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2013.12.14

★教職実践演習

という名前の新しい授業科目を、今年から担当している(教職関係の授業を担当してもらっている高校教員経験者である先生と二人で)。これはなにかというと、4年次後期の、教育実習が終わった学生向けの教職科目で、文科省の「実施にあたっての留意事項」(PDFへのリンク)によれば、授業方法は

○ 授業の方法は演習を中心とすること。
○ 受講者数は、演習科目として適正な規模で行うこと。
○ 学生のこれまでの教職課程の履修履歴を把握し、それを踏まえた指導を行うことにより、不足している知識や技能等を補うものとすること。
○ 役割演技(ロールプレーイング) 、事例研究、現地調査(フィールドワーク) 、模擬授業等も積極的に取り入れることが望ましいこと。
○ 学校現場の視点を取り入れる観点から、必要に応じて、現職の教員又は教員勤務経験者を講師とした授業を含めること。

のようなものだそうである。「教育実習終わった後の総仕上げ」という位置づけになる。

 最初この授業ができるという話を聞いた時には「え、4年の後期の忙しい時にこんな重いことやるの?」とまず思った。4年の後期といえば卒業研究に邁進してもらわないといけない(特に実験系なら実験室にこもる)時期だ。というわけで授業は課外の時間にも行って、12月で終了するようにスケジュールを組んだ。
 次に思ったのが「何この役割演技(ロールプレーイング) って?」。たとえば文科省の別のページには、例として「ある特定の教育テーマ(例えば、いじめ、不登校等)に関する場面設定を行い、各学生に様々な役割(例えば、生徒役、教員役、保護者役等)を割り当てて、指導教員による実技指導も入れながら、演技を行わせる」なんて書いてあるんだけど、演劇部員を養成しているわけじゃあるまいし、シャイな日本人に「なりきり演技」させて、さてどれだけ身になる授業内容にできるのだろうか??

そもそも指導するこっちもそんな演技力ないわ〜。

 加えて現地調査だの現職教員を講師にだのと、授業の準備(主に「現地」となる学校などとの交渉)がたいへんだろうな、ということ。

 「教職実践演習」で検索(google検索だとシラバスなどがやたらひっかかるので、twitter検索の方が生の声がみつかりやすい)してみると、世間のこの授業を担当している皆さんが苦労しているということと、受けている学生さんが困惑してたり、うっとおしがってたりしているのがわかる(もちろん、「面白い」とか「役に立った」という声がないわけではないのだが)。

 でまぁ、いろいろ考えた末にどんなふうなものにしたかというと。

のようなことをやった。実験を重視した形にしたのは、理科の教員になるのだからこのスキルは磨いて欲しいと思ったから。講演会だの実験教室などをやらせたのは、「役割演技」とかよりも、実際に下級生だったり小中高校生だったりを相手に何かを教える機会を作る(内容をどうするかも自分で考えさせる)方が身になる経験になると思ったからである。

 というわけで、わが教職実践演習では最後に受講する学生(つまり将来中学理科や高校物理・地学などの教員になりたいと思っている学生)による理科実験の公開講座をやることになっている。受講してくれた学生さんたちは、苦労し試行錯誤しつつも楽しみながら(卒業研究も忙しかろうに!)実験の準備をしてくれている。後は実際にやる公開講座で、参加してくれた子供たちが楽しんでくれて、双方にとって有益な体験になってくれるとよいな、と思っている。

 12/23の祝日に参加費無料でやりますので(webはこちら)、ご近所の方(小中高校生向けではありますが一般も歓迎です)是非来てください。

最後は宣伝で終わったり。


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