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2005.1.1

★年始
 嫁はんが「親戚んちに行く」と言う。「家買ったお祝いもらったから、内祝い返さなきゃいかんし」とか言う。で、一家4人で出かける。途中で神社で初詣。この時点で、子供がお年玉を持ってくるのを忘れたことが発覚。「それじゃ買い物できんね」とか言ってた。
 その後親戚のある那覇に向かって車を走らせていると突然嫁さんが

「わたし、あほや」

と言う。持って行くつもりだった内祝いを家においてきたらしい。というわけで車はUターンして家まで帰る。この時点では嫁はんは「まぁ、向こうについてから気がついたんじゃなくてよかった。ここはプラス思考で行かんと」などと心に余裕を見せていた。嫁はんは内祝いを取りに、子供はお年玉を取りに戻る。わしは駐車した車の中で待ってた。

 なかなか戻ってこないな、と思ったら、嫁はんがぷんぷんと息子を怒りながら車に戻ってきた。なんともらったばかりのお年玉を紛失したそうな。まぁ家の中で紛失だから、いずれ見つかるのではあるが、「お金を大事にしないからそーなる!」と嫁はんは怒っている。まぁ当然である。

 そして那覇まで車を走らせている最中で嫁はんが「あ」と言う。そして娘に車の中に内祝いの包みがあるかどうかを聞く。娘は「ないよ」と答える。息子を叱るのに夢中で家に帰った目的を失念していたらしい。さすがにもう一度戻る気力はなく、「内祝いは後で送ることにしよう」ということで親戚の家に向かう。「さすがの私もこれはプラス思考できんわ」と言う嫁はんに、わしは言った。「いや、実はこれは今日は親戚んちに行くな、という神の思し召しかもしれんぞ」 (注:わしは無宗教人間です)しかしわしもその後起こったことは予想外だった。

 なんと親戚の家に着くと、、、、

 

おばさんがいなかった。

 

 宜野湾・那覇間を1往復半して、内祝い取りに帰ってまた忘れて、そのあげくに、

 

おばさんがいなかった。

 

 そのせいで息子は「あんたを叱ってたら大事なもの忘れたやんか!」とさんざん怒られたというのに、

 

おばさんがいなかった。

 

 嫁はんは「2日に来て」と言われていたのを勘違いしていたらしい。

 「あんたの日記のネタできたなぁ」と言われたが、こんな、お魚くわえたサザエさんでもやりそうにない失敗を日記のネタにしてもリアリティが無さ過ぎると思う(とか言いながら書いたけど)。

2005.1.2

★新年早々
 

2005.1.3

★日記停滞中
 

2005.1.4

★単に書くことないだけなんです
 

2005.1.5

★息子が冬休みの宿題をやっている
 まず「冬休みのめあて」を立てるところから始めている。いったいいつから始まるのだおまえの冬休み。わしの授業は明日からだが。

2005.1.6

★今日の更新
 「量子力学」講義録第11回。うーん、もっとぱぱっと片付けて進むつもりだったんだが、ちょっと停滞してしまった。そういうわけで計算まみれで終わってしまったので、今回はあまり面白くなかったかも。

★マックスウェルの遊び人
 家に帰ろうとして3年生の控え室の前を通るとなにやらトランプに興じている。「遊んでばかりいないで勉強せーよ」と言ったら「いやこれ量子力学の勉強です」などと言う。

 「どーせなら『統計力学の勉強です、今エントロピー下げてます』とか言え!」

と思わずつっこんでしまった(^_^;)。実際には何のゲームしてたのかは見なかったのだが、ポーカーだとするとまさにあれはエントロピーを減少させる遊びですわな。

 麻雀の役で一番エントロピーの低いのは何だろう。「大四喜で字一色で四槓子」あたりでしょうか。出現確率という意味では天和もかなりのもんではあるが。

2005.1.7

★なんもなし
 

2005.1.8

★ウルトラマンネクサス
 鬱展開も極まってきたなぁ。主人公が怪獣を倒したはいいが、怪獣の中には女の子が取り込まれいて、まきぞえで重症、女の子の兄の少年は「なんで撃ったんだよ、許さないからな!」と主人公を殴る。ショックで立ちすくむ主人公に記憶消去係(今回のウルトラマン世界では、一般人が怪獣の記憶を残さないよう、こんな部隊がいたりする)が「大丈夫、明日になったら忘れてるわ」ってなぐさめにもならん言葉をかける・・・・ってどーゆー展開よ。
 たまにこーゆー展開なんじゃなくて、ここんとこずっと主人公を精神的に追い込むような展開が続いております。どこへ向かうのかウルトラマンネクサス。大人の視聴者であるわしは「大丈夫かこの番組」と思いつつ楽しみにしてますが(^_^;)。ちなみに小2の息子は鬱展開にはさっぱり触れずに怪獣との戦いを楽しんでおります。

2005.1.9

★DNAに
 娘がみかんを食っていた。ふとこっちに外皮をむいた状態のみかんを見せた。「とーちゃん、このみかんは普通より小さくなってます。なぜだかわかりますかぁ?」と聞いてくる。「一房食ってまた丸めたんだろ」とわしは答える。つまり角度にして20度分ぐらい失った後、ぎゅっと圧縮されて円になったわけだ。「よくわかるね〜」と娘が言う。わしは言った。「昔、わしもやった」
 で、そこでふと思い出がフラッシュバックした。そこで娘におそるおそる聞いてみた。「おまえ、もしかして何房までなら円に戻せるか、試してみたりとかは・・・」
 「さっきしたよ」という声にわしは思わず机につっぷした。
 「どしたん?」と娘が聞いてきた。わしは答えた。
 「子供のころそれやってておまえのばーちゃんに『はよ食べんか!』って怒られたの今思い出した」

 娘はけらけら笑って言った。「なんでとーちゃんと私のDNAには、そーゆー無駄なことばっかり書いてあるんかねー?」
 わしだって知りたい。無駄すぎるぞこのDNA。他にも「ラーメンを食べる時に汁の上に浮いている油を箸でつついて合体させて巨大な油の円にすることの世界記録を狙おうとする」とか、無駄な性質を親子で共有しすぎていると思うぞ。

 ちなみにみかんは3房で円に戻すの無理やりですができます。2房じゃ無理やりも無理やりです。ってこんな知識要りませんかそうですか。

2005.1.10

★もう一声っ!
 息子に「光は1秒で何キロメートル進むか?」という話をしていた。
 「100キロ?」
 「あほか、もっと速い」
 「1000キロ?」
 「もっと、もっと」
 「10000キロ?」
 「まだまだ」
 「100000キロ?」
 「もう一声っ!」

 すると息子は嬉しそうに言った。

 「わかった。じゃあ100001キロだっ!」

 なんで一声1キロなんだよ。

2005.1.11

★今日も休み
 

2005.1.12

★日記書いてたのに
 アップするのさぼってた(^_^;)。

2005.1.13

★今日の更新
 「量子力学」の講義録第12回。ふと気がつけば後2回授業したら試験じゃないか。なんとかぎりぎりで3次元のシュレーディンガー方程式が解ける、というぐらいだなぁ。ほんとは調和振動子はちゃんと講義したかったのだが、プリント配って「読んでおいて」だけに終わりそうだ。

2005.1.14

★間違えた〜〜〜〜
 失敗した。1週間前の「量子力学」の講義第11回。うっかりと、動径方向の運動量p_r-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}として計算してしまっている。今日確認したが、これだとエルミートな演算子になってませんがな。この部分には書き直しが必要になってしまった。とりあえず訂正をいれておいた。学生さんたちには訂正プリントでも作っておかんといかんなぁ。しかしこの週の内容の肝になるところでこんなミスをしてはいかん。反省。

★失敗その2
 午後の授業の準備をしつつ、その辺を歩いているとなんか様子がおかしい。やがて廊下の張り紙に気づいた。明日からセンター試験だから、準備のため午後の授業は休講なのだった(;_;)。すっかり忘れて授業の準備してたよ(;_;)。
 しかも明日と明後日は試験監督やらなきゃいかん。退屈なんだよなぁ。まぁ試験監督が波乱万丈でも困るんだけど。

2005.1.15

★というわけで1日試験監督
 特に面白いこともなく終了(だから面白いことあったら困るんだってば)。明日もあるなぁ(へろへろ〜〜)。

★センター試験の物理の問題について
 いろものさんが紹介してた問題が出てましたよ〜、というメールをいただいたが、センター試験のその問題ってのは自由膨張(真空への膨張)ではあるけど、上から落ちてくる重りがない分簡単です。もっとも自由膨張自体、間違える人の多い問題なんですが。

★量子力学講義録訂正
 11回について、とりあえずの直し。昨日は「動径方向の運動量p_r-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}として計算」のどこがどう悪いのか、具体的に書いておかなかったので今日ここで書いておくと、エルミートな演算子Aというのは、

∫ψ^* Aφ dx =∫ (Aψ)^*φ dx

という式を満たしていなくてはいけない。もしこの積分が∫drという形なら、-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}はエルミート。部分積分でマイナスが出るが、iがついているからそれの複素共役を取るところでもう一度マイナスが出て元に戻るので、上の式が満たせる。しかし通常2次元だと積分は∫dr dθ rとなる。このdr dθ rの最後のrが問題。-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}の微分を部分積分しようとすると、このrを微分してしまうぶんだけ余計なおつりが出て、

∫dr dθ r ψ^* -i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}φ ≠∫dr dθ r (-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}ψ)^*φ

になってしまうのである。これを回避するには、p_rの定義を r^(-1/2) (-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}) r^(1/2)に直す。つまりr^(1/2)をかけてから微分して、その後でr^(1/2)で割る、という手間のかかる操作をしないとエルミートな演算子でないのである。この話は一般的な話として知ってたのに、第11回で講義した分のテキスト書いている時にはころっと忘れてた。間抜けめ>わし。

 今日、試験監督終わってへろへろなりながら本棚を漁ったら、メシアには上のようにしてp_rを定義すべし、と書いてあった。ディラックはp_r=-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}という定義にして、その代わり「p_rはエルミートじゃないよ」と書いてあった。ただし、メシアもディラックも、2次元ではなく3次元の場合の話をしている。だからメシアに書いてあるp_rの定義は上の式と因子の入り方が違っていて、p_r=r^(-1) (-i¥hbar{¥partial¥over¥partial r}) rとなっている。

 3次元の場合だとこのp_rを2回演算してやるとちゃんとラプラシアンの動径部分が出てくる。ところがややこしいことに、他の次元ではうまくいかない(ということは昨日夜日記書いてから計算してみるまで認識してなかった)。つまり、3次元空間以外では、エルミートなp_rをただ自乗しただけではラプラシアンの動径部分が出ないのである。ああ説明ややこしい、ということでこの当たりの話はまた別ファイルで書こう。日記には長すぎる・・・ってもうだいぶ書いちゃったが。


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