一方、同様の計算をやると$\cos{x}$の方は
\begin{equation} \cos {x}=1 - {{x}^2\over 2!}+ {{x}^4\over 4!}-{{x}^6\over 6!}+\cdots\label{costaylor} \end{equation}のようにテイラー展開できる($\cos$では奇数次の項が出てこないが、偶関数なら常にこうなる)。
$\exp$の展開と、$\sin $の展開\式{sintaylor}と$\cos $の展開\式{costaylor}をよく見ると、
\begin{equation} \begin{array}{ccccccccc} \mathrm e^{x}= &1 &+x &+{x^2\over 2!} &+{x^3\over 3!} &+{x^4\over 4!} &+{x^5\over 5!} &+{x^6\over 6!} &+\cdots \\[3mm] \cos x= &1 & &-{x^2\over 2!} & &+{x^4\over 4!} & &-{x^6\over 6!} &+\cdots \\ \sin x= & &x & &-{x^3\over 3!} & &+{x^5\over 5!} & &+\cdots \\ \end{array} \end{equation}となっていて、$\mathrm e^{\mathrm i x}=\cos x+\mathrm i \sin x $という「オイラーの式」オイラーの式については、複素数を使う微分方程式について考える時に再び扱うことにする。が見えてくる。
$\sin$や$\cos$の場合は偶数冪や奇数冪のみが現れるので指数関数などとはちょっと違う計算が必要になるが、やはり収束半径は$\infty$である。
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