←2002年4月後半へ 最新の日記兼更新記録へ 2002年5月後半へ→
★今日の更新
「ハードSFのネタ教えます」のコーナー、やっと更新です。今回は「物理学者によるタイムパラドックス分析」。ただし、まだ完結してません。今回はビリヤードパラドックスについて書いただけ。次はなるべく早く更新するようにしたいものですが…。
★野球得点期待値
今日阪神の試合を見ながら「ノーアウト2塁で打率2割のバッターが二人続き、その次はピッチャーで打率5分だった場合、送りバントした方が得点確率はあがるのか、下がるのか」という問題を考えた。計算結果がどうだったかと実際にはどうだったは「あ〜あ、あ〜あ〜(;_;)阪神タイガース」のこの場所を見て欲しい。ただしこの計算は試合中にやったこともあって、ちょっと間違っている。バントの成功率を100%にしているところも非現実的だ。
まぁこの計算は一個のたたき台ってことにして。実際野球で得点が入る確率を上げるための最良の策は?という問題にまじめに答えるのは非常に難しそうだ。そこで単純なモデルで野球で1イニングに取れる点の期待値を計算するにはどうしたらいいかを考えてみよう。
まずは第一近似から始めるので、ホームラン、2塁打、3塁打は無視する。シングルヒットオンリー。さらにファーボールもシングルヒットと同じに扱う。というわけで、ランナー1塁でヒットを打っても1、2塁にしかならず、1、3塁にはならないとする。点が入るためには4本のヒットが必要ということになる(実際とはあわないけど、とりあえず第一近似なのである)。
ヒットの確率をa、アウトの確率をbとする(当然a+b=1)。三者凡退の確率はbbb。最初にヒットを打ったが後が続かなかった確率はabbb。2アウトになってからヒット3本で満塁、その後三振してチェンジになる確率はbbaaab、という感じになる。同じ2アウト満塁までいって三振でも、baababとか、aaabbbとか、他にもパターンはある。1イニングの中にはbが3つ必ずあり、最後はbで終わる。この列の中にaが4つ以上入っていると、それから3を引いた分だけ点が入る(今の設定ではヒットはファーボールと同じだということに注意)。
ということを考えると、N点入る確率は、次のようなものの和になる。
(aがN+3個、bが2個の並びの並べ替え)b
並び替えの数は(N+5)C2個あるので、計算すべき期待値は
N×(N+5)C2a^(N+3)b^3 = N(N+5)(N+4)a^(N+3)b^3/2
ということになる。これをNを1から∞まで足しあげればいいわけだ。後は数式処理ソフトに任せて計算すると(^^;)答えは
3(2a^2-6a+5)a^4/b
となった。これにa=0.2,b=0.8(仮想阪神)を入れてみると答えは0.0233(43イニングに1点)。a=0.3,b=0.7(仮想巨人)を入れてみると答えは0.117(8.5イニングに1点)。シングルヒットしか打たない、2アウト二塁でシングルヒットでもランナー1、2塁にしかならない(二塁ランナーは何しとんねん)、というルールで計算しているんだから、実際より遥かに点が少ないのは仕方ない。ほんとはこれに送りバントの要素を加えて、「送りバントを多用する場合とがんがん打たせる場合ではどっちが点がたくさん入るのか」とか計算したいんだけど、そうなると実際に式をいじくるより、コンピュータープログラム作って1万イニングぐらいずつシミュレーションさせた方が楽かも。作戦の思考ルーチンはさしかえ可能にしておいて、「バントは嫌いじゃ、と全然使わない監督」の場合とか「やたらとヒットエンドランをかけたがる監督」の場合とか「ノーアウトかワンアウトで三塁にランナーがいたらスクイズしないと死んじゃう監督」の場合とかで点数を競わせるわけだ(なんでそう極端な例ばっかりですか)。
★深夜にスカパー
CS放送「スカイパーフェクTV」を視聴している。もちろん第一の目的は阪神戦なのだが、映画もよく見る。あと「ヨシモトファンダンゴTV」もお気に入りである。今日の深夜は12時からチャンネルNECOで「屋根裏の散歩者」を、2時15分からCSNムービーチャンネルで「デッドリー・フレンド」をやってたのでつい見てしまう。
ここにあった感想はここ(屋根裏)とここ(デッドリー)に移動。
★今日の更新
あ〜ああ〜あ〜(;_;)阪神タイガースのコーナーに「新庄ジャンピングキャッチを考察する」を載せた。まぁたいした考察ではないのだが。
★粉塵爆発
昨日の日記に書いたようにスカパーの「ヨシモトファンダンゴTV」がお気に入りでよく見ている。たいてい漫才だが、「よしもとエジソン」という教育番組もあって、村上ショージが博士役で出ている。すげー人選だなと思うかもしれないが、村上ショージ博士は「え゛ーっ」と驚く役で、説明役の博士はちゃんともう一人いる。学研の実験名人湯本博士なる人物である。彼はかの雑誌「科学」(「科学」と「学習」の「科学」ね)の関係者である。今日娘と二人で(娘はこういう「実験してみましょう」番組は大好きなのだ)見ていたら、粉塵爆発をやってた。ひっくりかえした丸椅子に透明ゴミ袋をかぶせてつくったエアテント内にろうそくをたて、パウダーシュガーを空気とともにしゅっと吹き込むと、ボワッと火がついてエアテント(いやゴミ袋なんだけども)が飛び上がる。おおお、目で見るのは始めてだ。あのボワッを見ると、たかが砂糖とばかにできんなぁと実感できる。これまでアクション小説とかで粉塵爆発使って敵を倒すシーンなんかにいまいちリアリティを感じなかったのだが、百聞は一見にしかず。今後は納得できそうだ。よいものを見せてもらった。
★安物ルータの設定
去年末頃からフレッツADSLにしているのだけど、これまではWindowsXPをインストールしてあるデスクトップ機にまずつなぎ、WindowsXPの「インターネット共有」を使って他のマシンから使ってた。これで一応ちゃんと動いていたんだけど、このデスクトップ機が落ちると、他のマシンが無事でもインターネットできなくなるというのがちょっとうっとおしかった(うちのデスクトップ機は調子が悪く、落ちると再起動にちょいと時間がかかる)。んで、2、3日前にブロードバンドルータ(メルコのBLR-TX4Lっての)が6380円で売っていたのを見つけ、衝動買い。安かっただけのことはあり、機能は最小限という感じだ。できればDHCPで、同じ機械に対してはいつも同じアドレスを振るようにできるとありがたいんだが、こんな安い機械ではそんな機能はないのが普通なんだろか。あと、いくらさがしても本体の時間を設定するメニューが出てこんのだがどこにあるのだろう。設定できないもんだから通信ログを見ると今は西暦2000年の1月だと思っているようなのだが
まぁ、安いんだからちゃんと通信できさえすればいいや、ってことで気にしないで使っていたのだが、上のような文章を書きながら、ふと、ちょいと調べてみるかと例によってgoogleに行くと、「BLR-TX4Lのすべて!!」というページが見つかった。なんと、マニュアルには書いてないが、telnetすれば設定できることは増えるんだと。試してみればよかった。この頁の説明ではNTPサーバが指定できるように書いてあるが、うちのルータは時間を直接打ち込むようになってた。ファームウェアのバージョンの問題かな?
DHCPのアドレス指定はこれでもできないみたいだが、まぁ時計が直っただけでもよしとしよう。
★今日のウルトラマンコスモス
本日のゲストは原久美子(2回め)。せっかくサワグチ“博士”役で登場しているんだから、冷静な口調でなんとか理論の説明とかして欲しいものだ(前回登場時はあったぞ)。で、今回の話は
ギギ人の女性か男性かの差は、地球人かギギ人かの差に比べれば小さなもんじゃないか。なんで女性だと聞いて安心するんだ>ヒウラ隊長。ましてサワグチ博士、「XXは染色体の意味。女性でしょ」と、地球上の他の生き物ですら通用しない理屈で異次元人の性別決められても(^^;)。なんかこのあたり、
という会話とほとんど違わんような気がするぞ。ちなみにこの小話は、
と続きます。
ところでギギってのは、身体に黒白の縞がついていて、顔が3種類(XXを加えると4種類)あって、三人が合体すると三面怪獣になります。ゴンってのはクレージーゴンと同じ形しています。つーわけで今日のお話し、場面だけ見ていると、ダダとクレージーゴンとウルトラマンの戦いだったわけ。
★5月1日の日記を見て
嫁さんが言った。「野球には運というものがあるから、確率を計算してもしょうがないだろう」
その「運」の善し悪しを数値化して表すためにも確率がいるんじゃあ。
★あ、俺ってアホかも
昨日の日記で、ルータのDHCPで同じ機械は同じIPアドレスになるようにしたいんだがと悩んでいたが、よく考えてみるともはやその必要ないじゃん。なんでこれまでDHCP使っていたかというと、Windowsの「インターネット共有」の仕様ではルータ役のPCが同時にDHCPサーバになってしまう(しかもIPは192.168.0.1に固定)からなんだった。で、今は専用のルータを使ってて、こいつはDHCPサーバであることが必須なわけじゃないんだから、いつも同じIPにしたいんなら、DHCP使うの止めればよいだけのことではないか。アホ>俺
★今日の仮面ライダー龍騎
おいおい、いきなり北岡弁護士(ゾルダ)生きてるやん。どうせ生きているんだろうとは思ったけど、せめて1話分くらい死んだと見せかけて引っ張るかと思ったが。というわけで今日の話は
あ、実際の話には例によって最後につけ足しのようにモンスターとの戦いが(^^;)。その前にもシザーズを殺しているんだけど、あれは気にしてないのか>真司。まぁ直接手を下したのはモンスターだけど、原因を作ったのは龍騎とナイトなんだが。しかし13人(うち5人が既に登場、1人は退場)も出てくるというのに、一人が死んだふりしただけで長々とひっぱってて大丈夫か。
★デジカメ買った
これまで、SONYのMavica MVC-FD81というデジカメを使っていた。これはフロッピーディスクに画像を記録するというデジカメで、買って四年たつ。こないだ夫婦喧嘩した時に投げて以来(おいおい)、FDの調子がおかしい。というわけで次の機種を、と悩んでいたが、今日ほとんど衝動買いで買ってしもたあ。
買ったのは、ミノルタのDiMAGE Xというデジカメ。まぁ何が決めてといって、この小ささですよこの小ささ。横にあるのは3.5インチディスクです。こんなにちっこい。これで3倍ズームで200万画素だったりします。ノートパソコンについても私は「軽さは正義」と思ってますが、この小ささにはかなり来るもんがありました。持っていくのが苦にならないどころか、つい持っているのを忘れて錐揉みキャット空中三回転えびぞりハイジャンプ決めてしまいそうなぐらい軽いです(いや、こんな技最初からできませんが)。写真ではわからんでしょうけど、厚さも2センチ以下。これまで使ってたMavicaが重いし分厚いし、だったので、落差がでっかいです。これで4年前に比べて画素数は倍以上になって値段は半分くらいになっている。技術の進歩万歳。
★「東京タムレ」
というタイトルの原由子による懐かしのメロディのカバーアルバムを買う。聞いていて気付いたが、「学生時代」(作詞作曲・平岡精二)って「つたのからまるチャペルで〜」が1番で「ロウソクの灯に輝く〜」が2番だと思ってたが、あいだに「賛美歌を歌いながら、清い死を夢みた〜」で始まるほんとの2番があったのね。それにしても、「清い死を夢みた」って歌詞はすごいなぁ。当時(’64年だそうだが)の女学生ってほんとにそんなメランコリックだったんでしょか。2番を歌ったり聞いたりした記憶がないのも当然だなぁ。あまり子供に歌わせたくない歌詞だわ。’63年生まれであるところの私としては、もうこの雰囲気は理解できない。
★メールをいただく
昨日のことなんだけど、「自作SF小説の部屋」の中に置いてある「火星への長い旅」に関し、科学的におかしいところがあるのではないかというメールをいただいた。はい正直に白状しますと、科学的に正しくない部分を含んでおります。これはタキオン転送機の話で、タキオンとか転送機自体嘘なわけですが、もちろんメールをくれた方はその部分につっこんだわけではなく、一般的な物理について説明する部分です。実はそこにも多少、嘘を混ぜてあります。まぁいかにハードSFとはいえ、多少既定の物理法則をねじまげて話を作ることはありますんで、その辺はご容赦くださいまし。というか、プロのSF作家の作品読んでいると、その辺の思い切り(「えい、ここで物理法則無視っ!」)が潔くて気持ちよい。アマチュアの私なんかはびくびくと「すいませんが破らせてもらいます」って感じで破るんでいかんのでしょうなぁ。
★USBケーブルつなぎに悪戦苦闘する
ちょうど阪神戦もなくなったことだし、と仕事帰りにパソコンパーツ屋に行って、マザーボードの基板上についているコネクタからひっぱりだすUSBケーブルを買ってきた(980円なり)。背面に2個USBポートは出ているのだが、うちのマザー(GA-6VTXD)はもう2個増やせる。ただし基盤にピンが立っているだけで、そこにケーブルをつけなくては引き出せない。そのケーブルを買ってきたわけ。というのはこれまでUSBポートは
(1)マウス兼付箋紙プリンタ(カシオのKP-C50)
(2)ジョイスティック
で占領されていて、今度買ったデジカメの接続用にもう一個、できれば前面に欲しいな、と思ったわけ。帰ってきて箱あけてみると、ケーブルが2本、はしっこには赤、緑、白、黒の4本の細い導線と黒の太い導線(どれも先はマザーのピンがささるメスがついている)がある。どれがどの線だか、どこにも書いてない。さて困った。FG線が一本だ、ということは箱に書いてあり、これは一本だけ太い奴だろう。マザーのピンは4本だから、細い4本をつなげばよい。ピンはPower,Data+,Data-,GNDの4本なんで、たぶんこの順に赤、緑、白、黒だろうと思うのだが、いまいち自信が持てない(緑と白がちょっと悩む。マザーのマニュアルには絶対極性間違えるな、と書いてあるし)。困った時のgoogleで、「USB GND Power」とかで検索してみたが、欲しい情報が出てこない。「えーいくそ、わからん」と放り出して飯を食っている途中で気がついた。「USB 赤 緑 白 黒」で検索すればいいのだ。なんでこんなことが半時間以上わからんかったんだろう。すぐに欲しい情報がわらわらと見つかって、予想通りだったことがわかりました。慣れている人にとっては悩むことすらないんでしょうね、導線の色なんて。
★今日の更新
「ハードSFのネタ教えます」コーナーのタイムパラドックスについて、ビリヤード問題の解が実はたくさんある、という話を追加。ついでに前回書いた「エネルギー保存はどないなってんねん」という疑問に関する部分を、図とかいれてちょっと書き直した。少しでもわかりやすくなっていればよいのだが。
★物理学会誌に教科書検定の話
が載ってた。いくつかの検定が加えられた話が書いてあるのだが、その半分ぐらいはやはり、「その内容は指導要領で教えないことになっているんだから書くな 」というものであった。たとえば巻末に物理学史年表をつけておいたら、「本文に出てこない人間や事柄は入れるな」と言われてほとんど削除ということになったりしたらしい。他にも、気体がする仕事が-PΔVになる、なんて式は現行の物理Iの教科書に書いてはいけないことになっている。しかしこの式を書いておいた方が「体積が変化しない時(ΔV=0の時)は仕事をしない」ということが理解しやすいから〜というような理屈は通らないのだそうな。他にも「教えないことになっているんだが教育する時のこと考えるとこういう話をいれたい」という気持ちはよくわかる事柄が削除されているわけだ。
それは余りに御無体な、と思いつつも、こういう検定をしたくなる検定者の気持ちも少しはわかるのだ。教科書に書いてあると、「お、これは試験に出してもいいんだな」と試験に出してしまう大学の先生はいるだろう。逆に「教科書に書いてあるから勉強しなくちゃ」と年表を一から暗記しようとする学生も、絶対にいる。せっかく学生の負担を減らそうという方針で新しい学習指導要領作ったんだから、徹底せんことには意味がなくなる。その心は非常によくわかるのだ。
でもなぁ、こういう考え方が出てくるのは、「勉強というのは入学試験のためにあるものだ」ということが教科書作る側と、教科書を使う側(特に教えられる学生の側)にもう当然の事実とされているってことなんだよなぁ。そこがなんか納得いかん。しかし、「そうじゃないんだぞ、勉強ってのはわかると面白いもんなんだぞ」という理想論は、残念なことに通用しない。誰に通用しないかというと、誰よりも何よりも学生に通用しない。 もちろん多少の例外は除くが、圧倒的にそうなっている。通用しなくとも理想を唱えなくて何が教育ぞという気もちょっとするが、現状はそういうものだからそれに応じた対応がされてしまうのも仕方がないといえば仕方がない。
どこにも悪意を持っている人間はいないのに、世の中どんどん悪くなっていくということはあるものである。これでわしも教育者のはしくれでなかったら、So it goes.とニヒリスト気どっていればいいんだけど、これってわし自身にも降りかかってくるんだよなぁ。
★今日の更新
「いろもの書評・感想」の「SF評論書評・感想」のコーナーに日本SF作家クラブ篇「SF入門」を追加。今頃読んだんだけど、なんかどういう意図でどういう熱意を持って出したんだか、わからん本だよな。
★ウルトラマンの力についての考察
今日は「基礎ゼミ」の日で、「巨大生物を科学する」をやったのだが、この中に身長40メートルの人間がいたらどの程度の重さの物を持ち上げられるかという問題がある。普通の人間が片腕で30キロ持ち上げられるとしたら、という前提で、筋肉の断面積に力が比例するはずだから、普通の人間の身長を2メートルとするなら(ちょっと普通より高いけど)、力は400倍になるはずだ、ということで12トン、というのがまぁだいたい答なのだが。ちなみにこの身長40メートルの人間の体重は800トンぐらいになるはずで、800トンの人間が12トンしか持ち上げられないということは、自分の腕の体重すら支えられないだろう、という結論になるのだが、今日の学生はそこまで考えつかなかったようだ。
そこで学生には勝手にゼミを進行させつつ、自分一人で悩んでいたのは、左の図のように考えると、支点(関節)からの距離ものびているから、実際に出せる力(図だと桃色の矢印)はもっと大きくならんだろうか、ということ。単純に考えると力が身長の二乗に比例、支点から力点までの距離が身長に比例するから、力が身長の三乗に比例するのかな、と一瞬思った。
よく考えてみるとこれは間違っている。作用点までの距離もいっしょに増大しているからだ。てこの原理で力を増大させる比率は支点から力点までと作用点までの距離の比率なのだから、力自体は上の計算でよく、筋断面積に比例(つまり身長の二乗に比例)でいいことになる。この結果、巨大生物は動きにくくなる、というのは正解だった。
もしこれがトルクはどうなるか、という計算だと、身長の三乗に比例するということになるわけだな。ということは、何か(自分の身体とか頭とか)を回す動きに関しては身体が大きくなっても不利はないということかと一瞬思ったけど、それも間違っている。
今度は慣性モーメントを考えなくてはいけなくて、慣性モーメントは質量と距離の二乗に比例するから、身長の五乗に比例することになって、ますます条件は悪くなる。巨大生物は首を回すのもたいへん、ということに
なる。
それにしても、「どうして体重は身長の三乗に比例するんだと思う?」と聞いたら、「そういう仮定だと問題に書いてあるからです」という感じの答えが返ってきたのはちょっと情けなかった。じゃあ問題に「100乗に比例する」って書いてあったらそう計算するんか、君は。
★amazon.comから
3冊、頼んでおいた本が来た。3冊とも「SFを書くためのマニュアル本」として出版されているものだったりする。
"Aliens and Alien Societies" Stanley Schmidt
"Time
Travel" Paul J. Nahin
"Borderland of Science" Charles
Sheffield
上の二冊はScience Fiction Writing Seriesというシリーズ。他にもたくさん出ているらしい。
別にSF書くための参考というわけではなく、一冊めはファーストコンタクトシミュレーションのための資料、2冊めと3冊めは「ハードSFのネタ教えます」のネタ集め用(^^;)。しかし序文とか読んでいるとどれもマジに「SF書く時に役立ててくれ」つーつもりで書いているようだ。最後のシェフィールドのは随分幅広くいろんなことが載っているなぁ。こいつの序文は「書く為の技術とか教えるつもりはない。あんたらの書く本の中の科学がちいとでも正確でおもろいもんになるといいなと思って書いた」というようなことが書いてある。確かに一個一個を深くというよりは、辞典のように広く浅くつまみぐいできる本みたいである。これから寝る前にでも少しずつ読もう。
★今日のウルトラマンコスモス
今日のお話は
でした。ムゲラが指から光だして子供の怪我直したり、光り輝くUFOの下で別れのシーンがあったりと、もろE.T.してます。わざわざ映画館で本家が公開されている時にこういう情けないことせんでも。
それにしても、「何か来たらなんでも攻撃する防衛軍」と「何か来たらなんでも穏便にすまそうとするEYES」が今日も対立しておったんですが、UFOの中身が遊園地みたいだとわかった瞬間なごやかな顔になってしまう防衛軍首脳。おいおい、これがもし悪い宇宙人の偽装やったらどないすんねん。
防衛軍とUFOの戦闘を止めるコスモスは、防衛軍の撃った球を受け止めて、戦車の前に持ってきて返してあげてました。こんなところまで環境にやさしいんか、君は。
しかし、その後拳にぎりしめて防衛軍脅しているのは気にいらんな。いつも対立しているうっぷんをコスモスに変身して晴らしてないか>ムサシ隊員
★今日の更新
書評を二つ。野尻抱介「太陽の簒奪者」と前に書いた青山拓央「タイムトラベルの哲学」(がんばって読んだけどやっぱりわしにはあかんわ、この本)。
★今日の仮面ライダー龍騎
今日のお話しは
ガイは完全な悪役ライダーとして登場しておるんですが、なんで龍騎にとどめをささずにカード取るだけでいっちゃうんですかねぇ。「とどめは刺さなくてもいいだろう」と逃がしたもんだから後で自分がとどめさされるという悪役の常道ですか。
★今日の更新
向井淳さんよりメールで、昨日書いた青山拓央「タイムトラベルの哲学」の中の確率に関する話について、似たような話みたいなことを(ギャグとして)書いているページがありますよ、と教えていただいたので、それに関して赤字で追記。笑えるページである。
★そろそろ退場願っては
今日から、四年生と修士の四年生(^^;)とともに「夜の相対論ゼミ」(18時〜21時)を始める。相対論の最初のところをやりながら思ったこと。そろそろマイケルソンとモーレーさんには相対論の教科書から御退場願っていいんではなかろうか。確かに歴史的実験ではあるが、「光速がどの慣性系でも一定であること」を示すのなら、今なら直接距離と時間を測定することで直接可能だ(逆に光速一定を前提として、時間を測定することで距離を測る、GPSが普及しているぐらいなんだから)。マイケルソンとモーレーの実験はハーフミラー使って干渉を使って、とややこしい。相対論の本質的な部分とは違うところで説明に時間をかけているような気がしてしかたがないのである。
★そうなるともう一つ退場させるべきなのは
ローレンツ短縮である。ローレンツ変換ではない。ローレンツ短縮。
マイケルソン・モーレーの場合は光が往復するので実験装置の長さを収縮させるだけで実験結果の説明がつくが、往だけ、復だけの時間を測定できると長さの収縮だけでは説明が不可能になる(もちろん、時間軸の方もいぢるローレンツ変換なら大丈夫)。
ローレンツ短縮とウラシマ効果はどっちもローレンツ変換の一面なのだが、どうもこっちばかり有名で本来のローレンツ変換の意味がうまく伝わってないような気がする。特に「同時刻の相対性」は大事なことなのに忘れられがち。というわけでマイケルソン・モーレーもローレンツ短縮も出てこないように相対論を説明することは可能なはずだし、有益かもしんない。
★で、その夜のゼミの帰り道
大学構内の道を歩いていたら、足の下で「ぱき」という音がして、同時に足に「むにゅ」という感触が。何かと思ったらかたつむりを踏んづけてしまっていた。貝殻の一部を破損させてしまったようである。大丈夫かな、あいつ。歩いている人に踏まれるとはまた偶然な、と思いつつ歩いていたら、道のそこらじゅうに横断中のカタツムリが(^^;)。なんせ今沖縄は雨季なんで、雨の降った後はそこらにカタツムリがおるのです。大学内だと、だいたい5メートル歩くごとに一匹(^^;)。そら踏んでまうっちゅーねん。まぁうちの大学がそこらじゅう草が伸び放題に伸びていて生存に適し過ぎているのでありましょう。
★朝の会話
今日、学校行く時、そこにあったお菓子をさっと鞄に入れた。学校で仕事しながら食おうと思ったのだが。すると息子の光紀がめざとく見つけ、言った。
「とーちゃん、学校にお菓子なんか持っていったら、先生に怒られるのに〜〜」
わしが先生やっちゅーねん>光紀
★そういえばこんなこともあった
娘(粒子)がまだ幼稚園ぐらいだった時、
わし「ほな、学校行ってくるわ」
粒子「なんで学校行くの」
わし「学校行かな、お金が手に入らん。うちは飢え死にする」
粒子「へぇ、学校ってそんなによくお金が落ちてるんだ」
うちの子供こんなのばっかし。
★佐伯日菜子結婚
サッカー選手の奥大介って人(わしはサッカーには全然興味がないのでどんな選手だかまるで知らない)と結婚だそうだ。ちなみに、この女優さんは「エコエコアザラク」の黒井ミサ役がたぶん一番有名。「らせん」で貞子役もしている(でも「リング0」での貞子役は仲間由紀恵なんだよな)。言うたらなんだが人間離れした顔の持ち主で、呪文を唱えさせたらそのけしょく悪さは日本一だと思う(そういうけしょく悪い時以外の芝居はいまいちかもしんない)。そういう意味ではサッカー選手みたいな健康的な相手と結婚するのは意外ではある。わしはこういう、けしょく悪い、いや人間離れした、もとい、個性的な顔の女優さんは好きである。真中瞳なんてのは出てきた時にはもっと人間離れして魔女くさい顔してたと思うのだが、ニュースステーションなんかに出ているうちにさわやか顔になってしまって残念である。
わしもいい年なんで今さら御贔屓の女優が結婚したからといってショックでもなんでもない(いやもともとわしってそういう方面は薄いやつだから、誰かが結婚してショックだったことなんて昔っからないんだけど) んだが、今後『人の親になったんだからホラーに出るのはやめよう』なんてことにだけはならずに、その個性的な演技を見せ続けて欲しいものである。あと、『母親になっちゃったら顔が温和になっちゃった』ってのも見たくないなぁ。
★こんなところでも物理冬の時代
大学入試センターの「平成18年度からのセンター試験の出題教科・科目等について-中間まとめ-」なるページに、18年度のセンター試験の実施要領の予定みたいなのが書いてあるのだが。理科は
グループ1 : 「理科基礎」,「理科総合A」,「理科総合B」及び「物理I」 |
グループ2 : 「化学I」 |
グループ3 : 「生物I」及び「地学I」 |
★リフター
インターネットのそこたらじゅうで、リフターなる反重力装置?の話題で持ち切りですな。なに、『そこたらじゅう』なのはあんたの巡回している場所に偏りがあるからだって。ええええどうせそうですよーだ。
というわけで上のhotwiredの記事の中でリンクされているAmerican Antigravityというサイトを見に行ったら、ビーフェルド・ブラウン効果がどうのこうの、という話が出ていた。これはコンデンサーに強い電圧かけると上昇力が生まれるという話で、「イオノクラフト現象(空気の分子がイオン化して流れることで揚力が発生する)じゃないの?」と懐疑的に見られることが多いのだが、よく超科学な方が反重力のネタとして使う。そういうわけで私の感想は『ああ、またか』なんだけど(ちなみに上のサイトではイオン風なんかじゃないぞ、ビーフェルド・ブラウンはもっとすげーんだぞ、てな感じのことが書いてあったけどね)。
で、これもいずれそこたらじゅうの超の字のつく方々がネタにするんだろうけど、ここで一つ、私も予言をしておこう。私の予言を聞く前に、 American Antigravityに行って、リフターの模型が三角形をしていることを確かめておいてもらうといいかもしれない。まぁ、別にいかなくてもいいや、とにかく三角形なんだよ、リフターの模型は。んで、わしの予言は、
これから何年かの間、三角形UFOの目撃報告が増える!
そしてきっと、「ほらみろ、おれっちの今作ろうとしているリフターを、宇宙人はもう飛ばしているぞ!」って言い出すやつがいる。きっといる。
こんな予言あたっても誰も尊敬してくれんだろうな。
★だいたい、なんで“反重力”なんでしょ
リフターの話でもそうだけど、なんで空中浮揚するという話が出てくるとすぐ反重力なんでしょうな。極端な人になると「等価原理が破れている」なんてこと言い出したりする。普通、何かが浮かんだら最初に考えることは「何か上向きの力が働いている」ということであって、「重力が消えている」とか「重力が逆向きになっている」とかじゃないでしょ。浮かんでりゃなんでも反重力だっつーんなら、気球は反重力か?
今回のリフターでも「何か電磁気的な力で浮いているみたいです」と主張したり報道したりするところから始まればまだ信用したろか、つー気持ちにもなるのに、いきなり「反重力?」だからもう信用しようという気にならない。そういう言葉の使い方の無神経さから胡散臭さがただよってくるんだよな。