「よくわかる解析力学」(東京図書)サポート掲示板 †
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p196の(8.16)について †
Jun? 21:07:20)
ふと疑問に思ったのですが、ポテンシャルが並進不変の形であることから運動量保存則が導かれ、また作用·反作用の法則が導かれるとのことですが、摩擦力のようにポテンシャルを導けないけども、作用·反作用の法則を満たすような力はどのようにして考えれば良いでしょうか。ポテンシャルが定義できるという前提なのでしょうか?
- 摩擦は解析力学では扱えないと思って下さい。 -- 前野?
- 返信ありがとうございます。非勾配力はその時点で解析力学の範囲から外れると言ってしまって良いでしょうか。 -- Jun?
- 束縛力も非勾配力ですが、ラグランジュ未定乗数の形で入れられます。 -- 前野?
- そうなると、摩擦力は振り子でいう紐の長さといった、拘束条件が見当たらないから扱いづらいということでしょうか。では、物体を引くことによって生じた摩擦力によって、地球が動くことまで考慮にいれて(ある種運動量保存の結果を先取りしている気がしますが)重心速度が一定(もしくは不変)という拘束条件が置けるような気がするのですが、一般には成立しないということでしょうか。 -- Jun?
- 成立しないわけじゃなく、ラグランジュ形式にははまらないというだけです。 -- 前野?
- 返信ありがとうございます。未定乗数とる以前の問題ということでしょうか。では結局のところ摩擦力がラグランジュ形式で表すことが出来ない原因とは何でしょうか -- Jun?
P204 演習問題8-3のについて †
Shogo? 14:52:04)
の導出を教えていただきたいです。8.5ではεを角速度ベクトルのようにみて微小変位と結びつけてパラメータの微小変化を分解していましたが、剛体に固定されたframeの回転の場合はεを何と見ることでを導出しているのでしょうか?
- の意味は(あとで角運動量ベクトルと結びつくことからわかるように)剛体に固定された軸ではなく空間軸それぞれの周りの微小回転のパラメータであることは同じです。その意味については、ヒントの後半部分に少しだけ書いてあります(パラメータのとり方がちょっと極座標とは違うけど、軸回りの回転を表すパラメータであるには違いない)。 導出の簡単な方法は実は、解答(角運動量の成分が出てくること)からの逆算です。 -- 前野?
- 図形でどんなxyzの回転がどうなっているかを考えてもでてくるはずですが、説明結構面倒そうです(前にやったことはあるんですがそのメモが出てこない)。 -- 前野?
- わりと簡単に理解できるとの関係について書いておくと、の逆関係として、という式があります。 -- 前野?
- この最後のは、オイラー角による軸回りの回転がの変化との変化で得られることを示してます。の変化が軸回りの回転を生むことはすぐにわかると思います(オイラー角の図を見てください)。の変化はもともとの軸から傾いた軸の回転になるので、が掛かっています。 -- 前野?
- 残念ながらの方の説明が単純ではないですが、の場合、の場合などを順に考えていくとこの形になるのが理解できるかと思います。 -- 前野?
- 早速のご返信ありがとうございます。よく理解できました。 -- Shogo?
p224の(q,p+δp)のδtにおける位置の変化について †
Jun? 09:40:46)
p+δpのδtの変化ですが、本ではハミルトニアン(δpδtが掛かっている方)の偏微分がqの後pになっていますが、pの後qではないでしょうか。mathjaxの使い方が分からずこのような質問の書き方になりましたが、お願いします。
- よくよく考えてみればこの場合の偏微分は交換しますね。お騒がせしました -- Jun?
第4章 †
SH? 10:06:41)
P91のFAQの下の行
- gradの「なにか」を求めるのに、なぜ「なにを変分したら-md²x/dt²・δxが出てくるか」を考えるのですか?
最終的なS試はだと思うのですが、でLとUが出てくるのはなぜでしょうか。
- gradは微分。微分と変分は言葉は違いますが、「ある量を変化させたときにその量に依存する量がどう変化するか」を求めているという意味では、同じ計算です。 -- 前野?
- の時間積分が、逆にいえば求めたS試であるはという量の時間積分になっているということを示してます。 -- 前野?
- 出てくるようにしたいのが『-md²x/dt²・δx』である理由はなんですか。の「直前の結果を整理すると」について、p91-93で運動エネルギーにしか触れてないのに、急にLやUが出てくる理由は何でしょうか。 -- SH?
- ああ、Uが出てきたことに関する質問だったんですね。Uに関しては普通の微分でが出てくるのはのあたりでわかっていたので、これにさらにも出てくるようにするにはどうすればいいのかな、 -- 前野?
- から後の話です。 -- 前野?
- P93のからが導かれる計算過程を教えていただきたいです。 -- SH?
- オイラー・ラグランジュ方程式そのまんまです。 -- 前野?
- 理解できました。ありがとうございました。 -- SH?
微分の計算について †
大学一年生? 03:09:55)
巻末の数学的知識の解説のお陰もあり本書はあまり問題無く読み進められているのですが、もっと初歩的な部分で自分の理解が足りていないと感じたのでこちらにご質問させていただきます。
とするとき、
であり、 というものない(そのような量を考えることはない)、という理解は合っていますでしょうか。
同様に、 であった場合には
であり、 というものない(そのような量を考えることはない)ということでしょうか。
あるいは、 の逆写像 を考えて
のようにするのでしょうか。
また、これまで何冊か大学数学や物理の本を読んできて偏微分は(偏微分する変数以外を定数扱いするため例えば を で偏微分するときに は の式として展開せずに「定数」 として扱うように)「中身の依存関係まで見に行かない」微分、(全)微分は(例えば を で全微分するときに を の式として展開して微分したように)「中身の依存関係まで見に行く微分」というイメージを抱いているのですが、このような認識を持っていても大丈夫でしょうか。
このイメージのもとでは、上の例では( は に依存しない量であるため、 を の式として展開できない、すなわち「中身まで見に行けない」ため) や などのような量は考えられないだろうと思いました。
初歩的かつ長い質問で申し訳ありませんが、ご回答いただけると大変幸いに存じます。よろしくお願いいたします。
- すみません。本文が長すぎたのかシステムのバグを踏んでしまったのか、(少なくともこちらの環境では)本文が正常に表示されていません。正しく表示された本文のスクリーンショットをこちらにアップロードいたしましたのでこちらで同じ内容をご確認いただけます(p の前の @ を外してください)。 htt@ps://imgur.com/GZhncrR -- 大学一年生?
- 最初に書いた の(偏/全)微分に含まれる や はそれぞれ のように書けます(直し忘れました)。 -- 大学一年生?
- まず厳密な立場で考えると、と書いたならそれはもう「の関数」であって「の関数」ではありませんから、「を考えるのは無意味」です。を考えるのは「を代入する前」の段階でのみです。 -- 前野?
- そういう意味で、この状況では「もなければ、もない」というのが正しいです。 -- 前野?
- ただし、多くの場合「いったんをの関数ではないと考えて、計算終わったあとでを代入する」という操作を「暗黙のうちに」やっている場合が多々あります。その場合、「計算途中」としてが出現するわけです。 -- 前野?
- 偏微分は、「何と何を変数にしているか」を変えれば違う結果を出す計算なので、計算の途中で常に「今変数としているのはなにか?」を意識してないといけません。そういう意味で、と書いたら変数はなので「で微分(全微分も偏微分も)」はないわけです。ただ計算の途中経過としてを考えることはあるので、あくまでその途中経過の中で「で偏微分」が登場します。 -- 前野?
- なお、と書ける場合はそう書いてもいいけど、その場合は「の関数」であって、「で微分」はないです。しかし計算の途中経過では出てくることもある。 -- 前野?
- (記法の問題で誤解が生じやすいけれど)数学的には という記法はまず の関数 を考えて、後から と の関係を持ち出してきて二変数の定義域を から曲線(変数が増えれば曲面など) に制限している(そのため に対して定義域を から制限しない段階で などを考えることができる)と考えてよろしいでしょうか。 -- 大学一年生?
- また、本来はきちんと明記するべきですが とあったら と の関係を代入する前の二変数関数 について考えていて、 とあったら を代入して のみの関数になった (更に一変数関数らしく書けば など)を考えていて、(あまり見ないかもしれないけど) とあったら という逆対応を代入して のみの関数になった を考えていると思えば誤解は無さそうだというわけですね。 -- 大学一年生?
- そして( の逆対応が無いなどで) を のみの関数にできない場合には をそもそも考えない(ただし偏微分の方は普通に二変数関数のままにして考えられる)ということですね。同じことの復唱のような感じで申し訳ありませんが、このような理解で問題ありませんでしょうか。悩んでいたことが晴れてすっきりしております。ありがとうございます。 -- 大学一年生?
- 「まず〜〜〜を考えて、後から〜」の部分は、別に後から気づくわけではなくがなのは最初からわかっている場合もあるので必ずそうだとは限りませんが、理解としてはそれでいいと思います。また、本来はきちんと明記すべきところをさぼって省略してしまうことが多いのはおっしゃるとおりです。 -- 前野?
- 「まず」「後で」は実際にその間に時間差があるということではなく、比喩的に用いた表現でした。思考が整理されてとても感謝しております。ご回答ありがとうございました。 -- 大学一年生?
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