「よくわかる解析力学」(東京図書)サポート掲示板 †
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p136(5.93)について †
(2017-05-06 (土) 16:44:46)
一行目からの式変形で三行目の最後に付加された項ですが、これはどのような操作で加えられたのですか。
- 別に付加したわけではなく、最初からある項ですが。1行目には${\partial L\over\partial \dot Q}{\partial \dot Q\over\partial q}$と、${\mathrm d\over\mathrm dt}\left({\partial L\over\partial \dot Q}{\partial \dot Q\over\partial \dot q}\right)$から出てくる${\partial L\over\partial \dot Q}{\mathrm d\over\mathrm dt}\left({\partial \dot Q\over\partial \dot q}\right)$があります(添字は省略)。 -- 前野?
- ありがとうございます。 -- 関?
- ありがとうございます。 -- 関?
- そのあとの(5.94)の直後に「が0になることを示せば~」とありますが、(5.93)は作用積分の変化量であって、この変化量が0になる場合に導かれるのが運動方程式ではないのですか?0になることを示すという作業の意味が理解できません。 -- 関?
- そもそもここでやっていることが何かということが大事です。ここでやっているのは、拘束条件を代入した後のラグランジアン(5.92)から出てくる運動方程式と、ラグランジュ未定乗数を使って作った運動方程式が同じものであること(二つの差がないこと)です。 -- 前野?
- だから、2種類の運動方程式を比べて、その差がないことを確認してます。いったん確認した後は、どっちも正しい運動方程式だということになります。もしここで0だと確認した部分が0でなければ、どっちかの運動方程式は間違いだということになります。そうでなく大丈夫だいうことを確認するという作業をやったわけです(意味あるでしょ?) -- 前野?
p163 164 †
ぬらりひょん? (2017-04-28 (金) 13:56:26)
固有振動が無限個のラグランジアンですが、p163では(6.67)を書き換える とあります。(6.67)の中には、 $\frac{1}{2} ky_1^2$ $\frac{1}{2} ky_N^2$ が入っていますが、(6.88)では消えています。
また、(6.88)では、ポテンシャルの和がi=1〜N-1までですが、(6.89)ではi=1〜Nの和に変更されています。
この辺りがよくわからないので、詳しく教えて頂けないでしょうか。
- 163ページあたりでは、$N\to\infty$の極限を取る話をしているので、端っこの些細な部分やNとN-1の違いなどの小さなことは気にしない計算をしているのだと思ってください。 -- 前野?
p127 †
ぬらりひょん? (2017-04-22 (土) 14:33:32)
(5.64)で角運動量が保存することを導出していますが、角運動量が保存するのは 中心力場中の運動or外力がゼロ の場合に限る筈です。
ところが(5.62)式は、これらの情報を一切含まない、一般的な位置ベクトル $ \vec{r} $
と運動ベクトル $ \vec{p} $ から作られています。
それを時間微分した(5.64)から角運動量保存則が出てくるのは不自然に感じます(一般的な角運動量は常に保存することになってしまうと思います)。
- これは確かに説明がちょっと不備でした。ここで考えているのは球対称ポテンシャルの場合なので保存するのですが、球対称ポテンシャルが角運動保存に影響しないことの説明をふっとばしてますね。 -- 前野?
- 具体的にはラグランジアンに入っている位置エネルギーが$V(r)$と$r$のみの関数なので、オイラーラグランジュ方程式には${\partial L\over \partial r}$を通じての寄与しかしません。 -- 前野?
- ところが各運動量保存則には${\partial L\over\partial \dot r}$や${\partial L\over\partial r}$にあたる部分がないので$V(r)$のありなしが結果に関係ないということになるわけです。 -- 前野?
- 次の版には少し補足を入れようと思います。 -- 前野?
- 助かりました。ありがとうございます -- ぬらりひょん?
作用について †
関? (2017-04-21 (金) 22:09:08)
変分すると0という条件を与えると運動方程式が導かれるように作用を定めましたが、この作用に含まれる積分を実際に実行したあとの運動の定め方がp95からの例を見ても理解できません。作用の変分が0をとるというのは積分実行後にはどこに対応するのでしょうか。
- 変分すると0という条件から運動方程式が出たのですから、運動を定めるにはその運動方程式を解きます。つまりそこからあとは変分原理を使わない力学と一緒です。 -- 前野?
- ここでの解の形の仮定は、作用の定義域を指定するような操作という認識で良いのでしょうか -- 関?
- ???「作用の定義域を指定するような操作」の意味がわからないです。たぶん違う気がします。 -- 前野?
- ありがとございます。もう少しで考えてみます。 -- 関?
p142 単振り子のラグランジアン †
ぬらりひょん? (2017-04-21 (金) 11:36:07)
(6.11)式のラグランジアンには、張力によるポテンシャルが含まれておりません。これは、仮想仕事の単元(p56)にある通り「道具によって媒介されている力による仕事を最初から考えなくてよい」、あるいはp104の「全体で仕事をしない部分はラグランジアンに最初から入れる必要はない」ということだと思います。
単振り子の運動方向に対して張力は垂直なのでラグランジアンには入らなかった ということですよね?
だとしたら、重力の運動方向に垂直な成分である $mgcos \theta $はラグランジアンに入らず、 $mgsin \theta $ が入ると思うのですが...
- 運動方向に垂直な方向の力に対応するポテンシャルを入れる必要はない、というのはその通りです。そして、今の運動方向は重力と垂直ではありません。 -- 前野?
- 振り子の先の質点は上下運動もしますから、その分、ちゃんと重力は仕事をするので、省略するわけにはいきません。 -- 前野?
- 非常に単純なミスをしておりました。 教えていただきありがとうございますを -- ぬらりひょん?
- 度々申し訳ございません。 重力は確かに仕事をしますが、 $mgcos \theta $ は運動方向に垂直な成分です。 仕事をラグランジアンに反映させるのであれば、$mgsin \theta $ とするべきだと思います。 -- ぬらりひょん?
- ラグランジアンに入れるのは力ではなくポテンシャル(位置エネルギー)です。つまり$mgh$ですがこの振り子の質点の場合、高さは$-\ell \cos\theta$なので位置エネルギー$-mg\ell\cos\theta$を入れた結果が(6.11)です。 -- 前野?
- あるいは力が$mg\sin\theta$だということからラグランジアンを求めたいなら、微分して-sinになるcosを入れる、ということになります。 -- 前野?
p358 問5-4解答 誤植 †
ぬらりひょん? (2017-04-20 (木) 23:40:17)
「$ Y=X^2 $ だから $\frac{dY}{dt} = X \frac{dX}{dt}$ となり...」の部分ですが、「$ Y=X^2 $ だから $\frac{dY}{dt} = 2X \frac{dX}{dt}$」となる筈です。
- 追記です。 同じ問題のEuler Lagrange方程式の$\frac{\partial L}{\partial X}$ の部分も間違えている気がします... $-mg$じゃなくて、$-2mgX$ だと思います。 -- ぬらりひょん?
- 追記です。 同じ問題のEuler Lagrange方程式の$\frac{\partial L}{\partial X}$ の部分も間違えている気がします... $-mg$じゃなくて、$-2mgX$ だと思います。 -- ぬらりひょん?
- 確かにそうですね。追記の部分については、サポートページの方にすでに報告があり、第4版では訂正されています。 -- 前野?
- ありがとうございます。僕が持っているのが第3版だったので、気づけませんでした。いつもありがとうございます。 -- ぬらりひょん?
p127 †
ぬらりひょん? (2017-04-20 (木) 01:05:18)
(5.64)で角運動量が保存することを導出していますが、角運動量が保存するのは 中心力場中の運動or外力がゼロ の場合に限る筈です。
ところが(5.62)式は、これらの情報を一切含まない、一般的な位置ベクトル $\vec_{r}$ と運動ベクトル $\vec_{p}$ から作られています。
それを時間微分した(5.64)から角運動量保存則が出てくるのは不自然に感じます(一般的な角運動量は常に保存することになってしまうと思います)。
- $ \vec{r} $ と $\vec{p}$ に習性します。 -- ぬらりひょん?
p86 仮想仕事について †
関? (2017-04-18 (火) 00:48:25)
仮想仕事の式で仮想変位→δxには添字のiがついていませんが必要ないのでしょうか?もう一つ、そうだとしても仮想仕事が0⇒トルクの和も0 というところが分かりません。教えていただきたいです。
- 仮想変位に添字がつかないのは一つの物体に着目しているからですね。すみません。 -- 関?
- もう一つの疑問が解決できません。よろしくお願いします。 -- 関?
- 仮想仕事が0ならトルクが0、というのは61ページで説明してある(正確には61ページにあるのはこの逆ですが、逆向きにたどってもらえば)のですが、これではわかりにくいということでしょうか。 -- 前野?
- ようは、仮想変位として「物体を回す」という変位を考えれば、それによる仮想仕事が(トルク)×角度という形になる、ということです。 -- 前野?
- 仮想仕事が0⇒力の釣り合い」が言えているのだから(3.24)は確かに逆から辿れますね。ありがとうぎざいました。助かりました。 -- 関?
p77について †
関? (2017-04-09 (日) 18:39:41)
(3.62)の左辺第二項にy’/yをかけて積分ということですが、すると∫{y’’/y^2 - (y’^2)/y^3 }dyという計算をすることになります。その結果が(3.63)の左辺第二項になるらしいということで(3.63)の左辺第二項をyで微分してみようとしたのですが、y’のy微分がでてきてしまって詰まってしまいました。これは私が勘違いをしているのでしょうか、それとも解決の方法があるのですか。
- (3.63)の左辺第2項を微分したのなら、答えは$-{y'\over y}{\mathrm d\over\mathrm dx}\left({y'\over y}\right)$になります。 -- 前野?
- これは(3.62)の左辺第2項に${y'\over y}$を掛けたものですね(計算としてはもちろん逆で、まず(3.62)に${y'\over y}$を掛けて$-{y'\over y}{\mathrm d\over\mathrm dx}\left({y'\over y}\right)$を出して、「あ、これは$-{1\over2}\left({y'\over y}\right)^2$の微分だ」と気づくという順番ですが)。 -- 前野?
- というか「積分して」をyで積分すると解釈したのですか。それは無理でしょう。 -- 前野?
- 御教授ありがとうございました。 -- 関?
p38について †
関? (2017-04-07 (金) 09:47:57)
ここではFの一階微分を用意した後、X=0周辺でのテイラー展開をしていますが、せっかくの任意のxでの微分がX=0付近で展開することにより一般性を欠いてしまっているように思えてしまうのですがこの操作はどのように解釈すれば良いでしょうか。
- テイラー展開はδy’=0の周辺でやってます。δyおよびδy’が0というのが「変分を取る前」なので「取る前」と「取る後」の差を計算するという、「今まさにやりたかったこと」を実行しているのであって、一般でなくなったわけではありません。 -- 前野?
- δyは微小ですが、その場合δy’も0の周辺の値をとることが保証されているということですか? -- 関?
- δyが微小なので、その微分も必然的に微小になります。 -- 前野?
- それにいたるところでδy=0にセットしたら、必然的にδy’=0になりますよね。 -- 前野?
- では正確な言い回しではないかもしれませんが、ここでの操作(変分?オイラーラグランジュ方程式?)というのは本来恒等的に0を示す関数δyをもってきてテイラー展開をした後、δyが本来恒等的に0をとる関数であったことを都合の良いように思い出して原点付近での展開にするようなから操作ということでしょうか -- 関?
- 「本来恒等的に0を示す」というのは違います。今求めているのは考えている量が停留する条件で、その条件が満たされるための条件がオイラーラグランジュ方程式で、それが(2.42)で、結果としては直線である場合に今考えている答えになります。 -- 前野?
- yという関数がどんな関数でもいいのだったらそもそも求める意味はありませんから。yがどんな関数だったらδIが0になるのかということを求めてます。 -- 前野?
- δy=0になる線が「求めたい解」で、オイラーラグランジュ方程式は「求めたい解」の条件(yに対する条件)を求めてます。 -- 前野?
- ここでやっている計算はたとえば$y=x^2$の停留点を求めるために(答えは$x=0$ですが、それは知らないとして)あえて$x=a+\delta x$と置いてみると$y=(a+\delta x)^2 = a^2 + a\delta x +(\delta x)^2$となる(この時点では$a$は特別な場所でもなんでもない)。 -- 前野?
- ここで「停留点だから$y$の変化量は0のはず」と考えて$a\delta x=0$と置く(2次の微小量は無視)。「ということは$a=0$だな」と「停留点」が求まる。 -- 前野?
- 関数$y$を$y+\delta y$と置き換えて計算していますが、そこで$y$に特殊な条件をつけているわけではなく、最後に「停留する」という条件で$y$という関数が決まるというのがオイラーラグランジュ方程式です。 -- 前野?
- 丁寧に教えていただき助かりました。ありがとうございました。 -- 関?
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