考える静電気力】の上から2行目の「微小面積dS(ベクトル)」は「微小面積ベクトルdS(ベクトル)」だと思うのですが? -- 物理のひよこ?
- p127の下から1行目はその通りです。p128の微小面積ですが、このあたりでは面積はそもそもベクトルなのでつけてもいいしつけなくてもいいです(つけておいた方が良かったですね)。 -- 前野?
P277演習問題11-2の解答p31wについて-その2 †
昔の物理学生? (2016-10-17 (月) 14:23:47)
(3)において初期値、I=0とすると、Q=CE(1-cos*1となるとありますが、
まずI=0より0=A(1/√LC)cosαとなり、α=π/2
次いで、Q=0より-CE=Asinαでα=π/2を代入すると-CE=A
となり、最終的に
Q=CE(1-sin*2
となりますが、計算がおかしいでしょうか?
コンデンサーのエネルギーとコイルのエネルギーを加えるとQEとなり計算結果は変わりません。
- 申し訳ありません。私の計算間違いです。 -- 昔の物理学生?
- α=π/2だけ位相をずらすのでsinでなくcosでした。 -- 昔の物理学生?
P277演習問題11-2の解答p31wについて †
昔の物理学生? (2016-10-17 (月) 13:42:03)
(1)のの最終的な微分方程式の第2項にがdQ/dtとなっておりますが、Rが抜けているのではないでしょうか?
- すいませ、確かに後ろにRが必要です。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- 昔の物理学生?
P171 (5.21) †
はじめ? (2016-10-17 (月) 11:37:57)
積分した時にq(t)=Ae^(t/CR)+B (AとBは積分定数)とならないのはなぜですか?
- これは「解いてみればわかる」と言いたいところですが、実際検算してみると、$q(t)=A\mathrm e^{-{t\over CR}}+B$を微分すると${A\over CR}\mathrm e^{-{t\over CR}}$になりますね。 -- 前野?
- つまり、$+B$があると微分方程式を満たしません。 -- 前野?
- 計算の最初で出てくる特解というのは単に計算を楽にするためのものなのですか?またB というのは境界条件を考慮して0ということですか? -- はじめ?
- 特解についてはその前のページの脚注を見てください。 -- 前野?
- Bが出てこないのは境界条件じゃなく、ちゃんと解けばそもそも出てこないものだからです。 -- 前野?
- 上にも書きましたが、Bが入っていたら解にならないのですから、境界条件がどうとかいう問題ではないです。 -- 前野?
- 返事がとても遅れてごめんなさい。ありがとうございます。 -- はじめ?
P276について †
昔の物理学生? (2016-10-16 (日) 11:55:19)
- (1/2)j・Aは、既に存在するベクトルポテンシャルAがする仕事、つまり、こちらからみると「された仕事」なのでマイナス、一方、(1/2)j・Aは電流を作るのにこちらが「する仕事」なのでプラス、という解釈は間違いでしょうか?
- その考え方はやはり違うと思います。ここではエネルギーはあくまで電磁場のもっているもので、それを電流一定の条件で考えるか、電流のエネルギーも含めて考えるかという問題なので。 -- 前野?
- 有難うございます。よく理解できました。 -- 昔の物理学生?