「よくわかる解析力学」(東京図書)サポート掲示板 †
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p.235の角運動量の保存に関する記述に対する疑問 †
内藤? 20:00:08)
こんばんは。
素晴らしい書籍をご執筆頂きありがとうございます。
p.235の下から6行目に、
「角運動量のx成分とy成分が保存するなら、z成分も保存する」
とあります。
たしかに、数式を追っていくと、そのようになるのは納得できていると思います。
しかし、力のモーメントのx,y成分が0でz成分が非0の場合、
角運動量のx,y成分は保存するがz成分は保存しないという状況はあると思うのですが、私は何を誤解しているのかご教示願えないでしょうか?
- その状況(は保存するがが保存しない)はあるのですが、それは「特定の初期状態を取った場合」なんです。ここで考えているのは「あるハミルトニアンがあって、任意の初期状態に対して角運動量が保存するかどうか」という話です。力のモーメントのz成分を0でないようにしようとすると、ハミルトニアンが角度φに依存していることになります。ところがそうするとモーメントにはx成分、y成分も生まれてしまうわけです。 -- 前野?
- たとえば粒子のにが含まれているとすると、いかにもz軸周りにトルクを作ってくれそうです。ところがこの「z軸周りに回そうとする力」は(z=0の平面上に粒子がいる場合を除き)x軸周りやy軸周りの力のモーメントも作ってしまうのです。つまり最初xy平面(z=0)にいるという場合を除き、角運動量のx、y成分は保存しないことになります。 -- 前野?
- p235での議論はハミルトニアンしか指定してないので「任意の初期状態で成り立つ関係」を議論しているのだということに注意してください。 -- 前野?
- ご丁寧なご回答、本当にありがとうございます。前野先生の仰っていることの大半は理解できているつもりなのですが、一点だけどうしても理解できないことがあります。p.235の記述が、「任意の」、つまり「一般的な」初期状態で成り立つ関係なのであれば、「特定の」、つまり「特殊な」初期状態の場合も成り立たなければおかしい気がするのです。「z成分のみが0でないトルクが働いており、しかもxy平面上で運動しているという、ハミルトニアン及び初期条件が極めて特殊な場合は例外とする」と理解すれば良いのでしょうか? -- 内藤?
- p235で説明している「保存する」はすなわち「ハミルトニアンと交換する」で、これは初期条件に依らない言明をしてます。逆に「保存しない」は「ハミルトニアンと交換しない(ポアッソン括弧が0でない)」です。例に出したxy平面の場合は、とハミルトニアンのポアッソン括弧が(xy平面上では消えるが)一般には0でないという状態なわけです。P235で説明しているのは「が(どんなときも)保存するなら、も(どんなときも)保存する」なので、これの待遇は「が保存しない場合があるなら、が保存しない場合がある」 -- 前野?
- 具体的に、ハミルトニアンが角運動量を保存しないような項を含んでいる場合、になり、が保存しませんが、このときたとえば$\{L_x,H\}=- -- 前野?
- 具体的に、ハミルトニアンが角運動量を保存しないような項を含んでいる場合、になり、が保存しませんが、このときたとえばのようになって、ならば保存しますが、一般には保存しません(も同様)。 -- 前野?
の等式 †
細川? 17:23:20)
の という等式は拘束条件を代入したことですべての(?) に対して が成り立つから になって が導けるという理解であってますでしょうか?
- はい、その式からです。 -- 前野?
- ありがとうございます -- 細川?
問い4-1の解答について †
もり? 23:48:55)
「問い4-1」の解答がp355の、にありますが、Lを0からTまで積分して
^2T を得ていますがなぜこの結果になるのかわからないのですが、
式を整理するとこの式になるでしょうか?
- の --
- D.54のこの行の一つ上の行の式を整理すると、上の式を得られると思うのですがmを含む項がなぜ消えるのか知りたいというところです。 -- もり?
- なので、それを使って整理します。 -- 前野?
- 解決しました・・ありがとうございました。 -- もり?
11.44`45について †
物理屋気取り? 11:16:15)
この部分でω=f+gとされていますが、和になるというのはなぜ保証されますか?
- あ、すみません、前提となる式自体がうまくわかれてました。削除でお願いします。 -- 物理屋気取り?
母関数 †
物理屋気取り? 10:01:17)
正準変換のところで出てくる母関数ですが、この母関数を求めるような例題がどこかにありましたでしょうか?見落としでしたらすみません。例えば大学院入試などではこれは与えられたものを使って解く、と言った感じになるのでしょうか?自分で良い感じの母関数をお思いつくのは難しいですか?
- 失礼しました。10.2.4にありました。 -- 物理屋気取?
- 失礼しました。10.2.4にありました。 -- 物理屋気取?
積分範囲 †
きょんきょん(井上恭輔)? 14:39:38)
作用で出てくる積分の積分区間がではなく、有界な区間なのはなぜでしょうか。今まで私は、本当はにしたいけれど積分が発散するのがこわいから計算テクニックとして有界にしたのかと思っていました。いろいろな、に対して、区間の作用の停留条件を出すと、全時刻でのオイラーラグランジュ方程式が出ると考えていました。しかし、ほかの人の話を聞くとそうでもないらしいです。
- 「」 -- きょんきょん?
- 「よくわかる解析力学」からは離れますが、特殊相対性理論の電磁場作用で積分範囲を無限(時空全体)にすることが正当化されたら積分範囲が(時空の)座標系によらないのでかっこいいと思います。(直前の投稿は間違いです。) -- きょんきょん?
- 以上です。もしよければお答えいただけますと幸いです。 -- きょんきょん?
- インテグラルのところで微小量を忘れています。 -- きょんきょん?
- もともと解析力学での作用積分の使い方は「両端を固定した経路の中から極小(または極大)となるものを探す」なので、両端を区間にするのが普通です。にしても固定はできますが。 -- 前野?
- ありがとうございます。 -- きょんきょん?
∊? †
物理のヒヨコ? 21:55:49)
今晩は、お世話になります。
p.369(D.131)の∑[k] ∊kijδkℓm のδは、もしかして∊ですか?
- すいません、これはです。 -- 前野?
- あの・・サポートページにまだ訂正情報が載っていないようです。 -- 物理のヒヨコ?
- すいません、うっかりです。今から載せます。 -- 前野?
- 有難うございます。急かしているようでスイマセン ^_^; -- 物理のヒヨコ?
p37〜38 テーラー展開? †
いぬ¥? 14:15:10)
δIを求めるために給すう展開しています。テーラー展開と記載がありますが、
X=0 を代入しているところを見るとマクローリン展開
じゃないでしょうか。
初学者はこういう瑣細なところで引っかかります
- 「x=0でのテイラー展開」が「マクローリン展開」(つまりテイラー展開はマクローリン展開を含む)なので、どっちでもいいです。個人的な意見としては、一般的な(広い範囲で使える)名前があるのなら、そっちだけ使えばいいのになぁ、と思います。 -- 前野?
p29フェルマーの定理か原理かどっちですか †
イヌ? 14:11:55)
p29のタイトルは
フェルマーの原理
になっています。
しかし
p292.2.1直下には
フェルマーの定理
と記載されています
どちらが正しいのですか?
- これは「原理」が正しいですね(フェルマーの定理と呼ぶこともありますが)。タイプミスでした、すみません。 -- 前野?
物理のヒヨコ? 03:41:29)
今晩は、お世話になります。
P.346と353の式D.1とD37で、なぜ・の前に2が付くのでしょうか?
- の意味は「との差ですから、のような計算をすると2が出ます(2次の項は無視です)。 -- 前野?
- ああ、Δ|Xi - Xj|² の意味はそういう意味でしたか!ところで、WIKiにネーターの定理は『数学の定理』とありますが、この本にあるように解析力学を使って証明された『物理の定理』なのでしょうか?それとも、群論とか抽象代数学とかのもっと純粋な数学を使って証明されたのでしょうか?そして、空間・時間並進不変性=空間・時間並進対称性(対称性のある所に何らかの不変量がある)と考えて良いのでしょうか? -- 物理のヒヨコ?
- ネーターの定理が数学的に証明できるのは、本に書いてある通りで、だからこそ「数学の定理」です。解析力学を使って証明というより、なにかの積分量(作用とか)がなにかの変換に対して不変なときにはいつでも出てきます。 -- 前野?
- なるほど。ずっと、数学で有名なネーター女史のネーターの定理は、難しい純粋数学を使って証明されたものだと思っていたので、思いもかけず解析力学の数学であっさり(?)証明されていたので少しビックリしました。多分、前野先生の説明が分かり易いのでそう感じたのかもしれません。回答ありがとうございました。 --
p180 ラグランジアンについて †
やま? 20:39:26)
2点(3点?)質問させていただきたいです。
・というのは角運動量ベクトルを慣性系から見てで展開したときの成分という解釈で良いでしょうか。
またこのときX系から見た角速度ベクトルというのはどうなるのでしょう
・ラグランジアンの変数をとして微分してはいけないのでしょうか。オイラーの運土方程式にもオイラー角は残っていませんしはじめからで議論するというわけにはいかないのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
- は角速度ベクトルの成分です。ということでいいです。「慣性系から見た」という言葉の意味がよくわかんないです。の形だったら座標系によりません。という座標系は慣性系ではありません。 -- 前野?
- でラグランジアン書いてしまうと時間微分が入らないので運動方程式にならないと思います。 -- 前野?
- 2つ目についてもう少し質問させて下さい。 -- やま?
- ではωを何かの時間微分とみなしてはいけないのでしょうか。自由粒子のラグランジアンと同じようなものになるような気がするのですが。よろしくお願い致します -- やま?
- は「なにか」じゃなく、の時間微分に三角関数が掛かった形で、既に書けています。 -- 前野?
- になれば幸せでしょうけど、今求まっている形を見るとそうなりません。 -- 前野?
- 理解しました。ありがとうございました!! -- やま?
p276について †
お? 18:11:20)
2つ質問があります。
10.130に出てくる運動量px,pyとm/,m/の違いは、全体の条件が入った運動量と磁場の影響を除いた運動量という認識で合っていますか?
また、10.127のラグラジアンで位置エネルギーになる部分(2項目)でF=-gradUで計算すると、ローレンツ力が1/2倍になってしまうのですが、10.127の2項目では何故1/2が付いているか分からないです。お願いします。
- 二つの運動量の違いは本に書いてあるとおりで、で定義されたものです(も同様)。には磁場の影響が入っているのは確かですが、「全体の条件が入った運動量」とか「磁場の影響を除いた運動量」という言葉の意味が不明瞭なので、その認識が合っているかどうか、私には判断できません。 -- 前野?
- 第2の質問ですが、この場合はに対応する部分が速度にも依存しているので、単純に-grad Uしても力にはならないです。がついているのは、正しい運動方程式が出るようにです。 -- 前野?
- 1つ目の質問は、もう1回読んで自己解決しました! -- お?
- 2つ目の質問も理解しました。ありがとうございました! -- お?
p226の問い10-8の解答について †
え? 22:29:34)
p365のD.106の下から2行目の式の2項目の括弧内は、をを使った表現でとして計算したのですか?これで導出できたのですが、q,Qは独立と問題で決めているのでQが従属変数になってないかと思ってしまいます。
また、同じ括弧内でpをtで偏微分すると何故0になるのか分からないです。お願いします。
- 題名のページ数を間違えました。p266の問い10.8でした。 -- え?
- その上の方でやっている計算と同じで、とは、の中のが微分されるかどうかの違いなので、その違いの分を引いてます。逆にを計算するときに、1個めの(の中の)を微分した項と2個めの(最後のの)を微分した項に分かれると思えば計算できます。 -- 前野?
- で微分すると0になっているはです。つまり「を独立変数だと考えたときの」です。これはそのものであって、は入ってません。 -- 前野?
- p,q,tが自由に変化できるで、pも自由に動くためにはq,tは存在していないことになるからpそのものになるということですか? -- え?
- 難しいこと考える必要はありません。ですからが一定としてで微分すりゃ0です。 -- 前野?
- その考え方でしっくりきました。ありがとうございました! -- え?
p266の問い10-8の解答について †
え? 18:33:39)
p364のD.105で、なぜをにした時そのような式になるのか分かりません。途中式を教えていただきたいです。また、D.105のしたに書いてある式がなぜイコールになっているかも分からないです。お願いします。
- D.105については、ルジャンドル変換でに変えたのですか?上手くできないです。 -- え?
- をを使った表現にするということは、を独立変数じゃなくの関数だと考える、というふうに立場を変えることになります。 -- 前野?
- ということになりますが、この式をで偏微分するとき、「を使った表現」では、の中のも微分します。一方「を使った表現なら、その微分は要りません。こちらの立場ではは独立変数であって、の関数ではないからです。 -- 前野?
- つまりと の間には、の1番めのを微分するかしないかの差があるから、それを引いているということです。 -- 前野?
- を行うとすると、「1番目のを微分した項」と「2番目のを微分した項」が出てくるが、をで微分するときには「1番め〜」はない、ということです。 -- 前野?
- に関しては(10.6)の最初の式になってます(正準変換ではです)。あるいは問い10-5でも出しています。-- 前野?
- 理解できました。わかりやすい説明をありがとうございました! -- え?
p254の10.38について †
う? 14:54:47)
10.36をN回繰り返すと10.38になるとのことで、その説明にλ^nの項がNCn個あるということを使った。とありますが、二項定理からきているのでしょうか?そうなるとλ^nの分母に付いていたN^nはどこにいったのですか?N→♾に整理すると10.38のような形にできるのですか?10.39~10.40は理解できました。
- が出てくるのはもちろん二項定理です。 -- 前野?
- と考えると、この量はでとなる量ですので、それでは消えます。 -- 前野?
- できました!ありがとうございました。 -- う?
p201の8.32について †
い? 18:31:41)
8.31から8.32の過程で、8.31の∑の中の第2項の部分が8.32で消えているのが何故か分からないですJの中に入ったのですか?
- 消えてません。逆に8.32の時間微分を積の微分を使ってバラしてやれば元の8.31に戻ります。 -- 前野?
- 気がつきませんでした。ありがとうございました! -- い?
第7章の7.70式について †
あ? 11:26:27)
7.69式と7.70式の間に書いてある微分方程式は、ωXとωYのどちらも同じ形ということですか?
となると解が
ωX=Acos+Bsin
合成して
√sin→ω0sin
となってωYも同じ解となり、7.70式の形に導出できないです。
途中式をお願いできないでしょうか
- は行列の式なので、実は2つの式があることはおわかりでしょうか。それを書き下すと、と、の2式になります。 -- 前野?
- この式から、という式も作れるし、という式も作れます。 -- 前野?
- というのがとの間でやっていることです。そして、との関係を考えると、がcosならはsinで表されることになります。 -- 前野?
- なるほど -- あ?
- この場合では、ωXは三角関数の合成でcosとしてωYはωXとの関係からsinにできたよってことですか?ωXがsinでωYがcosでも大丈夫ですか? -- あ?
- の微分がに比例なので、がならはですね。 -- 前野?
- 理解できました!ありがとうございました -- あ?
第6章について †
あいうえお? 15:51:47)
p162の振幅が
Cpsin/lx)
となるのはなぜですか?
6.66式から、sinがつくのは分かるのですが/lのところがなぜそうなるのか分からないです。
- /lのlは元々はバネの個数だけど、無限にあるから弦の長さに置き換えれたということですか?物体の個数が無限だから弦の長さになるという解釈の方がいいですか? -- あいうえお?
- ののから来てます。このは「番目の物体」を表してますから、からまでの距離をとすれば、変位してないときの物体と物体の距離はなので、という対応になってます。 -- 前野?
- つまりは、です。 -- 前野?
- 0番目とN+1番目の物体は、両端の壁とバネの接合部分ということですか? -- あいうえお?
- そう考えていいです。-- 前野?
- ありがとうございました! -- あいうえお?
第6章の6.88式について †
あいうえお? 15:47:44)
6.67式の作用を書き換えているということですが、y1とyNについての位置エネルギーはなぜ6.88式では無くなっているのですか?
- ああ、これは本当は入れるべきですね。あるいはをに変えて、「ただしとする」と注釈をつけるべきでした。 -- 前野?
- この後、連続極限を取る(Nを無限大にする)ので、端っこの部分のちょっとした違いは結果に寄与しないので、ちょっと雑な書き方になってます。 -- 前野?
- ありがとうございました! -- あいうえお?
12頁の内容につきまして †
大学生? 03:04:15)
解析力学を勉強しはじめた者です。
『よくわかる解析力学』の12頁の一部記述に対する理解が不安でしたので質問させていただきます。
12頁の中央辺りにある記述に「この二つを決めれば、次の加速度は運動方程式から決まる」とありますが、この文が指す内容は
初等力学で扱われる力は位置と速度、そして時刻の関数で表せるという経験則と運動方程式を併せて、ある時刻における加速度を求める。
という意味でしょうか?
また12頁の内容とは無関係かもしれませんが、力学の教科書でよく説明される初期条件を決めれば力学系の運動状態が一意に決まるという主張は、上の内容に加えて、
先ほどの時刻における速度と加速度の値から微小時間だけ後の質点の位置と速度を決定し、先ほどの操作とこの操作を繰り返すことで力学系の位置を逐次的に時間追跡できる。
という理解の仕方で間違いないでしょうか。
解析力学自体の質問内容ではありませんが、自分の理解が不安だったので質問させていただきました。
- その理解で問題ないです。 -- 前野?
- 回答していただきありがとうございます。大変助かりました。 -- 大学生?
- 回答していただきありがとうございます。大変助かりました。 -- 大学生?
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