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★MTU2400FXの使い心地
画像はきれいに撮れるしトラブルは特に無く予約録画もちゃんと動作しているので満足。問題はMPEGというでっかいファイルで録画しているとHDDの残りが心配になってくるところだな。もう一枚のボード(WinDVR)の方はwmvで撮れば最初から小さいし、divxで撮って後でwmv化するのもけっこう速かった(エンコードスクリプトでやると、2パスでも録画時間の2倍程度でエンコードできる)のだが、どういうわけかMPEGからwmvはエンコーダが落ちたり、できたと思ったら音の出ないファイルになってたり、ちゃんとできる場合はやたらと時間がかかり、となかなかいい方法がみつからない。休みなので朝からいろんなエンコード方法を試していたが、いまんところ、VirtualDubModを使ってAVI形式でビデオの圧縮をWMVでやる、というのが一番確実か。せっかく作ったwmvエンコードスクリプトのランチャープログラムが使えんのが悲しいところ。悪いのはwmvエンコードスクリプトなのだが。
★SFマガジン2003年12月号のてれぽーと欄読んでたら
イーガンの「宇宙消失」の解説について述べている部分があった。って、解説書いたんわしやがな。解説の中で「イーガンの解釈」とある部分には元ネタがあるんとちゃいますか、という話。あまり詳しいことを書くと「宇宙消失」のネタバレになってしまうので、以下背景色と同じ色で書きます。
「心身問題と量子力学」という本の中で似たような話があって、これが元ネタでは、ということなんだけど、「宇宙消失」の「波動関数を収縮させるのは人間」というメカニズム、SFの中でなら面白いけど、現実にそうだという話になると量子力学の解釈としてうまく機能するんだろうか。特に「収縮してない波動関数状態を感知する生物だっているかも」という話を真面目に考えるのはかなり難しく感じるんだがどうなんだろうな。
っていうかそもそも、「心がないものは波動関数を収縮できない」と考えているとしたら事実に反するような気がする。さてそのあたり、この本ではどんなふうに説明しているのかなぁ。読んでみないといかんな。
ところでこの「心身問題と量子力学」という本、わしはタイトルぐらいは知ってたけど読んでも買ってもいない。なんか「心」と「量子力学」を結びつける話ってついついイカガワシサを感じてしまうのである。コンノケンイチなんかの書いていたような、めちゃくちゃな本ではなさそうなんだけど。
★スターシップ・トゥルーパーズ
アニマックスでCGアニメ「スターシップ・トゥルーパーズ」が始まったので見てみた。ハインラインの「宇宙の戦士」が原作・・・って言うよりは、バーホーベンの映画を元にしたTVシリーズ。CGはちょっとできがいい程度のゲームの画面風。
CGだしちゃんとパワードスーツ出てくるかな、と思ったけど、機動歩兵が着ている服は(もしかしたらあれでパワードスーツなのかもしれんが)映画のとそう変わりなし。惑星に降下する機動歩兵はもっとパワードスーツ風のを着込んで一人ずつで降下するが、途中で脱ぎ捨ててしまう。なんかもったいない。
冥王星に降下した場面で「ようこそ冥王星へ。ここは零下378度の過酷な惑星だ」という台詞が。「え?絶対零度以下じゃん」と思って考え込んでしまった。よう考えてみたら、華氏ですな。摂氏に直すとだいたい零下228度。これなら冥王星の温度としては妥当。
しかしこんな普通使わん範囲の温度、いきなり言われてもわかりませんがな(「今日は100度もあって熱い」とか言われたらすぐ華氏だと思いつくが)。日本語版作るときに換算しといて欲しかったぞ。
★そういえば日曜日に仮面ライダー555の感想更新がなかったのは
番組自体が駅伝中継のためにお休みだったからです念のため。それにしても日本人はマラソンや駅伝が好きですなぁ。昔は陸上競技の中で唯一と言っていいほど世界に対抗できる種目だったからなのか、長い時間かけてじっくり走るのが、農耕民族の血をくすぐるのか。
★やはり「トラブル起こらないとつまんない」なんて書くと
ばちが当たるのか、今朝FEATHER(MTU2400FXのTV視聴プログラム)が起動しなかった。「おかしいなぁ」と思いつつ仕事に行き、帰ってきてWindows再起動したら無事動いた。なんだったんだろ。
★mpeg2→wmv
という変換、Windows
メディアエンコードスクリプトではうまくいかない、と前に書いたが、いろいろ調べると、MPEGのデコーダによってはwmv9のエンコーダと相性が悪い、という話をWindows Media Encoder
9に関するページで見つけた。このページにあった対策方を読んで、Ligos MPEG Video
Decoderが使われるようにメリット値の変更なるものを行うと、無事wmv9エンコードが通るようになった。ちょっと遅い(他にいろんな作業してたせいもあるが、20分のファイルのエンコードに2時間弱かかった)が、なんとか使える。
不思議なのは音声をLinear
PCMで録音したファイルをエンコーダに食わせると音声が無音のwmvファイルを作ってしまうこと。Mpegで圧縮してあった方が問題がないとは、変な話だ。
★風邪がひどくて
今日はさっさと寝ちまおう、と思ってたら、息子に先を越された。40度も熱を出して、身体に震えが来て、その上うわ言まで口走り始めた。
「なんかギザギザのもんが飛び回っているよ〜。誰が飛ばしたんだよ〜」
なんて言っている。スカイフィッシュかなんかか(^_^;)?
案外、これも熱がある時に見えやすくなる「眼の中にあるもの」の一種かもしれんな。
なんて呑気に考えているうちはよかったが、そのうち、こんなこと言い出す。
「鉄砲持った人がたくさん家に入ってきたよ〜。みんなが倒れているよ〜」
オカルト入ってきちゃいましたよ(;_;)。太平洋戦争の激戦地である沖縄でこのうわ言は嫌過ぎです。私はそういうものいっさい見ない人だからどうでもいいんだけど。その上、手がぶるぶると震えて尋常でない様子。というわけで夜の10時に病院連れて行きました。結局熱さましもらって帰ってきただけだけど。
というわけですっかり自分の風邪のことは忘れ、今こんな日記書いてます。
★原付で走ってて
ガソリンの値段「レギュラー81円」というのを見て「お、安い。入れよう」と満タンにした。ところがしばらく走ると今度は「レギュラー80円」が。「あ、1円損した」と思ったら、しばらく走ると今度は「レギュラー79円」が出た。ちなみに沖縄のガソリンの値段は本土より安いが、それでも通常は90円代。時々こんな異常な安売りが始まる。これで儲かるんか、と心配になるほどだが、実際安売り合戦しすぎて儲かってないという噂である。
★病気だった息子だが
今朝は平熱近くまでさがってやれやれ、と思ってたら、今日の昼から「胸が痛い」「脇が痛い」と関節炎のようなことを言い出し、医者に連れて行ったがよくわからない。リンパ腺とか腫らしたのかと思ったがそれでもないそうだ。なんか腹にガスがたまっているようだとか言われたが、それで関節が痛くなるのもおかしいし。とりあえず病院に泊まって様子見。
★息子の病気
なんだかよくわからないまま、腹のガスが少なくなっていくようなので、もう少し様子見(多分明日は無事帰宅できるはず)。しかし、「これで大丈夫かな」なんてことを言ってたら娘の方まで熱を出している(こっちはそれほどたいしたことはないのだが)。
それにしても我ながら「すごいな」と同時に「やれやれ」と思ってしまうこと。いつもなら週末になると自分の風邪が悪化するのだが、子供たちがおかしくなっていると、自分はぜんぜん大丈夫。いや実は今こうやって家に帰ってきて娘が無事寝たと思ったら急に鼻水が出て頭ががんがんしだした。親の本能というか、たいしたもんである。
というか、普段の休日、あまりにも危機感のない生き方をしすぎているだけじゃないのか>わし
★気を遣う娘
息子と妻は病院、わしと発熱中の娘は家、という今日の昼。娘におかゆを作ってやっていた。その時の会話。
「今おかゆ作っているからな」
「うん、ちゃんと、とーちゃんが作ったということを考えて食べるから、きっとおいしいよ」
「そーかそーか」
つまりなんだな、とーちゃんが作ったものだということを考慮して「おいしい」の基準を下げてくれる、ということだな。
娘よ、おまえ、わしに喧嘩売ってるのか?
その後、息子は無事帰宅。娘よりも元気になってた。
★今日の更新
仮面ライダー555第40話の感想追加。
★メールでの質問に答える
ある物理学者志望の高校生の方からメールをもらった。学校で「進路について考えよう!」という授業があって物理学者について調べたら、わしのページに来てしまったらしい。「物理学者」でgoogleすると、うちのページがトップに出てくるんだよな。なんか狂っているぞ、日本のインターネット(って、「日本のインターネット」ってんのはもちろんおかしな言い方ですな)。
って、狂わせている張本人ってもしかして、わし?
・・・・気を取り直して、その方からの質問。
うーん、このページで物理学者を判断するのはやはりちょっと偏りがひどいかもしれない(;_;)。たいていの物理学者は仮面ライダーの感想を日曜日ごとにまとめたりしてないと思う。
で、この方の質問、けっこう面白いので、ここで答えてみよう。実際、「物理学者がどんなふうに生活しているか」なんて、普通の人は知らんだろうなぁ、とは思うし。
以下、茶字で書いたのが質問です。
・どうやったら講師になれるか
講師と言っても常勤と非常勤がありますが、非常勤というのは1年契約でフルタイムでないのが普通で、、就職というのとはちょっと違うので以下は常勤の話をします。
日本の大学の先生の場合、「公募」によって人選することが多いです。公募というのはつまり、全国の大学に「うちの大学では講師(なり、助教授なり教授なり、あるいは助手なり技官なり)を募集してま〜す」という張り紙をしてもらう(他にも学会誌にこのような記事を載せてもらったり、e-mailで流したり)。公募の告知の中にはどういう分野の研究をしている人が欲しいとか、何歳ぐらいの人が欲しいとか、いろんな条件が書いてあるのが普通。すると日本全国の「大学に就職したい人」が。履歴書だのこれまで出した論文だの、あるいは推薦書だの抱負だのを書いた書類(何が必要かは募集する大学による)を送ってくる。公募した大学はそれを見て「う〜ん、どの人にしよっかなぁ〜」と考えて誰かに決める、とこういうことをやってます。日本全国から希望者が書類を出すので、倍率ウン十倍ということになるのが普通です。まぁ書類を出す方も手当たり次第に出しまくっているんだけど。
どういう人に決まるかはその大学の方針とかいろいろありますが、まぁ「いい研究をしている人」「実力のある人」が有利なのは当然です。
・大学院も終えたあとにはどういうことになるのか
上のが、この質問の答にもなってますね。あちこちの大学に公募を出しまくって、とにかく自分をとってくれるところを探すわけです。運や巡り合わせが悪いといつまでも就職できない、ということもあります。私の場合は大学院出てから仕事決まるまで5年かかりました。これでも自分では運がよかったなぁ、と思います。結局巡り合わせ悪いままに物理をやめてしまう人もけっこういます。
・大学でずっと研究するにはどうすればいいのか
上のようにして大学の先生になれれば、後はがんばって続ければよろしい。なれなければ大学院が終わったあと、研究生としてとか、あるいは何か大学院を出た人向けの奨学金をもらったりしながら研究することになります。経済的には苦しいでしょう(^_^;)(;_;)。私は予備校の先生しながら研究生してたりしました。研究生ってのはどこからもお金は出ません。授業料は取られます。
・講師も研究できるのか
大学によって多少の差はあるでしょうけど、講師だろうが助手だろうが研究することはもちろんできます。予算がどういうふうに分配されるかとかが身分によって違うとか、そういうことがあるかもしれませんが。
・教授、というのはどういうことをしてるのか(こう、漠然と分からないもので・・)
うちの大学の場合は教授でも助教授でも講師でも授業はするし、もちろん研究もしているのであまり差がない。助手は授業できないということになっているけど演習や実験はしてますし当然研究はします。でも、えらくなると出なきゃいけない会議は増えますな。
これも大学および分野によっては違うんでしょうね。教授がボスみたいになって、他の人はボスの指示に従う・・・みたいなところもあるのかもしれないし。私の知っているところではあんまりそういう話は聞かないけど。
・お給料はどんな仕組みになっているのか
もうすぐ国立大学が独立法人化されるんで何がどうなるのやらわけわからなくなりますが、今んところは普通の公務員と同じです。ただし、大学の先生の場合、いくら残業しても残業手当は出ないでしょう(^_^;)。その代わり、普通に会社勤めしている人よりは時間の融通は利きます。
・大学の研究所はどうやってお金を稼いでいるのか
何かで金を稼いでいる研究所ってのはないでしょう。国からとか予算をもらって研究している場合がほとんどです。物理なんて金にならんことの方が圧倒的に多いし。
・論文はどうやって発表するのか
雑誌の編集者に「こんな論文書いたから載せてくれ」と送りつけます(最近はe-mailでいい)。編集者はその論文の内容を見て、同じようなことを研究している人に「こんな論文。うちの雑誌に載せてもいいかな?」と聞きます。聞かれた人(レフェリーと呼ぶ)は「いい論文だ、載せろ」とか「こんなしょーもない論文載せるな」とかコメントし、それに応じて編集者は論文の著者に連絡とって、載せたり拒否したり、あるいは書き直しを命じたりします。「しょーもない論文だ載せるな」とコメントもらうとほんとにがっくりきます(;_;)。
ちなみに、掲載が決まると、著者(というか、著者の所属する大学)は雑誌に「掲載料」を払います。著者が「原稿料」もらえたりはしません(^_^;)。
・研究は自由にしていいのか
建前上自由にしていいことになってます。実際には規制が入る場合もあるのかもしれないけど、あんまりあれしろこれしろと文句言われることはないでしょう。
・大変なこと
何が大変かと言われれば、そりゃ研究することも、学生さんを教育することも、あと学内の会議だのなんだの、みんな大変です(;_;)。ちなみにどういう仕事があるかっつーとですね。以下は私の場合なので一般の物理の先生全部には当てはまりませんが、まぁとりあえず参考までに。
まず授業は週2〜3回。「4年生の卒業研究のゼミ」、「修士1年のゼミ」、「修士2年のゼミ」(「ゼミ」ってのは学生が交代で先生役になって本などの内容を説明しあう、という形が多い)が週2回ぐらいずつ(今は修士の学生がいないのでだいぶ少ない)。博士課程を担当してたら(私はしてない)さらに「博士○年のゼミ」もある場合もあり。私は理論系なのでゼミばっかりだけど、実験系だと「実験」という長い時間かかるものがさらにくっついてくる。
その合間を縫って研究。なんか計算したり、人の論文読んだり議論したり。合間を縫ってもう一つ、授業の準備。プリント作ったり、レポートの採点したり。後、だいたい週1回は、午後の時間全部がつぶれるぐらいいろいろと会議があったりとか。
うーん、とりあえず書いてはみたが、これではとても「物理学者の生活がわかった!」という気にはならんだろうなぁ(^_^;)。
★昨日の高校生さんより
あれでも結構わかってくれたそうで、お礼のメールが来ていた。「物理学者ってつまんないんですね、なろうと思ったけどやめます」なんてのが来たらえらいこったなぁと(「おまえのせいで物理志望者が減ったぞ」と言われやせんかと)びくびくもんであったのだが。ちょっとほっとしたり(^_^;)。
★「クローン大戦」始まる
10月23日の日記で書いたアニメ「スター・ウォーズ・クローン大戦」が始まった。やっぱり絵がなぁ(^_^;)。アナキン・スカイウォーカーが、アニメ見せられて「これをやっている役者は誰?」と聞かれたら「BTTFのビフやってた奴!」と答えてしまいそうな悪役面だし。
毎日5分でどういう放送なのかと思ってたら、長編を5分ずつにぶった切っているような感じだ。1話で起承転結つけようという気はまるでなさそう。というわけで1回めはアナキンとオビワンが出陣するところで「2章に続く」。録画をためておいてまとめてみた方がよさそう。
★大学のセミナーで
金銀銅はこの順で重いのに、黄・白・赤という色になるのはなんでか、という話(ちなみに主題はこれじゃなくて物性のバンド計算の話なんだが)を聞く。単純に「スペクトルの吸収線がずれていく」と考えるなら、赤(吸収域が可視光)→白(吸収域が可視光外)と動いて次にまた可視光域に戻るのは変だが、金原子核の電荷が大きいために内殻電子がより速く回り、相対論的効果(質量が重くなる、あるいは円軌道の一周が長くなる)によって半径が縮む、ということが起こるため、また吸収域が可視光部に戻ってくるのだとか。つまり「金に色がついているのは相対論的効果のおかげ」ということだそうな。こんなところに相対論的効果が出てくるとは、意外で面白かった。
★今日の更新
物理Tipsに「最高温度はあるか?(後編)」追加。ちょっと不満。もっとわかりやすく書けるはずだが、わしの根性と力が足りん。
★更新予告
近日中に「物理Tips」に「弟が地球に残り、兄が等速直線運動して宇宙を一周して戻ってくるような場合でもウラシマ効果は起きるのか?」という問題について書くつもりです(^_^;)。このページの読者から質問が来たもので。今日のうちには書きあがりそうにないので予告のみ。
★最近、本屋のパソコンコーナーで思うこと
日本は法治国家じゃなかったんでしょうか(^_^;)?
だってまず目に付く本が「DVDぶっこ抜きコピー」「どんなソフトも楽々バックアップ」とかなんとか。そりゃ確かにプロテクト破りは昔からパソコン少年の得意科目でしたがね。昔はこういうプロテクト破りの本ももうちょっとつつましやかに「すいません、ちょっと置かせてくださいね」という感じで本屋に並んでいたもんだが。あまりに堂々と並びすぎている。本棚に立つと、視界の3割がそういう本、ってこともある。なんぼなんでもおかしい。たいていの本には「自己責任でやってね」とか「著作権保護されたDVDはコピーしないでね」とか書いてあるが、ああいう本を買いあさる方々には、そんな注意書き無意味だろう。
さらに残りの視界の7割にもちらりと「ケーブルTVをただで見る方法」なんて本が見えたりする。ああ世も末だ(^_^;)。
昔こそっと並んでいた理由は実は簡単で、あの頃はプロテクト破ってコピーするといっても、せいぜいパソコンのソフトだったんだよな。マーケット自体が小さいもんだから、プロテクト破る人も少ない、よって本もそんなに売れなかった。ところが今はCDやDVDが相手だからなぁ。そりゃコピーする人も多いから、本出したら儲かるだろうけどさ。なんちゅーか、「せめて、もうちょっとでええからこそっとやれんか??」と思ってしまうな。
前にコピーコントロールCDについて「あんなもんは買ってやらん」(ちなみにわしは関西の生まれなんで、ほんとは「買ってやらん」ではなくて「こうてやらん」なんですが)と書いた。あれが気に入らんのは、わしみたいにちゃんと価格分の金銭を支払ってCD買った後、HDにmp3化したファイルを置いて聞いている人にとってはたいへん不便なものになっているからである。
ちなみに、今日嫁さんが最近買ったレーベルゲートCD2の音楽CDを普通のCDプレーヤーで聞こうとしたら聞けなかったそうである。妙なプロテクトをかけるから、普通のCDプレーヤーですら聞けないというまずいことになる。うちの場合はCDを聞く能力のある機械が他にもいくつかあり、幸い今回のCDはDVDプレーヤーで再生できたからよかったが、家に1台しかCDプレーヤーがなくてそれがプロテクトされたCDと相性が悪かったら(あるいは何台もあっても全部相性悪かったら)、いったいどうすればよいのだ?
実は「どうすればよいのだ?」もくそも、CDのジャケットに「聞けないこともあるけど知らんもんね」と明記されているわけだったりするのでたいへん腹が立つわけである。
というわけで今日の日記はプロテクトかける側にも外す側にも文句を言っているわけであるが(^_^;)。ちゃんと買った人を困らせるようなプロテクトをかけている側に対しても、プロテクト外しを本や雑誌でばんばん書いている側に対しても、「ちょっとあんたらやりすぎちゃいまっか」という気がするのである。
★昨日の更新予告について
近日中に宇宙一周の場合のウラシマ効果について書く、なんて書いたら木下篤哉さんより、この手の質問はよくありますね、というコメントと、適切な解説としては「科学の回廊」というページの「周期的空間における双子のパラドクス」という記事がありますよ、と教えていただいた。
確かにこのページよくまとまっていて、私が書こうとしてたのとだいたい同じだ(^_^;)。そりゃ細かいところやアプローチの仕方とかは違うが。というわけでもしかしたら予告だけしたけど書かないですますかも(^_^;)。
★科学オンチ解消へ、「コミュニケーター」養成
という記事(読売のサイエンス面)を見つける。いやもちろんそりゃ一生懸命やって欲しいことだ。もっとも記事の最後で「専門の大学院を設置しても、教員を務められる人材がまだ極めて少ないとみられ、大学院を出た後の就職先があるかどうかも不明」なんて書いてあるところを見るといきなり暗い気分になってしまうが。
★クォーク4つの粒子発見
という記事を発見。これはKEKの発表を受けてなんだろうけど、中にちょっと気になる一文。「1億5000万回の衝突について詳しく解析した結果、36個の新粒子が検出され、クオーク4個分の重さと判明した」。
そんな単純な(;_;)。実際にはハドロンの重さって、中に入っているクォークの重さを単純に足したもんじゃないですけど。まぁ新聞では時々、こういう変な表現が見られますな。しかも、どうもクォークと新聞は相性が悪いような気がする。前にも複数の新聞上で、「クォーク・グルーオン・プラズマを発見した」という話が「単独のクォークが発見された」という話にすりかわっていてびっくりしたことがあった(ちなみに「クォーク・グルーオン・プラズマ」は名前の通りクォークとグルーオンでできたプラズマだから、もちろんクォークを単体で取り出したというのとはぜんぜん違う)。
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