[問い1] 「2次元の世界に住む生き物がいたとしたら、その生き物は口と肛門を同時に持てない」と言った人がいる。なぜだろうか。
[問い2] 2次元平面の上では、三角形の内角の和は180度である。しかし、曲がっている2次元面の上ではそうではない。円錐の頂点を取り囲むように三角形を書くと、内角の和はどうなるだろうか(ここで三角形とは、3つの直線がつなげられて一周しているような図形、ということにする)。
[問い3] 円筒を一周するような三角形(三角形の定義は前問と同じ)の場合はどうか。
[問い4] メビウスの輪を一周するような三角形の場合はどうか。
[問い5] 平面上にある正方形を、その平面と垂直な方向に辺の長さだけ動かすと、その軌跡は立方体の形になる。正方形と立方体にある、点、線、面、立体の数は表のようになっている。
点 | 線 | 面 | 立体 | |
正方形 | 4 | 4 | 1 | 0 |
立方体 | 8 | 12 | 6 | 1 |
4次元立方体 |
たとえば、立方体の点の数が正方形の2倍なのは、「移動前の正方形」にあった点と「移動後の正方形」にあった点の数の和だからである。同様に、立方体の線の数が12 なのは、「移動前の正方形」にあった4本と、「移動後の正方形」にある4本と、正方形の持つ点の移動の軌跡が4本の線になるから、と考えることができる。面に関しても同様である。
同じように、立方体をその立方体のある3次元と垂直な方向(3次元空間にいる人間には見えない方向である。もちろんそんなものはないのだが、空想の世界としてあると考えよう)に動かすと、その軌跡は4次元立方体になる。4次元立方体に含まれる点、辺、面、3次元立体の数を数えよ。
[問い6] 同様に考えて、正三角形、正四面体、正五胞体(四次元における正四面体に対応するもの。なぜこういう名前がつくかも考えてみよう)の点・線・面・立体の数を数えよ。
[問い7] +電気どうし、-電気どうしは反発し、+と-は引き合う。
これは電場というベクトル量が電気から発しているからと考えられる。同様に反発したり引き合ったりする力として磁場(磁石の力)があるが、電磁石を見るとわかるように、これは回転する電流があるとそれに垂直な方向にできる(いわゆる永久磁石では電流が流れていないように見えるが、実は原子一個一個の中を電流が流れていると考えればよい)。三次元では、電場(電荷どうしの力)と磁場(電流による力)はどちらにも3つの方向がある。しかし2次元では、電場は2方向だが、磁場には1方向しかない(あるいは、方向がない、と言ってもいい)。なぜか。
[問い8] 4次元の電場と磁場はそれぞれ何個ずつあるだろうか。