「よくわかる量子力学」(東京図書)サポート掲示板 †
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軽微な誤記 †
R8xt*$P!y9BC6DvP? (2022-12-03 (土) 13:06:02)
p.342 の問い 11-4 のヒントの中で $\mathrm{d}$ が $\delta$ に置き換わってしまっているとっころがあります。
- すいません、たしかに間違ってますね(なんでこんなミスをしたのだろう?)。ご指摘ありがとうございます。 -- 前野?
軽微な誤記 †
R8xt*$P!y9BC6DvP? (2022-11-17 (木) 15:18:57)
p.183 の脚注の前の最後の一行に $\frac{\mathrm d \psi}{\mathrm d \psi}$ とありますが、この部分は $\frac{\mathrm d \psi}{\mathrm d x}$ だと思われます。
- 間違ってますね。御指摘ありがとうございます。 -- 前野?
運動量演算子の導出 †
R8xt*$P!y9BC6DvP? (2022-11-05 (土) 16:56:58)
p.159 の補足について、前ページに記載の $\left\langle x \right| \hat p = -\mathrm i \hbar \frac{\partial}{\partial x} \left\langle x \right|$ という関係は $\left[\hat x, \hat p\right] = \mathrm i \hbar$ および状態ベクトルや演算子の定義のみから導かれ、それを用いて補足内で書かれているように式変形を行えば運動量の期待値を与える演算子が $-\mathrm i \hbar \frac{\partial}{\partial x}$ と表されることが(波動関数の具体的な形を知らずとも)分かりますから、p.82 で(天下り的に波動関数の形を与えることで)行っていた $p \to -\mathrm i \hbar \frac{\partial}{\partial x}$ の置き換えはより根源的な原理である正準交換関係から導かれるものだった(したがって、説明のために必要だったけれども原理的に言えば波動関数を指数関数の形で書かれることを仮定して運動量演算子がこうなることを説明する必要は無かった)と考えてよいでしょうか?
- また、p.158 の (7.71) の第 3 式を両辺をそのまま (7.72) の関係を使って変形したのは、変数 $x’$ が $\delta (x - x’)$ という形で一箇所だけ出てくるようにしたい(そうすれば左辺の $\left\langle x | x’ \right\rangle = \delta (x - x’)$ と同じ形が作れる)ために行った、ただの数学的な技巧だと割り切って考えて大丈夫でしょうか? -- R8xt*$P!y9BC6DvP?
- 日本語が不自然でした。上記のコメント中の「両辺を『そのまま』〜」の「そのまま」は不要です。 -- R8xt*$P!y9BC6DvP?
- 物理で何を定義にして、何を「定義から導かれるもの」と考えるかを選ぶ自由度は常になるので、「正準交換関係から」と考えても別にいいです。その場合は「正準交換関係を満たす$\hat p$という演算子は、運動量を表す」ことをなにか他の論点から持ってくる必要があります。波動関数の形と実験的に知られる$p={h\over\lambda}$をよりどころとしないのならば。 -- 前野?
- 2つ目の質問。(7.72)を使ったのは$\hat p$という演算子が$\left<x\right|$と$\left|x'\right>$の間にはさまったときに何が起こるかを見たかったので、左辺を$\left<x\right|\hat p\left|x'\right>$の形にしたかったということです。その結果として$x'$がδ関数の中だけになったというのはその通りですね。 -- 前野?
- ありがとうございます。 -- R8xt*$P!y9BC6DvP?
記法について †
R8xt*$P!y9BC6DvP? (2022-11-01 (火) 13:55:29)
p.132 の式 6.36 は演算子を表すハットを省略せずに書くと
$$ \left[ \hat x, \hat H \left( \hat x, \hat p \right) \right] = \frac{\partial \hat H}{\partial \hat p} \left[ \hat x, \hat p \right] = \mathrm{i} \hbar \, \frac{\partial \hat H}{\partial \hat p} $$
となりますか?
- はいそうです。 -- 前野?
- ありがとうございます。 -- R8xt*$P!y9BC6DvP?
ブラ・ケットと線形代数における複素ベクトル空間の標準内積について †
昔の物理学生? (2022-10-24 (月) 10:19:06)
P148のブラとケットの内積の定義(7.34)と線形代数における複素ベクトル空間の標準内積の定義を比較すると異なっています。
複素ベクトル空間の標準内積では、
a,bをベクトル
ai,biをベクトルa,bの成分
とすると、
a・b=Σaibi*のようにベクトルbの成分が共役複素数になっています。
(参考:大学教養線形代数、加藤文元、P243、テキスト線形代数、小寺平治、P124、など)
これは、ブラケットは、線形代数における複素ベクトル空間の標準内積とは異なる概念である、ということを意味するのでしょうか。
それとも、ブラケットは、内積とは異なる何かの要素を持っているということなのでしょうか。
- 左右のどっちを複素共役にするかは、単に「流儀」の問題で、本質的じゃありません。 -- 前野?
- 物理の教科書では左に*がつく場合がほとんどです。どっちの流儀を採用しているかに気をつけておけばよくて、本質的な概念の違いはありません。 -- 前野?
- なるほど!「流儀」の問題ということならば納得です。有難うございました! -- 昔の物理学生?
物質波の捉え方 †
大学生? (2022-10-11 (火) 16:48:03)
いま、第 3 章までを読み終わりました(以下の質問が、本書のこれ以降の内容を読み進めていけば明らかになることでしたらすみません)。
まさに「概念の壁」に阻まれている状態で、物質波が何なのか分かっていません。以下のような考えを抱いてしまっていますが、これは正しくないと自分でも分かります。アドバイスを頂けたら幸いです。
1. 技術の進歩によってミクロな現象を観察できるようになったところ、古典力学では説明できない現象がたくさん確認された。実験結果を整理すると、どうやら架空の「波動」を考えるとうまく説明できるようだ。
2. この「波動」は直接に観測できる物理量ではないが、(例えば電磁気学でも直接に観測できる量ではない電場というものの存在を信じて $\vec{E}(\vec{x}, t)$ なるものを導入して議論をしていくように)空間中に波が存在することを空想することにする(ただし電場は試験電荷 $e$ に働くクーロン力 $\vec{F} = e \vec{E}$ を測定すればその値を調べられるのに対し、この複素数の「波」は実験を行ってもその絶対値の情報しか得られないという点において電場とは本質的に異なる)。
3. 自由粒子を考えると、この粒子は古典的には等速直線運動をする。これはレーザー光が直進する(ただし遠くのスクリーンにレーザーポインターを向けると分かるようにこの光は完璧に直進するわけではなく若干ぼやける)のと同じように、実空間で $\Delta x$ の幅(≒ 粒子の広がり/大きさ)の中にある各点が波源となって一斉に球面波を出すと位相が停留する部分のみが残って平面波のように波が進行するからである。この平面波の波数が粒子の速度に対応している。ただし、レーザーポインターの光のように粒子に対応する波束も拡散していく。(しかし、p.20 の図を見るとレーザー光は単色波であっても絶対にわずかには拡散してしまうように見えますが、p.60 の図を見ると粒子に対応する波束が崩れていくのは複数の位相速度の異なる単色波が重なり合うために起きる現象だと考えられるので解釈に齟齬があります。)
4. 自由粒子ではなく一般にポテンシャルの勾配がある場合も考えると、物質波にとってのポテンシャルは電磁波にとっての媒質の屈折率のようなもので、ポテンシャルによって物質波が屈折させられる現象が起きる。粒子の速度が変わる現象はこのことにより説明される。
思考が電磁波の例に引き摺られすぎていていて正しくない考えに陥っているのでしょうか。正しい方向を示して頂けると幸いです。
- 1.2.についてはその考えでよいです。3.については、「レーザー光単色波であっても絶対にわずかには拡散してしまうように見えます」というのは「見えます」ではなく、本当にそうです(拡散します)。レーザーだから拡散しないということはありません(遠くにいけば拡散します)。つまりは程度の問題です。 -- 前野?
- 粒子に対応する波束が拡散していく、というのはそのとおりです。現実においてそうでないように見えるのは、4.で述べていくポテンシャルの勾配によって閉じ込められているので拡散しきらないという場合もあるし、後で出てくる「波動関数の収縮」により収縮することがあるからだとも言えます。 -- 前野?
pp.18-19 に対応する物理的な状況について †
R8xt*$P!y9BC6DvP? (2022-10-05 (水) 13:13:02)
p.18 にて「平面波としてやってきたので、AB 上では位相が揃ってい」た波が、p.19 では注釈 2 で説明されているように「3 次元の球面波の特徴」を用いて扱われています。ここから線分 AB 上の各点からそれぞれ球面波が出ている状況を想像しました。これに関して 4 点質問があります。
1. この状況は太陽のような(といっても太陽光は単色ではないので太陽を巨大な単色の光源に置き換えて考えるものとします)遠くの光源からやってくる光を狭いスリットに通したときなどに実現すると考えてよいでしょうか。
2. 小さい箱の中に光っている電球(同様に単色の光を出すと考えます)を入れ、箱にスリットを開けたときにこの状況は実現しますか?
太陽光は球面波ですが、十分離れたところから発せられるために地上に届く際には平面波と近似できるので 1. は成り立つと思います。しかし同じく球面波を出す小さい箱の中の電球と箱に開けられたスリットは十分離れているとは言えないため 2. は成り立たないと考えています。
3. ビーム状のレーザー光は(その断面にあたる狭い範囲の中では)平面波だと考えられますが、ここで行っている考察はそのようなレーザー光が直進性を持つことの説明にもなっていますか?
具体例を 3 つ挙げましたが、要するにこの状況がどのような場合に実現するのかがよく分かっていないということです。このような状況は日常的に頻繁に実現することなのでしょうか?
また、積分すると「真ん中だけが効く」ことは直感的には分かりますがうまく証明できていません。直感的に数式を処理していると間違えることもあるので論理的に説明を与えたいと考えているのですが、どのようにすればよいでしょうか(積分の結果は初等関数では表せないような気がしますが……)。
よろしくお願いいたします。
- 1.の状況で考えていいですが、2.の状況でもほぼ同様です(3.でも).というのは光の波長は数百ナノメートルと短いので、目でみて「細いスリット」「細いレーザー」と思っても光の波長に比べれば十分に長い(幅の間に光の波長が無数に入る)からです。波長の短さのおかげで、わりとかんたんに実現する状況になってます。 -- 前野?
- 真ん中だけが効くことは、真面目に積分するのは大変なので、「真ん中以外は消し合う」ことを理解してくれれば十分です。 -- 前野?
V0の値 †
独学者? (2022-08-30 (火) 11:58:25)
第10章の最後の方のデルタ関数による反射の議論で少し気になったのですが、このようなモデル化をした場合、Voの値はどれくらいのオーダーと考えれば良いのでしょうか。ke^2くらいでしょうか。よろしくお願いします
- どういうモデルを考えているかで違う話なので、考えているモデルに合うように決めればいいです。ここでやっているのは1次元なので、実際の物理というよりは練習問題のためのモデルです。3次元のクーロンの法則とは話がだいぶ違います。 -- 前野?
運動量について †
初学者? (2022-06-07 (火) 21:32:30)
初歩的な質問なのですが、例えば調和振動子な波動関数など、運動量の固有関数でない場合に運動量は定義されないのでしょうか?それともxの関数として出てくるということでしょうか。よろしくお願いします
- 演算子としての運動量は、調和振動子の場合でも存在します。でも演算子としてであって、「xの関数」ではありません。 -- 前野?
- 「運動量は定義されない」ということばの意味は「一つの値を持たない」って意味で言ってるのでしょうか? だとしたら固有状態でない場合はそうです(調和振動子に限らず)。 -- 前野?
- ありがとうございました。もう少し質問させていただきます。xの関数として出てくるというのは、運動量演算子を波動関数(たとえば、exp(-ξ^2)に作用させると微分でξが出てくる思うのですが、これが一つの値を取らないこととどういう関係にあるかを教えていただけるとありがたいです -- 初学者?
- 「exp(-ξ^2)に作用させると微分でξが出てくる」と言いますが、これはexp(-ξ^2)からξexp(-ξ^2)にと、関数の形が変わっているので、ξは「固有値」ではありません。 -- 前野?
- 量子力学の観測においては「演算子の固有状態に収縮して、観測値として固有値が得られる」わけですから、固有状態ではない状態については「観測値」と関係はないです。 -- 前野?
- 何度もすみません。つまり、exp(-ξ^2)という波動関数から直ちに運動量が決まるわけではなく、観測した時にそれが、運動量の固有関数であるexp(ikx)の形に収縮して運動量が観測されるということでしょうか。それは、運動量の期待値とどういう関係にあるのでしょうか -- 初学者?
- 固有状態じゃない波動関数があって観測したときにどうなるかも、それが運動量の期待値とどういう関係にあるかも、本に書いてありますので読んでください。読んで具体的にどのあたりがわからないということがあればまた質問してください。 -- 前野?
p19のαについて †
中村? (2022-06-01 (水) 19:10:35)
p19の下から7行目でのαの変化について、正誤表で、”「時間経過とともに」を「xが増加するとともに」に変更。”とのことですが、「時間経過」の方が正しいような気がいたしますが、如何でしょうか?αは線分ABでの位相とし、AB上では位相が揃っていることを議論の前提にしていると理解しています。
また、αは、波動を表す関数での時間項を表しているのでは?と思いますので、時間経過とともに変化するものと考えます。
宜しくお願い致します。
- いえ、ここは「xが増加するとともに」が正解です。αが線分ABでの位相で、AB上の位置xの点からPまでの距離が違うことによって、Pに到着したときの位相がずれる(つまりは位相がずれる理由はxの変化)ということです。 -- 前野?
Hとpの交換関係について †
Jun? (2021-09-06 (月) 14:40:19)
p351の【問い6ー6】の解答にある、交換関係[H,p]の答えですが、導出の仕方を示していただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
- 普通に、$p=-i\hbar{\partial \over \partial x}$にして、$H \left(-i\hbar{\partial \over \partial x}\right)-\left(-i\hbar{\partial\over\partial x}\right)H$を計算してください(この後ろに任意の関数があるとして微分をちゃんと計算する)。 -- 前野?
- できました。ありがとうございます。 -- Jun?
演習問題3-7 †
量子力学初学者? (2021-03-13 (土) 19:34:38)
お忙しいところ失礼します。上記の問題の最後で、隙間がそんなに不確定では干渉はできないとありますが、これは、観測するときの位置の精度が干渉縞の間隔より大きいので干渉があったかどうかわからないという事でしょうか。よろしくお願いします。
- 観測する時の位置じゃないです(ここで考えているのは隙間のついたスリットの方の位置ですから)。スリットの位置自体が不確定なら「スリットを通り抜けた後の干渉」も考えることはできないです。 -- 前野?
- なるほど。勘違いをしていました。ありがとうございました -- 量子力学初学者?
P.271についてです。 †
SP? (2021-02-18 (木) 20:39:42)
$L_{+}に上昇演算子\psi_{l}$ をかけると何故0になるのでしょうか。\\
$L_{z}$に最大値固有値が存在することは分かるのですが、その波動関数に上昇演算子をかけた結果、固有値が0になってしまう理由が分かりません。
- すみません。1行目の$L_{+}$と$\psi$ -- SP?
- が逆になってしまっています。 -- SP?
- $\psi_\ell$より$L_z$の固有値が大きい状態は無い(ということが前ページで説明されている)のですから、$L_+\psi_\ell$が0でなかったらそれと矛盾します。 -- 前野?
p107の5.10の式について。 †
鈴木? (2021-02-11 (木) 09:07:57)
初めて質問させて頂きます。
p107の5.10式で、微分すると2がでてきていますが、これはどのように計算すると出てくるのでしょうか?
基本が分かっておらずお恥ずかしいですが、ご教示頂けたら幸いです。
よろしくお願い致します。
- ここには${\partial^2\over\partial x^2}$すなわち${\partial\over\partial x}$の自乗があるわけですが、この二つの微分のうち、「前の方が$\psi$に、後ろの方が$x$に掛かる」ものと、「前の方が$x$に、後ろの方が$\psi$に掛かる」ものと、二つの足し算がこの項になります。 -- 前野?
- 丁寧な回答を頂いてありがとうございました。 -- 鈴木?
ルジャンドルの陪微分方程式について †
量子力学初学者? (2020-12-29 (火) 16:59:33)
お忙しいところ失礼します。よくわかる量子力学では上式についてx=cosθとしていますがsinθに置換して解くことはできるでしょうか。よろしくお願いします。
- sinとcosは位相をずらせば一緒($\cos(\theta+{\pi\over2})=\sin\theta$)なので、解けるかといえば解けるでしょう。ただ手順は増えます。なぜかというと、極座標の範囲$0\le\theta\le\pi$のおいて、$\cos\theta$は$1\to-1$と単調に減少しますが、$\sin\theta$は$0\to1$と増加した後で$1\to0$と減少し、同じ$\sin\theta$の値(1以外)に対して$\theta$が2つあることになって、その分めんどくさいからです。 -- 前野?
- なるほど。場合分けなどが必要だが、一応級数展開で解けるということですね。ありがとうございました -- 量子力学初学者?
- 本当に解けるかどうかはやって見たことはないです。めんどうが見えてるのでやる気にならないし。cosが残るとルートが入って面倒さが増します。 -- 前野?
- ありがとうございました -- 量子力学初学者?
- ありがとうございました -- 量子力学初学者?
p=h/λの導出について †
物理独学生? (2020-11-06 (金) 17:29:34)
よくわかる量子力学には上式の導出が書かれていなかったので解析力学の正準方程式と時間に依存するシュレーディンガー方程式を使って導出してみました。正しいかどうかを確かめてもらいたいです。よろしくお願いします。\[\displaystyle\frac{dp}{dt}=-\frac{\partial H}{\partial x}\]
\[\displaystyle\frac{dp}{dt}\psi=-\frac{\partial H}{\partial x}\psi\]
\[\int_{t_1}^{t_2}\displaystyle\frac{dp}{dt}\psi dt\\=-\int_{t_1}^{t_2}\frac{\partial H}{\partial x}\psi dt\\\]
\[\int_{t_1}^{t_2}p\frac{\partial \psi}{\partial t} dt\\=\int_{t_1}^{t_2}\frac{\partial\frac{H\psi}{\psi}}{\partial x}\psi dt\\\]
\[\int_{t_1}^{t_2}p\frac{\partial \psi}{\partial t} dt\\=-\int_{t_1}^{t_2}\frac{\partial \psi}{\partial x}\frac{1}{\psi}i\hbar\frac{\partial \psi}{\partial t} dt\\\]
\[-\frac{\partial \psi}{\partial x}\frac{1}{\psi}i\hbar\frac{\partial \psi}{\partial t} =p\frac{\partial \psi}{\partial t}\]
\[-i\hbar\frac{\partial \psi}{\partial x}=p\psi\]
- 4個目の式から5個目の式では時間に依存するシュレーディンガー方程式を使い、ライプニッツ則を使って展開したうえで表面項を無視しましたた -- 物理独学生?
- ψ=Aexp[i(kx-ωt)]とするとp=hk/2π=h/λとなると思いました。 -- 物理独学生?
- 全然だめです。一個めの式は古典論の式で、Hやpは演算子ではなく、数だったはずなのに、いつの間にか演算子に化けてます。 -- 前野?
- 波動関数ψに「古典論のハミルトニアン」Hを掛けても、それはシュレーディンガー方程式の右辺のHψ(←このHは量子論のハミルトニアン)とは全く別ものなのだから、シュレーディンガー方程式を用いることはできません。 -- 前野?
- わかりました。また考え直します -- 物理独学生?
シュレディンガー方程式 †
あいうえお? (2020-10-20 (火) 09:02:39)
よくわかる量子力学ではシュレディンガー方程式を導出する時に
ψ=Aexp[i(kx-ωt)]を代表にして導出しているのですが、
Aexp[i(kx+ωt)]をシュレディンガー方程式に代入すると解ではないことがわかります。なぜ進行方向が異なるだけのこれらにこのような差ができるのかわからず困っています。よろしくお願いします
- これはシュレーディンガー方程式が「正のエネルギーの解だけが出るように作られた方程式だから」という理由だと思います。量子力学ではエネルギーに対応するのが$i\hbar{\partial\over\partial t}$なので$e^{-i\omega t}$は正エネルギーですが$e^{i\omega t}$は負エネルギーになります(もちろん、$\omega>0$です)。 -- 前野?
- なお、厳密には正エネルギーとは限らず「エネルギーに下限があること」が必要です。ただし、今考えている$e^{ikx-i\omega t}$が解になるシュレーディンガー方程式は自由粒子のものなので、エネルギー${p^2\over 2m}$は正しかありえません。 -- 前野?
- わかりやすい説明ありがとうございました。自由粒子であることとエネルギーが正であることがポイントなのですね。 -- あいうえお?
- 何度もすいません。エネルギーの演算子が上記のようになるのはψ=Aexp[i(kx-ωt)]と仮定したからであり堂々巡りになっている気がします。それとも他の方法で導出できるのでしょうか。よろしくお願いします。 -- あいうえお?
- エネルギーが正であることも、それがhνと表されることも(つまり$e^{-i\omega t}$の形の波が出てくることも)、実験事実であり、そうなるようにシュレーディンガー方程式を作ります。 -- 前野?
- エネルギーがマイナスにならないのはそうなるような方程式を作ったからで、どうしてそうなるように作るかといえば現実がそうなっている(と実験が示している)からです。「実験に合うように」で終わるので、堂々めぐりということにはならないと思いますが。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- あいうえお?
P219の式(10.45) †
草間? (2020-10-17 (土) 16:49:56)
cosKa=-1に近づくとAの前の係数の絶対値が1に近づくとありますが、cosKa=exp(iKa)が実数ならば分子と分母は共役になるので、cosKaの値に関係なく1になると思うのですが。どうか宜しくお願い致します。
- まず、cos(Ka)≠exp(iKa)です。Ka=(整数)×πのとき以外はcos(Ka)=exp(iKa)になりません(さらにいえば、このときだけexp(iKa)は実数です。 -- 前野?
- cosKa≠exp(iKa)は理解できましたが、cosKa=-1でAの前の係数の絶対値が1に近づくのが解らないのですが。どうか宜しくお願い致します。 -- 草間?
- そこから先は御自分でおっしゃってる通りです。exp(iKa)が-1という「実数」になれば考えている式の絶対値は1でしょ? -- 前野?
- 何回もすいません。Aの前の係数の絶対値が1になるのは、cosKaが実数であればよいという事でしょうか。cosKaが常に実数ならば、やはり−0.5あたりから−1に近づくにつれてAの前の係数の絶対値が1に近づく理由が解らないのですが。 -- 草間?
- なんかまた混乱しているようですが、cos Kaはいつだって実数ですから「cos Kaが実数であれば」という条件は常に成り立ちます。 -- 前野?
- exp(iKa)が実数という条件は、いつでも成り立つ訳ではありません。しかしこれが実数(今の場合は$-1$)なら、Aの前の係数の絶対値は1になります(その時は係数が$-{e^{ika}+1\over e^{-ika}+1}$で、これが絶対値1なのは、上で御自分が書いているとおりです)。 -- 前野?
- $e^{iKa}$が$-1$じゃないときは、ある複素数(たとえば$c$としましょうか)になるので、係数は$-{e^{ika}+c\over e^{-ika}+c}$です。これは絶対値は1じゃありません(分子と分子は互いに共役になってない)。 -- 前野?
- 何回もすいません。Aの前の係数の絶対値が1になるのは、cosKaが実数であればよいという事でしょうか。cosKaが常に実数ならば、やはり−0.5あたりから−1に近づくにつれてAの前の係数の絶対値が1に近づく理由が解らないのですが。 -- 草間?
- cosKaのKaがnπのときだけexp(i Ka)が実数となって、 -- 草間?
- Aの前の係数の絶対値が1に近づくことが -- 草間?
- 理解できました。どうもありがとうございました。 -- 草間?
無題 †
eita? (2020-09-16 (水) 14:28:29)
p132の(6.36)式がなぜ成り立つのかが分かりません。脚注にも書いてある通り、p118の問い6-1(4)では一変数f(x)の常微分ですが、ここでは偏微分になっています。f(x)が多変数関数でもこの式が成り立つかどうかを自分で確かめようとしたのですが分からないので教えてほしいです。
- 偏微分は「考えている変数以外は定数とみなして微分する」という微分だと考えていいです。ここではxとの交換関係を考えていますが、xと交換しないのはpだけですから、「xと交換関係を考える」という文脈においてはp以外の変数は定数扱いして構わないです。よってこれは偏微分と同じ計算です。 -- 前野?
- すいませんよく分からないので、もう少し詳しく教えてもらえますか?変数がxとpしかなく、xとxが交換するのは自明ですから、xと交換しないのがpだけだというのは分かります。その後の、「xと交換関係を考える」という文脈において、p以外の変数(つまりx)を定数扱いして考えていい理由が分かりません。 -- eita?
- 交換関係は[A,BC]=[A,B]C+B[A,C]が成り立ちます。もし[A,B]=0なら、[A,BC]=B[A,C]になります。BCがもっと複雑な関数f(B,C)だったとしてもその中のBの部分は交換関係においては定数扱いされているのと同じことです。 -- 前野?
- もし、[A,C]の結果が数(他の全ての演算子と交換)なら、[A,f(B,C)]=[A,C](∂f/∂C)となります。 -- 前野?
- [A,BC]はB[A,C]とできるので、Bが定数扱いになっていることは理解できました。しかし、だからといってBCがもっと複雑な関数f(B,C)であってもその中のBの部分が交換関係において定数扱いされていることは、言えるのですか?直感的にはそうである気がしますが、論理的に飛躍していると思います。数学的な証明が欲しいです。それとも、私が考えているよりもっと単純に分かるのでしょうか? -- eita?
- たとえば複雑な関数でも、テイラー展開できるような関数であれば、任意の関数が$(B以外)B(B以外)B(B以外)\cdots$のような項の足し算で書けます。-- 前野?
- この各々の項と交換関係を取るとすると、交換関係によって変化するのは「$B以外$」の部分だけです。 -- 前野?
- $[A,B以外]$という交換関係の結果は(今$[A,C]$が定数なので$[A,C]$は任意の場所に持ってくることができて))$[A,C]{\partial (B以外)\over \partial C}$とできます。 -- 前野?
- $B以外$と書いた部分はそれぞれ別なので、$B\times g(C)\times B\times h(C)\times \cdots$と書いたとすると、これと$A$の交換関係を取れば$B[a,g(C)]Bh(C)\times\cdots+B g(C) B[A,h(C)]\times \cdots + \cdots$という感じになって、これは$[A,C]\times$元の関数を$C$で微分したもの、です。 -- 前野?
エルミート多項式について †
物理独学生? (2020-09-04 (金) 21:21:59)
P230で\[H_n\](ξ)の最高次\[\xi^n\]の係数が\[2^n\]になると書いてあるのですがこの根拠は何なのでしょうか。基本的な質問ではあると思うのですがよろしくお願いします。
- mathjaxに慣れておらず読みにくくなってしまいました。すいません。 -- 物理独学生?
- 書き直します。 -- 物理独学生?
- うまく数式の位置をずらせなかったので、すみmせんが、このままでよろしくお願いします。 -- 物理独学生?
- 「なる」とは書いていません。「している」です。つまりそうなるようにしただけなので根拠はありません。 -- 前野?
- そういうふうにした理由は、あとでまとめる形に合わせたからです。慣習であるといってもいいです。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- 物理独学生?
無題 †
eita? (2020-08-31 (月) 14:51:04)
p99に複素成分の波は初期状態の中に「波がどちら向きに進行しているか」という情報が入っているとの記述がありますが、それがなぜか分かりません。$-ωt$が後に付くか、$ωt$が後に付くかでどちらに進行するか変わってくるのではないでしょうか?
- シュレーディンガー方程式の解の話をしているので、後ろにつくのは常に$e^{-i\omega t}$の形です。$e^{i\omega t}$は解になりません。$\omega$は通常正です。 -- 前野?
無題 †
元物理学者? (2020-08-31 (月) 11:42:42)
量子力学では運動量がp=h/λであらわされますけど左辺はベクトル量で右辺はスカラーになっていて不自然に感じます。こういうことはよくあることなのでしょうか。よろしくお願いします。
- $p={h\over\lambda}$のときの$p$は「運動量の大きさ」でスカラーです。ベクトルとしての運動量なら$\vec p=\hbar\vec k$($\vec k$は波数ベクトル)となります。 -- 前野?
- わかりやすい説明ありがとうございました。助かりました。 -- 元物理学者?
- わかりやすい説明ありがとうございました。助かりました。 -- 元物理学者?
- よくわかる量子力学で物質波はスカラー波であり向きはないと書いてあります。こうすると波数kの向きがなくなり結果的にpの向きも分からなくなるように思えてしまい ます。どういうことなのでしょうか初歩的 な質問だとは思いますがよろしくお願いします。 -- 物理独学生?
- 波には「進行方向」と「振動方向」があり、この二つの方向は独立です(同じ向きなら縦波、垂直なら横波)。スカラー波というのは縦波でも横波でもなく、その「振動方向」が空間のどっち向きでもない、という意味であり、「進行方向」がないわけではありません。 -- 前野?
- 波数ベクトルの向きは進行方向です。 -- 前野?
- よく分かりました。ありがとうございました。 -- 物理独学生?
- よく分かりました。ありがとうございました。 -- 物理独学生?
運動量表示(続) †
Yoshitake? (2020-07-03 (金) 10:23:55)
すみません、もう一点追加で質問させてください。
p82ではアインシュタインとドブロイの関係式から、波動関数をxで微分して$-i\hbar$をかけると運動量が出てくると考えて
$p\psi = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\psi$と置き換えていると思うのですが、これと、下の$\hat{p}|x\rangle = i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$の関係はどのようになっているのでしょうか?一見すると符号が逆になっていると思うのですが。
- 符号は逆にはなってません。本にも書いてありますが、$\psi(x)=\left<x\big|\psi\right>$で、$\hat p$を微分に置き換えたときの微分は、$\left<x\right|$に掛かります。 -- 前野?
- ありがとうございます。すっきりしました。$\hat{p}\psi(x) = \hat{p}\langle x|\psi\rangle = \langle x|\hat{p}^\dagger|\psi\rangle = \langle x|\hat{p}|\psi\rangle = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|\psi\rangle$ということですね。 -- Yoshitake?
- もう一つ、$\hat{p}|x\rangle = i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$の関係式は位置が定まった状態ベクトル$|x\rangle$ではない、一般の状態ベクトル$|\psi\rangle$では成り立たない、ということで正しいでしょうか?つまり、$\hat{p}|\psi\rangle = i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|\psi\rangle$は一般には正しくないということでよろしいでしょうか? -- Yoshitake?
- それですっきりしちゃだめです。 $\hat p\psi(x)$も、$\hat p\left<x\big|\psi\right>$も、おかしい式です。演算子はブラかケットに掛かるもので、ブラケットの外には掛かりません。 -- 前野?
- $\left|\psi\right>$というのは列ベクトルのようなもの(ブラの方は行ベクトルのようなもの)で、演算子は行列のようなものです。ブラとケットで内積を取ったあとで演算子を掛けるのは、変な計算だし、当然$\hat p\left<x\big|\psi\right>=\left<x\big|\hat p\big|\psi\right>$は成り立ちません。 -- 前野?
- $\hat p\left|\psi\right>=i\hbar{\partial\over\partial x}\left|\psi\right>$は、「一般的には」どころか、「どっからどうみても正しくない式」です。そもそも$\left|\psi\right>$は$x$の関数じゃないのに、$x$で微分している意味がわかりませんし(無理やり微分するとしたら0かな?) -- 前野?
- もちろん、$\hat p\left|\psi\right>$は0でない一つの状態ベクトルです。ブラとケットがベクトルで、間に入る$\hat p$が演算子であるという意味がわかってないのではないかと思われます。 -- 前野?
- すみません、基本的なことが分かっていなかったです。 -- Yoshitake?
- 元々の質問ですが、結局、p158の$\langle x|\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\langle x|$の両辺に$|\psi\rangle$をかけて、これが特に$\hat{p}$の固有関数になっている場合に、p82の$p\psi(x) = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\psi(x)$が出てくる、ということなんですね(?)。 -- Yoshitake?
- ↑「固有関数」ではなくて「固有ケット」の間違いです -- Yoshitake?
- もう一つ別のことをお聞きしたいのですが、p117で$\left(\frac{\partial}{\partial x}\right)^\dagger = -\frac{\partial}{\partial x}$となっていますよね。それで、p158の式(7.74)式$\langle x|\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\langle x|$の両辺の$\dagger$をとると、左辺は$\hat{p} |x\rangle$となるのは良いのですが、右辺は、$i$と$\frac{\partial}{\partial x}$の符号がひっくり返って$-i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$になってしまうのではないかと思ってしまったのですが、どこがおかしいのでしょうか?(何度もすみません・・・) -- Yoshitake?
- 「これが特に$\hat p$の固有ケットになっている場合に」→固有ケット(になっている必要はありません。$\psi$がどんな状態でも、$x$表示では$\hat p$は$-i\hbar{\partial \over \partial x}$です。-- 前野?
- p117は「$\psi^*(x)=\left<\psi\big|x\right>$と$\psi(x)=\left<x\big|\psi\right>$を掛けて$x$積分」の間に${\partial \over \partial x}$を挟むという計算において、この微分がどっちに掛かるかによってどう変わるかという話をしてます。 -- 前野?
- それに対して${\partial\over\partial x}\left|x\right>$の共役が${\partial \over\partial x}\left|x\right>$だというときは、$x$の関数である$\left|x\right>$を微分してます。 -- 前野?
- 微分の定義に戻って考えると、${1\over \Delta x}\left(\left|x+\Delta x\right>-\left|x\right>\right)$というベクトルの共役を取っているだけです。結果は${1\over \Delta x}\left(\left<x+\Delta x\right|-\left<x\right|\right)$ -- 前野?
- p117でマイナスがついた理由は「部分積分をするから」です。ここでは部分積分の出番はありません。 -- 前野?
- もう一つ別のことをお聞きしたいのですが、p117で$\left(\frac{\partial}{\partial x}\right)^\dagger = -\frac{\partial}{\partial x}$となっていますよね。それで、p158の式(7.74)式$\langle x|\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\langle x|$の両辺の$\dagger$をとると、左辺は$\hat{p} |x\rangle$となるのは良いのですが、右辺は、$i$と$\frac{\partial}{\partial x}$の符号がひっくり返って$-i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$になってしまうのではないかと思ってしまったのですが、どこがおかしいのでしょうか?(何度もすみません・・・) -- Yoshitake?
- ↑すみません、間違いです -- Yoshitake?
- 「固有ケットになっている場合に」と書いたのは、$\langle x|\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\langle x|$の両辺に$|\psi\rangle$をかけて、$\langle x|\hat{p}|\psi\rangle = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\psi(x)|$となり、左辺は$|\psi\rangle$が$\hat{p}$の固有関数になっている場合に限り$\langle x|\hat{p}|\psi\rangle=\langle x|p\psi\rangle = p\psi(x)$になってp82の式に一致する(p82では$\psi(x)$は$\mr{e}^{2\pi i \left(x/\lambda - \nu t\right)}$で$p=h/\lambda$です)、と思ったからです。 -- Yoshitake?
- $\frac{\partial}{\partial x}$の共役についてはおかげさまで理解できました。ありがとうございます。 -- Yoshitake?
- $\left<x\right|\hat p=-i\hbar{\partial\over \partial x}\left<x\right|$という式は、後ろに何も来なくても(あるいは$\left|x'\right>$が来ようが$\left|p\right>$が来ようが$\left|\psi\right>$が来ようが)関係なく成り立つ式です。固有関数に限る必要はありません。 -- 前野?
- はい、理解できました。ありがとうございました。 -- Yoshitake?
- はい、理解できました。ありがとうございました。 -- Yoshitake?
運動量表示 †
Yoshitake? (2020-07-03 (金) 10:00:16)
p159 p-表示の【補足】のところで
演算子$\hat{p}$をx-表示すると
$\hat{p}|x\rangle = i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$
あるいは
$\langle x|\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$
と書けるということですが、そうすると、教科書などによく書いてある、
「運動量演算子の座標表示は$\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}$である」といった文言は、厳密には意味がはっきりしていなくて(期待値などの計算をするうえでは単に$\hat{p}\rightarrow -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}$に置き換えればよい、くらいの意味しかなくて)、より正確には「運動量演算子の座標表示は、$|x\rangle$に左から作用するとき$\hat{p}=i\hbar \frac{\partial}{\partial x}$であり、$\langle x|$に右から作用するとき$\hat{p} = -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}|x\rangle$である」とするのが正しい、という理解でよいでしょうか?
同じことをくどくど繰り返してしまっているようですが、これまで特に考えもせず$\hat{p}\rightarrow -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}$に置き換えていたために、運動量表示のところで頭が混乱してしまい、質問させていただきました。
- 本に書いてあるとおりで、$\hat p$が$\left<x\right|$に掛かるなら$-\mathrm i\hbar{\partial \over\partial x}$、$\left|x\right>$に掛かるなら$\mathrm i\hbar{\partial \over\partial x}$です。多くの本で$-\mathrm i\hbar{\partial\over\partial x}$だけが書いてあるのは、掛かる相手が$\left<x\big|\psi\right>=\psi(x)$だからです。 -- 前野?
- 掛かる相手がいつでも$\psi(x)$で、「掛かる」というのが$\left<x\big|\hat p\big|\psi\right>$という結果なのなら、安心して$\hat p\to -\mathrm i\hbar{\partial\over\partial x}$と置き換えて構いません。 -- 前野?
無題 †
Yoshitake? (2020-07-02 (木) 09:02:55)
P229-230 エルミート多項式の計算のところで
p229で導いた漸化式
$a_{n-2} = -\frac{n(n-1)}{4}a_n$
を使って$H_4$を計算しようとすると、
まず$a_4 = 2^4=16$とすると、$a_2 = -\frac{4(4-1)}{4}16 = -48$となり、次に$a_0 = -\frac{2(2-1)}{4}(-48) = 24$
となってしまいます。本文中では$a_0=12$となっていて、他の文献を見ても$a_0=12$となっているのですが、どこがおかしいのでしょうか?
- ああ、これは確かに我ながら説明が悪いですね。(11.20)で$n-2$次までを書いてますが、たとえば$n-4$次を書くと$(n-2)(n-3)a_{n-2}\xi^{n-4}-2(n-4)a_{n-4}\xi^{n-4}+2\lambda a_{n-4}\xi^{n-4}=0$となります。 -- 前野?
- 最後の$\lambda$は$n$になるので、$(n-2)(n-3)a_{n-2}\xi^{n-4}-2(n-4)a_{n-4}\xi^{n-4}+2n a_{n-4}\xi^{n-4}=0$です。 -- 前野?
- つまり、最後の$n$だけは次数を下げていくときに一緒に下がっていかないわけです。 -- 前野?
- もともと$\lambda$だった$n$は最初の微分方程式についていた「定数」ですが、それ以外の$n$は$\xi$の次数から来てます(出自が違うわけです)。 -- 前野?
- なるほど、計算が合いました。ご丁寧にありがとうございます。 -- Yoshitake?
無題 †
Yamamoto? (2020-06-28 (日) 11:18:43)
付録F 21w
F.35とF.36式の間
の積分式にdxが抜けている様です
- 抜けてます、すみません。訂正しておきます。 -- 前野?
間違い箇所? †
Yamamoto? (2020-06-26 (金) 22:23:05)
よくわかる量子力学第8刷
P353 D.35式
eの肩
i → -i
ではないでしょうか?
- すいません、たしかにここは$-i$です。 -- 前野?
- 今サポートページ見たらこの間違い、発見されていたのに訂正漏れだったようです。次で訂正してもらいます。 -- 前野?
練習問題12-12の解答について †
山下 実? (2020-06-25 (木) 18:40:19)
p364及びp365の符号について
p364の最後の行$$-2/ξ**2(1/ξ-d/dξ)$$
p365 2行目 $$2ξ(d2/dξ2+1)-2α(1/ξ-d/dξ)$$
6行目 $$2/ξ*l(l+1)-2α(1/ξ-d/dξ)=2α*d/dξ+2(l(l+1)-α)1/ξ$$
ではないでしょうか。
- p364の最後の行は、手持ちのファイルでは${2\over\xi^2}\left(-{1\over\xi}+{\mathrm d\over\mathrm d\xi}\right)$となってます。ですから御指摘の式でOKです。 -- 前野?
- p365の2行目も、手元のファイルでは$2\xi\left({\mathrm d^2\over\mathrm d\xi^2}+1\right)+2\alpha\left(-{1\over\xi}+{\mathrm d\over\mathrm d\xi}\right)$ですので、御指摘の式と同じです。 -- 前野?
- 最後の式もあってます。 -- 前野?
- サポートページにある修正リストの方を参照してください。 -- 前野?
演習問題11-2回答について †
山下 実? (2020-06-18 (木) 12:10:25)
神戸大学経済学部卒業で、67歳になりますが、退職後趣味で物理を勉強しています。
むつかしいですが丁寧に計算式を記載していただいているので理解しやすいです。
「係数を比較すると」の後の数式左辺でtのn乗及びn!は不要ではないでしょうか。
- すいません、たしかにこの2つは不要です。 -- 前野?
式(6.23)について †
草間崇夫? (2020-05-16 (土) 17:21:28)
積分範囲が一周期と考えると∫ψm・ψn dx=Lとなり最後の行には周期Lが掛かると思うのですが。どうか宜しくお願いします。
- この$\psi$は$\int\psi^*_m \psi_n \mathrm dx=\delta_{mn}$と規格化されていると思ってください。 -- 前野?
- ありがとうございました。 -- 草間崇夫?
間違い箇所? †
Yamamoto? (2020-05-06 (水) 22:33:06)
よくわかる量子力学第8刷 下記箇所に間違いがあるのではないかと思います
P319 A.7式の第二項
P329 A-41式の符号
- p319については、$\partial_x V$は${\partial V\over\partial x}$の省略記法なのですが、ここだけ省略する意味もあまりないので、次の版から${\partial V\over\partial x}$に直したいと思います。 -- 前野?
- p329は、(A.41)ではなく、その2行上の$\left(-{\partial^2 H(x,p)\over \partial p^2}\delta p\delta t , \delta p+{\partial^2 H(x,p)\over \partial p\partial x}\delta p\delta t \right)$が正しくは$\left({\partial^2 H(x,p)\over \partial p^2}\delta p\delta t , \delta p-{\partial^2 H(x,p)\over \partial p\partial x}\delta p\delta t \right)$でした。 -- 前野?
P334(B.3)について †
(2020-04-07 (火) 00:09:59)
P334(B.3)のフーリエ変換の説明において、計算過程で登場した定積分がディラックのデルタとなっていて2Lを乗じ忘れているように思えました。既にご存知である、もしくは私の間違いでしたらすみません
- すみません、クロネッカーのデルタでした --
- ああ、ほんとだすみません。横になった}の下のは、$=2L\delta_{mn}$です。 -- 前野?
P170 問い8-2について †
大学生? (2020-03-13 (金) 21:48:24)
P170の練習問題(問い8-2)について質問です。
ヒントにpψ=ikxψとありますが、これはどこからくるものなのですか?
- 計算しようとしている式は$\psi_1-ik\psi_2=0$で、$\psi_1=p\psi,\psi_2=x\psi$です。今$<x>=<p>=0$であることに注意。 -- 前野?
- わかりました、ありがとうございます! -- 大学生?
問い12-1 †
(2020-01-09 (木) 23:24:27)
前野様
お世話になっております。
P.263の練習問題【問12-1】について質問です。
問12-1において、(12.50)をひっくり返してL=-p×xを計算するとすべて消えて0になってしまい、(12.50)と一致しません。
どうすればひっくりかえした結果を(12.50)と同じ形にできるのでしょうか
- p120のFAQを読んでください。ここで考えているのは演算子なので、「さらにこの後ろに任意の関数がある」と思って計算しなくてはいけません。 -- 前野?
- すみません、見落としておりました。ありがとうございます! -- 問12-1?
「よくわかる量子力学」サポート掲示板2019年12月まで