「よくわかる電磁気学」(東京図書)サポート掲示板 †
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定常電流、電位差、電圧降下、導線中の電場 †
たかはら? (2022-02-17 (木) 23:13:49)
定常電流、電位差、導線中の電場について、よくわかる電磁気学(第1刷)p169を見つつ質問させて下さい。
(1)p169下図で、回路中の抵抗器の両端点間に電位差が生じるのはなぜでしょうか。私は、2点AB間の電位差を「点Aから点Bまで、保存力Eに逆らって電荷を運んだ時に、点Bにあるその電荷に蓄えられた位置エネルギー(重力の位置エネルギーと同じ)」と理解しました。そうすると、抵抗器の両端点間に保存力である静電場Eが存在する必要があります。この静電場Eの起源はクーロン力でしょうか。私は、電流は抵抗器の中を流れづらいため、抵抗器の入口に電荷が溜まり、出口は電荷不足となることで、両端点が正に帯電・負に帯電し、この正負の帯電部分が引き合うクーロン力が、抵抗器端点間の静電場だと推測しました。これは正しいでしょうか。
(2)他方で、私は、p169下図の電位差の説明を「抵抗器は、電池につながれた閉回路を、閉回路前半(=電池プラス極から抵抗器入口端点まで)と閉回路後半(=抵抗器出口端点から電池マイナス極まで)の2つに区分し、前者は電池プラス極と等電位、後者はマイナス極に等電位になる。電位差は抵抗器端点間でのみ生じている。」と理解しました。これは正しいでしょうか。
(3)上記の(2)が正しい場合、閉回路前半には電位差がなく静電場もゼロ(閉回路後半も同様)になりますが、そうすると、なぜ閉回路前半や後半に電流が流れるのでしょうか。
(4)上記の(2)は、抵抗器によって分けられた閉回路前半と閉回路後半は、それぞれ、電流や電場、電位について一様になっていて、それが変わるのは電池両端点をまたぐ時と抵抗器をまたぐ時の2カ所のみと主張しています。そうすると、この抵抗器を取り外し、元々の導線と同じ性質の導線に取り換えると、p169下図はどうなるでしょうか。この図は、閉回路上の特異点が2つ(電池と抵抗器)あることによって成立していますが、このように抵抗器を導線に取り換えて特異点の一つを消してしまうと電位はどうなるでしょうか。電池プラス極からマイナス極まで導線が一様である以上、電位は線形に下がっていく以外の変化を想像しがたいのですが、これは合っているでしょうか。
rot Eの実験や観測 †
(2022-02-03 (木) 13:34:35)
電場と磁場の基本法則を
div d=p、div b=0
rot e=0 、rot h=i
と対応して、書かれていらっしゃいます。
これらの中でrot Eに該当する実験結果はないんですか?
rotEだけ位置エネルギーとしての電圧を仮定して、もしそれが定義できて成り立つならば、rot E=0 だろうと導いています。
他の基本法則は
div dも E=Qq/4πr*2 という実験観測
rot h=iも i=H×r という実験観測
div bも 磁荷ないという実験観測から div b=0
と実験観測で法則が出てきたのですが、rot Eだけ観測というよりも仮定が成り立つ条件から導出してるので非常に違和感があります。
電磁気学という学問の流れ、みたいな話にもなってしまいますが、rot Eを実験や観測で確かめた例はあるのでしょうか?
- すみません、つまり何が言いたいかというと静電の元、rot Eが証明されていて、そこから電位の存在を導出するのはわかるのですが、 --
- すみません、つまり何が言いたいかというと静電の元、rot Eが証明されていて、そこから電位の存在を導出するのはわかるのですが、電位がある条件として、rot E=0 なのであれば、結局rot E=0が実験や観測で証明できなければ電位が静電の元、あるとは言えないのではないか?と疑問を持ちました --
- div B=0の場合、磁荷がないのは実験観測として本に書かれているので、そこから ポテンシャルの存在を導き出したのはわかるのですが。。。 --
- div B=0の場合、磁荷がないのは実験観測として本に書かれているので、そこから ポテンシャルの存在を導き出したのはわかるのですが。。。 --
- いや、クーロン力の式が実験事実で、その式から求めた電場がrotE=0を満たすので、これは立派な実験から来た法則です。また、電場による力が保存力であることは、直接「○○の実験により確認」のような目立つ事実はなくても、実験による観測です(もしrotE≒0なら永久機関が作れるわけで、それが作れないというのは実験的確証の得られた話です)。 -- 前野?
磁場が持つエネルギー †
あいうえお? (2021-09-05 (日) 19:25:36)
お忙しい中失礼いたします。228ページの(9,21)で電流が持つ位置エネルギーが定義されているのですが、この位置エネルギーが具体的にどのように発生するのかがわかりません(電荷であれば電荷を近づけるといったことです)。そして、なぜ電流を作り出すときに符号が反対になるのかもよくわかりません。この位置エネルギーがどのような力から生まれているのかを知りたいです。よろしくお願いします
- 「電流と電流の間に(同行電流なら)引力が働く」という現象は、「電荷と電荷の間に(同符号電荷なら)斥力が働く」のと似てますので、そのアナロジーでエネルギーを考えます。斥力が働くと「近づけるのに仕事が必要(近づけるとエネルギーが増える)」、引力が働くなら「遠ざけるのに仕事が必要(遠ざけるとエネルギーが増える)」ということです。こう考えると、電流が持つ位置エネルギーは電荷の持つ位置エネルギーと同じように決められているのがわかります。 -- 前野?
- 詳細な説明ありがとうございます。もう一つお聞きしたいのですがU=-j・Aとして定義されたAが、B=rotAを満たすのは、証明可能なのでしょうか。ご教授いただけると幸いです -- あいうえお?
- 定義はB=rotAの方です。U=-jAで正しい磁場が出てくるのは、もちろん計算で示せます。 -- 前野?
- 何度もすいません。その証明は本書では何ページに書かれているのでしょうか。よろしくお願いします -- あいうえお?
- そのものずばりの証明が書いてあるわけじゃないですが、jとAの関係が(ゲージを選ぶと)(9.27)になることは書いてあるし、これが B=rot Aの関係を使うとマックスウェル方程式になることはその前あたりに書いてあります。ただし、これは静磁場(時間に依存しない場合)の話で、時間に依存する場合のベクトルポテンシャルについては本書は範囲外なので書いてません。 -- 前野?
- ちょくせつ、Uの式から示したいのでしたらエネルギーの微分が力になる、というのと同じ理屈で、Uの式で電流の経路を変化させるとその変化の割合がqvBになる、という計算で示すこともできますが、これは計算が複雑なので本には書いてません。 -- 前野?
p262の「回路の一部を変形する場合」の例について †
梅園? (2021-07-17 (土) 21:25:03)
p262の回路の一部を変形する場合について、磁場が下から上、速度が紙面右側へとなるので、微小部分内の電子は、p261のケースと同様に電子は磁場から上向きの力を受けて、上部にたまり、電位は紙面の下側の方が高くなると思います。
ということは、p261のケースと同様にl(ベクトル)の向きを、電位が低い方から高い方へ向かうとするなら、lの向きは、紙面上から下に向くと考えました。
しかし、p263の図を見ると、lの向きは紙面下から上になっていました。
ということは、「回路の一部を変形する場合」の例のときは、lの向きの定義は、p261のケースと違っている、ということになるのでしょうか。
- p263の場合も状況は変わりません。電流の向きは文章に書いてある通り時計回りの方向です。 -- 前野?
- 「紙面下から上」というのは反時計回りという意味でしょうか。そうならそんな事は本には書いてないです。矢印はdlの方向です。 -- 前野?
- 確認していだたいて、ありがとうございました。 p263の場合、電流が時計回りでdlが時計回りで、 p261の場合は、電流が下向きに流れて(紙面上側の電位が低くなる)dlの向きは下から上へ、ということで、どちらの場合も整合していると理解できました。 -- 梅園?
- p263の場合は、dlは反時計回りでした。 -- 梅園?
アンペアの定義 †
pv? (2021-07-16 (金) 14:21:57)
(9.2)式の左辺の単位はN, 右辺の単位は(C/S)の二乗で力ではないと思いますがどのように理解したら良いでしょうか
- (9.2)は、${\rm N/A}^2$という次元を持っている$\mu_0$に$4\pi \times 10^{-7}$という数字を代入したらどうなるか、という式なので、次元は合いません。合わせるならば、数にしてしまった$\mu_0$が持っていた${\rm N/A}^2$を補って考えるといいです。 -- 前野?
- 補えばいいんですね。ありがとうございました。 -- pv?
- しかし、定義なのになぜに単位をあわせなかったんでしょうかね -- pv?
一様に帯電した球のつくる電場について †
ふく? (2021-07-09 (金) 10:47:50)
p55の一様に帯電した球において、球の内側に作られる電場はそれよりも半径が大きい部分の電荷の影響を受けないとあります。自分が納得できる考え方としてp39のように周りの電荷がつくる電場の和が0になるからという考え方と、電気力線は負電荷で終わるが、球の内部には負電荷がなく、電気力線が内側に伸びることがないので、内側の電場に影響しないという2通りの考え方があるのですが、どちらも正しい考え方でしょうか?前者は1つ1つの電荷は内側に電場を発生させているが和を考えると0になると考えていて、後者はそもそも電場を発生させないという考え方に思えるのですが、実際にはどちらで考えるべきでしょうか。
- どっちも正しいでしょう。できあがった(今存在している)電場を何が作ったと考えるかは、任意性があります。 -- 前野?
ゲージ変換 †
ちゃまろ? (2021-06-22 (火) 16:06:50)
クーロンゲージを取れば、$\phi$, $\vec{A}$が一意に決まるという記述をいろんなところで見かけるのですが、時間成分についての任意性は残らないのでしょうか。
(空間の二階微分$\nabla^2$に対してのポアソン方程式では時間成分への一意性が言えない気がしています。)
よろしくお願いいたします。
- 時間成分って、$\phi$のことですか?$\phi(t,x)\to \phi(t,x)+{\partial\over\partial t}\Lambda(t,x)$で、クーロンゲージを動かさないためには$\triangle \Lambda=0$を満たす変換しか許されず、境界条件が「遠方で0」なら$\Lambda=0$しかないのでは? -- 前野?
よくわかる電磁気学 †
たなか? (2021-05-31 (月) 19:27:47)
章末問題のヒントと回答がなかなが表示されません。
なのでダウンロードできないのですがどうしたらよろしいですか。
- それだけでは状況がよくわからないのですが、「なかなか表示されない」というのはページは変わっているけど出ない、ということでしょうか。こちらではさっと表示されているのでなんとも。パソコンでやってらっしゃるのでしたら右クリックして「別名で保存」を試してみてください。 -- 前野?
- あるいはPDFを見るためのソフトがインストールされてないってことはないでしょうか?(今どきのソフトだとだいたい大丈夫なはずですが) お使いの環境は何でしょう?? -- 前野?
電気双極子モーメントの向きについて †
梅園? (2021-05-13 (木) 15:16:00)
P147ページ中段に、「下向きにP/ε0の電場Eが作られる」との表記がありました。
これから、P147の例では、端っこにできた分極による正電荷から同じく端っこにできた負電荷へできる電場をP/ε0としていると理解しました
(紙面の上側を正の向きとした場合、ーP/ε0の電場ができる)。
また、P144では、電気双極子の定義のところで、負電荷から正電荷に向かうベクトルをpと定義しているとの記載でした(P144の図では、紙面
の上側を正の向きとした場合、qdの電場ができる)。
もし、P144の記載に合わせるなら、P147の事例は、負電荷から正電荷に向かう方向に、P/ε0の電場Eができる、としないと双方の記述が一致し
ないように思えました。
上記の理解だと、明らかにどこかがおかしいのですが、どこが間違っているか、ご教示いただいてもよろしいでしょうか。
- p144は分極の向きが上向きで、電場は下向き(図に書いてある矢印は$\vec d$ですが、分極の作る電場はこれとは逆向き)。p147では、やはり分極の向きが上向きで、電場は下向き、ということで現象は同じだと思いますが。 -- 前野?
- 電場は(あるいは電気力線は)正電荷から負電荷へと向かう向きなのはいつでも同じです。分極による電場は、分極の正電荷から分極の負電荷へと向かいます。 -- 前野?
- あ、「下向きに${P\over \varepsilon_0}$」の${P\over\varepsilon_0}$は大きさです(ベクトルではなく)。ここに誤解があるのかな?? -- 前野?
- ありがとうございました。分極(ベクトル)と電場(ベクトル)が逆で良い、というところが明確に理解していなかったです。 -- 梅園?
p47 微小面積の実体は? †
中村? (2021-05-03 (月) 22:25:47)
サポート掲示板を全ては見ておらず、類似の質問がもしありましたら、二度手間をお掛けしてすいません。
p47の中ほどに記述されている微小面積dSはスカラー量ですが、実体としてどこの面積と
理解すればよいでしょうか?xyz座標軸上の原点(0,0,0)、(dx,0,0)、(0,dy,0)、(0,0,dz)の4点で形成された三角錐の、原点を頂点とした場合の底面の面積の2倍と考えてよろしいでしょうか?
- お尋ねのdSは$n_xdxdy+n_ydydz+n_zdzdx$ですよね。書かれている三角錐の底面だと$dxdy+dydz+dzdx$になるので違います。$(\alpha dx,0,0),(0,\beta dy,0),(0,0,\gamma dz)$の3点の作る三角形にして、αβγを調整すればよいかと想います。 -- 前野?
11.3.1についての質問 †
エル? (2021-03-02 (火) 22:42:28)
11.3導線が動く時の電磁誘導のローレンツ力による解釈の、11.3.1仕事をするのはいったい誰か、の節において質問があります。「電子に仕事をしているのはこの電場による力の方である(やっぱり、磁場は仕事をしていなかった!)。」という記述がありますが、この結論が導かれる論理がわかりません。同ページの図を見ると、電子にはたらく力は電場からの力と磁場からの力の合力となっており、その合力の方へ運動が起こってるので、磁場からの力も仕事をしていると思うのですが。なぜ、磁場からの力は仕事をしていないという結論を言えるのでしょうか?
- 合力のする仕事じゃなくて「磁場のする仕事」を考えているのですから、「磁場からの力」と「電子の運動の変位」の内積を取ってください。これらは図に書いてあるとおりに垂直なので、仕事は0です。 -- 前野?
- ご返信ありがとうございます。しかし、まだわからないところがあります。導線に平行方向の電場からの力が考慮されていないように思います。261ページに書かれているように、導線に平行方向にも電場ができると思います。導線に垂直方向の電場から受ける力と導線に平行方向の電場からを -- エル?
- 途中で送ってしまいました。導線に垂直方向の電場から受ける力と導線に平行方向の電場から受ける力の合力は、やはり電子の運動方向に直交するので、電場からの力がする仕事も0になるのではないでしょうか? -- エル?
- そういう計算をしてしまうと、「今計算しようとしているもの」が計算できなくなります。「今計算しようとしているもの」は「動く導線による起電力」で、つまりは導線に沿った方向の電場によってどれだけの電位差が発生したか、というところを計算しようとしています。この動く導線を電池だと見立てたときに、電池の+極とー極の間の電位差を発生させている(+極に正電荷を、ー極に負電荷を集めている)のは「何」なのかというが今問題にしていたところです。 -- 前野?
- なお、本文に書いてあるように、最終的な「エネルギーを与えたもの」の正体は電子にかかる電場でもありません。おっしゃるとおり、電子はトータルで仕事をされないので等速運動を続けます。「仕事をしたもの」の正体は、導体内の正電荷を外から(図の左に)押した「手」です。 -- 前野?
- 電子の立場に立つと、外の電荷から二つの力【導線に垂直な力と導線に沿った力】を受けます。垂直な力の方は、この「動く導線という電池」に発生する電位差(起電力)による力で、おっしゃる通り、負の仕事をします。しかるに電子が等速で動き続ける(定常電流が流れる)のは他から正の仕事をされるからで、その「他」が導線に垂直な方向の電場です。 -- 前野?
- ご返信ありがとうございます。仰ってることも理解できるのですが、2点ほど疑問があります。まず、電子が導線に沿って等速で動き続ける原因を、ローレンツ力の方にもたせてもよいのではないでしょうか?つまり、ローレンツ力のうち、導線に垂直な向きのローレンツ力は電子に対して負の仕事をし、導線に平行な向きのローレンツ力は電子に対して正の仕事をする、と考えてもよいのではないでしょうか?また、電子に対してはたらく力のトータルは仕事をしていなく、仕事をしているのは外から加えている力(手で押す力)、ということには同意なのですが、その外から加えた力がした仕事がどのように起電力に変換されているのかイマイチまだしっくりきていません。私の考えでは、外から加えた力がした仕事は、導線に垂直なローレンツ力がする負の仕事によって消され(導線の運動エネルギーは増えないということ)、その分のエネルギーについて、導線に平行なローレンツ力が電子を加速して起電力を与える、という理解なのですが、この考えでは間違っているでしょうか? -- エル?
- 原因は元をたどれば磁場、というのはそれでいいんですが、大事なことは、荷電粒子と磁場だけがあるのなら永遠にエネルギーは得られないということです。荷電粒子を導線内に閉じ込める「束縛力」があって初めてこの導線と電流は存在できて、その束縛力(本の中では導線に垂直な電場がその役割をしますが)が仕事をすることによってエネルギーが供給されているということが大事かと思います(もともとの疑問は「磁場は仕事はしないはずじゃないの?」というところから始まってますし)。 -- 前野?
- ちなみに、この「磁場は仕事はしないが束縛力があると束縛力が仕事をする」というのは、反磁性が存在する理由に関しても同様のことが言えるので、重要です。 -- 前野?
- 外から加えている力は、「束縛力を維持する」ことに使われてると考えるのがよいかと思います(その力がないと導線は等速運動できなくなる)。 -- 前野?
- 度々すみません。前野先生の仰ることももっとものように感じる一方で、いろいろ調べていくうちに、日本物理教育学会誌に掲載されている、五十嵐靖則氏の論文を見つけました。(URLは、https://www.jstage.jst.go.jp/article/pesj/32/3/32_KJ00005895076/_pdf/-char/ja です。)この論文には、ローレンツ力の分力が電子に正の仕事をして、その結果起電力が生まれていると書かれており、説明ももっとものように思います。もしお時間あれば、この論文を一読して、ご意見を頂けないでしょうか。 -- エル?
- この論文は前にも読んだことがあって、こういう考え方もできるとは思いますが「○○は仕事をしないが○○の分力は仕事をする」というのは○○に何が入っても言えてしまう(たとえば斜面上の物体に働く垂直抗力なんかでも同じことが言えます)ことなんで、電場のように実際に電場を作っている原因が二つあって力を二つにわけて考えているのに比べると(磁場は原因は言及してませんが、磁場一つの出す力を分けていることになるので)、言う意義が薄いんではないかと思います。 -- 前野?
- 五十嵐さんの論文の言いたいことと私の言いたいことの物理的内容はだいたい一緒で、「束縛が入ることで仕事ができることが大事」という点は同じことを言っていると思います。束縛が入ることで磁場が仕事をできるようになる、と思うか束縛力が仕事をしていると考えるようになるかということになりますが、より細かくみる立場は後者の方ではないかと思います。 -- 前野?
- うーむ、なるほど。まさに、「束縛力(ホール電場からの力)とローレンツ力(磁場からの力)の合力が電子に仕事をしていると考えるか、束縛力(ホール電場からの力)自体が電子に仕事をしていると考えるか」の違いということだと思います。個人的にはどちらの考えでもOKなように思います。いったん、私の方でもう一度考えてみたいと思います。ご返信ありがとうございました。 -- エル?
計算処理の質問 †
りど? (2021-03-02 (火) 17:33:05)
p98の(3.32)から(3.33)への変形が分かりません
- (3.32)から(3.33)は何かを計算したり変形したりはしていません。(3.32)の[ ]内の第1項と第3項を抜き出したものが(9.33)の左辺だというだけです。第2項と第4項も同様に抜き出して計算して、併せた結果がその次の(3.34)です。 -- 前野?
演習問題4-1 †
林? (2021-02-24 (水) 10:42:09)
球殻の外に現れる電気力線は、球殻の中の電荷のものなのか、静電誘導によって球殻の外側に現れた正電荷のものなのか、どちらなのでしょうか。
また135ページのように導体の外側に電荷がある場合も同様の疑問を抱きました。
135ページを見ると外部電場の中に導体を置くと
電子がその向きと逆向きに移動し、導体内に外部電場を打ち消す新たな電場ができるということなので逆側の導体表面から出ていく電気力線は外部電場のものだと考えられます。
しかし、演習4-1を見ると、導体の内の空洞にある正電荷に引き寄せられた導体内部の電子に全ての電気力線は吸収され、電荷がいなくなったところに現れる正電荷同士が互いに反発しあい導体外側表面に現れ、
それは内側には電場を作らないので、外側にのみ電場を作るので、
その結果、導体の外側に現れる電気力線は導体外側に分布した正電荷のものと思いました。
- 電場には重ね合わせの原理があるので、球殻の外に現れる電気力線は存在するすべての電荷が作ったものです。つまり「どちら」ではなく「両方」です。 -- 前野?
- あ、正確に述べるなら、球殻の外側の面と球殻の内側の面と、さらに球の中にある電荷と、すべての電荷の作った電場の足し算が、今ある電場です。 -- 前野?
- ここで「球の中の電荷の作った電気力線は球殻の内側の電荷に吸われて消えた」という立場を取れば、外の電気力線は「球殻の外側にある電荷」が作ったと判断してもいいです。「いまそこにある電場」を「みんなで作った」と考えても、「球の外側の電荷が作った、それ以外の電荷の作ったものは打ち消されて消えた」と考えても、それは考え方の違いであってどっちでもいいということになります。前野? --
- 納得しました。 ありがとうございました。 --
p134,160に関して †
田島? (2021-02-08 (月) 09:33:02)
p134では静電場において、導体内部では等電位であり、自由電子は移動せず、電場は消えるという状況が成り立つとあり、p160では同じ静電場中で導体内部を自由電子が移動して、電位差があり、微視的なオームの法則が成り立つという状況を考えています。この2つの説明が矛盾するはずはないのですが、どう理解すべきなのでしょうか?後者の状況は静電場ではないのでしょうか?
- 導体が孤立している場合と、導線の一部である場合なので、状況が違います。 -- 前野?
- 孤立してる場合は最終的な「安定した状態」が自由電子が止まった状態になります。導線がつながっている場合は「定常電流が流れる状況」が安定状態です。状況の違いを考えれば、それぞれこうなるのが安定だとわかると思います。 -- 前野?
- それぞれ最終的な安定状態では電場は時間的に変化せず、それを静電場になっていると表すのでしょうか? -- 田島?
- 最終的には時間変化しなくなります。時間変化しないというのは静電場の定義ですね。 -- 前野?
- ありがとうございます。解決しました。 -- 田島?
p261の図について †
paco? (2021-01-28 (木) 15:11:33)
p261の図は、導線を動かしたことで誘導電流(下向き? )が発生し、 ホール効果のような現象が起こった後の図という解釈で間違いありませんでしょうか?
- 説明に書いてある通りで、ホール効果のようなもの、と言えばそう言えます。 -- 前野?
- この場合、誘導電流が反時計回りで流れていると思えば良いですか -- paco?
- 反時計回り?? いや、直線的な電荷移動があって、すぐ止まりますが(これも説明してありますので、よく読んでください)。 -- 前野?
- 図に表現されるのは、電荷移動が止まった後ですから、図の状況では電流は一切流れていません。 -- 前野?
- ありがとうございます, 状況はわかりました. しかし、この棒導体を動かすとなぜローレンツ力が働くのかが理解できません。 -- paco?
- 磁場中を電荷が移動すればローレンツ力は働くものなのですが、「理解できない」というのは「動いていない」と思っているということでしょうか。導線が動けば、中にある電荷も動きますよね? あ、もしかして上で「電流は流れてません」というのを電荷が移動してない、と捉えてますか。導線内の電荷はもちろん、導線と同じ速度で並行移動してます。「導線内の電荷がすべて導線と同じ運動をしている」という状況を「電流が流れてない」と表現してます(電流が流れていると、導線の速度と電荷の速度は違ってくる)。 -- 前野?
- 理解できました、ev を電流と混同していました。 -- paco?
p223 オーロラの話について †
sutie? (2021-01-26 (火) 17:19:53)
「磁場の方向に並進していくような螺旋運動をする」と記述されていますが, 地球の磁場の図では北と南両方に荷電粒子が螺旋運動をして進入してるのはなぜですか?(南極の場合は逆回転ということですか?)
- 北向きと南向きを合わせ南北方向、と思って下さい。どっち向きかは初速度によります。 -- 前野?
ビオサバール則の導出について †
sutie? (2021-01-25 (月) 13:46:40)
1つ目は p195 の "電場に div をかけるとデルタ関数が出てきて右辺 ρ/ε となる" のところで, デルタ関数が出てきて積分すると1でρ/εとなるのはなんとなくわかるのですが, 積分する変数がρ(x') にもあるのでどうやって積分すれば良いか分からなくて困っています。 2つ目は, p197の電流 I を求めるところで, ∫dx'∫dy'∫dz' jz = ∫dz' I としてdx'dy'は消えてしまいますが, (x-x')がまだ残っているので, 最初にその積分をしても良いのでしょうか.
- 一つめについては、デルタ関数$\delta(\vec x-\vec x')$が出てくるのだから、積分は簡単にできます。任意の関数$f(\vec x’)$にδ関数$\delta(\vec x-\vec x')$を掛けて積分した結果は$f(\vec x)$になるというのがδ関数です。 -- 前野?
- 2つ目については、本文にも書いてありますが、積分の結果は$x'=y'=0$の部分だけが残ります。デルタ関数$\delta(x')\delta(y')$が入っていたのだと思えばよいです。 -- 前野?
- 分かりました, ありがとうございました -- sutie?
p160の図について †
a? (2021-01-23 (土) 16:29:16)
v < v' の場合の図で, どこからやってきた+電荷なのですか? 電流には+電化は含まれているのですか?
- その上に書いてあるように「電子が欠乏」したことにより、(もともとトータルの電荷が0なので)プラスに帯電してます。 -- 前野?
- ありがとうございました -- a?
p136 rot E =0 について †
あるま? (2021-01-21 (木) 17:32:19)
電場が導体表面に垂直であることは rot E = 0 ということについて質問です. 微小面積を回る際, 電場が面に対して垂直であれば電場は左右移動には寄与しない(=0)かつ上下の移動は互いに打ち消すので, rot E = 0 ということでしょうか?
- 文章がわかりにくいですが「電場が面に対して垂直であれば電場は左右移動には寄与しない」というのが「電場が面に対して垂直であれば電場は(面内を)左右(に)移動(するとき)には(移動方向と力の方向が垂直なので仕事をしないので)寄与しない」という意味でしょうか。だったらそうです。 -- 前野?
- 上下方向は打ち消すと思ってもいいですが、上下移動の距離が0に取れる、と考えてもいいです。つまり、表面のすぐ上と表面のすぐ下を通るように経路を取る。 -- 前野?
- 分かりました, ありがとうございます, もう一つあるのですが, 「電場の面に平行な成分」とはどういう意味でしょうか. -- あるま?
- というよりか電場の面 -- あるま?
- の意味がよく分かりませんでした -- あるま?
- 「電場の面」で切らずに「電場の『面に並行な』成分」と切ってください。電場のうち、考えている面の方向を向いている成分(射影成分)です。 -- 前野?
p123 式(3.93) 表面項 †
yan? (2021-01-20 (水) 00:53:18)
部分積分の公式の通りに当てはめれば, 表面項は [E_x(x)V(x)] となると思うのですが, なぜ積分したもの(式(3.93))を表面項とするのですか? また, なぜ dydz で積分するのですか?
- 元々dxdydzという三重積分があって、しれを部分積分してます。 -- 前野?
- すみません勘違いしていました, ありがとうございます. -- yan?
p112 の 式(3.67) について †
yan? (2021-01-19 (火) 16:55:25)
p112 式(3.67) についてですが, ラプラシアンがなければr = 0の時電位は無限にならないのでしょうか? また, "積分するとQ/εになる" と記述してありますが, どの式を積分した結果なのでしょうか?
- 例えば div E の両辺を単位体積の積分をして Q/ε を割ることで, デルタ関数と同義になるという解釈で正しいでしょうか. -- yan?
- 「ラプラシアンがなければ」ってのは「${Q\over4\pi\varepsilon_0 r}$なら」って意味ですか??それはもちろん$r=0$なら無限です。 -- 前野?
- 積分する、というのは「$-\triangle\left({Q\over\varepsilon_0r}\right)$を全空間で体積積分すると」ということです。これは${\rho\over\varepsilon_0}$に等しいので、全空間で積分すれば(実は全空間でなくても、原点を含む領域で積分すれば)結果は${Q\over\varepsilon_0}$になります。 -- 前野?
- 「 div E の両辺を単位体積の積分をして Q/ε を割ることで, デルタ関数と同義になる」という、そのとおりです。 -- 前野?
- 理解しました, ありがとうございます -- yan?
これより古い記事は
にあります。