自然科学のための数学2014年度第18講

微分方程式の解に含まれるパラメータの数

上で述べたように、微分方程式には、微分方程式だけでは決まらないパラメータが必ず含まれる。それは微分方程式が局所的情報を表す式であることから必然的なのである。微分方程式を解く時にもこの点は大事なので、そのパラメータの数について考察しておこう。

\begin{equation} {{\mathrm d}y\over \mathrm d x} ={y}の解は~~~~~{y}=A\mathrm e^{{x}}\label{AEx} \end{equation}

を例として考えよう。このときのパラメータ$A$は

\begin{equation} \begin{array}{rll} {{\mathrm d}y \over \mathrm d x}=&{y}&({左辺に{y}を、右辺に{x}を集める}) \\ {{\mathrm d}y \over {y}}=&\mathrm d x&({両辺を積分})\\ \log{y}=&{x}+C \end{array}\label{solexbun} \end{equation}

の計算過程において${{\mathrm d}y\over {y}}=\mathrm d x$を積分するときの積分定数から現れたここで「両辺を${y}$で割る」という計算をやっているが${y}=0$の場合、これは許されない。ここでは暗黙のうちに${y}\neq0$を仮定している。と考えてよい。さらに、$\log{y}={x}+C$は

\begin{equation} {y}=\mathrm e^{{x}+C}=\mathrm e^C \mathrm e^{{x}} \end{equation}

となるから、$A=\mathrm e^C$とすれば上の式と同じになる「この形だと$A$は負になれないのでは?」と心配する人もいるかもしれないが、$C$が$\mathrm i\pi$という虚部を持っていれば、$A$は負にもなるので気にしなくてよい。。注釈に書いたように、ここまでの計算では${y}\neq0$が仮定されていたが、幸いなことに${y}=0$はこの一般解${y}=A\mathrm e^{{x}}$の、$A=0$の場合に含まれているので、${y}\neq0$の条件は外してよいことになる。


FAQ:左辺には積分定数はいらないのですか?

左辺に積分定数をつけても、結果は同じなのである。もし左辺に積分定数をつけたとすれば、左辺の積分定数と右辺の積分定数は別の定数なのでそれをそれぞれ$A,B$として時々、積分定数をどっちも$C$にして$ \log{y}+C={{x}}+C$として両辺で打ち消してしまう、という計算をする人がいる(←ここは驚くか笑うかするところ)が、積分定数は左辺と右辺それぞれにおいて「任意の数」だから、両辺で一致する理由はない。

\begin{equation} \begin{array}{rl} \log{y}+A=&{{x}}+B\\[3mm] \log{y}=&{{x}}+B-A \end{array} \end{equation}

となるが、$A$も$B$もまだ決まっていない数であり、しかも結果には$B-A$という組み合わせでしか出てこない。つまり、答えを出すためには$A,B$それぞれを求める必要はなく、$B-A$だけを求めればよいから、$C=B-A$とおいて1つの積分定数と思えばよい。


非常に簡単な二階微分方程式$\left({\mathrm d\over\mathrm dx}\right)^2f({x})={\mathrm d\over\mathrm dx} f({x})$を同様に解いてみよう。

\begin{equation} \begin{array}{rll} \left({\mathrm d\over\mathrm dx}\right)^2f({x})=&{\mathrm d\over\mathrm dx} f({x}) &({両辺を不定積分}) \\ {\mathrm d\over\mathrm dx} f({x})=&f({x})+C&({f({x})+C={y}と置く})\\ {\mathrm d\over\mathrm dx} ({y}-C)=& {y}&({{\mathrm d\over\mathrm dx}(-C)=0を使って、さらに変数分離})\\ {{\mathrm d}y\over {y}}=& \mathrm d x&({もう一度積分})\\ \log {y}=& {x}+D&({\mathrm e の肩に乗せて})\\ {y}=&\mathrm e^{{x}+D}&({f({x})に戻して})\\ f({x})=& -C + \mathrm e^{{x}+D} \end{array} \end{equation}

積分を二度やったため、積分定数$C,D$の二つが結果に現れる(パラメータの数は2)。

微分方程式を解くとは積分すること、と考えると「$n$階微分方程式なら不定積分を$n$回繰り返せば解ける」と言えて、結果は$n$個の積分変数を含む。上の具体例を見ると、確かに一階微分方程式の解は1個の、二階微分方程式の解は2個の積分定数を含んでいる。

結論として、$n$階微分方程式の解は常に$n$個の「微分方程式だけでは決まらないパラメータ」を含んでいることになるただし、${1\over {x}}$の積分のところで示したように、途中で関数が定義できない点(この例の場合${x}=0$)があると積分一つに対して二個の積分定数が出て来ることもあるので、そのような場合には注意が必要である。

こういう考え方もできる。解析的な関数(つまり、テイラー展開できる関数)に限って考えると、「関数を決める」というのは、

\begin{equation} f({x})=\sum_{n=0}^\infty {1\over n!}f^{(n)}(x_0)({x}-x_0)^n \end{equation}

の係数$f^{(n)}(x_0)$を全て決めることである(少なくともテイラー展開の収束半径の内側ではこれで十分である)。

なお、テイラー展開できない関数というのはつまり、「尖っていたり」「不連続な変化をしたり」という関数なので、自然現象で出てくることはそんなにはない(例えば気温が一瞬にして10度上昇したりしない)。

$m$階微分方程式は(適切な変更を行った後)

\begin{equation} f^{(m)}({x})= \biggl(f^{(m-1)}({x}),f^{(m-2)}({x}),\cdots,f^{(1)}({x}),f^{(0)}({x})\biggr)の式 \end{equation}

のように書くことができる。さらにこれをどんどん微分することで、

\begin{equation} \begin{array}{rll} f^{(m+1)}({x})=& \biggl(\underbrace{f^{(m)}({x})}_{微分方程式を代入},f^{(m-1)}({x}),f^{(m-2)}({x}),\cdots,f^{(1)}({x}),f^{(0)}({x})\biggr)の式\\ =& \biggl(f^{(m-1)}({x}),f^{(m-2)}({x}),\cdots,f^{(1)}({x}),f^{(0)}({x})\biggr)の式\\ \end{array} \end{equation}

のように$m$階より高い階数の微係数も求めることができる。これらを使って$f^{(m)}(x_0)$をそれより微分階数の低い係数と使って書き直すことができるから、$f({x})$の表現には、$m$より低い階数の微係数$\left(f^{(m-1)}(x_0),f^{(m-2)}(x_0),\cdots,f^{(1)}(x_0),f^{(0)}(x_0)\right)$だけが「決まらずに」残る。

たとえば一階微分方程式を満足する関数であれば$f(x_0)$のみが、二階微分方程式を満足する関数であれば$f(x_0)$と$f'(x_0)$の二つだけが微分方程式だけでは決まらないパラメータとなる。

一階微分方程式で正規形の場合で、「決まらないパラメータ」の意味を考えておこう。

${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}=f({x},{y})$という式が与えられていると、${x}$-${y}$平面上である点$({x},{y})$を指定すると、その点における関数のグラフの傾き${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}$がわかる、という式になっている。つまり、${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}=f({x},{y})$という式は、各点各点において「グラフの線はどちらに伸ばすべきか」を与えている。

たとえば最初に考えた微分方程式は${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}={y}$と書けるが、その解のグラフは、各場所において${y}$座標と同じ傾きを持っている曲線である。

そういう曲線を次々と描いていくと、上のグラフにあるように全平面を埋め尽くしていく。

たとえば${x}=0$の時${y}=1$というふうに「出発点」を決めると、この場合は${y}=\mathrm e^{{x}}$という線(グラフでは1本だけ太い線で表現した)の上を進んでいくことになる。

一階微分方程式が指定するのは傾きのみであるから、出発点(上の例では${x}=0$から始めたが、実はどの場所でもよい)を指定すれば曲線は一つ決まる。別の点を出発点にすれば(たまたま同じ線上の2点を選ばない限り)また別の線が引ける。こうして、微分方程式だけからは決まらないパラメータが解には入っていることになる(後で、それを「初期条件」などで決めていく方法について述べる)。

二階微分方程式では、傾きではなく「曲がり具合」が微分方程式によって指定され、「場所」と「傾き」が微分方程式では決まらない量になる。

変数分離できる一階微分方程式

まず微分方程式がどういうものかに慣れることが必要だと思うので、以下では、微分方程式の中でも比較的簡単(でも応用範囲は広い)な「変数分離できる一階微分方程式」の具体例を考えていこう。

変数分離はいつでもできるとは限らないことに注意しよう。たとえば${\mathrm dy\over \mathrm dx}({x})={x}+{y}$という簡単な場合でも左辺に${y}$だけを集めることはできない(この微分方程式は解ける。つまり変数分離できなくても解ける時は解ける)。

以下この節では「変数分離できる場合」に限って話をする。

例として上げた${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}={y}$は変数分離できる微分方程式の例でもある。上でやったように、「変数分離した後で積分」という方法で解くことができた。

もう一つ、簡単な例を示そう。

\begin{equation} {{\mathrm d}y\over \mathrm d x}=-{{x}\over {y}} \end{equation}

という式(前に図で考えた微分方程式で、答は円であった)は書き直すと$ {y}{\mathrm d}y = -{x} \mathrm d x $と変数分離できる。これを積分すると、

\begin{equation} \begin{array}{rl} \int {y}{\mathrm d}y =& -\int{x} \mathrm d x\\[3mm] {{y}^2\over 2}=&-{{x}^2\over 2}+C \end{array} \end{equation}

となる。$C$は積分定数である。結果を整理すると、

\begin{equation} {x}^2 +{y}^2 = 2C \end{equation}

という円の式が出てくる(半径は$\sqrt{2C}$である)。

ここで、${y}=f({x})$の形にまで持って行っていないが、必ずしもそうしなくてはいけないというわけではない。実際、今の場合では${y}=f({x})$の形にしようとすると、${y}=\pm\sqrt{2C-{x}^2}$のように複号が必要になってちょっとやっかいになる。

次に${{\mathrm d}y\over \mathrm d x}={{y}\over {x}}$を同様に解いてみよう(図で考えた時、この解は「原点を通る直線」であった)。まず変数分離して、

\begin{equation} \begin{array}{rll} {{\mathrm d}y\over {y}}=&{\mathrm d x\over {x}}&({積分})\\ \log {y} =& \log {x} +C&({両辺を\mathrm e の肩へ})\\ {y}=& {x}\mathrm e^C \end{array} \end{equation}

となり、確かに(傾き$\mathrm e^C$の)直線が解である(図を描いて考える方がすっとわかる)。

実例:ロケットの到達速度

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実例:ロケットの到達速度

燃料を噴射して飛ぶロケットの噴射した燃料の量と到達速度の関係は微分方程式から求めることができる。もし、我々が微分方程式というものを知らずにいいかげんな考え方をすると、

大間違い

静止していた質量$m_0$のロケットが質量$m'$の推進剤(燃料を燃焼させた結果であるガスなど)を速さ$w$で後方に噴射した。噴射後のロケットが速さを$V$になる。

のように、間違った考え方をしてしまう。運動量の保存外部から力が加わらない時は運動量すなわち質量$\times$速度が保存されるという物理法則がある。この【間違い】ではこの法則を使ってロケットの速度を計算している(法則自体は間違ってない)。から、

\begin{equation} 0=(m_0-m')V +m'\times (-w) \end{equation}

が成り立つ。結果として、$V={m'\over m_0-m'}w$でなるが、これは「大間違い」なのだ。

大間違いなのだが、この考え方では、以下のような現象が起こっていると思っている。

噴射した量は、ロケット本体の何倍か?を、↓のスライダで決定する。

右のボタンを押すと噴射が行われる→  右のボタンを押すと最初に戻る→

上の「大間違い」は何が間違いなのかというと、ロケットの質量も速度も連続的に少しずつ変化していく量なのに、まるで一気に変わったかのように考えてしまったことである。連続的に少しずつ変化していく量は微分や積分を使って表現しなくてはいけない。特に重要なのは、すぐ後で述べるように推進剤の速さ$w$というのは一定にならない(最初は$w$でも、ロケットが加速するに従って変化していく)ので、上の図はそもそも間違っている。

噴射が一気に行われるわけではないがゆえにどのように状況が変わるかを、噴射を10回に分けて行うことで示したのが以下の動画である。

噴射した量は、ロケット本体の何倍か?を、↓のスライダで決定する。

右のボタンを押すと噴射が行われる→  右のボタンを押すと最初に戻る→

上の動画も、実際には連続的に変化する現象を「10段階に分けて」評価しているのだから、現実のロケットとはまだ違うことに注意。現実のロケットで起こる現象を知るためには段階の数を10ではなく無限に多くしなくてはいけない。それこそが微積分の考え方である。
ここでアニメを見ながら考えてみよう。いっきに噴射した場合と10段階に分けて噴射した場合で、後者の方が加速が少なくなる(遅くなる)理由はなんだろう??

しばらく隣近所で話し合って考えてもらってから聞いてみた。

慣性の法則があるから、後の方の噴射では速度が遅くなっているから?
理由として言える一つはそれです。ロケットが加速しながら噴射しているから、ある程度加速した後で噴射した推進剤は、実はロケットから見た速度に比べて遅く噴射されている(つまり自分が後ずさりしながら物を投げている状態)。

理由としてはもう一つある。

最初の加速の時には、後で使う燃料も押さなきゃいけないから?
それです。最初全体の10分の1の推進剤を噴射する時、実は「まだ噴射しない10分の9の推進剤」は「加速すべき物」言わば「重り」になってしまう。この二つの理由で段階を踏んだ加速の方が遅くなります。
実際には「10段階に分けて加速」でもまだ現実的ではなくて、現実的にするには「無限段階に分けて加速」、つまり「微小変化を無限回繰り返す」ことが必要になります。

そこで、(全体の変化を一気に考えるのではなくそのうちの一部を取り出して)微小変化について絵を描くと以下のようになる。

上の図はすでにある程度噴射した途中の状態で、すでに速度$V$を持っている。この時の質量は最初の$m_0$に比べて少ない$m$になっている。その微小時間後に、ロケットは質量$m+\mathrm d m $で速度$V+\mathrm dV$になっている。噴射された推進剤は「大間違い」の図のように$w$の速度で後方へ進むのではなく、$V-w$という速度で前方へ進む($w>V$ならば$w-V$の速さで後方へ進む)。既に速度$V$を持っているロケットから、「ロケットから見て$w$の速さ」で後方に噴射されたのだから、$w$ではなく速さ$w-V$になる、と考えればよい。

ここで、$\mathrm d m $は「質量の変化量」であるから、今質量が減っていくという状況においては負の量であることに注意しよう---だからといって(気を利かせたつもりで)噴射後の質量を$m-\mathrm d m $としてしまうのはよくある間違いであるからやってはいけない。$\mathrm d m $など$\mathrm d $のついた量はあくまで「変化量」であり、減る時は$\mathrm d m <0$であると考えていかないと、積分結果がおかしなことなってしまう。というより、変化量を$+\mathrm d m $とすることでちゃんと増えるなら$\mathrm d m >0$、減るなら$\mathrm d m <0$になるように計算ができるようになっている(気を利かせたつもりで余計なお世話をしないように!)。
よって、噴射された推進剤は質量が$-\mathrm d m >0$なのである。

運動量保存則を考えると、

\begin{equation} m V = (m+\mathrm d m )(V+\mathrm dV) -\mathrm d m (V-w) \end{equation}

となる。この式を整理すると、

\begin{equation} \begin{array}{rl} \underbrace{mV}_{相殺→}=&\underbrace{mV}_{←相殺} + \underbrace{\mathrm d m V}_{相殺→}+ m\mathrm dV +\underbrace{\mathrm d m \mathrm dV}_{高次の微小量} \underbrace{-\mathrm d m V}_{←相殺}+ \mathrm d m w \\ -m\mathrm dV=& \mathrm d m w \\ \mathrm dV=& -w {\mathrm d m \over m} \end{array} \end{equation}

となる。この積分結果は$V=-w\log m +C$である。$m=m_0$(初期値)の時に$V=0$という初期条件を使うと、$C=w\log m_0$となるので、

\begin{equation} V= -w\log m+w\log m_0= w\log\left({m_0\over m}\right) \end{equation}

が成立する式となる。$\delta=\left({m_0\over m}\right)$という量この$\delta$は変化量を表す$\delta$ではなく、「$\delta$」1文字で一つの数。}は「質量比」と呼ばれる(文字通り、噴射前と噴射後の質量の比である)。グラフで分かるように、$\delta$を大きくしても$V$はどんどん増えるというわけにはいかない($\log x$という関数は傾き${1\over x}$だから、傾きがどんどん緩くなっていく)。ロケットの性能を上げるには$w$を大きくすることが大事であることがわかる。

たとえば質量比10のロケットと質量比100のロケットを比較すると、推進剤の量は10倍以上なのに、到達速度は2倍にしかならない!($\log 100=2\log10$)。ロケットの性能向上はかくも難しい。

微分方程式の解に含まれるパラメータの数 実例:兵力自乗の法則

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実例:兵力自乗の法則

この例は変数が二つなので連立微分方程式になり、ここまでで解説してない式であるが、解くのは簡単なので例として挙げておく。

二つの軍隊が戦争をしている。それぞれの兵力を${A},{B}$とする。時間が経つと、${A}$は${B}$に比例して減り、${B}$は${A}$に比例して減るから、

\begin{eqnarray} {\mathrm d A} &=& -\alpha {B} \mathrm dt,~~ {\mathrm d B}=-\alpha {A} \mathrm dt \end{eqnarray}

という式が成立する。これはいわば「連立微分方程式」になっているのだが、$(第1式)\times {A}-(第2式)\times {B}$という計算をすると、

\begin{equation} \begin{array}{rl} {A}{\mathrm d A} - {B}{\mathrm d B}=&-\alpha {A}{B}\mathrm dt +\alpha {A}{B}\mathrm dt \\ \mathrm d ({A}^2-{B}^2)=&0\\ {A}^2 -{B}^2 =& 一定 \end{array} \end{equation}

という式が導かれる。これは「兵力自乗の法則」(またはランチェスターの第2法則)として知られる。たとえば${B}=B_0,{A}=2B_0$(${A}$の方が2倍の兵力を持っていた)場合、この式の右辺は$3(B_0)^2$となるから、${A}=\sqrt{3}B_0$になったところで${B}=0$となる。${B}$の兵力が文字通り全滅軍事用語で「全滅」は「全兵力が死んだ」という意味ではなく、兵力として機能しなくなった状態を意味していて、${B}\simeq 0.7B_0$ぐらいでもう「全滅」と判定する。ここで「文字通り全滅」と書いたのは${B}=0$という意味。した時、${A}$は($2{B_0}\to\sqrt{3}B_0$と変化したので)最初の${\sqrt{3}\over 2}$倍が残っている。

以下はその様子のアニメーションである。ABに比例して減り、BAに比例して減るところを確認しよう。

すいません、あなたのブラウザはcanvasをサポートしてないようです。 すいません、あなたのブラウザはcanvasをサポートしてないようです。

右のボタンを押すと最初から戦闘開始→
次回のAの初期値:
次回のBの初期値:
A0=
B0=
(A0)2-(B0)2=
A=
B=
A2-B2=

なお、上の式では(A0)2-(B0)2とA2-B2が一致しないが、これはプログラム上の計算誤差によるものであって、本質的ではない。

実例:ロケットの到達速度 受講者の感想・コメント

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受講者の感想・コメント

 青字は受講者からの声、赤字は前野よりの返答です。

基本的なところが抜けていると感じたのでしっかり復習します。
復習し、練習していってください。

今日の授業の内容は前回より理解しやすかったです。また、忘れないように見直ししっかりやります。
自分で計算をやりなおしてみてください。

しっかり復習をしていこうと思った。
やりましょう。

授業中は理解できていていても、翌週には覚えていないことが多いので、覚えるまで何回も復習したいと思います。
自分の手でやりなおしてみてください。

微積分の教科書で微分方程式を予習したのですんなり理解できた。
いろんな本で勉強しておいてください。

変数分離できる一階微分方程式の解き方がわかった。兵力自乗の法則が存在するのを知って興味を持った。
いろんなところで微分方程式が出てきます。

微分方程式の実例がわかってよかった。
もちろん、他にもたくさんあります。

だんだん何を考えて式を立てたりすれば良いかわかってきて、楽しいです。もっとできるよう勉強する。
勉強していけば、もっと楽しいことがあると思います。

ロケットの燃料の話は昔考えた時、【誤】の方でやってしまっていたので、今日の話を聞いてとてもおもしろかった。
実際に起こる現象って楽しいでしょ。

微分積分でロケットを打ち上げるときにいかにその性能を上げることをできるかを思考できるのはすごい!と思った。
微分積分はこういう時のためにあるものです。

ロケットだったり兵力だったりと微分を使うやつを知って興味深いと思いました。
いろんなところで使えるから、やる意味もあるわけです。

ロケットの話と兵力自乗の話が面白かった。高校でやった微分積分の話を忘れてしまっている部分があるので、今後復習していきたいと思う。
復習して、使えるようになってください。

テイラー展開や微分方程式ってとても便利だなと思いました。
はい、まだまだこれは序の口です。

微分方程式の立て方が前期よりもわかってきた。
この後もいろいろやっていきます。

ロケットの速度の微分方程式がとても面白かった。
単純な式だけど、答はわりと複雑で面白い。

今日、ロケットの計算が自分が思ってたものとは違うことがわかった。他にも戦争の話もきけて楽しかった。
ちゃんと計算するとなかなかおもしろい結果が出ます。

よくわからないままやっていたテイラー展開がようやく普段考えていることにあてはまってスッキリしました。ロケットや兵力差なんかも面白かったです。
テイラー展開はあちこちで役に立ちます。

今日は先生が問いかけた問題の解き方などを思いつかなくてくやしかったです。
次がんばってください。

微分方程式について学んできたが、高校の学習した内容をより深く学べて楽しいなと感じた。実際の問題をとくのはいいなと思った。
現実の中にもたくさん微分方程式があります。

今日のはよくわかりました。楽しかったです!
それはよかった!!

自然界で見られる関数の特徴について、少しずつイメージできるようになってきたと思います。(微分できないような動き・関数は不自然なのだなと)
はい、そうです。例外ないこともないけど、自然はたいてい微分可能です。

ロケットの到達速度の所は、かなり理解することができた。
微分方程式のおかげでわかる結果です。

ロケットの質量比について納得しました。
微分方程式の有効な使い途です。

ロケットの速度は断続的でなく連続的に考えてなければいけないことが分かった。考え方が面白かった。
自然現象は連続的に起きますから、そのように考えていくべきなのです。

ロケットの速度にあんな法則があるのかと驚いておりました。NASAやJAXAの人たちは日々軽量化に苦しめられているんでしょうね。
いろいろ工夫があるでしょうね。

質量比の話を聞いた後、ロケットを飛ばすのがどれだけ大変かということに驚きました。
いろいろと考えることは多いのです。

高校の物理のロケットの噴射の問題は嘘であった。
嘘というよりは「単純化」ですね。

微分がロケットや戦争などにも役だっていることが面白いと思った。
役立てるために作ったものですから。

最初、間違った方法でロケットの問題を解いていました…。講義終了までに実際の現象を考えながら解けるようになりたいです。
いろいろと考えてみてください。そのうちできるようになります。

n階微分方程式でn個のわからない値が出てくるのが面白いと思いました。ロケットや兵力の話も、計算で考えられるのにビックリしました(特に兵力)。
微分方程式のイメージを作っていってください。

微分方程式を使うロケットの速度といった例を見ることができて楽しかったです。
微分方程式はあらゆるところで使えるものです。

ロケットの燃料の話がおもしろかった。(ロケット本体+燃料)と(ロケット本体)の質量比の対数関数だと知った。
対数も自然に現れます。

ロケットの話を聞いて、炭酸飲料をふって開けたときに吹き出す勢いなども計算すると面白そうだと思いました。
計算してみましょう。

テイラー展開が少しわかったので良かった。
テイラー展開は今後も大事。

ロケットの話はけっこう理解できておもしろかったです。
それはよかったです。

ロケットの速度について少しわかった。燃料といっても減るまと後でも変化が違うことがよくわかった。
微小な変化を積み重ねていった結果の現象であることを理解してください。

ロケットと兵力を微分方程式で計算できることは面白かった。復習の時に少しゆっくりと考えてみたい。
じっくり、考えてみましょう。

ロケットの燃料の話が不思議でびっくりしました。兵力のやつは、多いがかつのがなっとくいかなかったけど、微分方程式には可能性を感じた。
不思議だけど、計算するとちゃんとそうなる。

ロケットの到達速度、楽しかったです。兵力自乗の法則がわかっておもしろかったです。
いろいろと面白い現象がありますね。

微分積分が実際のロケットの運動方程式で利用できるか、兵力自乗で利用できるとか、とても面白かったです。もっと他の現象も見てみたいと思いました。
微分方程式で表される現象はいっぱいありますよ。

微分方程式の実例でロケットの到達速度、兵力自乗を式で見るとまた面白い。
他にもいっぱい、実例はありますよ。

今日はロケットのエネルギーの話や、兵力の話など、具体的で分かりやすかったです。
微分方程式から具体的な現象がわかるようになりましょう。

ロケットと兵隊についての式を知れてよかった。
こういう式を導けるようになってください。

兵力自乗の法則に驚いた。そう考えると映画「スリーハンドレッド」のスパルタ軍はとても優秀だと思った。
兵力差が大きいと本当はあっという間に全滅なんです。

自然を追求するにあたっては発送の出発点も自然なものでなければならない。ランチェスターの法則は面白いが、実際の戦争ではあてにならない様に思え、数学的解析の可能性を逆に感じた。
もちろん現実的な話はもっともっと複雑です。結構いい線行っている法則ですが。

先生は戦隊シリーズで何が好きですか? 僕はカクレンジャーです。
ストーリー的にはタイムレンジャーが一番楽しかったかなぁ。

実例:兵力自乗の法則

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