よくわかる初等力学掲示板
P169 5.3.2 水平床上の円運動 †
TK? (2021-12-30 (木) 19:20:45)
「mrd^2θ/dt^2=0→(A) なので、dθ/dt=ω=一定である→(B)」とあります。(B)であるので(A)である・・であればよく理解できるのですが、ここでの説明は(B)の前程がなくても(A)であると説明できる何かがあるように思われますが、私の理解に何か間違いがあるように思われます。ご教示いただければ幸甚です。よろしくお願い致します。
- (B)→(A)も(B)→(A)もどっちも成り立ちます。ここでは、運動方程式から(A)がわかったので、 (B)も成りたつと説明してますので、本出の流れは(A)→(B)です。 -- 前野?
- 出だしの説明に「・・物体がなめらかな床上を[一定の速さで]回転運動している・・」と書かれてあれば(A)は0であると即理解できるのですが、[一定の速さかどうか不明]の場合(A)は0かどうか未定なのではないでしょうか? -- TK?
- 運動方程式が(5.18)なので(そしてその$\vec{\mathbf e}_\theta$成分は左辺では0なので)、(5.18)から$mr{\mathrm d^2\theta\over\mathrm dt^2}=0$になります(上にも書いたように「運動方程式から」です)。 -- 前野?
- なめらかな面上の運動なので、働く力は$-T\vec{\mathbf e}_r$しかありませんから、角速度が一定であることは当然の結果です。実際それが運動方程式で確認できています。 -- 前野?
- 念の為もう一回追記しておきますが、速度一定だと本に書いてなくても、運動方程式を立てればそうなるのはわかる、というのがここの流れです。 -- 前野?
- なるほど、そういえばそうですね。存在する力は張力Tだけとした運動方程式だから、と言う事ですね。やっと分かりました。元日にもかかわらずご説明いただきありがとうございました。 -- TK?
運動方程式 4.7.3 †
stmys? (2021-12-19 (日) 11:35:24)
P152 の式(4.53)右辺のmg とkdx(t)/dtがいずれも「-」マイナスになっていますが、そうであれば重力と抵抗が同じ方向になってしまうと思うのですが。どのように理解したらよいのでしょうか?
- 今、dx/dtは負です。 -- 前野?
- 理解できました。 -- stmys?
p136 F = †
永田? (2021-08-05 (木) 22:27:03)
ページなかほどの「天秤を下に引っ張る力は水が落ちることによって小さくなる」ということを、「水の重さは、落ちることに使われるぶんだけ、軽くなる」と表現していいでしょうか?
- そういう曖昧な表現は使わない方がいいです。「水の重さ」を明確に定義しないと意味がわからない。 -- 前野?
- タイトル修正 p136 F=mg-ma -- 永田?
- 改め、「容器を下向きに押す力は、水が落ちること、すなわち落ちることに使われた重力の分だけ、軽くなる」ではいかがでしょうか。 -- 永田?
- 「落ちることに使われた重力」の定義が不明。なんで曖昧な方向へ言い換えをしようとするのでしょうか? 理解が進む方向ではないと思います。 -- 前野?
- 分かりづらくて申し訳ありません。質問の仕方を変えます。「支える力が小さくなるので水は落ちる」、「水が落ちるので支える力は小さくてすむ」といった因果関係を考えるのはよくないことでしょうか? -- 永田?
- その因果関係はF=mg-maという式が言っていることそのものです。 -- 前野?
- 前野先生、ありがとうございます。F=mg-maという式は「水が落ちるので支える力は小さくてすむ」ということをいっている。作用反作用の関係から、「支える力が小さくてすむ=天秤を押す力が小さくなる」だから、あたかも「水は落ちることで、軽くなったように見える」と整理してかまいませんか? -- 永田?
- 別に構わないと言えば構わないです。お好きに。 -- 前野?
- 人に説明するのであれば「軽くなったように見える」とはどういうことかをことかをちゃんと説明しないとかえってわかりにくくなると思いますが、自分の理解の中で、ということならお好きに、ということです。ということです。 -- 前野?
- そうですね。先生のおっしゃる通りですね。「ように見える」はよくないですね。人に説明するには「これを見て、水が落ちたことで、軽くなったと誤解する人もいる」がいいように思います。 -- 永田?
- p18での注意が理解できました。「どうせ・・・N=magになるから、最初からmagにすればいいじゃないかと思う人もいるかもしれないが、この関係は・・・運動方程式を立てなくてはならない場合も通用しない」にある通りで、天秤を押す力は水にかかる重力とは別物なのに、天秤を押す力と水にかかる重力を混同してしまうと、誤解が生じるということですね。 -- 永田?
- mあ --
- mあ --
p76 †
永田? (2021-07-09 (金) 20:49:52)
さらにT₁=T、T₂=T+dTとおくと
式2.46は
Tdθ+dTdθ/2+ρRg sinθdθ=N
ですよね。
dTdθ/2は微小の2次のオーダーなので切り捨てでしょうか?
- 2次のorderはこういう場合計算する意味はありませんから切り捨てです。 -- 前野?
ᴘ75 †
永田? (2021-07-09 (金) 19:59:15)
式2.44は
N sin(θ+dθ/2)で
sin(θ+dθ/2)=sin θcosdθ/2+sindθ/2cosθ
dθが微小なので
=sinθ+dθ/2・cosθ
よって
N sin(θ+dθ/2)=T₀dθ(sinθ+dθ/2・cosθ)
=T₀dθ・sinθ+ T₀(dθ)²/2・cosθ)
でdθの2次は切り捨てて
=T₀dθ・sinθ
ってことでしょうか?
- p74の(2.43)の間違いでしょうか? (2.43)は(2.42)の下の式で(張力が一定とわかったので)$T_1=T_2=T_0$としただけですが。 -- 前野?
- 早速の返事ありがとうございます -- 永田?
- 式2.44の垂直抗力Nの角度はθでなく、θ+dθ/2ですよね? -- 永田?
- こういう計算のとき、微小部分はどうでもいいんですが、この場合はNの角度はθでいいです。 -- 前野?
章末演習問題10-2 †
力学初学者? (2021-05-03 (月) 13:20:12)
お忙しいところ失礼します。上記の問題でコリオリ力が最大になるのは北極であるとありますが、北極で水を落としたら、その水はz軸方向に落ちて速度もz軸方向になるから、コリオリ力は、働かないように思えてしまいます。円筒座標について誤解があるのかもしれませんが、教えて頂けると幸いです。よろしくお願いします。
- コリオリ力は水平方向に速度がある場合に起こる力のことなので(真下に落とすときに働く見かけの力にはまた別の式が必要で、それの名前を知らないですが、水平速度に関係するコリオリ力とは別)。 -- 前野?
- 北極で水平方向(方角的にはどっちを向いても南ですが)に移動するときに働く見かけの力が最大、という意味にとってください。 -- 前野?
- コリオリ力の意味についてはわかりましたが、ではなぜ北極で最大となるのでしょうか.よろしくお願いします。 -- 力学初学者?
- 式を見るとθ=0で最大です。 -- 前野?
- 返信遅れました。その式というのは極座標の加速度の式にφ=φ’+ωtを代入して求めるということでしょうか -- 力学初学者?
- ああそうかすみません、本にはθの入った式を出してなかったですね。コリオリ力の求め方としては、p302に(1)〜(3)を使えばいいわけですから、代入するならこれです。これを見ると北極(南極もですが) -- 前野?
- 最大になるというのがわかるかと思います。というのはまず(1)で速度のz成分を抜きますが、北極での水平方向の速度にはz成分がありませんから抜かれません。 -- 前野?
- 次に(2)の部分でz軸回りに回すと、極以外では水平方向でない成分が生まれますが、極点では水平な方向のベクトルになります。極点ではz軸と鉛直軸(重力の方向)が一致しているからです。 -- 前野?
- つまりは北極と南極以外では「コリオリ力を弱くする理由」が二つあることになります。 -- 前野?
- θを入れた式を出すには以下のようにします。まず物体が北極からの角度θ(緯度だと90度ーθになります)のところを進んでいるとすると、その速度は極座標でなら$r \dot\theta\vec{\mathbf e}_\theta$ですが、円筒座標なら$\dot z \vec{\mathbf e}_z + \dot \rho \vec {\mathbf e}_\rho$になります。地表面での速さを$v$とすると、$\dot z=-v \sin\theta,\dot \rho = v\cos\theta$です。 -- 前野?
- 手順(1)に従ってz方向の速度を消すと、$v\cos\theta \vec {\mathbf e}_\rho$で、これを(2)の手順で回すと$-v\cos\theta\vec {\mathbf e}_\phi$となり、あとは$2m\omega$を掛けたものがこの場合のコリオリ力です(真南に進む場合だけ考えてます)。$\cos\theta$に比例しているので、$\theta=0$が最大となります。 -- 前野?
- せっかくだから東に進んでいる場合も考えておくと、その場合の速度は$v\vec{\mathbf e}_\phi$で最初からz成分はないので90度回すと$v\vec{\mathbf e}_\rho$です。これは極以外では鉛直成分があるので、$2m\omega$を掛けてから水平成分だけを取り出すと力の大きさはは$2m\omega v\cos\theta$になり、やはり$\cos\theta$が掛かります。 -- 前野?
- この最後のコリオリ力をベクトルで表すと、2mωvcosθ(cosθ eρ – sinθ ez)となる、と考えてよいのでしょうか? --
- すみません、誤って、途中で投稿してしまいました。それから、鉛直成分については、重力の方に加算されるということですか? -- 小笠原?
P.114 演習問題3-3(2)について †
大学生? (2021-04-11 (日) 03:21:19)
解説の図からどのようにしてtanα-1/tanβ=2tanθという式が導き出されたのでしょうか?
- 以下の図の通り -- 前野?
- ありがとうございます! --
8章について †
力学初学者? (2021-04-06 (火) 09:03:40)
2つ質問があります。
1)P261で、タイヤのカーブの図のモーメントが描かれていますが、これはどこを原点に取ったモーメントなのでしょうか。
2)P263のバットによる打撃で、重心が並進運動しかしないのはなぜなのでしょうか。
よろしくお願いします。
- 1) この図の状況では重力と垂直抗力は偶力ペアになっているので、どこを原点にとってもいいですが、各瞬間ごとの車輪の中心が原点だと思うのが考えやすいです。 -- 前野?
- 2) 重心は「点」なのでそもそも並進運動しかできないのですが。 -- 前野?
- 1)については理解できました。2)では、どうして重心を中心にバットが回転するのだろうかという質問です。わかりにくくてすいません。よろしくお願いします。 -- 力学初学者?
- 重心を中心に回転するわけではありません。むしろ中心になるのは本に書いてある「打撃の中心」です。-- 前野?
- 運動を「重心の運動」と「重心の周りの回転」に分けて考えている(そして後者の角速度が文中にあるωになる)ということです。 -- 前野?
- では重心を原点に取ったのは平行軸の定理などを使う手間を省くためということでどの点周りのωを考えても打撃の中心の位置は同じ解が得られるということでしょうか -- 力学初学者?
- 丁寧にありがとうございました -- 力学初学者?
- 運動をどう分解するかはもちろん勝手です。この場合は重心を原点に取るのが楽ですが。 -- 前野?
P.74について †
うちだ? (2021-04-04 (日) 12:03:45)
P.74の1行目からの「この張力を角度θの関数として見れば、T1=T(θ)、T2=T(θ+dθ)である」というところがよくわからないです。
- よくわからないというのがどこがわからないのかわからないのですが「角度θの関数」になるところでしょうか? そこだとすると、前ページの絵のように、角度θを一つ決めれば糸の上の一点が決まり、その一点に働く張力は決まるはずだから「θをきめればTがきまる」という意味で、関数です。 -- 前野?
- なぜ$T_1=T(\theta)$なのか、といえば、これも前ページの図にあるように、角度θのところでの張力を$T_1$と決めたからです。 -- 前野?
- 同じ方法で、角度$\theta+\mathrm d\theta$のところの張力を$T_2$と決めているので、$T_2=T(\theta+\mathrm d\theta)$となります。わからないところはこの中のどれかでいいでしょうか。 -- 前野?
P.76について †
うちだ? (2021-04-04 (日) 11:46:40)
P.76の真ん中らへんの「〜、さらにT1=T、T2=T +dTと書けば、〜」とありますが、T2=T+dTとすることができるのは何故でしょうか。
- $T_2$は$T_1=T$よりちょっとだけ増えている(減っているかもしれませんが)ので、その増加量を$\mathrm dT$(減っている場合はこの量はマイナス)としてます。 -- 前野?