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★ウルトラマンネクサス3話め
けっこう面白いと思うな。ただ、シリアスにやろうとして戦闘シーンも少なく地味。今日は前半でやっと怪獣とウルトラマンが空中戦やる、と思ったらなんか異空間(まぬけ時空?)に入っちゃって、その中で戦っているから戦闘シーンは「なんかこのへんで戦っているらしい」という表現だけ。それじゃ燃えないだろうに(次回はちゃんと間抜け時空内の描写もあるようだが)。
ところできっつい性格と情緒不安定て嫌われキャラの副隊長(女性)をやっている役者さん、どっかで見た顔だと思ってたが、やっと思い出した。ガオレンジャーの映画でお姫さまやってたんだ。あの映画の時は「この役者さん、お姫さまらしくない顔だよなぁ」と思ってた。どっちかつーと怖い顔なんだよな。でもネクサスでの役柄には合っている。
★ガンダムSEED
Destiny2話め
あー、なんか前作と似たようなキャラが出すぎ、似たような展開多すぎ。前が面白かったんならそれなりに見ようという気になるもんだが、前作自体があまり面白くなかったんだよな。はやくも惰性モードです。
★娘が「アイ、ロボット」を観てくる
友人何人かとつれだって。感想を聞いて、「おもしろかったよ」というので「『うそつきロボット』(アシモフの原作の子供向け本のタイトル)が原作だって気づいた?」と聞いたら「そっれはわからんかったわあ」と言ってた。やっぱり原作とはまるで違う話らしい。
★ああ風邪がひどい
どうもいけませんな。
★台風の日
今日の台風は間違いなく今年一番・・・いやわしが沖縄に来て一番の強風だったかも。一日家にて量子力学の教科書作ってすごす。
★タイムマシン続報
って、前にこれについて書いたのは2002年の4月7日と4月9日と、えらい昔なのだが。今日、「Can a circulating light beam
produce a time
machine?」という論文を見つける。まだちゃんと読んでないがMallettさんの論文に対して批判的なもの。特異点はあるし、ミンコフスキー時空から作り出せる解になってないぞ、とのこと。
だいたい、物理の論文で「Can
なんとかかんとか?」というタイトルだと内容は「できねーよ!」ってのが定番だな。
★今日の更新
「量子力学」の講義録、第2回。
★電磁場なき電磁気学
4年生相手に電磁気をベクトルポテンシャルを使って書き直す、という話をしていて、前から思っていた、
「電場と磁場って、いらなくね?」
という思いを強くした。「ベクトルポテンシャルとは何ぞや?(その1)」(あっ、しまったその2のファイルが書きかけのままだ)にも書いたけど、ベクトルポテンシャルとスカラーポテンシャルをあわせて4元ベクトルにしたA^μの方が電場や磁場よりも基本的な量である。A^μを使って書くと、マックスウェル方程式のうち半分は物理法則でなくただの恒等式になってしまうほどだし、量子力学ではAB効果という、ベクトルポテンシャルあらばこその現象だってある。だったら電磁気学を講義なり勉強なりする時に、最初からベクトルポテンシャルだけで話すれば効率的ではなかろうか。たとえば授業計画はこんな感じになるのだ。
第1章 静電気力学
静電気のクーロンの法則を実験事実として紹介して、次にそれに対応する位置エネルギーを求め、「単位試験電荷あたりの位置エネルギー」としてスカラーポテンシャルを導入する。
第2章 電流力学
「同種電荷が反発して異種電荷が引き合うように、同方向電流は引き合って逆方向電流は反発しあう」という『電流に関するクーロンの法則』を教える。そして「磁石のN極とS極が引き合うのは、磁石の正体が原子内のマイクロ電流(電磁石ならまさに電流そのもの)であって、NとSが向き合っている時には同方向に電流が流れているからである。磁石から磁力線が出て引っ張り合うというのは、子供向けの説明であってほんとじゃない」というふうに教える。で、スカラーポテンシャルと同じように定義されるものとしてベクトルポテンシャルを導入する。
この後は電磁誘導現象にあたるものをスカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルの相互作用のような形で表して、ここまでで求めているポテンシャルの式とあわせてA^μに対する運動方程式(恒等式にならない方のマックスウェル方程式)を導出していく、という流れでもいいだろうし、スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルが二つあわせて4元ベクトルになるよ、という感じで相対論的に話を持っていってもよさそうだ。どっちにせよ電場や磁場を使って記述するよりかなりすっきりする(特に相対論的不変性はすごく楽に見えるはずだ)。
「電場や磁場が出てこないなんて!」と反発くらいそうな気もちょっとするが、これはこれで楽なんじゃないかという気もしないでもない。ちゅーかいっぺんそういう流れで電磁気学を講義してみたい。
問題になりそうなのはゲージ変換とかだな。最初はローレンツゲージで話しておいて、「実は不変性があるんだよ〜ん」とゲージ非固定な話に持っていくとか。
どっかにそういう教科書ないんかな。
★続・電磁場なき電磁気学
普通のカリキュラムでは、大学4年まで、電場と磁場があるものとして授業を進めるはずです。
電場と磁場の説明をしないというのは、かなり無理があるのではないですか。
というメールが来て、あまりにもパターン的反応にびっくりする。
普通じゃないことなんてこっちは百も承知である。「あえて普通じゃないカリキュラムをやってみてもいいんじゃないか」という話をしているところに、「普通のカリキュラムでは・・・・」という理由で「無理があるのではないですか」と反論されても、そもそも会話が通じてない。どうせなら「普通のカリキュラムはこういう点でベクトルポテンシャル中心のカリキュラムよりすぐれている」というところを教えて欲しいものだ。せめて「そんなカリキュラムで授業したら他の普通の本を読むとき困る。だから普通の方がいい」ぐらいのことは言って欲しいものだ(もっともこう言われたってわしは「単なる数の論理だったらこっちの方が数が多くなれば勝ちじゃん」としか思わない)。
だいたい、わしは「電場と磁場の説明をしない」とは言ってない。「磁石から磁力線が出て引っ張り合うというのは、子供向けの説明であってほんとじゃない」と説明しよう、と言っているのである。まぁタイトルとしては「電磁場なき電磁気学」と大きく出ましたがね。
もちろんわしは普通のカリキュラムが全然だめだとは思わない。ただ、普通すなわち「電場と磁場」を捨ててベクトルポテンシャルで電磁場を語ることにはけっこう大きなメリットがあるのではないかと思っているだけのことである。
★ウルトラマンネクサス4回め
ああ、やっとウルトラマンが活躍したねぇ。わしは面白いと思うんだが、小学校2年生の息子に「面白いか?」と聞くと答えは「微妙」。とはいえ朝7時半からちゃんと起きてみてはいる。
★お休み
最近休日はぐーすか寝ちゃうな。
★ほほえましい親子の会話
小学校2年生の息子は、まだ甘えたである。母親(我が妻)にべたべたべたべたとくっつく。
わしが「おまえなー、わしの嫁さんといちゃいちゃしやがって。いつかお前が嫁さんもろうたらいちゃいちゃさせてもらうからな」と言ったら、息子はこう言った。
「ふん、どうせそのころはとーちゃん死んでいるよ」
おまえの婚期はそんなに遅いのか、それともわしはそんなに早死になのか。
どっちにせよブラックな受け答えである。
★今井巧先生死去
というニュースをあちこちで見る。ロゲルギストの一人、ってのがよく言及されているが、白状すると(いやもう前にも白状したのだが)、わしいまだに「物理の散歩道」を読んでないのだ。いつか読まないといかんよなぁ、授業とかでなんか話した時に学生に「えっ、ロゲルギストにはこう載ってましたけど」とか言われてあわてないためにも(^_^;)。もっとも最近の学生は「ロゲルギストに云々」なんて言わずに「先生の話の元ねたは柳田理科雄ですね」なんて言われたりするからちょっとめげるが。
話がそれた。
そんなわしにとって今井先生というのは「電磁気学を考える」の著者である(残念ながら面識はない)。ちなみにリンクしたamazonでの書評ではえらく評判が悪い。「トンデモ本では?」とまで書いてあるが、そりゃひどいというか、あんまりな評価だと思う。この本は電磁気学を「電気力線と磁力線の力学」と考える本で、「なるほど電磁気学をこんなふうにして考えても(教えても)いいんだなぁ」とわからせてくれる、印象に残る本だった。他の本とはアプローチの仕方が違うだけで、中身はちゃんとした、非常に面白い電磁気の本だと思う。そのアプローチの仕方がわかりやすいかどうかは人によるのかもしれないが、私にとってはオーソドックスな電磁気も、この本流の電磁気も、どっちも同じぐらいわかりやすく、同じぐらいわかりにくい(^_^;)。
わしは無宗教なので冥福は祈らないが、「これまで、素晴らしい仕事をどうもありがとうございました」と言いたい。
★電磁気学へのアプローチといえば
こないだから日記に書いている「電磁場なき電磁気学」も、その一つにできるかもしれない・・・ってなことを考えていたら、田崎晴明さんよりメールが。1行目が
なのでぎょっとするが、もちろん田崎さんがこんなことを言うわけなく、これは冗談であり、その後に、
と、たいへん真っ当なる「ベクトルポテンシャルで電磁気を押し切ることの問題点」が指摘されている。さらに、
と御指摘は続く。確かにゲージ変換のせいで観測可能量じゃないということは問題になると22日の日記でも書いた。そもそも「ベクトルポテンシャルなんて物理的じゃねーよ」とさんざん言われたのもこのせいなんだけど。
しかし、わしの感触では、電流素辺と電流素辺の間に働く引力、みたいなのを定義してからその力に対するポテンシャルとしてベクトルポテンシャルを導入するというのは、「電荷の間に力が働くからスカラーポテンシャルを導入しよう」というのと同じ程度の天下り度で説明つけられそうな気がする。もっともそうやって作ったベクトルポテンシャルでもやっぱりゲージ不変性はあるんだが、それは電流の保存則に結びついて出てくるから、「こんだけぶんベクトルポテンシャルは決まらないけど、まぁいいよね」みたいな話にちゃんとできると思う。
いっぺん、まじめに書き下してみんといかんなぁ。なんとなく雰囲気で考えていても理解してもらいがたいし、人に説明してみるとわかること、ってのも多いし。
★今日の更新
「量子力学」の講義録、3回目。今回は、波の合成のjavaアプレットで「ほら、こうやると波をたくさん足すとΔxを小さくできるでしょ」というところを実演(^_^;)してみせた。
自分でもいかにしてΔxの小さい波が作れるかと遊んでみたが、やっぱりΔxを小さくするとminmum
packetに似た形になるところが面白いな。
それにしても授業がなかなか進まんな。予定では3回めで2章終わる予定だったのだが、まだ2章の半分だ。しかも実は2章までは前期の初等量子力学の復習が大半なのだ。のんびりしすぎるとまずいな。一応、「基礎はじっくりやって、基礎力がついたらスピードあげて飛ばす」というつもりではいるのだが。
★解析力学演習の問題で
お箸を茶碗に置いたら、右図のようになりました。仮想仕事の原理を使って箸の角度を求めなさい、という感じの問題を出しておいて、その問題の横っちょに右のような図を描いておいたら、学生が質問に来た。
「つりあっているとしたら、モーメントが消えるためには3つの力を延長したら1点で交わらなくてはいけないと思うんですが、この図だとそうなっていませんけど」
あ、ほんとだ(^_^;)。まさつは無視するということなんで、重力と垂直抗力2つの3力でつりあいになるんだけど、確かに図に書き込んでみると1点で交わらないな(左図参照)。
っていうか、ごめん、そこまで考えて図描いてなかったよ(;_;)。
適当に「こんなもんだろ」って感じで描いてしまった。まさかこんなところをつっこまれるとは、不覚。まぁ、不覚を取るのはこれが始めてでもないのだが。
ちなみにこの図も、重力が小さすぎる、という突っ込みが入りそうだ(^_^;)。矢印の長さは正確に力を表しているわけではありませんので念のため。
★あっ、ふとみたら
カウンターが300000を越してました。こんなページを見に来てくれるみなさん、どうもありがとうございます。
★ずっと前の日記で
「ボーリング調査というのは床にボーリングの球ころがして床が水平かどうか確かめることだ、と言って娘をだましたが、娘がほんとにだまされたのか、話をあわせていただけなのかわからん」という話を書いた。今日娘がつかつかと怒ったような笑ったような顔して寄ってきて
「なぁなぁとーちゃん、前にボーリング調査ってどーゆーのか教えてくれたよね?」
と言う。「ああ、教えたよ、っていうか、あの時は法螺吹いたけどな」と答えると、
「だよねぇー。教科書にボーリング調査の図が載っててさ。私それみた瞬間、
あの法螺吹き親父がぁ〜〜〜
って思っちゃったよ」と言う。
「おまえ、その教科書見るまでは信じとったんかい」と言うと、「だって説得力あったもん」とか抜かす。
ないない、説得力皆無だってば。
まぁ、「娘に法螺吹き親父と呼ばれる」ということはわしの人生の目標のうちの36番めぐらいには入っていたことっであるから、計画通り、問題ない。
★ウルトラマンネクサス
いよいよ面白くなってきた。今回のウルトラマンは地球防衛軍関連に所属してない人の変身なので、「はよウルトラマンに変身せんかい」と思う暇もなく、怪獣出てきたらすかっと人目をはばかりつつも変身しているところはいいですな。今回は、その防衛軍に怪獣と同じ扱いを受けて攻撃されてむっとしているウルトラマンがラブリー。
★娘との会話
今日も風邪で喉が痛く鼻がぐすぐすで、ついでに頭痛もする。というわけで娘に「とーちゃん今日は風邪で頭が痛い。仕事している時はどうってことないんだけど、休みの日になるとすごく頭痛くなるんだよ」と言うと、さらっとこう答えた。
「じゃあ、休みの日も仕事したらええねん」
ごもっとも。