★「はじき」
来年は、少しまじめに日記を書こう。
と去年書いたのに、もう1/8ってなんの冗談ですかそれ。
えっ、今日は12/39ですか??
さて、日記書いていない昨年11月にtwitterで、「小学校で掛け算の順番を逆にしたら×になるってどーゆーことよそれ」みたいな話を繰り広げていたことがあったのだけど(まとめはこちら)、そしてそれは大方の予想どうり不毛な結果と終わったのだけど。さらにその論争に関連する話がkikulogの方でも巻き起こったのだけれど。
まぁこの論争については上にもリンクした(まとめはこちら)を読んでいただければ私の言いたいことは伝わるんじゃないかと思う…というわけでここでまたその話をしようとは思わない。この日記読んでいる人にも、読んでほしいとはあんまり思わない(脱力の方が大きいはずなので)。
実はkikulogでの長〜〜〜〜〜い(これまた長いのだ)コメント欄の中で、長い間の謎が一つ解けたのである。
それはこの日記のタイトルである「はじき」。掛け算話とは(直接は)関係はない。
わしはけっこう長い間予備校講師やら塾講師やらで食ってたんだけど、その時、速度やら距離やらの計算が出てくると、塾の生徒がなにやら変な記号を書いた後、「は〜じ〜き〜っと」とか呪文を唱えた後で計算しているのである。これがどういう仕組みのもんだかさっぱりわからなかったのだが、生徒に「何それ?」と聞くのもしゃくだし、「どうせたいしたもんではあるまい」と思って聞く気にもならなかった。
上にリンクした長〜〜〜いコメント欄の中で、その「はじき」の解説が書かれていたのである。あ〜やっとあの謎が解ける、ということでわしはとても喜んだ。そして読んで「なんだつまらん。生徒に聞かなくてよかった」と思った。
知らない人のために解説しよう。なにやら変な図形というのは、
である。この「き」は「距離」、「は」は「速さ」、「じ」は「時間」を表しているのだそうな。これをどう使うかというと、たとえば今「時間」を計算したいとすると、「じ」を指で隠して、
とするんだそうな。そうすると、ほら「距離」÷「速さ」という式が出てきたでしょ。
「速さ」を計算したい時は、「は」を指で隠す。
ほら、「距離」÷「時間」が見えるでしょ。
最後に「距離」を計算したい時は「き」を指で隠す。
どうだ参ったか「速さ」×「時間」で距離になるであろうが!!!
参りません。
なんか不思議な手品のように公式が出てきた、と思ってはいけないのであって、これって単に、という式の、
(1)両辺に(速さ)をかける。
(2)両辺に(時間)をかける。
(3)両辺に(速さ)×(時間)をかける。
という操作を「指で隠す」ということで代替しただけなのである。なんか生徒が「はじきでわかるんだよ〜〜」とありがたがっているので、もっと深淵なものがそこにあると思っていたのだ。こういうのをありがたがっていていいのか?―とむしろ不安に思うぞ今となっては。
どうせなら、という式を変形しているんだよ、という理屈も一緒に伝えておいてくれればいいのにな。そして例えば気体の状態方程式は、とも書けるんだよ、と教えて、「温度を計算したい時は両辺にTかけければいい」(他のも同様、PとVに関しては逆数を取る操作もいるか)。万有引力の法則ならとか、他にも応用いろいろ効きそうじゃないか。
あ、これ意外にいいような気がしてきた。
なんというか、「はじき」でやればいい、という覚え方は、汎用性もいまいちだし「なぜこれでできるのか」を全く考えずにやってしまう(実際見た例がそんな感じで、だからわしには「なんかすごい秘密があるのかな」と思われたわけだ)のはあまりよいことだと思えない。
というか、「考えればわかること」を「秘伝のテクニックを知ればできる」みたいに教えるのは教わる方としては不毛ではないのかという気がついついしてしまうのである。こういう「こうやりゃできるから覚えなよ」的な教え方が、「もう理屈はいいからやり方教えろよ」みたいな勉強法で勉強してしまう学生を作っているんじゃねーのか。
疑問文だけど質問じゃありません。
★突然法律事務所から
「特定記録」と赤い判子の押された手紙が来た。
なんじゃこら、と空けてみると、
○○は亡△△氏、亡□□氏両名の相続人ではありますが、○○以外に59名の相続人がおられ、貴殿も相続人の一人となられます。
という言葉が(^_^;)。○○さんも△△さんも、□□さんも、誰も知りません。住所からしてたぶん、母方の祖母の係累ではないかと思われますが(^_^;)、わしが相続人の1/59を占めているわけですな(どーゆー状況なんだか)。
なんでも○○さんは、△△さんと□□さんの残した土地と家に今も住んでいて、20年の経過による時効取得完成により所有権を取得しているそうな。そして登記手続きのためには59人の相続人に同意をいただく必要があるとか(^_^;)。
でまぁ、広島地方裁判所から訴状が届くらしいが、登記に同意できるなら欠席してください、というのが手紙が伝えてきたこと。
世の中いろんなことがあるもので。それにしても法律事務所さん御苦労様である(こっちも知らない親戚まで、よくぞ調べたなぁ)。