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2006.9.1

★便利な世の中
になったもので、最近は物理の研究会などもライブ中継してくれたり、講演の内容が研究会HPにアップされたりするので、沖縄にいても本土(いや海外 でだって)の研究会での発表の雰囲気ぐらいは知ることができる。
 今日の午後はずっと、そういう研究会のWebページの音声聞いたりパワーポイントのファイルみたりしてお勉強。せんべいパリパリ食いながら聞ける分、研 究会いくよりいいかもしれない。

それだけおまえに緊張感がないってことじゃないのか?> わし

 まぁ何にせよ、こういうサービスをしてくれるのは地方の人間にとってはとてもうれし い。感謝感激である。

2006.9.6

★入試
 3月1日の日記で大学の入試に関してあれこれ書いた。特に「大学の先生は受験生の敵じゃ ないんだよ!」ということを強調したのだが、これに関連して知人から東工大理学部がこんな入試を やってますよ、という話を聞いた。
 AO入試ということになっているが、入試問題は数学に関する課題で、150分×2で合計5時間。問題は決して簡単ではないと思うが、2時間半で2問を解 けばよいようだ。
 で、この入試のえらいところは、一回目だということもあるがちゃんと想定問題と、その解答例、さらには採点をどのように行うかまで、上述のページからダ ウンロードできるPDFファイルに書いてある、ということである。 想定問題の解答例を読 んでいくと、出題者の意図から採点する時にどこを見るのかということまでわかるようになっている。大学1年生や高校生に解かせてみたそう で、どんな答があったかもある程度書いてある。さらにはいろんな裏話から、問題に関連する余談(数列の話から物理への応用に話が飛んでカシ ミア力うんぬんまで出てくる(^_^;)。)まである。
 別に東工大を受ける人でなくても、これ読めば大学の先生がどんなふうに問題を作り、どんなふうに採点しているのかが活き活きとわかって良いと思うので、 興味のある人は読みましょう。
 それにしても東工大のこの資料を作った方は、試験問題を作るという面倒な作業を通常の試験とは別に行い、しかも実験的に解かせたりしつつ、解説をつけて 発表するということまでやっているわけだから、実に御苦労様である。こういうことをどんどんやって、「入試=血も涙もない冷血教授が機械的に点数つけて人間を選別する作業」 という偏見を打破していただきたいものだ。な かなか打破できそうにないものではあるが。
「他人任せじゃなくあんたんとこもちゃんとやれ」と言わ れそうだが(;_;)。

2006.9.8

★犬の名前
 こないだの日曜のことだが、嫁はんと子供が「犬を飼いたい」ということで、里親探しの会で子犬をもらってきた。雌の子。
 名前を何にしようかと悩んだ末、結局うちの娘の名前「粒子」を考える時、没になった名前を採用することとなった。
 名前はメリー。

 うちの名字は前野なので、名字と名前を続けると、「前野メ リー」となる。前進前進また前進、倒れる時も前のめりで、という実に景気のいい名前なのだが、残念ながら娘の名前 としては実現しなかったんで、今回飼い犬として実現したわけである。

2006.9.10

★アブチラガマ
 親戚が来て「沖縄の戦跡がみたい」というので、定番の平和祈念公園やらひめゆりの塔の他に、糸数壕(アブチラガマ)にも 行ってきました。いやはや、ここは「観光のついでに」みたいな感じで行くとこじゃありませんでした。観光客のための便宜を図ってあるような場所じゃなかっ た。もうなんというか、洞窟。足場はすべりやすいし、頭上は低いから頭打つし(ヘルメットは貸してもらえたのですが)。本来はガイドさんとか予約していく べきところだったようです(^_^;)。
 中は真っ暗(懐中電灯も100円で貸してくれる)で、「ベッド」とか「病棟」とか指示板が書いてあるものの、とてもこんなところの怪我人を寝かしていた とは信じられないような、まさに「原始の洞窟のままの洞窟」。こんな環境の悪いところに数百人の負傷兵と避難民が収容されていたとは。。。。
 二人で一回りしてから外へ出た時、太陽がまぶしかった。

2006.9.11

★絵に描いた餅を笑え!
  この日記にはあんまり政治的なことは書かないようんしているし、これからも書かないつもりだが、教育に関しては別だ。総理になるらしい おっさんがこんなバカなことを教育に関して言っているとなれば、指さして

m9(^Д^)プギャー!!

と笑ってやらねばならない。

 安倍 政権だ とこんな教育改革がされるんだそうだ
 自虐史観がどうこうだの、いざという時のために国に命を投げ出すのがエリートだのと、文句を言いたいことは たくさんあるが、それは別として、この中で

現場を見もせんと餅の絵を描くのもたいがいにさらせ。

と言いたくなるのが、

高校卒 業は3月だが、大学入学は9月にする。半年のブランクのうち3カ月間は、介護施設などで奉仕活動をしてもらい、その経験がなければ大学に入学させない。

という戯言。

安倍官房長官は「今の日本の教育がい いと思っている国民は1人もいないんじゃないか」というほど激しい怒りを持っている。

のだそうが。怒りならわしも持っているが、だいぶ持っている方向が違う。
 つまりこのもうすぐ総理になるらしいおっさんおよびその手下どもは、日本の教育のダメなところは、高校卒業した後に奉仕活動を無理 矢理(これをやらなきゃ大学に入れないぞ、と脅して)させたりするなんてことで改善されるようなものだという、甘〜〜〜〜〜い考えでいらっ しゃるらしい。これは、

 子供 たちに、1人で生きているのではなく、社会みんなで助け合って生きているのだと実体験してもらうために、奉仕活動、ボランティア活動を必修化しようという 案

なんだってさ。ほー。無理矢理やらされた奉仕活動たかが3ヶ月で「社会みんなで助け合って生きているのだ」という実感が生まれるんなら、こんな楽な話はな い。こんなことをさ もいい思いつきのようにシンポジウムとやらで発表している人は、まともに人を教育したことなんてないんとちゃうか。

 こんなの、わしが子供の頃にはそこらじゅうにいた「最近の若者は軍隊に行かないからひ弱になる!」と叫んでいた軍国じいさんどもとまるで変わらんじゃな いか。次は「単なるボランティアでは手ぬるいから、ちょっと自衛隊に入隊してもらうなんてどう?」とか言い出しかねないな。だいたい、「必修化されたボラ ンティア」って何よ。本物のボランティアさんたちが泣くよ。
 
 だいたい、この話の甘い甘い所は何かというと。

 高校生が6ヶ月、勉強もせんと奉仕活動を嫌々(中には喜んでやるのもいるだろうし、それで何かをつかむ人間もいるだろう。しかし、“必修 化”してやるこ とになっている以上、“これやらないと大学入れてくれないから”という理由でやる奴が大半を占めてしまうことはどうしようもないのだ) やってから大学に 入ってきたらいったいどういうことになるかということを考えてなさそうなところだ。つまり、こんなことした場合のデメリットというものに考えが及んでな い。
 どうなるかというと、間違いなく、ほとんどの学生が高校で勉強したことすっかり忘れてしまう。これは冗談でも何でもない。夏休みの1〜2ヶ月休むだけ で、ほんとうにあきれるほど学生は勉強したことを忘れる。まして高校卒業して半年のブランクは 大きい、大きすぎる。
 それというのも、今の大学受験生の多くにとっては「大学入る事」が目標で「入って勉強する事」は目標に入ってないからだ。極端な話「もう入学したんだか ら、高校の時に勉強したことは忘れていい」と思っている学生はいっぱいいる。だから、大学4年になって、三角関数の微分積分すらおぼつかない理工系学生が 生まれたりする。だから、大学入ってすぐの時期に「あっ、大学でも勉強しなきゃいかんぞ」と思わせる時期が必要なのだが、この奉仕活動とやらは、その時期 の学生に「勉強しなくていい時間」を与えてしまうことになるのだ。

 こんなスットコドッコイ改革案をまるで「いいこと思いついちゃった」とでも言いたげに出してくるようでは、現実をろくに見もせずに自分の思いこ み(=「若い奴なんて軍隊で鍛えればええんじゃ」と同レベル)で教育を語っているのは間違いない。せめて合理的精 神で今の教育の問題点を見ることができるようになってから出直してくれ。

 このスチャラカ日記には珍しく、長くて堅い話になった。でももう一度、大事なことを繰り返す。

 こんなこと言うバカは、指さして
m9(^Д^)プギャー!!

と笑ってやらなきゃだめだ。でなきゃ連中は図に乗る。
そして、絵に描いた餅を食わされるのはこっちだ。

2006.9.14

★荷馬車はゆくよ〜〜〜
  娘の実験シリーズ。以下、ピンクは娘の粒子、は嫁はん、はわし。

今度、琉大の農学部に行って実験してくる
何の実験すんねんな?

牛にドナドナ聞かせてどう反応するか見てくる

よくもまぁそう次から次へとアホな実験思いつくな、おまえ。

おまえなぁ、牛がもしアメリカ牛で、英語しかわからんかったらどー すんねん
たぶん日本牛だよ
いやそれよりあんたな、牛が反応したとして、それが何に反応したんかわか るんか?
・・・・よう考えてみたらわからへんな
単に音楽が嫌いなのかもしれんし、その音の高さがよくないのかもしれんや ろ
そ、そうかぁ
だからせめて実験として成立するためには、日本語で歌って英語で歌ってス ペイン語で歌って、次に音階変えて歌って、というふうにいろんな比較実験をしてみないかん
ほんまやなぁ、一緒に実験する友達に言うとくわ

 科学的なんだかなんだかよくわからない一家である。
 ちなみに農学部の先生には許可取ったそうな。アホな中学生の相手してくれてありがとうございます>農学部の先生。



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