${\rm rot}\vec H\neq0$なのでエネルギーが保存しない、ということについて少し話した。結局のところこれは電流を維持するために使われるエネルギーの一部が磁極の得るエネルギーになっているということが言える。
ここでちょっと「電池につながれて回転しているモーターがある(扇風機でも思い浮かべて)。その回転を指でとめてしまったら、流れる電流は増えると思うか?」と質問してみると、3:2ぐらいで「増える:減る」だった。
勘違いしやすい点なのだが、この場合電流は増える。なぜなら、モーターが回転している時はモーター内部で磁場中を導線が移動している。今授業は静電場のところなのでまだ説明はしていないわけだが、こういう時には電磁誘導が起こっている。電磁誘導は「変化を妨げる向きに起こる」ものなので、この時発生する起電力は電池による起電力と逆向きになっている(電流を減らす方向に向いている)。モーターの回転を手で止めるとこの逆起電力がなくなるので、電流はむしろ増える。
というわけで、子供がよくやる、扇風機の羽根を手で止める遊びは、実は危ない。洗濯機がからんで止まってしまったりすると電流が流れすぎてブレーカが落ちることがあるが、これも同じこと。
なんでこういう話をしたかというと、この場合、逆起電力が発生して電流が減る、その分がモーターで取り出すエネルギーになっているのである。磁極が電流の周りを回る場合も同じで、電磁誘導現象が起こると電流を減らすような働きが生まれる。つまり、磁極が得たエネルギーの分、電流のエネルギーが減ることになる。
この後平面にループ図をたくさん書いて「この場合は磁場は仕事をする」「この場合は磁場の仕事は0」などと話していたのだが、そこでふと思い出してNHKスペシャルのポアンカレ予想に関する回を見た?と聞いてみたら、見ていた人もいた。あれはトポロジーという分野の予想なんだけど、物理で出てくるトポロジーの一例がアンペールの法則。あの番組の中では「宇宙に紐をかけてひっかかるかどうかで宇宙の性質を分類する」ということをやっていたのだけど、アンペールの法則も、「そのループは電流にひっかかるか、ひっかからないか」によって答が違う。
トポロジーって何ですか?
数学や物理で、図形をちょっとだけ変更しても問題が変わらない時、「この問題はトポロジー的だ(トポロジカルだ)」と言います。つまりは細かい状況は無視して、全体として「電流の周りを回っているかいないか」だけを問題にするような考え方です。けっこう物理で役に立つこともあるんですよ。電磁気より進んだ学問の中で、N極だけ、S極だけの磁石が予言されるというのにも、トポロジーが関係してます。というわけで、電磁気のいろんな法則は、いろんな物理や数学と結びついているものなのです。
と、結構周辺の話に飛び火したのだが、ここから本題に戻ろう。静電場の場合、ガウスの法則(電気力線はQ[C]から${Q\over\varepsilon_0}$本出る)から、${\rm div}\vec E={Q\over\varepsilon_0}$という法則が出てきたが、アンペールの法則でも同様のことをする。ただし、ガウスの法則が「閉曲面」に対する法則であったのに対し、アンペールの法則は「閉曲線」に対する法則なので、状況が少し違う。
アンペールの法則における周回の軌道を、微小面積$d\vec S$の周りを回るような経路に設定する。すると、この時の仕事はすなわち、$m\times {\rm rot} \vec H\cdot d \vec S$となる*1。
rotの定義などをだいぶ忘れている人がいた。電磁気学Iのテキストか、div,rot,gradの意味を読もう。
電流が単位面積あたり$\vec j$という密度で流れているとすれば、アンペールの法則は $$m{\rm rot} \vec H\cdot d\vec S= m\vec j \cdot d\vec S$$ という式となり、両辺を$md \vec S$で割れば、
という式が作られる。この式は、真空中であれば$ {\rm rot} \vec B=\mu_0\vec j $ と同じ式である。
ここでは無限に長い直線電流の例に対してのみこの式が成立することを確かめたが、幸いなことにこの式は静磁場の任意の状況で成立することがわかっている。${\rm rot}\vec H=\vec j$と、上に書いた${\rm div}\vec B=0$を合わせると、真空中の静磁場の基本法則となる。静電場、静磁場の基本法則は以下のようにまとまる。
div | rot | |
電場 | ${\rm div} \vec D={\rho}$ | ${\rm rot} \vec E=0$ |
磁場 | ${\rm div} \vec B=0$ | ${\rm rot} \vec H=\vec j$ |
上の分類では式でdivを使ったかrotを使ったかで分けたが、物理法則としての役割を基準に分類するならば、
源と場の関係 | ポテンシャルが定義できる条件 | |
電場 | ${\rm div} \vec D={\rho}$ | ${\rm rot} \vec E=0$ |
磁場 | ${\rm rot} \vec H=\vec j$ | ${\rm div} \vec B=0$ |
という分類が有効である。静電場において${\rm rot} \vec E=0$という式は、電位を定義して$\vec E=-{\rm grad} V$と書くことができることを保証する条件であった。これはベクトル解析における「${\rm rot}$が0であるベクトル場はスカラー場の${\rm grad}$で書ける」という定理のおかげである。
じゃあ、源である電流を積分して磁場を出すという計算もできるんですか?
もちろん。磁場の場合、源も電流だし微分もrotだし、なので計算が面倒なんですが、同じように電流を積分して磁場を計算することができます。それについてはまた来週。
${\rm div} \vec B=0$という式もまた、磁場に対するポテンシャルを定義することができる条件になる。ここで注意しておくべきことは、この「磁場に対するポテンシャル」は電場における「電位」とは全く違ったものになるということである。大きな違いは、このポテンシャルは電流というベクトル量が作るポテンシャルなので、ベクトル量になるということである*2。
そもそもポテンシャル(静電気の場合、電位)は、それに源(静電気の場合、電荷密度)をかけるとエネルギーになる量である(電位の場合、エネルギーはρV)。源が電流というベクトルならば、それに対応するポテンシャルもベクトルとなり、源とポテンシャルを掛け算すると(この掛け算は、もちろん内積)、位置エネルギーになる。エネルギーがスカラーなんだから、ベクトルとベクトルの内積でスカラーが作られないといけない。
ベクトル解析には「${\rm div}$が0になるベクトル場はベクトル場のrotで書ける」という定理もあるので、${\rm div}\vec B=0$であるところの$\vec B$は$\vec B={\rm rot}\vec A$と書くことができる。この$\vec A$を「ベクトルポテンシャル」と呼ぶ。ベクトルポテンシャルについては、電流と電流の間に働く力について学んだ後で再び触れよう。
電場$\vec E$に対して電位Vを考えて$\vec E=-{\rm grad} V$という関係を使って考えることで静電場の計算を簡単にすることができた。ならば、磁場$\vec H$に対して磁位$V_m$(スカラー量)を考えて$\vec H=-{\rm grad} V_m$のように表すことができるのでは、と考えたくなるところである。
しかし「磁位」という考え方は問題を含んでいる。${\rm rot} \vec H$が0ではないからである。「磁場は磁位の高いところから低いところに向かう」と考えてみよう(これは「電場は電位の高いところから低いところに向かう」という物理現象の磁場バージョンである)。すると「磁場をさかのぼる方向に進めば、磁位はどんどん上がっていく」ことになる(電位の場合ならば、「電場をさかのぼる方向に進めば電位はどんどん上がっていく」ということになるが、これは全く正しい)。図のような円形電流の場合にこれを適用すると、どんどん磁場をさかのぼっていくと、「磁位はどんどん上がっていったのに、元の場所に戻ってきてしまった」ということになるわけである。
ただし、「磁位」というものは全く使えないのかというと、そんなことはない。「一周回ってきても元に戻らない関数*3」であるということに注意して使えば、じゅうぶん使える。たとえば一例として、空間の一部に「切れ目」を入れて、その部分で磁位が不連続になると考えてもよい。不連続な関数を考えるのはいろいろな問題があるので、その不連続面は問題と関係ないところに来るようにしてややこしい問題を回避するようにする(例えば考えている物体は決してその不連続面を通らないような状況のみを考える)。
そのような問題点に注意さえ払えば、磁位を使って磁場を計算する方法も有用になる。しかし、このテキストではこれ以上取り上げないことにする。直線電流の場合で磁位を考えるとどのようになるかについては、章末演習問題の#jiimondaiを見よ。
アンペールの法則を使って磁場を求めることができる例として、ソレノイドコイル内部の磁場を考えよう。「ソレノイドコイル」とは、導線をびっちりと詰めて巻いたコイルを意味する。
実際のコイルでは磁場は多少は外に漏れることもあるのだが、ここでは理想的状況を考えて、コイルの内側にのみ磁界があると考える。すると、コイルの中の磁場はコイルの軸方向を向く(少なくともコイルの端以外では)。そのような状況で、右下図のようにループを考えよう。
ループEFGHは、内部に電流が通っていない。よってこのループに沿って磁極を一周させると、磁場のする仕事は0でなくてはならない。F→GとH→Eでは明らかに磁場は仕事をしない(進行方向と垂直)。よって、E→Fでの仕事とG→Hでの仕事がちょうど逆符号とならなくてはいけない。ということは直線EF上と直線GH上では、磁場の強さが全く同じではくてはいけない。これはコイルの内側のどこでも成り立つから、コイル内部では磁場の強さは一様となる。
ループABCDでは、C→Dでの仕事も0である。磁場が仕事をするのはA→Bのみである。直線ABの長さをLとし、磁場の強さをHとすれば、磁場が一周でする仕事単位磁極に対してはHLとなる。ループABCDの中には電流が貫いている。今コイルが単位長さあたりn回巻きになっているとすると、電流IがnL回貫くことになり、全電流はnLIとなる。アンペールの法則により、
HL=nLI ゆえに H=nI
とソレノイドコイル中の磁場の強さを求めることができた。
この式はコイルの端では成立しないことは言うまでもない。端では磁力線が「混雑を嫌う」という性質によって離れていって、密度が下がるからである。では端の方ではアンペールの法則は成立しないのかというと、もちろんそんなことはない。磁場が広がるということは図の上へ向かう磁場成分があるので、B→Cの部分でも磁場が仕事をすることになり、磁場の仕事は減らないのである。
AB部分の仕事は磁場が弱くなった分だけ減るが、BC部分で+の仕事が出てくるので取り返すのである。物理法則ってうまくできている。
この節は講義できませんでしたが、講義録には載せておきます。
無限に広い板(厚さ2dとして、z軸に垂直に配置して、z=dの面とz=-dの面が表面になるようにしよう)を考えて、これにある方向に電流密度jの一様な電流をx方向に流す。この板の近所ではどのような磁場ができるだろうか。
問題を解くためにはこの状況の対称性を手がかりにする。まず、x,y方向にいくら移動して物理的状況が変わらない(無限に広い板に一様に電流が流れているので)ということを考えると、できる磁場はzのみに依存する。
次に、電流がx方向に流れていることを考えると、磁場はそれに垂直なyz面内にできるはずである。
一方、状況は$z\to -z$という反転に関して対称である。ゆえに磁場のz成分が$z>0$で上向きならz<0では下向きになるだろう(あるいはこの逆)。しかしそれでは${\rm div} \vec H=0$にならない(磁場に湧き出しや吸い込みがあることになる)。
よって磁場はz成分もない。つまりy成分しかないであろう。$|z|>d$の部分(電流の流れていない部分)では${\rm rot}\vec H=0$であるから、その部分では$H_y$は変化できない。電流のある部分では、${\rm rot}\vec H=\vec j$のx成分を考えると、 $$-{\partial H_y\over \partial z}=j$$ という式が成立しているので、$H_y = -jz$というのが解になるだろう。
#ref(): File not found: "heimenH.png" at page "電磁気学II2007年度第3回"
まとめると、 $$ H_y=\cases{-jd & d<z \cr-jz & $-d < z< d$ \cr jd & z<-d \cr}$$ ということになる。
磁場のできる状況をグラフに書くと図のようになる。網掛けした部分が電流が流れている部分で、この部分では${\rm rot} \vec H$が0ではない。電流が流れていないところでは磁場は一定になり、もちろん${\rm rot}\vec H=0$である。
演習問題1-2を演習問題にするので、11月9日までに前野の部屋まできて解答を黒板で説明すること。遅れないように。
[演習問題1-1]無限に長い直線電流による磁場$\vec H={I\over 2\pi r}\vec e_\phi$を直交座標で表現するとどのようになるか。
その式を使ってx=0,y=0の線上を除けば${\rm rot} \vec H=0$であることを確認せよ。
[演習問題1-2]アンペールの法則を使って、図のようなドーナツ型のコイル(電流Iが流れていて、全部でN回巻いてあるとする)の内側での磁場の強さがどのようになるかを求めよ。ただし、コイルの外には一切磁場は漏れることなく、コイル内の磁力線は全て図のz軸上に中心を持つ円の形をしているものとする。
発表の問題にしたので、ヒントを付け加えておくと、ソレノイドの場合と違ってコイル内部でも磁場はどこでも一定というわけではない。図をちゃんと書けば計算は楽なので、まず落ち着いて図を書こう。
[演習問題1-3]無限に長い直線電流による磁場に対応する磁位は $$V_m=-{I\over 2\pi}\phi$$ と表現することができる。これの$-{\rm grad}$を取ると確かに磁場$\vec H={I\over 2\pi r}\vec e_\phi$が出てくることを確認せよ。\ISBOOK{}{なお、円筒座標における$\vec \nabla$は $$\vec\nabla= \vec e_r{\partial\over \partial r}+\vec e_z{\partial\over \partial z}+\vec e_\phi{1\over r}{\partial\over \partial\phi}$$ である。
確かに$\vec H=-{\rm grad} V_m$が成立するという意味では$V_m$を「磁位」と呼んでいいのだが、これを電位と同様にポテンシャルとして使用しようとすると、困ったことが起こる場合がある。どこで困るのだろうか??
[演習問題1-4]極板間の距離がdで、十分広い平行平板コンデンサーが速度vで極板と平行な方向に走っている。
両極板には面積あたりの電荷密度が$\pm\sigma$になるように電荷を与えられている。極板間は真空である。電荷が運動するということは、電流があるのと同じだから、極板間には磁場が発生する。
(1) 極板間にはどのような磁場が発生するだろうか??---概略図を書いた後、極板の真ん中付近では極板の外側には磁場はないと近似して極板間の磁場の強さを計算せよ。
(2) 極板には電場による引力が働く。その力の大きさは極板の単位面積あたり、${1\over2\varepsilon_0} \sigma^2$である。磁場によってはどのような力が働くだろうか?---また、二つの力はどちらが大きいか?
(註:電場による力に${1\over2}$がつくのは、この電場が極板間だけに存在し、外側で0になることが効いている(つまり、電荷が完全に電場に浸されてないことが効いている)。磁場についても同様であることに注意)
[演習問題1-5]静磁場のアンペールの法則の微分形(${\rm rot}\vec H=\vec j$をある面積Sで積分し、ストークスの定理を適用すると $$ \int_{\partial S}d\vec x \cdot \vec H= \int_S d\vec S\cdot \vec j$$ になることを示せ($\partial S$は「Sの境界」を示し、$\int_{\partial S}d\vec x$は境界にそっての線積分である)。今作った式の右辺は、境界$\partial S$が同じならば、どんな形でも同じ答を出すことになる。なぜそうなるのか、説明せよ。
全く関係ないけどテンソルって何ですか?
スカラーは向きのない量、ベクトルは一つ向きを持つ量。テンソルは複数個(たいていの場合2つ以上)の向きを持つ量です。ベクトルを「ある場所と、その場所のどっち向きの成分かを指定すれば、数が一つ決まる関数」と考えると、「ある場所と、その場所の向きを二つ指定すれば数が一つ決まる関数」を二階のテンソルと言います。例えば「ある物体のある切断面にどっち向きの力がかかっているか」を表現する物理量を考えると「切断面」を指定するのに向きが一ついります(x-y面なのか、y-z面なのかというふうに)。さらにそのx-y面にどっち向きの力がかかっているかを指定するのにまた向きがいります(x-y面に、力が斜めにかかっていることもある)。こういう場合が二階のテンソル。一回のテンソルというのはベクトルそのもののこと。
授業とは関係ないんだけど、地球にめっちゃ長い棒をさしたら、自転すると棒の先は光速を越えませんか?
もしそんな棒がささっていても地球が1日1回自転できるなら、光速を越えます。でもそれは無理です。そのめっちゃ長い棒はものすごく大きな慣性モーメントを持つので、それを1日1回自転させるだけのエネルギーは地球にはありません。
電場が${\rm div} \vec D={\rho}$と${\rm rot} \vec E=0$で書け、磁場が${\rm div} \vec B=0$と${\rm rot} \vec H=\vec j$で書け、自然界は非常にきれいにできていると思った。
確かに。電磁気の法則は最終的にマックスウェル方程式という形でまとまりますが、とてもきれいにまとまっています。
ポテンシャルがベクトルになるとはすごいと思った(複数)。
面白いでしょう。
ポテンシャルがベクトルということは、エネルギーにも向きがあるんですか?
いいえ違います。磁場の場合のポテンシャル$\vec A$に、電流$\vec j$をかけてマイナス符号をつけた、$-\vec j\cdot \vec A$としてスカラーにしたものがエネルギーです。
$\vec j$を積分したら$\vec B$になるそうですが、その積分は普通の積分ですか?
いえ、ちょっとややこしい積分です。来週やります。
ポテンシャルから直接源を求める式はありますか。
はい。ちゃんとそういう式もあります。そのうちやります。
↑のように回ると仕事はどうなりますか(複数)
電流のうち、回ったループの中に入っている部分を流れていた部分だけが計算に入ります。
↑この場合仕事は0ですか。
0です。
扇風機をとめて遊ぶのはやめようと思った。
その方が安全です。
モーターをとめるとどんどん電流が流れるということでしたが、磁場もどんどん増えますか。
どんどんと言っても、実際の回路だと抵抗があるのである程度流れると増加は止まります。
ソレノイドコイルを抜けていった磁力線はどうなるんですか?
ぐるーーーーっと回って返ってきます。
rotの出し方忘れていた(複数)
うーん、前期の電磁気学Iでだいぶやったからもういいかな、と思ったんですが、まだまだ皆さん修行がたりませんね(^_^;)。
電子の円運動でも磁場は発生しますよね?
します。円電流と同じ感じです。
高校の時に出てきたソレノイドだけど、難しくなっていた。
高校では真ん中での式は出てきましたよね。真ん中以外を考えるといろいろややこしくなります。
ポアンカレ予想は物理では大きな意味を持つのでしょうか?
さてどうでしょう。宇宙全体を考えたりする時に関係してくるかも。
磁荷が発見されたとして、いくつくらいになるかという予想はありますか?
ディラックの予想というのがあって、理論的にはある値の整数倍になると言われてます。電荷と同じで素磁荷のようなものがある。
H=nIですが、コイルの巻き数が関係するのはなぜですか。
単純に考えると、コイルが2回巻いてあれば電流2倍なので、磁場も2倍になります。ところがどんどんコイルを巻いていくと(導線にも太さがあるので)今磁場を考えている場所から遠くなっていき、それだけ大きくなりません。で、nIあたりになるわけです。
電場と磁場ってどこか似ていたり考え方が同じだったりしますが、何故こうも似ているところが多いのでしょう?
実は電場と磁場というのは一つのものが、別々のものに見えているものだからなのです。このあたりは電磁気の授業の中では話しきれないので、3年の相対論の授業でやります。