「よくわかる熱力学」(東京図書)サポート掲示板 †
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P127~128 F[T; V, N]について †
なかね? (2024-10-04 (金) 13:05:35)
お世話になっております。
P128の式$(6.9)$において、右辺第一項の$-NRTlog(V/N)$のうち、$NRTlogN$に相当する項は、式$(6.7)$のVに依らない部分からやってきたものと考えていいでしょうか。
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Planckの原理と断熱操作の不可逆性について †
なかね? (2024-09-23 (月) 13:28:12)
お世話になっております。
第5章から非常に難しく、理解度を確認するためにも、Planckの原理について質問させてください。
P.115には実現できる断熱操作についてのグラフがありますが、このグラフと解説をまとめると、「断熱操作において、系がする仕事が最大になるのは準静的操作(つまり、常に平衡状態を保って示量変数を変化させる動作)を行ったときである」「例えば点Pから点Cの体積にする場合、準静的動作を行うと温度は実現できる最低の温度になり、準静的でない動作を行った場合は準静的動作を行った場合よりも必ず温度が高くなる=系のする仕事の絶対値は小さくなる」ということだと理解しました。つまり、P77 4.1.3で言及されていた等温操作で成り立つ最大仕事が断熱操作でも成り立つということであり、そのため、最大仕事である準静的動作を行った場合の断熱線を越えて温度を下げる操作は不可能=温度が下がるだけの状態変化で仕事を取り出す機関を実現することは不可能であると理解したのですが、このような理解で問題ないでしょうか。
同じ体積変化をP→(Cと同じ体積)を比較しているのでしたら、準静的操作のときが最低温度になるのはそのとおりです。 -- 前野?
p77の4.1.3で話している操作は周りの熱浴と接触しているときの話なので、その仕事は断熱操作で考えた仕事とは一致しません。なので「最大仕事が断熱操作でも成り立つ」というのは違います。 -- 前野?
ご回答いただきありがとうございます。「最大仕事が断熱操作でも成り立つ」というのは違う、というのは、断熱操作においては準静的動作を行ったときの仕事が最大になるとは限らないということでしょうか。それとも、最大仕事という用語は等温操作の場合に用いた言葉であって、断熱操作には用いない、ということでしょうか。 -- なかね?
ご回答いただきありがとうございます。「最大仕事が断熱操作でも成り立つ」というのは違う、というのは、断熱操作においては準静的動作を行ったときの仕事が最大になるとは限らないということでしょうか。それとも、最大仕事という用語は等温操作の場合に用いた言葉であって、断熱操作には用いない、ということでしょうか。 -- なかね?
間違えて二重投稿になってしまいました、申し訳ないです。 -- なかね?
はい、「最大仕事」というのは等温操作のときの用語なので、それ以外のときに使うのはよくないという意味です。 -- 前野?
わかりました。ご回答ありがとうございました。 -- なかね?
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二点 †
物理のヒヨコ? (2024-09-05 (木) 06:53:30)
お早うございます、お世話になります。
P.368の式(B.216)で、一番上の式の右辺第一項は∫[x₀,x₀+⊿x]P…
ですか? また、末尾に U(x₀,y₀)の項が付け加えられるのでしょうか?
P.319の上から四行目の「微係数」は「微分係数」のことでしょうか?
おっしゃるとおり(B.216)の第1項の積分の上限は$x_1$じゃなく$x_0+\Delta x$です。$U(x_0,y_0)$の項も必要です。 -- 前野?
「微係数」は「微分係数」のことです。 -- 前野?
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p67 脚注†64について †
なかね? (2024-08-27 (火) 08:13:37)
お世話になります。
p67の脚注†63中の「dt間に発生するJoule熱」についている脚注†64についての記載が全くないのですが、これはどういった内容になりますでしょうか。
なお、所有しているのは第一版になります。
サポートページにも記載がありませんので質問させて頂きました。
ご回答いただければ幸いです。
すいません、手違いで脚注が迷子になってました。「James Prescott Jouleはイギリスの物理学者。日本語読みは「ジュール」。Joule熱もそうだが熱と仕事の変換についても仕事をしている。SIのエネルギーの単位 J の由来となっている。」という内容の脚注(脚注の脚注)がつくはずでした。 -- 前野?
ご回答頂きありがとうございました。また質問させて頂きますのでよろしくお願いいたします。 -- なかね?
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物理のヒヨコ †
微分積分学の基本定理? (2024-08-22 (木) 04:40:22)
お早うございます、お世話になります。
P.367の式(B.210) U(x₁,y₁)/dy₁ = ∂/∂y₁(∫[y₀,y₁]Q(x₁,y)dy) で、
微分積分学の基本定理 d/dx(∫[a,x]f(t)dt) = f(x) ※ a は変数 t の一つの
数=定数(積分の開始点)、x は変数 t の任意の数=変数(積分区域) より、 y₀ は変数 y の一つの数=定数 で、y₁ は変数 y の任意の数=変数と見なせばよいのでしょうか?
つまり、P330の式(A.73) U(x₁,y₁) = ∫[x₀,x₁]P(x,y₀)dx + ∫[y₀,y₁]Q(x₁,y)dy + U(x₀,y₀) の x₀、y₀ は x や y の一つの数=定数で、
x₁、y₁ は x や y の任意の数=変数と見て良いのでしょうか?
この式においては$y_1,y_2$ともに変化させていいものですが、偏微分${\partial \over\partial y_2}$を行うときは$y_1$は定数扱いとなります(これは偏微分のときは常にそうですね)。 -- 前野?
A.73も同様で、$x_0,x_1,y_0,y_1$はすべて、「変化させていい数」という意味で変数です。どれを定数扱いするかは、自分が何を計算したいかによります。今考えたい積分可能条件の式では、$x_1,y_1$が変数で、$x_1$による偏微分を行うときには$y_1$も定数扱いします。 -- 前野?
つまり、∂/∂y₁{∫[y₀,y₁]Q(x₁,y)dy}(B.210)の式に置いては(微分積分学の基本定理と同様に)y₀をyの一つの数として固定し、 -- 物理のヒヨコ?
y₁をyの任意の数=変数=変化する数として計算するという事ですか?(勿論、偏微分なのでxの方は固定して) -- 物理のヒヨコ?
上にも書いたとおりです。 -- 前野?
ああ、y₁、y₂ は y₀、y₁ のことなんですね。回答有難うございました。 -- 物理のヒヨコ?
ああ、上で書き間違いをして$y_1,y_2$を使って書いてますが、とにかく一個の変数だけを変えるという話です。 -- 前野?
すいません、見逃していました。∂/∂y₁{∫[y₀,y₁]Q(x₁,y)}という式の、y₁による偏微分のカッコの中に(定)積分記号が入っていたので少し戸惑ったのですが、y₀をどんな数に固定して積分しても原始関数は定数Cだけしか違わないので(Q(の原始関数)+ C)、それをy₁で偏微分した時に(y₀をどんな数で固定してたとしても)結果が変わらない事に気づき自分なりに納得出来ました。有難うございます。 -- 物理のヒヨコ?
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物理のヒヨコ †
動摩擦力? (2024-08-15 (木) 21:49:17)
今晩は、お世話になります。
P.16のピストンの話で分からなくなってしまったのですが、
ここで出て来る釣り合いの式は F - F' - f = 0 (全てベクトル)では
ないのですか?
あと、ピストがシリンダーの内壁(床)にする(動摩擦力による)仕事は
0 になるから、(指で押すことによる)仕事の損失は起きてないと考えて
良いのでしょうか?
まず、働く力は$\vec F,-\vec F,\vec f$なのですから、つりあいはこの3つを足して0です(全部ベクトル)。 -- 前野?
動摩擦力は、シリンダーの内壁には仕事をしませんが(シリンダーは動いてないので)、この力の反作用にあたる力(こっちも動摩擦力)はピストンには負の仕事をします。 作用と反作用のする仕事が消し合えば仕事の損失はありませんが、そうなってないから仕事が損失してます。-- 前野?
ピストンの図によると、F は右向きのベクトルで F' の反作用である -F' は左向きで f も左向きなので、F - F' - f = 0 つまり F = F' + f にならないのですか? P.15の図でも、物体に働く左向きの動摩擦力は -f になっていますし。あと、「手が仕事 F・dx をしているのに気体は~仕事の損失が起きていると思ってしまう」という件は、だから仕事の損失は起きていないという意味ではなくて、「ピストンに対する動摩擦力の(負の)仕事によって仕事の損失が起きている」という意味ですか? -- 物理のヒヨコ?
ベクトルの$\vec F$や$\vec f$には向きも含めての意味があるので、左向きの$\vec f$と右向きの$\vec F$の足し算は$\vec F+\vec f$です。 -- 前野?
(1,0)というベクトルと(-2,0)というベクトルの足し算は(-1,0)となるのと同じです。(-2,0)が逆向きだからと引いたら(3,0)になってしまいます。 -- 前野?
なお、足すべきなのはピストンに働いている力三つなので、図でピストンに作用点のある三つの力、$\vec F,-\vec F',\vec f$となります。 -- 前野?
今仕事(というかエネルギーの流れ)は手→ピストン→気体となっているわけですが、「手のする仕事>気体のする仕事」になっていることが「仕事の損失」です。摩擦がなければ「手のする仕事=気体のされる仕事」になってます。 -- 前野?
すいません、しつこい様ですが💦お答えいただいた様に、ベクトルは向きも含む量なのだからとも思ったのですが、それでは、なぜP.15の図の物体に働く(左向きの)動摩擦力には-fとマイナス記号が付いているのでしょうか?物体に働く動摩擦力をピストンに働く動摩擦力と置き換えれば、ピストンの図の方も-fになるのでは?そこが気になって他の意味が有るのじゃないかと考え続けていました(ベクトルだから-を付けても付けなくても良いとは思いますが...)。それと、シリンダーの内壁(床)がピストンにする(動摩擦力による負の)仕事によって手のする仕事に損失が起こるとも考えていたのですが、そうすると、手のする仕事が動摩擦力によって損失するので「手のする仕事>気体のされる仕事」になるとも解釈できるので、「手が仕事 F・dx をしているのに気体はF’・dxしか仕事をされないので、{動摩擦力による(※こうとも読み取れる)}損失が起きていると『思ってしまう』」という説明と食い違ってしまうので、自分が思い違いをしていると再考し続けてもいました。 -- 物理のヒヨコ?
p15の図は、「床に働く動摩擦力」の方を$\vec f$にしたので「物体に働く動摩擦力」(その反作用)は$-\vec f$にしてます。もちろん、逆(床の方を$-\vec f$、物体の方を$\vec f$)にしても物理的内容は変わりません。 -- 前野?
「損失が起こっていると思ってしまう」のは「手のする仕事>気体のされる仕事」の結果なので、動摩擦により損失したと考えてもそれでいいです。 -- 前野?
なるほど。マイナス記号には反対向きと言う意味しかないのですね(例えば、X軸から30度の方向にある力 (作用)f の反作用 -f (210度)みたいな。あと、考えてみたら 手 ➡ ピストン ➡ 気体 と言うエネルギーのフローなら、ピストンで(摩擦熱として)散逸しているのが分かりますが、ピストンを抜かして 手 ➡ 気体 のフローだけを見ると、例えばシリンダーが断熱ではなくて熱が外に逃げたから F・dx から F'・dx に仕事がロスして減ったとか思うかもしれまんせよね(違うかな😅)。しかし・・物理ってムズイですよね。理解していると思っていても全然理解できてないし、あちこちに落とし穴があるし😖。お答え有難うございました。 -- 物理のヒヨコ?
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エンタルピーの統計力学的な定義 †
山崎? (2024-04-14 (日) 17:31:20)
エンタルピーの統計力学的な定義はあるのでしょうか。ヘルムホルツの自由エネルギーやギブスの自由エネルギーの統計力学的な定義は拝見したことがあるのですが、エンタルピーに関しては調べても見つかりませんでした。平衡状態を統計力学的に扱い、エンタルピーの熱力学的関係式H=U+PVは導けるのでしょうか。
ここは熱力学の本のサポートページなので細かい話はやめますが、統計力学でもUを求めることはできるしPVを求めることはできるので足せば出るということになります。「H=U+PV」を導きたいというのはどういう意味でしょう??(これが導かれるとすると、これではない「エンタルピーの定義」があってそれから導かれることになりますが、どういう「定義」からなのか、私にはわかりません。 -- 前野?
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P.34 から始まるLegendre変換の説明について †
Ke? (2024-04-01 (月) 00:47:30)
Legendre変換の意義は理解したと感じているのですが、その性質?がよくわからないので質問させていただきます。
①$\tilde{f}$が一つに決まらないと例えばどのような不都合が起こるのでしょうか?(次の質問と関係してる?)
②P.39,40でLegendre変換を二回施すと元に戻るという記述がありますが、この"元に戻る"というのはどのような関数でも大丈夫なのでしょうか?
(例えば、対象の関数に微分不可能な点があるとき、傾き$p_{x}$の直線が、対象の関数の二重接線であるとき、対象の関数が上に凸のとき、下に凸のときなどは元の戻るのか)
また、Legendre変換について参考になる文献をご存じでしたらご教授お願いいたします。
①の$\tilde{f}$はP. -- Ke?
①の$\tilde{f}$はP.39,40にあるようなLegendre変換後の関数です。 -- Ke?
一つに決まらないと言われると、今考えているのは物理的状態量なんだから「一つの状態に対して二つの状態量がある」ってのはもうそれ自体困った状態です。元に戻るかどうかですが、戻らない場合もあって、凸な関数でないと駄目です。 -- 前野?
文献・・・そうですねぇ、古い本だとクーラン/ヒルベルトの「数理物理学の方法」か、キャレンの「熱力学および統計力学入門」、新しいのだと田崎さんか清水さんの熱力学あたりでしょうか。数学の本より熱力学関係の本の方が理解しやすいかと思います。 -- 前野?
あと自分の本で言うと「よくわかる解析力学」の付録の部分でも説明していて、同じ内容が同書サポートページのhttp://irobutsu.a.la9.jp/mybook/ykwkrAM/sim/LegendreTR.html にあります。 -- 前野?
返信ありがとうございました。 -- Ke?
すみませんもう一つ質問があるのですが、P.41の下の図で、傾き $p_{x}$ の直線が対象の関数の二重接線の場合、その二つの接点の間の情報が変換後の関数に反映されないのはなぜですか? -- Ke?
だって接線が一度もこの部分(図だと破線)には接しないでしょ? この破線の形がちょっと違ってとしても、Legendre変換の結果は一緒になっちゃいます(なんなら図を描いて納得してください)。 -- 前野?
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p.147 等温環境について †
田中? (2024-01-04 (木) 17:09:25)
p.147で「サイクルは等温環境の中で動かせるから」とありますが、等温環境の定義では常に環境温度と系の温度が等しい必要は無く、熱浴が存在した上で、始状態と終状態で系の温度と環境温度が等しければ良いということでしょうか。(そもそも準静的でない場合は系の温度が定義できなさそうですが)
そして、断熱準静的操作をしている間、示量変数Vが変動しているので、系の温度と環境温度が一致しなくても要請3との矛盾は生じないという認識で良いですか? -- 田中?
等温環境では始状態と終状態では環境の温度と系の温度が等しいが、途中については何も言えないのは、その通りです。 -- 前野?
このページの動きは準静的ですが「断熱準静的」の方は周りの環境との接続を切ってから準静的に動かすということをしています(断熱線に沿って動かすというのはそういうことです)。Vが変化するかというより、等温環境の中で断熱材に囲まれた場所だから途中の温度は変化してもいいわけです。 -- 前野?
系内に断熱材で囲まれた場所を作っていることで、もはや単純系ではなく、要請3に引っかかることもないということでしょうか。 -- 田中?
はい、断熱壁で取り囲んだ領域があって分断されていると単純系ではないです。 -- 前野?
ありがとうございます。お時間がありましたらこの質問より前に送ったp.146についての質問にも答えて頂けると嬉しいです。 -- 田中?
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p.146 断熱線と等温線の交点 †
田中? (2024-01-04 (木) 16:32:21)
p.146で「ここで、断熱準静的操作によって温度を任意の温度に調整することが必ずできる。」とありますが、これは本書での要請の内どれから示されるのでしょうか。
膨張により必ず温度は下げられるとは思うんですが、0じゃない正の値に漸近する可能性はなんで排除できるかというと、この段階ではまだ言えないかもしれないです。ちょっと考えますが、とりあえずはここは「できると考えて次へ進む」と思ってください。これができなくてある等温線とある断熱線が一回も交わらないなんてことがあると、後で作るカルノー・サイクルを閉じさせられない可能性が出てくるので、どこかでまずいことが起きます。 -- 前野?
分かりました。ありがとうございます。 -- 田中?
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演習問題の式変形 †
田中? (2023-12-30 (土) 15:55:21)
演習問題2-4の解答において、(dx/dt)*dv=(dv/dt)*dxとしていますが、なぜdtの作用する相手を変えることができるのでしょうか。
dtの作用する相手を変えているのではなく、単に分数の分母を変えているだけです。${a\over x}b=a{b\over x}$と同じ計算です。 -- 前野?
ありがとうございます。 -- 田中?
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新しい刷が出たのでしょうか †
(2023-07-22 (土) 22:11:16)
失礼します。サポートページで、”ここより下のミスは第2刷で訂正されました”というのが2ヶ所ありますが、上の方は第3刷での訂正でしょうか。
(実は第3刷の発行を待ち望んでいました。)
あと、掲示板違いで恐縮ですが、よくわかる量子力学も第11刷が出ていて、最近の誤植訂正が反映されているようです。よろしくお願いします。
すいません、たしかに第3刷の間違いです。 -- 前野?
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p330 十分条件の証明について †
メッシ? (2023-01-20 (金) 15:26:52)
p330の十分条件の証明についてですか、議論の流れがよくわかりません。問A-5も計算を追いかけることは出来たのですが、なぜこれで十分条件が証明されるのかよくわからないです。
証明の全体の議論の流れと、問A-5の各小問が何を意味しているのか教えてください。
よろしくお願いいたします。
十分条件で証明したいことは「Uが存在すること」なので、(A.73)と(A.74)でUを実際に作っている(しかもこの2つの式は同じ結果で矛盾しない)ので「ほら、できたでしょ」というわけで十分条件が証明されたわけです。 -- 前野?
問いA-5の(1)は、(A.73)と(A.74)からdUを作ったらPdx+Qdyに戻ることを確認してます。 -- 前野?
しかし、もし計算してみて(A.73)と(A.74)が一致してなかったら「Uが求められてないじゃん!」という悲しい結果になるので、そうではないことを確認しているのが(2)と(3)です。 -- 前野?
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p328 ヤコビアンについて †
メッシ? (2023-01-19 (木) 20:46:10)
(A.62)の下1行目の、「(x,y)→(f,g)という変換と〜」の説明が理解できません。(x,y)→(f,g)という変換というのは、(A.62)の右辺のことを指しているのですか? (A.62)右辺は(f,g)→(x,y)の変換を意味するような気がするのですが...。
$f(x,y),g(x,y)$のように、新しい変数f,gを古い変数x,yで表すことを「(x,y)→(f,g)という変換」と呼んでます。 -- 前野?
f,gがX,Yの関数でX,Yがx,yの関数になっているのは「(x,y)→(X,Y)→(f,g)という変換になります。 -- 前野?
ありがとうございました! -- メッシ?
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p14について †
メッシ? (2023-01-16 (月) 16:48:06)
もう一つ質問させてください。
p14に関してですが、右上のイラストの操作において、「物体と重力場を含めた系」が-mghの仕事をしたということですよね。このとき、この系に仕事をされたものは「手とヒモをあわせた系」という解釈でよろしいですか?
この解釈が正しいとして、手とヒモはエネルギーがーmghだけ変化していることになりますが、筋肉の化学エネルギーがmgh減ったということですか?
手とひものエネルギーの減少は、もちろん筋肉の化学エネルギーということです。 -- 前野?
二つとも納得できました。ありがとうございました。 -- メッシ?
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p16 仕事をロスする例について †
メッシ? (2023-01-16 (月) 16:25:00)
動摩擦力が働く例で、手が仕事Fdxをしているのに気体はF'dx'しか仕事をされないから、仕事の損失が起きていると「思ってしまう」と書いてあるところに関して質問です。
思ってしまう、というのはどういう意味でしょうか?実際に仕事のロスは起きていますよね?つまりピストンに関する釣り合いの式を用いて考えれば、F=F'-f'だから、手がした仕事と気体がされた仕事には
-f'dxの差があり、これが摩擦熱となってロスしているという解釈で合ってますか?
まとめるとお聞きしたいことは以下の2点です。よろしくお願いいたします。
なぜ「思ってしまう」と表現したのかについて。
上の解釈で合っているか。
「思ってしまう」と書いている理由は、その上に「ピストンを見ず判断すると」とあるからで、ピストンを見ない人(不注意な人です)からしたら「ピストンのところで摩擦がある」とか「摩擦熱が発生している」とかが見えないので「摩擦熱となってロスしている」ということがわからないということです。もちろん、見えている人は摩擦熱でロスしたと判断すればよいことです。 -- 前野?
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p287 混合気体の沸騰について †
クリロナ? (2022-12-21 (水) 20:51:07)
p287の後半が理解できません。具体的には、p287の下から4行目の「大きいから、」の次からが分かりません。なぜTがTvより小さいと、G気>G液 なのでしょうか?
エントロピーは${\partial G\over\partial T}=-S$という式でGの傾きと関係してます。Sが大きいということは「Tが減ったときつまり温度が下がったときのGの増える割合が大きい(あるいは、温度が上がったときのGの減る割合が大きい)ということです。 -- 前野?
グラフでも描いてみると納得できると思います(Sが大きい気体の方が急激な傾きでGが変化する)。 -- 前野?
理解できました。ありがとうございます。 -- クリロナ?
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p284 総体積が一定 について †
メッシ? (2022-12-19 (月) 11:21:25)
質問させてください。p284の下から4行目に、総体積が一定、と書いてありますが、そこが理解できません。例えば、NLが減って、その分NGが増えたら、総体積Vは大きくなるのではないのでしょうか?(p271の図のように)
初歩的なことかと思いますが、よろしくお願いいたします。
なぜ三重点の場合、総体積が一体になるのでしょうか? -- メッシ?
$N_G,N_L,N_S$が変化できるので、$N_L$の変化に応じて$N_G,N_S$が「総体積が変化しないように」変化するということが起こりえます(三重点なので、気体・液体・固体が適当な割合で存在できる)。 -- 前野?
お返事ありがとうございます。多分理解できました。もう一つ確認させてください。最後の行で要請1の例外に関する話がありますが、今の話における要請1の{V},{N}に対応するのは、総体積Vと総物質量Nですよね?{N}は{NG,NL,NS}ではありませんよね? -- メッシ?
あと、p287の7行目ですが、窒素ではなく酸素の物質量分率ではありませんか? -- メッシ?
要請で考えている{V},{N}というのは外から操作できる変数ですね。人間は$N_G$などを個々に操作できないので、こちらは要請における{N}には入りません。 -- 前野?
p287の「窒素」はおっしゃるとおり、「酸素」です。 -- 前野?
お忙しいところありがとうございました! -- メッシ?
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ポアソンの関係式における比熱比について †
物理難民? (2022-07-28 (木) 15:31:39)
p107において、ポアソンの関係式の乗数である比熱比 γ=1+(1/c)は『断熱』の条件下で導出されています。一方、p253,254において、定圧比熱 Cp=(c+1)R は『定圧』の条件下で導出されています。そこで、質問です。p107のポアソンの式の比熱比γをp254の比熱比γ=Cp / Cvと書き、使える前提条件の異なる関係式を混ぜて使えるのはなぜでしょうか?『断熱』変化のポアソンの関係式には『定圧』の条件が無いので、『定圧』変化の条件下でしか成り立たない定圧比熱 Cp=(c+1)Rを代入して使うことはできないのではないでしょうか?
定圧の条件下で$C_P$がこれこれであると、大きさを求めることができます。断熱という条件化でポアッソンの関係式はこれこれである、とγの大きさを求めることができます。二つの(定積の条件で$C_V$を求めるということも含めれば三つの)別々の現象で求めた量の間に関係がついている、ということです。違う現象であってもそれぞれで使われる物理量の間には関係があるということですね。 -- 前野?
お忙しい中ご返答感謝致します。納得がゆかないので、時間をかけてご返答の意味をじっくり考えてみます。頭が悪くてすみません。 -- 物理難民?
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p70上の「気体の温度が下がる」との記載について †
梅園? (2022-05-05 (木) 12:50:21)
p70における、
ピストンを急に引いたときには温度や圧力は全体が一斉に変化するのではなく、ピストンに近い部分でまず「気体が膨張する」「気体の温度が下がる」という変化が起こる。
との記載についての質問です。
「気体の温度が下がる」については、自明なこととは思えませんでした。(ピストン急に引いたので、「気体が膨張する」ことは自明だと思いました。)
「気体の温度が下がる」ことは、経験上明らかである、ということなのでしょうか。
少なくとも理想気体では、必ずしも温度Tが下がるとは限らないと考えました。(PV=nRTのうち、nが減少・Pが減少・Vが増加する)
通常の気体(理想気体を含む)では確実に温度が下がります。それは「気体が膨張する」ということは「気体が正の仕事をしている→気体の内部エネルギーが下がる」ということだからです。 -- 前野?
準静的な操作なら、周りの熱浴から熱の形でエネルギーが補給されるので、温度は下がらずに済みますが、「急に引く」という操作では仕事をするためのエネルギーは気体が自前で用意しなくてはいけないわけです。 -- 前野?
わかりました。ありがとうございました。 -- 梅園?
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p92 結果2について †
齋藤? (2022-01-29 (土) 13:55:11)
結果2の証明での「T''は始状態と{V'}を決めれば一つに決まる」がp92までの記述だけでは納得できなかったのですが、ここはp114の結果7「断熱線は同じ示量変数を二回通過しない」を先取りしているという理解でよろしいですか?
ああ、ちょっと説明足りないですね。この結果2では「どんな断熱準静的操作をしてもT’’が一つに決まる」ことは必要なくて、最初の{T;V,N}と最後の{V',N}をつなぐ【一つの】準静的操作があって、その準静的操作をしたときの結果の温度T’’が一つに決まることしか使ってません(が、たしかにこの書き方だとわかんないですね)。p114の方はその【一つの】断熱準静的操作の他に到着温度が違う、別の準静的操作があったりはしない、ということを言ってます。 -- 前野?
つまり、p92の結果2の下3行めの「断熱準静的操作で」は「ある一つの断熱準静的操作で」です。 -- 前野?
その後の「T’’は始状態と〜」は「T''はこの断熱準静的操作のやり方と始状態と〜」 -- 前野?
この段階ではまだ、この「ある一つの」以外の断熱準静的操作があるかどうかは考えてないわけですが、示量変数が同じで温度が違う状態に到着する「別の断熱準静的操作」がない、ということが判明するのが結果7だということになります。 -- 前野?
よく理解できました。丁寧に解説していただきありがとうございます。 -- 齋藤?
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p.98 の記述について †
秋? (2022-01-15 (土) 19:18:48)
p.84 に書かれている「結果 1」では断熱操作 (T; V, N) → (T'; V, N) を行うと系は「0 以下」の仕事をすると書かれていますが、p.98 ではそれが「負」の仕事をするというふうに引用されていて、逆の操作を行うと正になってしまい矛盾、という展開になっているようにお見受けします。
ここには飛躍があるように思えるのですが、どのように考えれば良いでしょうか。
(p.84 の「結果 1」の下にある「仕事が 0 になるのは断熱準静的操作のときに限る(つまり、実際問題としては実現しない)。」はこの段階では示されておらず天下り的に降ってきた知識で、本で述べられている論理展開とは独立した内容だと考えていますが、その解釈で正しいでしょうか。)
すいません、これは確かにロジックに抜けがありますね。結果1で仕事が0になる場合は、「仕事なしでV,Nを変えずに温度が変更できる」という状況なので、比熱が0の物質がある、と認めたことになります。ですから「結果1の下」では「断熱準静的操作のときに限る」より先に「比熱が0であるような物質がある場合に限る」ということを書くべきでした。比熱が負の物質があると要請を考え直さなくてはいけない、ということは少し先に書きましたが、比熱が0の場合は今のところ要請の範囲内なので、別に考えなくてはいけません(ただ、存在し難い物質なので考えずに省いてしまう方が物理的にはいいかも)。 -- 前野?
というわけで、仕事が0になるケースを考えてないのは「比熱が0の系はないものとして考えている」(著者である私がうっかりと暗黙のうちにそうだと思ってしまった)ということなります。要請などをどう修正するかは考えますが、とりあえずそういう抜けがあるというのはご指摘の通りです。すみません。 -- 前野?
了解しました。ありがとうございます。 -- 秋?
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これより古いものは以下に移動しました。
「よくわかる熱力学」サポート掲示板2021年12月まで