「自然科学のための数学I」の復習

では「微分」とは何か?

関数は「独立変数と従属変数の関係」であった。微分とは、「独立変数の微小変化」と、それにともなう「従属変数の微小変化」の関係を見るということ。あるいは、そのふたつの比。

関数y=f(x)があったとき、xを少し変化させた(x→x+dx)時に、yの方も(y→y+dy)と変化する。このdxとdyの関係を知ることを「関数を微分する」と言う。

つまり、関数という関係のうち「とても狭い部分での変化だけを考える」というのが「微分の心」である。

 以下はdxとdyの様子の「動く図」(ごめん、これも授業で見せる時間がありませんでした)。

 ↓のグラフはy=x2のグラフであり、青い線のある場所での接線であり、紫の線は(x,y)と(x+Δx,y+Δy)を結ぶ直線である。

 この二つの線が、Δx→0の極限で一致することを確認しよう。

 アニメーションスタート/ストップと書いてあるボタンを押すと、Δxがだんだん小さくなる、という状況がアニメーションで繰り返される。それをじっくりと見て「極限」というのはこういうことをやっているのか、と納得して欲しい。

x0=1
Δx=1
Δy
Δx
=3
dy
dx
=3
 グラフを↓のボタンで拡大/縮小できるようになっている。が画面の外に出てしまった時は、「◆がグラフの中心に」ボタンを押すこと。

 さらに、2倍拡大などのボタンで、グラフを拡大・縮小することができる。拡大したことで、y=x2のグラフが、より「直線」に近づくことを確認しよう。ある程度拡大するとそこで止まるようになっている(時々バグで線が消えることがある、ごめん)。これは別の言い方をすれば「狭い領域を見ている時は1次の係数に比べて2次の係数は大事じゃない」ということだ。

この「拡大する」という操作は(相対的に)「Δxを0に近づける」という操作と同じなのだと思ってもらえばよい。自然現象を表すような関数の場合はたいてい、グラフをどんどん拡大していけば、結局は直線のグラフになると思ってよい一般的に考える時は、「どんなに拡大しても直線にならないような突拍子もない関数」も頭にいれて考えるため、より慎重になる必要がある。


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