ホームに戻る
2007年10月前半へ 最新の日記兼更新記録へ 2007年11月前半へ


2007.11.16

★電磁気の積分
と いう積分を楽にやる方法ないかな、と書いていたら広田正夫さんより、 とおいて、



とやって、さらに、



とすればいいのでは、と教えてもらった(書き方は広田さんのメールとはちょっと変えました)。この後は2項にわけて、dφ=dz/izとして複素積分にし てもいいし、(本質的には同じことだけど)1/(1-z)を級数展開してから各項積分してもいい。

 複素積分の場合なら、x>Rかx<Rかで積分内に含まれるポールが変わるし、級数展開もx/Rの絶対値が1より大きいかどうかで変わるか ら、ちゃんと「外なら0、内なら2π」という結果が出る。
 ただ、今回の相手である学生さんたち、まだ複素積分をきっちり習ってないんだよな。

 わしの採用した説明については、電 磁気学II第6回の講義録を見てください。説明に時間かかりすぎるから飛ばそうと思ってたんだけど、ついついその場の流れで説明しようとしてし まって、図形の相似の証明というくだらないところで詰まってしまった(;_;)。

★高校の物理の先生の研修会
 今年もまた参加してきました。授業終わってから向かったので、研究発表は後半しか聞けなかったのは残念。面白くて大がかりだったのはルー ベンスチューブ(音の定常波を、ガス管の炎で見せるというもの)。
 その後は夜中まで飲みながら最近の学生/生徒はどんなんかいね、みたいな話をする。

2007.11.17

★高校物理研修会2日目
 同僚の先生の講演。研究者になるまでの経緯と、今教育者としてどんな苦労をしているか、という話と、透明だけど導体であるような物質(透 明金属!)について聞く。
 わしは、これまで作ったJavaアプレットのうち、高校物理でも使えそうなものをCD-ROMに焼いていったので「欲しい人どうぞ」と研修会のおみやげ にしてもらった。今考えるともう少し説明を入れるべきだったかも。持って帰った先生方使えたかな。
 終わった後学校帰ってから電磁気講義録をアップしました(今回講義録のアップが遅かったのはそういう事情です)。

★そういえばJavaア プレットなのだが
 java3Dを使っているもの、最新のjava3dである1.5.1でIEで実行すると、とんでもないところ(ブラウザの窓の外とか)で描画が始まる。 普段自分はLinuxでmozillaなのでいいのだが、学生さんに使わせるといろいろ困るな。

2007.11.26

★今日の更新
 波 動論の講義録7回目。行列計算をすっとばしたが、それでも面倒な計算が続く、という印象はぬぐえない。
 とりあえずすっとばした分だけ去年よりは早く波動方程式まで行けた。

★発表課題
 例によって「問題やってきて黒板で説明しなさい」という課題を出している。簡単な問題だから普通にやればさっと終わるのだが、なんせうちの学生さんだか ら丁寧にツッコミを入れていると一人30分かかったりもする。
 そこで毎回「最終日は混むからなるべく早く持ってくるように」と言っているのに、〆切ギリギリにくる学生さんが半分以上(;_;)。
 結局9時すぎまでかけてもまだ7,8人残っているので、「こりゃ日付が変わるまでに終わらないぞ」と思って、〆切を3日伸ばして一部帰らせた。それでも 「ここまでねばったから」と残る強者どもがいて、結局終わった時には日付変わっていた。

2007.11.27

★今日の更新
 「物理学トピックス」という授業があって、各教員が適当に自分の研究だのなんだのをしゃべることになっている。今回は担当は無かったのだ が、「担当が決まってない回があるんですけど、その時誰の話を聞きたいかと学生にアンケート取ったら前野先生1位でしたよ」とのおだてにあっさりのせられ て (言うまでもないことだがわしはのりやすい)、今日しゃべった。
 相手は2〜4年と幅広いということもあって、素粒子関係の話よりは、と前に公開講座で使ったブラッ クホールのCGを見せつつ、一般相対論について話す。
 で、「重力ポテンシャルの低いところでは時間の進みが遅くなって云々」という話をしたわけだが、すると案の定、

「ド ラゴンボールの精神と時の部屋はブラックホールの近くにあるんですか?」

という質問が。

 だからそーゆー話は鳥山明に聞けってば。

 学生さんを弁護するために付け加えておくと、

「重力が時空のゆがみだとすると、電磁場も同じように時空のゆがみと捉えることはできないんですか?」


などという、ワイル理論やカルツァ・クライン理論を再発見しかけている質問もちゃんとあった。


2007.11.28

★昨日は喜んでいたわけ だが、、、
 昨日の物理学トピックスという授業はそれなりに面白い話ができたし、最後に書いたような面白い質問も出たりして、ちょっと喜んでいた。ち なみにドラゴンボールも、カル ツァ・クラインの再発見(今日になって追加した最後の部分)も、どっちも今電磁気を勉強中 の2年生から出たものだった。
 ところが今日、「原子物理学」を担当している先生から 「今年の2年生、あんまり電磁気がわかってないみたいですね、今日の授業がぴんと来てないみたいだった」と言われてちょっとショック(;_;)。う〜ん、 まだまだ修行してもらわんといかんかな。

2007.11.30

★今日の更新
 電 磁気学IIの講義録、7回目
 


2007年10月前半へ 最新の日記兼更新記録へ 2007年11月前半へ


ホームに戻る