★田舎もんの息子
ご存じの方も多かろうが、沖縄には電車がない。モノレールはあるけどあんまり乗らない。バスですら、うちの息子は滅多に乗らない。
そういうわけで、たまに関西に帰ってくると、珍しく電車に乗ることになる。
で、切符を買っている母親の姿を見て、うちの息子は言ったのだった。
「おかあさん、なんでそんな高い切符選ぶの?−安いのにしとけば??」
選ぶ権利はおまえにはないのだ。>息子よ
電車にもバスにも、おおよそ公共の乗り物というものには乗ったことのない息子には「目的地を決めれば切符の値段は決まる」という概念も「切符の値段は目
的地までの距離に依存する」という概念も形成されてなかったのだった。考えてみれば、遊園地なんかで乗る乗り物は均一料金だもんな。
★沖縄帰還
ほんとは一昨日帰ってきたんだけど、へたっていた。
★戻ってきて新聞チェッ
クしたら
4月27日に書いた沖縄の教員採用試験で琉球芸能をという話、あっさり決着が
ついていた。
結局のところ「拙速だったのでやめます」ということなのだが、批判も多く寄せられたという。当然だろう。来年は関係機関と協議して理解が得られれば実施
したい、なんて言っているが、理解は得られないと思うよ。
★今日の更新
相対論の講義
録第3回。あ〜〜進まない。
★暑い
もうほとんど「熱い」という字を使いたくなるほどに。今日は授業2コマあったのだが、汗だくでしゃべっていた(湿度が高いのも問題だよな)。
★娘の宿題
突然娘が「ねぇねぇ、『夢に彼が出てきた』って英語でなんて言うの?」
と聞く。
「さぁ、“I met him in my
dream.”ってところじゃないの」と答えると、「なるほど」
となにやらメールを打ち始める。「何してんねん?」と聞
くと「英語で3行日記を書く宿題があってさ、友達が私に訳させるんだよ」
と言う。
今の場合、訳したのわしだが。
「んで、おまえは英語日記ってちゃんと書いてるのか?」
と聞くと、
「ああ、私は先生に当てられたことないから、前に書いたのが
ずーーっとキープしてあるの」
と答える。
前に書いたのがキープしてあるなんて、日記じゃないぞぉぉぉぉ!!
と、両親に説教くらったのであった。だいたい、“It's cloudy”とか書いて晴れてたらどうするんだと聞くと、
「大丈夫、朝飯の話書いているから」
それだって不都合は生じるとは思うが。それにしても妙なところでずるがしこい奴である。だが、せっかく先生に勉強の機会を与えてもらっているんだから
ちゃんと真面目にやらんかい!と自分も仕事場行くと先生の立場になるわしは思うのであった。
万が一にもこの日記娘の学校の先生読んでないだろうな(^_^;)?
★今日の更新
初等量子力
学第4回の講義録。
★今日の4年ゼミで
一般相対論の準備として反変ベクトルだの共変ベクトルだのを考えて、「反変ベクトル、共変ベクトルは、それぞれどんな基底ベクトルを使ってベクトルを展
開していることに対応するのか」というあたりの話をやってたのだが。
共変ベクトルや反変ベクトルの場合、基底として使っているベクトルは長さが1でない場合がある。たとえば平面極座標での共変ベクトルを成分とする時の基
底はdr,dθである(というのは微分形式の言葉を使った場合で、まだ微分形式までは教えてないから、別の記号で説明した)が、dθの方は長さが
(1/r)である(別の言い方をすれば、rdθにして初めて長さ1のベクトルとなる)。
ここで「基底ベクトルなんて長さ1にした方が便利なのに、なんでそうしないんだと思う???」と聞いてみる。4年生、「え〜〜〜っと」と考え込んでしま
う。
答はもちろん「変換則を簡単にするた
め」ということにつきる。
結局こういう「こういう形式を使うけど、なんで使うかというとこれこれこういう点で有利だから」ということを考えるというのが、「教える立場」にも「教
わる立場」にも足りない部分なんじゃねーかな、と時々思う。ひどいのになると、「だって、教科書にそう書いてあるからそうやったのに、なんで先生にそんな
こと言われなきゃいけないんですか!」と切れる学生さんがいたりする(今日の話ではない、念のため)。
まぁ共変・反変なんてのはほとんど数学的表記の問題であるわけだが、他にも「なんで○○なんてものを定義して、それ使って計算するの?」(○○には数学
的表記ならdivだのgradだのが入るだろうし、もっと物理的な言葉としてはエネルギーだのエントロピーだの、ラグランジアンだのが入っていい)という
点をあいまいにしたままただただ計算教えてる(教わっている)場合があるんじゃなかろうかと心配になってしまうわけだ。
まぁ、それはそれとして、次のいろもの物理Tipsのネタは「反変と共変って何が違うのさ?」ぐらいにしとこうかな。